市制100周年記念事業

2017年1月26日 (木)

『岡崎まちものがたり』刊行。岡崎市民はスゴイ!

『岡崎まちものがたり』

 100周年記念事業の担当課から「100周年の主要事業として、学区ごとにそれぞれの歴史や文化、地域の特色を文章と絵や写真でまとめてもらい、それを一冊の本にして『岡崎まちものがたり』として出版する」という話を聞いた時、当初、正直言って「大丈夫かいな?」と思ったものである。
 地域によっては「そんなメンドウくさいことはどうもならん!」という所もあるかもしれないと思ったからである。事実、最初あまり乗り気でない総代さんもみえたと聞いている。

 ところが一旦プロジェクトが動き出してみると、それぞれの学区には地域独自の歴史、伝統、風俗、文化に詳しい長老・古老がおみえになり、また一家言のある郷土の歴史家や元先生、文章の達人、絵に自信のある方など多士済々であることが分かってきた。そうした皆さんにハリきって自らのふるさとへの思いや情報を書き綴って頂き、しまいには各学区8ページでは足りない程の内容のあるものが出来上がった。
 平成29年1月19日(木)、『岡崎まちものがたり』が完成したことを記念して市民会館でお披露目会を開催した。また同時に、市のホームページでも本の内容を公開した。

岡崎まちものがたり完成お披露目会

 こうしたものが地域文化の集積というものなのだろう。改めて岡崎市民の文化力の高さ、底力というものを再認識し、敬服している次第である。
 最終的に400ページにのぼる読み応えのある本となり、今我々が読んでも面白く、新たな発見となる話も多い。今やらなくてはできないものができたと思っている。これから20年、30年、あるいは100年先には大変な資料になっていることと思い、うれしい限りである。
 改めて御協力頂いたお一人お一人の皆様に感謝申し上げます。
 ちなみに表題の文字は徳川18代、德川恒孝(つねなり)様のものです。

―岡崎まちものがたり完成お披露目会での挨拶―
 皆さんこんにちは、市長の内田です。
 本日はご多用の中、「岡崎まちものがたり完成お披露目会」にお越し頂き、ありがとうございます。また、日頃は市政に対しまして格別のご理解とご協力を頂いておりますことに厚く御礼申し上げる次第であります。
 平成28年7月1日に市制施行100周年を迎えました本市にとりまして、この「岡崎まちものがたり作成事業」は、市制100周年記念事業の主要事業の一つであり、総代会連絡協議会の全面的なご協力を頂き、市内47小学校区の総力をもとに、市民の皆様が編集を行ったものであります。発行に向け、大変なご尽力を頂いた各学区まちものがたり作成委員会の皆様に対しまして、この場をお借りして深く敬意と感謝を申し上げます。
 この本は、先人の築き上げてきたこれまでの歩みにつきまして、写真を中心に振り返り、市制100周年時における地域の自慢などを市内外へ伝える記念誌として、大変すばらしい出来栄えであると感激しました。なお、各学区のものにつきましては、多くの皆様方の御要望に応え全戸配布を予定しております。
 この100周年は市の成長過程における一つの節目であり、これを契機として、今後も次世代を担う子どもたちが、ふるさと岡崎により大きな愛情と誇りを持つことのできる「夢ある新しい岡崎」の実現を目指していきます。
 そしてこの『岡崎まちものがたり』は、誰もが訪れたい、住んでみたいと思う、賑わいある活気に満ちたまちづくりに繋がっていく本になっていると考えております。現在進めている他の事業もこの2~3年の内に順次完成してまいりますので、こちらもぜひ御期待下さい。
 地域を改めて見つめ直し、岡崎について一層の理解を深め、愛情を持って次の時代に引き継いでいって頂くことをお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。


  『岡崎まちものがたり』は、市制100周年記念サイトの「岡崎まちものがたり学区ページ」でも閲覧が可能です。47学区、それぞれの学区ごとにダウンロードできます。

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2016年12月 6日 (火)

平成28年12月議会 その1(市長提案説明)

岡崎市議会・平成28年12月定例会

 臨時会による役員改選後、初の定例会、12月議会が12月1日(木)より始まりました。以下は初日に申し上げた市長提案説明です。


大隅良典教授がノーベル医学生理学賞を受賞
 12月定例会の開催に当たりまして、所信の一端を申し上げますとともに、今議会に提案いたしました議案の大要につきまして御説明申し上げます。
 はじめに、大隅良典東京工業大学名誉教授が、ノーベル医学生理学賞を受賞されましたことに敬意を表すとともに、お慶びを申し上げます。
 大隅氏は、本市にあります自然科学研究機構・基礎生物学研究所において、平成8年から13年間、研究に携わっており、今回受賞した研究である「オートファジー」の仕組みの研究も行っていたと伺いました。本市に優秀な人材が集まっていることや、重要な研究施設があることは大変意義深いことであり、本市のまちのブランド力(りょく)に一つの勲章が加わった思いがいたします。

