内藤ルネ

2019年11月25日 (月)

ハッピーハロウィンりぶら2019

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 10月27日(日)、りぶらにおいて「ハッピーハロウィンりぶら2019」が開催されました。今年で4回目となる仮装コンテストも、多くの皆様の御参加のもと盛大にとり行うことができました。
 毎年、お母さんの手づくりの衣装に身を包んだ子供達が楽しそうに演じている様子に、私達も心温まる思いがしています。特に今年は、愛知学泉大学の皆さんの特別参加による「ルネガール・ファッションショー」も加わり、色彩豊かなものとなったことに感謝します。
 岡崎のハロウィンは年々参加者が増えていますが、東京の渋谷のような混乱もなく、子供から大人まで一緒に健全に変身願望を満たすとのできる貴重な機会になっていると思います。
 これからも市民の皆様の御協力と御参加の下、みんなで楽しめる愛されるハロウィンとして末永く続きますことを期待しています。

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みなさんこんにちは! バットマンです!
 映画のバットマンは大金持ちの社長ですが、岡崎のバットマンは住宅ローンに追われる岡崎市長です。
 りぶらでのハッピーハロウィンは今年で4回目となります。
 毎年、かわいい仮装自慢が集まり、私たちの目を楽しませてくれます。今日もたくさんの方に御参加いただきありがとうございます。よそでは大騒ぎをして迷惑をかけている人達もいますが、ここでは小さな子供さんから大人まで楽しめるスマートなハロウィンにしたいと思います。

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 本日もこのホールを中心に、いろいろなイベントが実施されていますが、先程のルネガールのファッションショーは、大学生のお姉さん達による今年ならではの企画であります。
 本市は昨年から岡崎市出身の内藤ルネさんのイラストを活用したプロモーション「カワイイに出会えるまち、オカザキ」を展開中であります。来月は、美術博物館において「内藤ルネ展」を開催するほか、ルネガールのデザインのマンホールも市内7か所にお目見えしますので、一度探してみて下さい。
 それでは今日は皆さんと一緒にハロウィンを楽しく盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。


お知らせ
 11月23日(土)から岡崎市美術博物館(岡崎市高隆寺町)にて「内藤ルネ展 ~夢見ること、それが私の人生~」が開催されています。初出展作品・約20点を含む、展示作品約300点という大規模な回顧展です。ぜひ御来場下さい。

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2019年10月 4日 (金)

内藤ルネ事業について

内藤ルネ展

 昨年度から岡崎市は民間事業者と協力して、本市出身のマルチクリエイターである故・内藤ルネ氏(1932 - 2007)のイラストを活用したプロモーション「カワイイに出会えるまち、オカザキ」を展開しています。
 今年度は、岡崎市美術博物館で行われる「内藤ルネ展」を中心として、市の事業を行います。内藤ルネさんのご紹介とともに、事業の内容をご説明いたします。

内藤ルネ展
 ルネさんは亡くなられるまで、ふるさとである岡崎で展覧会を行うことが「夢」だと語っていました。今回はその想いを受け継ぎ、初出展作品・約20点を含む、展示作品約300点という大規模な回顧展を行います。会期は11月23日(土)から令和2年1月13日(月)までです。
 今回の展覧会は、ルネさんの人生に沿った6章構成になっております。
 第1章では、内藤ルネさんが生まれた1930年代の岡崎市を紹介するとともに、内藤少年が上京するまでに影響を受けたものを中心に展示しております。
 第2章は、ルネさんが上京し、師匠である中原淳一さんが主宰する「ひまわり社」でイラストレーター、少女雑誌の編集者として活躍し、「Roots of Kawaii」と呼ばれる原点となる、ルネガールを生み出すまでを紹介します。
 第3章は、美しいものが大好きだったルネさんが生涯にわたって書き続けた様々な女性像を中心として紹介していきます。
 第4章は、グッズやキャラクターのデザイナーとして活躍したルネさんの代表作「ルネパンダ」、いちごを中心としたフルーツ柄の食器など、商品化されたキャラクターや日用品などを展示し、マルチクリエイターとしての側面を紹介します。