自然科学研究機構

 さて、先の市長・市議会議員一般選挙により、市民の皆様から市長として2期目の負託を受け、新たな使命感をもって今この場に立たせていただいております。市議会の皆様におかれましても、選挙後において新たな体制を築かれたところと存じますが、岡崎市政の発展のために従前同様、お力添えのほどお願い申し上げます。
 本日私は、橋とガス燈をデザインしたネクタイをつけて参りました。今回の選挙によって信任された政策を今後もしっかりと推進してゆくという決意を込めて選びました。
 1期目は乙川の水辺空間と歴史的文化遺産を活用した「観光産業都市の創造」を目標に掲げ、「夢ある新しい岡崎へ」をスローガンに本年度の市制施行100周年記念事業を始め、「岡崎市第6次総合計画」の重点プロジェクトに取り組んでまいりました。その中で、社会基盤整備、災害対策、社会保障関係経費への対応など、市民福祉の維持、向上に資する数多くの取り組みが出来、さらに地方創生の基本方針に基づき策定した「岡崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の実施により、地域の活性化、魅力づくり、安心して子育てのできる環境づくりにおいても成果があったと自負しております。
 4年前に掲げた公約に対し、ほぼすべて着手できましたことは「天の時、地の利、人の和」に恵まれたものと感謝しております。1期目の事業の中には、乙川リバーフロント地区整備、駅周辺整備、大学病院誘致を始めとする医療・福祉の充実など、2期目にその成果が形となって現れてくるものも多く、事業の透明性に加え、遅延や事業費を増大させないマネジメントも重要な要素であると感じております。今後は本市のこれからの100年の礎を築くため、未来を見据え、持続可能なまちを創っていくことが重要と考えるとともに、公約実現に向け誠心誠意取り組んでいく所存であります。

(仮称)額田センター、市民会館、駅周辺への都市機能誘導計画
 日本は今後、人口減少社会、そして少子高齢化社会へ変化していくと言われています。地方公共団体を取り巻く環境は公共施設やインフラ資産の維持管理経費が増大する反面、労働力不足から税収の減少が予測されております。本市の人口推計では、産業と良好な居住環境を背景とした社会増により平成42年まで人口が増加する見込みとなっておりますが、来るべき社会環境の変化に前もって備え、都市基盤の整備においては都心・生活拠点が核となるコンパクトなまちづくりが求められていると感じております。

(仮称)額田センター

 その取り組みの一つとして9月に着工しました(仮称)額田センターは、敷地内に点在していた額田支所、市立額田図書館、森の総合駅を旧支所の跡地に集約して新設するものです。本年8月に公共施設等総合管理計画を策定・公表いたしましたが、目指す姿として「現世代への安全な公共施設サービスの確保」、「将来世代への過大な負担を解消」、「公共施設サービス水準の低下の回避」と定めております。この計画に基づき、建築物については築40年前後となる施設を中心に、(仮称)額田センターのような集約化を図ることや、10月にリニューアルオープンしました市民会館あおいホールのような長寿命化が今後の公共施設を考える上で重要な考え方となってまいります。

岡崎市民会館

 本市は先に挙げた問題にいち早く取り組んでいる状況であり、今後も将来にわたり本市の基盤となる社会資本を効率的・合理的に維持できるように努めてまいります。
 また、20年以上先の将来を見据えた長期的な視点も重要で、医療・福祉施設、商業施設や住居等がまとまって立地し、福祉や交通なども含めてコンパクトなまちづくりを目指すための立地適正化計画も策定中です。「基本的方針」及び、先ほど2期目に成果が形となってくると申し上げました「東岡崎駅周辺、JR岡崎駅周辺への都市機能誘導」の計画についてパブリックコメントを実施したところであります。

中核市における幸福度ランキング4位を獲得
 本市は中核市における最新幸福度ランキングで、堂々第4位の評価を受けました。ものづくりで栄えていることに加え、豊かな自然と、歴史や文化に恵まれた住みやすい地であることは既知のところと感じますが、さらなる都市基盤の整備を進めていくことでまちのブランド力を高め、企業誘致や観光客、移住人口の増加を狙い、賑わいと交流の創造や歴史と文化の継承だけでなく、女性や高齢者が活躍し、こども達が生き生きとしたまちづくりを実現するために私は労を惜しまず取り組んでまいります。

市制施行100周年記念事業
 さて『新世紀岡崎 飛躍祭』と銘打って実施している市制施行100周年記念事業でありますが、本市の魅力が詰まった取り組みを実に数多く実施しており、本年が100年に一度の歴史的な1年であると日日々感じております。その中からいくつか御紹介させていただきます。

岡崎百景

岡崎百景

 まず、10月の「岡崎百景シンポジウム」にて発表いたしました岡崎百景についてであります。これは本市の今を表し、市民公募による「百景推薦人」が中心となり、大切にしたい景観、次の時代に継承したい景観を市制施行100周年の節目に100景観選定したものです。一人ひとりの伝えたい、残したい、語りたいという想いを「私とまちの100のドラマ」というキャッチフレーズに乗せ、本市の大切な資産として次の100年につなげていくものであります。

第4回 家康公生誕祭

第4回 家康公生誕祭

 次に、郷土の英雄・徳川家康公が生まれた12月26日を祝し、12月24日から3日間開催されます「家康公生誕祭」についてであります。今年で4回目を迎え、冬のイベントとして徐々に定着してくる中、提灯行列や岡崎公園二の丸能楽堂での様々なイベントに加え、昨年、新たな試みとして開催し、反響を呼んだ岡崎公園のLED電飾による光の祭典「イエヤスコウ・イルミネーション」につきましても、本市のさらなる魅力づくり、そして新たな冬の風物詩としての確立に努めてまいりたいと考えております。ライトアップされた岡崎公園や岡崎城は昼間とは一味違った風情を醸し出していますので、温かい服装でぜひ足を運んでいただきたいと思います。

 次に、小学校区ごとに地域において積み重ねてきた歴史や文化、逸話や自然、景観などを「地域の自慢」として編纂・編集し、本市全体で一冊の本として作成を進めてきた「岡崎まちものがたり」でありますが、来年1月に発刊の運びとなってまいりました。この本の作成に携わった方々や本を読んで下さった方々が地域への愛情をさらに深め、また、「地域の自慢」が新たな地域の魅力として再認識され、地域だけでなく本市の魅力の発信につなげていくことができればと考えております。
 「岡崎百景」「岡崎まちものがたり」の作成に際し、「百景推薦人」ならびに総代会や地域の作成委員会の方々に大変な御苦労と御協力をいただいたことに対しまして、心よりお礼を申し上げます。

 このような取り組みの成果からも、我が郷土岡崎は本当に魅力あふれるまちであると感じるとともに、数多くの観光資源を有していることが再認識されます。これらの観光資源を活かすため、観光基本計画アクションプランを今の時代に合ったものにすべく、計画改定案を作成し、パブリックコメントを近々実施してまいります。今後も「観光産業都市・岡崎」として、ものづくりと並び、もう一つの経済の柱となる観光産業で本市をアピールしていきたいと思っております。

制定条例議案
 それでは、本議会に提案をいたしております議案について説明をさせていただきます。
 まず条例議案でありますが、制定条例として以下の3件を提案いたします。

(1)学校法人藤田学園が市内で行う救急医療拠点施設の整備について、本市の財政支援に関する基本的事項を定める「救急医療拠点施設整備支援補助金交付条例」

(2)岡崎市土地利用基本計画に沿った土地利用を推進するため、要綱等による指導を行ってきたものの運用の強化を図る「開発行為の許可等に関する条例」

(3)農業委員会等に関する法律の一部改正に伴い、委員の定数を定める「農業委員会の委員及び農地利用最適化推進委員の定数を定める条例」

改正条例議案、その他議案
 改正条例としましては、国家公務員の給与改定に準じ、職員の給与及び市議会議員の期末手当の支給割合を改める「職員の給与に関する条例及び一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例」と「議会の議員の議員報酬等に関する条例」、地方税法の一部改正に伴い必要な事項を定める「市税条例」、市民会館、甲山閣及びせきれいホールの休館日を祝日に重ならないように改める「市民会館条例等」ほか7件でありまして、合わせて11件を提案させていただいております。
 その他議案としましては、市営住宅及び特定公共賃貸住宅について新たな指定管理者制度を導入することに伴う指定管理者の指定及び既に指定管理者による管理が行われている2施設について指定期間満了に伴い次の指定管理者を指定する「公の施設に係る指定管理者の指定」3件を提案させていただいております。