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Illustrated by Rune Naito

 そして第5章は、性的マイノリティであったルネさんの、心の叫びから生まれ、独自の世界観によって創造された男性像などの貴重な作品を紹介します。
 最後の第6章は、ルネさんの晩年以降、現在ますます注目されている企業やタレントとのコラボレーション作品などを関係各所の協力のもと展示します。
 現在行われている岡崎市・内藤ルネプロジェクトにて展開中のツールなども展示いたします。併せて、地元ならではの取り組みとしまして、ルネさんとご縁のあった方からお借りしたお手紙やプレゼントなど、岡崎ゆかりの品を展示する予定でおります。

 また、会期内のイベントとしまして、11月30日にルネさんの初の個展を手掛けられた弥生美術館学芸員の中村圭子さんによる講演や、12月8日にルネさんのドキュメンタリー番組を手掛けられたNHK制作局ディレクターの笹井孝介さんによる講演を予定しています。
 そして会場にはどなたでも楽しめる「ルネぬりえ」などを用意しております。前日の11月22日には、報道陣への内覧会も予定しております。

7色のマンホール「ルネ・セブン」
 日本各地でマンホールの蓋に名所や名産、キャラクターなどが描かれ、そのユニークさから全国のマンホールを訪ね歩くファンが増加しております。

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 今回、内藤ルネの版権所有者より「岡崎市にルネのデザインマンホールを設置していただければ」とのお申し出と共に、カラーマンホールを寄贈いただけることになりました。本市ではそれを含め、市内7か所にルネと岡崎がコラボしたデザインマンホールを展開いたします。
 設置場所はルネさんの生誕地近くの「出会いの杜公園」や、多くの人が集まる東岡崎駅前、りぶらや道の駅藤川宿などを予定しております。7色のマンホールを「ルネ・セブン」と名づけ、普段はあまり市民が意識する機会がないものの、重要なインフラである下水道に対し、より多くの方に興味をもっていただけるきっかけにもなればと考えております。
 マンホールはルネ展の開幕に合わせ、11月23日に美術博物館にそろえて展示し、その後各所に設置していきます。マンホールをめぐるイベントも今後展開していきます。

ピンバッジの販売
 「カワイイに出会えるまち、オカザキ」を広く発信し、皆さんとともに盛り上げるため2種類のバッジを販売してまいります。

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 これまでと同様、さくらの花の形に、内藤ルネさんの描いた人気のキャラクター「ルネガール」と「ルネパンダ」をデザインしております。10月7日(月)から市役所はじめ26箇所で販売いたします。価格はこれまでと同じ100円であります。
 このバッジを皆さんが身に着け、一緒になってルネ展、そして岡崎というまちを盛り上げていただければと思っております。

官民一体となった展開
 ルネ展に合わせて、市内の民間企業でも関連イベントを行うということも聞いております。内藤ルネさんとのコラボレーションを、官民一体となって展開し、岡崎を盛り上げていければと考えております。
 内藤ルネさんは「Roots of Kawaii」と称され、女性を中心とした広い世代から愛され続けております。私どもとしましても、ルネさんの作品と同じように広い世代が大きな愛情と誇りを持つことができる、「夢ある新しい岡崎」の実現という大きな目標に向かって今後も取り組んでまいります。


*画像の一部は『Roots of Kawaii 内藤ルネ ライセンスガイド』(2018年)から拝借しました。

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2018年9月12日 (水)

ルーツ・オブ・カワイイ、内藤ルネ

内藤ルネ展(岡崎市)