補正予算議案
 次に補正予算議案でありますが、以下の増額補正及び減額補正をお願いしております。

一般会計 5億6,180万2千円の増額
特別会計 3,974万5千円の減額
企業会計 2億8,857万4千円の減額

 補正予算の主な内容につきましては、まず人件費に関しまして、一般・特別・企業会計を通じまして、国家公務員の給与改定に準じた職員給与の改定及び、人事異動に伴う職員給与費の補正をお願いしております。
 総務費では、市制施行100周年記念事業である学区記念誌「岡崎まちものがたり」の学区版を作成し、学区民の方へ配布するための学区記念作成事業負担金の増額。
 民生費では、国の第2次補正予算の成立に伴い、新たな臨時福祉給付金を実施することによる臨時福祉給付金給付事務委託料の増額。
 衛生費では、申請件数が当初の見込みを上回ったことによる不妊治療費補助金の増額。
 商工費では、おかざき応援寄附金等の寄附の申出があったことに伴う家康公観光振興基金積立金の増額。
 土木費では、国の第2次補正予算による橋りょう調査点検委託料及び乙川河川緑地施設整備工事請負費の増額。
 などをお願いしております。これらの補正財源といたしまして、国庫支出金、繰越金などにより収支の均衡を図っております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

次代の100年を担う子どもたちへ
 最後になりましたが、次代の100年を担う子どもたちに関係した100周年記念事業を御紹介いたします。
 まず、12月17日に、施設・音響ともに充実した市民会館あおいホールで開催されます「岡崎市制100周年記念祝祭演奏会」です。

岡崎市制100周年記念祝祭演奏会

 これは本市の100周年を音楽でお祝いしたいという思いのもとに集(つど)った市内の小中学生による演奏会であります。市制施行100周年記念式においては、地元出身のプロの演奏家とともにアトラクションに参加いただき式典に華を添えていただきました。
 今回の演奏会を通じ、広く市民の皆様に子どもたちの音楽を楽しんでいただくとともに、子どもたちにとってふるさと岡崎を愛する心と、豊かな情操を育む機会になることを期待しています。

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 次に100周年記念事業の主要事業として進めてまいりました「HOPEプロジェクト」であります。これは本市の未来を託す子どもたちに「アート」「サイエンス」「スポーツ」という3部門において、本物に触れることなどを通じ、大いに刺激を受けていただき、さらなる飛躍のきっかけにしてもらいたいと考えたものです。残すところサイエンス部門で3事業、スポーツ部門で2事業となってまいりました。
 サイエンス部門におきましては、この12月に恐竜教室と磁力教室、来年3月には米村でんじろう氏によるサイエンスショーを予定しております。
 また、スポーツ部門におきましては、2月にリオデジャネイロ・オリンピックで銀メダルを獲得した丹羽孝希氏による卓球教室を、3月には陸上教室を予定しておりますので御期待下さい。

岡崎市制100周年記念事業・HOPEプロジェクト

 政策の推進にあたっては、より深い市民の理解が必要と考え、1期4年の内に38回の市民対話集会、そして300回余りの後援会、政策説明会、市の広報・ホームページ、タウン誌はじめ各マスコミ、私のブログを通じても念入りに広報活動に力を注いでまいりました。これは今後も続けてゆく所存であります。
 そして1期4年における今までの成果に加え、今後の取り組みを通じ、このまちに生まれ育った子ども達がふるさと岡崎に対して、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる「夢ある新しい岡崎」を築き、誰もが訪れたい、住んでみたいと思うまちづくりを推進してまいります。
 以上、御説明を申し上げますとともに、提出をいたしております諸議案につきまして、よろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げまして説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。


平成28年12月議会 その2(一般質問答弁・前編) (2016.12.10)

平成28年12月議会 その3(一般質問答弁・後編) (2016.12.13)

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2016年8月20日 (土)

2016夏まつり、終わる

岡崎市・第68回花火大会(2016年8月6日)

 8月も半ばを迎えると、年間の主要事業の大半が終わったことを感じさせられる。市制100周年四季祭プロジェクトとして多彩に行われた「岡崎城下 家康公夏まつり」もそれぞれのイベントが一層の盛り上がりを見せていたようである。

泰平おどり
 まず先陣を切って7月30日(土)、31日(日)には、昨年から始まった岡崎城前に舞台を移しての「泰平おどり」が行われた。長いあいだ伝馬通から康生通にかけて行われていた踊り列であるが、「一度通過しておしまいにしたくない」という声を受け、岐阜の郡上八幡の「郡上おどり」に倣(なら)って、その岡崎版として市民プロジェクトにより再編されることになった。この後各地で行われる盆踊りの始まりでもあり、昨今減少してきている中心市街地での数少ない盆踊りの一つとも言える。

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オープニングセレモニー
 8月4日(木)の夕刻には、岡崎公園多目的広場において「夏まつりオープニングセレモニー」が開かれた。いくら100周年記念とは言え、あまりに若い参加者の多いこと(中高生、しかも女子が多い)にどうしたわけかと思っていたが、理由は簡単であった。当然彼らの目当てはこのところ大人気のユーチューバー「東海オンエア」の若き諸君と、お笑いコンビのクマムシであった。若いファンの反応を見ていて、つくづく時代の移り変わりとジェネレーション・ギャップ(世代格差)というものを感じさせられた。

交通安全啓発パレードほか
 8月5日(金)、まだ明るさの残る夕方5時15分より、伝馬通りにおいてクラシックカー20台ほどの参加による「交通 安全啓発パレード」が行われた。今年は、F1、ルマン、スーパーフォーミュラ等のレースで活躍中の岡崎出身の若きヒーロー、中嶋一貴・大祐兄弟の出場がな かったせいか、人出は今一つであったが、この後、「笑顔の花を咲かせ隊パレード」、恒例の各町、各団体、企業参加による「長持ち練り込み」、「竹千代みこ し・五万石みこし」等のみこし列によりおまつりを盛り上げて頂いた。

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 いずれにしても、愛知県の交通死亡事故全国ナンバーワンがこのところ定着していることがまことに残念である。ことに高齢者の事故が多いため、御本人はもちろんのこと運転者の方々も思いやりの運転を心がけて頂きたいものである。

第68回花火大会
 そしていよいよ8月6日(土)は、岡崎の夏の夜を飾る一大ページェント「第68回花火大会」である。日本全国、花火大会が数ある中でこれほど都市のど真ん中、人口密集地帯の中で花火を打ち上げているところは例が無い。なにせ顔を見上げたその先で花火が炸裂するような感じがするのである。

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 こうした花火大会が存続しているのは、何よりも68回目というこれまでの歴史と、大きな事故を起こさなかったこと、そして警察、消防、市民の皆さんの深い御理解と御協力のおかげであると心から感謝致しているところである。
 また今年も親善都市・ゆかりのまちから数多くの代表の皆さんに御出席頂き、友好を深めることができ、こちらも喜びとするところである。
 岡崎の花火大会は古くは戦国時代の大砲、鉄砲隊の流れに端を発し、江戸時代に確立された三河花火の歴史や伝統を受け継ぎながら、現代の花火師達がさらに工夫を凝らすことによって絢爛豪華な大会になっているものである。近年はコンピューター制御による電気着火により、音楽に合わせて花火を打ち上げることができるようにさえなっている。そうした新技術に支えられ、昨年の家康公四百年祭の特別演出に続き、今年も花火師達の想いがこもった多彩なプログラムが披露された。

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 特にフィナーレでは、岡崎の風景や四季をテーマにした、物語風演出の壮大な花火議場「ドラマチック・ハナビ」が繰り広げられ、その迫力は昨年以上のものであった。今年も終了後に歩いて家路をたどったが、帰り際に会う人ごとに「今年の花火大会は素晴らしかった」「最高だった!」と声を掛けられたことが、たとえようもない喜びであった。準備に当たった関係者、警察署を始め警備の皆さん、御協力下さったすべての方々に重ねて御礼を申し上げるものである。

 お礼と言えばもう一つ忘れてはならないことがある。私達は花火の美しさばかりに見とれているが、一晩に2万発を超える花火を打ち上げるのだから、空から降り注ぐ花火の玉皮や燃えカスの量も半端な量ではない。毎年花火大会が終わると役所の担当者と業者、ボランティアの協力によってカスの降った地域へのお詫びと清掃活動が行われる。会場近くの板屋町の家々では、屋根の上はもちろん、モノホシ台、トイなど花火のカスがいっぱいで5センチくらい積もることもある。打ち上げ花火の球形の破裂したカラがそのまま5つも6つも屋根の上に落ちてくることさえあるそうである。それでも文句も言わずに「ウチは自分の家から花火が見られるので得してます」と言って下さる岡崎市民は本当に神様のような存在であると頭が下がる思いである。
 花火大会にはもう一つ思い出がある。私が学生の頃、ある年配の御婦人から「私は花火大会が嫌いです」と言われたことがあった。
 その方はかつて岡崎空襲の経験者であり、打ち上げ花火のヒュルヒュルルーという音はアメリカ軍の焼夷弾の落下音を思い出し、ポンポンポンポンという連続花火の音は対空砲火のことを想像させられていたたまれなくなるそうである。そうした負の経験もなく、花火を花火として純粋に楽しむことのできる私達の幸せを無くしたくないものだとつくづく思うものである。