 岡崎生まれであり、今日の「カワイイ文化」の生みの親と言われるのが、内藤ルネ氏(1932 - 2007)である。彼のイラスト作品を見たことがあっても本人のことをよく知らない人の中には、内藤氏を女性だと思っている人も多い。
 内藤氏は本名を内藤功(いさお)といい、羽根町の八百屋さんの息子として誕生し、小中学校時代にはクラスの人気者であったという。
 アーチスト名のルネは、フランスの代表的な映画監督ルネ・クレマン(アラン・ドロン主演の1960年の映画『太陽がいっぱい』の作者)の名に由来している。
 私は、同時代のイタリアのルキノ・ヴィスコンティやフェデリコ・フェリーニ、フランスのフランソワ・トリュフォーなどの映画が好きで、ルネ・クレマンのものも含め、20本ほどこの時代のDVDのコレクションを持っている。当時、新時代の青春像として登場して来たのがアラン・ドロンやジャン=ポール・ベルモンド達であったが、今や彼らも80歳代となっていることに時の移ろいの無情さを感じるものである。

ルネガール

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 内藤氏が岡崎生まれの有名人でありながら、今日まで地元で重用されなかったのは彼が同性愛者であったかららしい。ジェンダーフリー化してきた現代社会においてはもはや珍しいことではなく、逆にそれを売りにしている芸能人もいるくらいであり、昨今では同性婚の合法化が多くの国で実現している。時代の変化とはこうしたものである。
 私もルネ氏が岡崎出身であることを知ったのは市長になってからのことである。しかし子供時代に妹のオモチャ箱や洋服ダンスにルネ氏のイチゴや花のシールが貼ってあったことをはっきり覚えている。また彼の描く、目が大きくお洒落な服を着た女の子の絵は今も子供のぬり絵などにも影響を与えているようだ。

 私の生まれた1950年代において、すでに内藤氏はイラストレーターとして世に出ており、一時代を画す活躍を始めている。

Illustrated by Rune Naito

 大学生の頃、本屋で何気なく『薔薇族』(ばらぞく)という雑誌を手にとったことがある。購入はしなかったものの、見慣れぬ感じと不思議な情感を漂わせたバラの花を持つ青年の絵に目が止まったのである。
 半世紀近く経った今日も時代に変わらぬ新鮮さを保ち、「ルネガール」や「ルネパンダ」が愛好され、様々な分野において内藤ルネ氏の生み出した世界の影響を受けて活躍してみえる人が多いことに驚かされるものである。

 8月1日~12日の期間、イオンモール岡崎店の3階で「内藤ルネ展」が開催された。初日のオープニング・セレモニーに招かれた折に改めて内藤氏の作品をじっくり見させて頂くことができた。

ルネパンダ

 当日会場には、私と同年輩と思われる、かつて少女であった多くの女性が家族やお孫さん達と訪れてみえた。今回の展示作品は若者や子供さんの来場が考慮されたのか、明るい基調の作品が多く展示されていた。
 個人的趣味として私はヨーロッパで疑似品も出回っているという、イギリスの衛兵やパリの警察官、キュートな海賊などを陶器の人形で表現した〝シャルマン・トリオ・シリーズ〟が好きである。また、少しダークで大人の哀愁を秘めた〝ゴシック&ロリータ〟などの作品も好みである。

内藤ルネ展

(シャルマン・トリオ・シリーズ)

 これらの作品を岡崎市のオミヤゲの一つとしてぜひアピールしていきたいものと考えている。そのために康生でルネ・ショップが出店できないものかと思っている。
 また、余談になるがパンダの尾は白色なのであるが、1970年代に「ルネパンダ」の尾が黒く描かれたため、多くの人が今も黒い尾っぽを描くようになっていることも面白い現象である。
 私も帰りがけに孫娘のためにルネパンダのキーホルダーとマグカップを買った。このように思わず買いたくなるカワイらしさも、岡崎の新たなオミヤゲとして有効であると思うものである。

カワイイに出会える街オカザキ。道の駅「藤川宿」にて

(カワイイに出会える街オカザキ。道の駅「藤川宿」にて)


*一部の画像は『Roots of Kawaii 内藤ルネ ライセンスガイド』から拝借しました。

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