カヌー・SUPで遊ぼう
 喧噪の花火大会が明けた翌日、8月7日(日)、まだ乙川河川敷周辺には花火の硝煙の臭いが残る中、恒例の「カヌー・SUPで遊ぼう」に参加してきた。

内田康宏

 かつてヨット、カヌー、ボート、水上スキー、飛び込み、スキンダイビング etc、海のスポーツなら何でもやってきた私であるが、この業界に入ってからプールに入ることもできない情けない生活が続いている。そんな私をあわれと思って(?)毎年岡崎市カヌー協会の皆さんが招待して下さっているのである。初年度こそ水泳も楽しんでしまったが、その後は無事に乗っている。残念なことにまだ育ち盛りの私は、体型の変化のせいか競技用のカヌーに乗ると体が苦しいため、透明のカナディアン・カヌーに乗ることにした。一人で水上から眺める乙川河畔の眺めは素晴らしいものであり、改めてリバーフロント計画完成への決意を新たにしたものである。

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2016年7月24日 (日)

「第5回ものづくり岡崎フェア2016」開催

第5回ものづくり岡崎フェア2016

 岡崎・三河の産業界あげての「ものづくり岡崎フェア」が7月13日より2日間、中央総合公園の体育館にて市内外114の会社や研究機関、大学などの参加のもと盛大に行われた。今回は100周年記念事業の一つであり、2年ぶりの開催となった。

 常々、産業界の流れ、業界の報告としての情報提供は受けているが、会社ごとの個別の「ものづくり」の実態、作業の工程などをコンパクトに拝見できたことは貴重な体験であった。時間が限られており、すべての業態をまんべんなく見ることはできなかったが、改めてこの地域の技術力の奥深さと集積の力というものを垣間見させて頂いた気がしている。
 単一の技術が複合活用された時に生まれる新たな技術革新というものが、産業界に変革をもたらし、次の時代への大きな進歩の切っ掛けとなることがあり、今回も期待している。そうした変化は社会そのもののあり方も変えていくことになるのであろうと思っている。

株式会社新美利一鉄工所

株式会社前田シェルサービス


当日の挨拶
 本日はこの三河地域を中心に多くの方々にお越し頂き、多数のご出展を賜り誠にありがとうございます。また、森岡愛知県副知事、経済産業省中部経済産業局岩松地域経済部長を始め、ご来賓の皆様には、ご多用のなかご臨席頂きましたことを厚く御礼申し上げます。
 私達のまち岡崎市の産業は、戦前は繊維工業を中心として発展し、戦後は重化学工業へと変遷しました。近年においては、特に輸送機器関連産業を核として、一般機械、金属製品、プラスチック等の多様な製造業が集積し、全体的にも非常にバランスのとれた産業構造の上に成り立っております。
 本市では、地域経済を担う市内のものづくり事業所への支援制度として、昨年に引き続き「岡崎市ものづくり支援補助金」を展開しています。これは関係機関と連携して共同研究や依頼試験を行う費用を補助するものであります。是非この制度を有効にご活用頂き、今後もより一層ものづくり産業の活性化につながることを願っております。

有限会社ウイポップ

伊藤レーシングサービス株式会社

 さて、ご存じのとおり本年は市制施行100周年という節目の年であります。新時代を迎えた岡崎の、さらなる発展と活性化につながるよう、この一年間「新世紀岡崎 飛躍祭」と銘打って各種記念事業を実施し、本市の魅力を市内外に発信しているところであります。
 今回第5回目となります「ものづくり岡崎フェア2016」につきましても、この100周年記念事業の一つとして規模を拡大して開催いたします。出展企業の皆様には、それぞれのすばらしい技術を積極的にアピールして頂くとともに、本フェアでの交流、講演会、技術相談などを通して、技術力を高める新たな「気づき」「ひらめき」「手がかり」につながる一助になればと期待をいたすところであります。

 最後になりましたが、本日出展を頂きました企業・機関、並びに関係者の皆様が今後ますますの飛躍を遂げられることをご期待申し上げますとともに、ご参会の皆様のご健勝と一層のご活躍を祈念申し上げまして挨拶とさせて頂きます。
 それでは今日、明日の2日間、どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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2016年7月23日 (土)

『リバ!』2016年8月号

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こんばんは。内田康宏事務所から、リバーシブル2016年8月号発行のお知らせです。
7月1日の「市制施行100周年記念式」で市長が述べた式辞を掲載いたしました。

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2016年7月10日 (日)

おかざき100年祭を開催しました

おかざき100年祭・開会式

 7月1日の「市制施行100周年記念式」は多くの皆様方の御協力のもと、大変立派に行うことができ改めて御礼申し上げます。
 続く2日、3日の「おかざき100年祭」も二日間で4万6000人ものお客様にお越し頂き盛大に開催することができました。大きな事故もなく、どの催し・イベントも無事完了できましたことに対し、警察を始め御協力頂いたボランティアの方々に心から感謝申し上げます。
 初日の各催しにおける私の挨拶と、写真での御報告をさせて頂きます。


開会式(9時45分)
 皆さんこんにちは。岡崎市長の内田康宏です。
 昨日、岡崎市は大正5年の市制施行からちょうど100回目の誕生日を迎えることができました。7月1日はこの会場において100周年の記念式典を行い、岡崎市の発展に尽くされた皆様を顕彰し、表彰させて頂きました。またスポーツや芸能、文化活動において輝かしい成果を上げられ、岡崎の名を高め、広く市民に希望と活力を与えて下さった方々に対し、新たに創設した市民栄誉賞を授与いたしました。
 この度の記念式典を多くの市民の皆様と共に盛大に開催できましたことを大変うれしく思っています。ことに第2部のアトラクションにおいては、中学生高校生の皆さんはじめ、若い人達の歌とダンスを交えた素晴らしいパフォーマンスが披露されました。まさに岡崎市民の文化芸術のレベルの高さをあらわすものであったと言えます。

おかざき100年祭・開会式

 さて、今日から二日間は「新世紀岡崎委員会」と岡崎市の共同事業として「おかざき100年祭」を開催いたします。このおかざき100年祭においては、市制100周年事業の基本である「市民参加の祝祭」を体感して頂くため、いくつものイベントを計画しております。
 子供達に楽しんで頂く「100年祭遊園地」をはじめ、本市出身で様々な分野で活躍されている有名人の皆さんからのビデオレターや、食育メッセや味噌ラボなど、おいしい食べ物のイベントも開催いたします。

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観光大使おかざき(後藤弓依さん、坂井沙耶佳さん)

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 そして本日の夕方には東京ディズニーランドのキャラクター達も参加するバースデーパレードも行われます。ぜひ一人でも多くの皆様方にこの「おかざき100年祭」を楽しんで頂き、100歳の誕生日を共にお祝いして頂きたいと思います。ただ大変な人出が予想されますので、できるだけシャトルバスの御利用をお願いします。
 最後になりますが、このイベントの開催にあたり、御協力頂きました多くの皆様方に心からのお礼を申し上げ、私の挨拶と致します。ありがとうございました。

食育メッセ2016・オープニングセレモニー(10時15分)
 皆さんこんにちは。岡崎市食育推進会議会長をおおせつかっております、岡崎市長の内田です。本日は、岡崎市の健康作りを応援してもらっている「まめ吉くん」に食育も一緒に応援してもらおうということで、市制100周年の食育メッセの開催を記念して食育キャラクターに任命いたします。

おかざき100年祭・食育メッセ2016

おかざき100年祭・食育メッセ2016

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ご当地ナンバープレート交付式(11時00分)
 おかざき100年祭にお越しの皆様、楽しんでますか?
 岡崎市は市制100周年ということで、本日のイベントをはじめ今年は様々な企画を行っております。その一つとして今回、原動機付自転車の「ご当地ナンバープレート」を導入することといたしました。原付のご当地ナンバープレートは他の市町村も導入しておりますが、岡崎市は全国でも珍しい2つのデザインのご当地ナンバープレートを作成しました。

岡崎市ご当地ナンバープレート・交付式

岡崎市ご当地ナンバープレート(斉と公平太さん作)

岡崎市ご当地ナンバープレート(近藤由衣菜さん作)

 一つは岡崎市を代表するキャラクターであるオカザえもんと、伝統ある岡崎の三河花火をあしらった、「オカザえもんと花火」です。こちらはオカザえもんの作者である、斉と公平太(さいと こうへいた)氏にデザインして頂きました。
 もう一つは岡崎市の風景ということで、夕暮れの岡崎城と、春の一大イベントである桜まつりの桜をあしらった、「夕暮れの岡崎城と桜」です。こちらは岡崎市内の大学生にデザインを依頼し、応募頂いた43件の作品の中から、愛知産業大学の近藤由衣菜(ゆいな)さんのデザインに決定したものであります。
 本日は事前に希望ナンバーを募集させて頂き、「1番」のナンバープレートについて最大10倍の倍率のところ見事当選された方々にお越し頂きました。皆様おめでとうございます。
 ご当地ナンバープレートの交付は7月4日(月)から開始させて頂きます。原動機付自転車を所有している方、またこれから購入を予定されている方は、ぜひこれらのナンバープレートを取り付けて頂き、岡崎市の魅力を再発見して頂くとともに、岡崎市に愛着を持って頂くことをお願い申し上げ、挨拶とさせて頂きます。

岡崎市ご当地ナンバープレート・交付式

さくら絵画作品展 表彰式(11時30分)
 皆様こんにちは。岡崎市長の内田康宏です。
 本日は「岡崎さくら100年プロジェクトさくら絵画作品展 表彰式」にご参加を頂きまして、誠にありがとうございます。
 岡崎さくら100年プロジェクトは、市制100周年記念事業の一環として進めているプロジェクトであります。今ある、桜の名所を次の100年に引き継ぐとともに、新しい桜の名所として地元に愛される桜の名所づくりを、市民の皆様と一緒になって進めていこう、ということで取り組んでおります。

岡崎さくら100年プロジェクトさくら絵画作品展 表彰式

 さくら絵画作品展は、このプロジェクトの事業として実施し、「市内の桜の風景」というテーマで作品を募集したところ、多くの方にご参加を頂くことができました。本日は優秀作品のみを展示させて頂いておりますが、この他にも素晴らしい作品がいくつもあり、それぞれ作品を拝見いたしましたが、岡崎市内には絵になる桜の名所が数多く存在するのだな、と改めて実感しました。
 昨年度植樹した約1,200本の桜に引き続き、今年度も、ここ中央総合公園を始めとして、市内の各所に、秋以降から桜の苗木を植樹していく予定であります。何十年か先には、今日の絵に匹敵するような、素晴らしい名所が数多く生まれることを願っております。
 最後になりますが、本日お集まりの皆様方の今後ますますのご健勝とご活躍を祈念申し上げて、私からの挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。

バースデーパレード(16時50分)
※挨拶はいたしませんでしたが、先導車のMIRAIに乗りました。

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おかざき100年祭

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2016年7月 3日 (日)

岡崎市制施行100周年記念式・市長式辞

岡崎市制施行100周年記念式

 先日お伝えしましたとおり、平成28年(2016年)7月1日、中央総合公園の武道館にて市制施行100周年記念式を無事開催することができました。御多忙の折、御参会頂いた皆様には心から感謝申し上げます。
 ブログに私が述べた式辞を掲載いたします。なお岡崎市のホームページにも同じものを掲載しております。

 市制施行100周年記念式・市長式辞 (平成28年7月1日)


 本日ここに、岡崎市制施行100周年の記念式を挙行いたしましたところ、ご来賓の皆様をはじめ、各界各層の皆様方におかれましては、公私ともご多忙のなか、また、御遠方からも、多数ご臨席を賜りまして、心から厚くお礼申しあげます。

 岡崎市は、大正5年7月1日に市制を施行し、その後先人のたゆまぬ努力によって、着実に発展を遂げ、本日、百周年という輝かしい日を迎えることとなりました。記念すべきこの日を、ここにお集まりの皆様方とともに祝い、市長として式辞を述べさせていただくことは、この上ない慶びであります。

 市制施行当時の岡崎市の姿でありますが、旧東海道沿いの市街地である額田郡岡崎町を母体とした、人口3万8千人足らずのこじんまりとした城下町でありました。古より、西三河における経済の中心であった岡崎は、堅実な発展と市制施行の気運のもとに、晴れて岡崎市として産声をあげたのであります。
 その後、昭和及び平成の市町村大合併を経て、市域は20倍近い広さとなり、人口は10倍以上の38万人を超える中核市へと発展をとげてまいりました。
 振り返れば、この百年の間には、戦争という不幸な時代もあり、本市においても、空襲により280名ほどのかたが亡くなられ、市街地が一夜で焦土と化したのでありました。しかし、本市は、不死鳥のごとく復興を果たし、その不屈の精神で復興に尽力した先人に対して、改めて深く敬意を表するものであります。

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 そして、戦後の経済成長は、市の規模を拡大させ、歴史文化の香る城下町の風格を保ちながら、近代的なまちづくりが進められ、着実に市政を進展させてまいりました。本市はまた、都市間交流を積極的に推進いたしました。石垣市及び福山市との「親善都市」提携、茅ケ崎市、佐久市そして関ケ原町との「ゆかりのまち」提携、金沢市との「観光交流都市」提携のほか、国外においても、スウェーデンのウッデバラ市及びアメリカのニューポートビーチ市、そして中国のフフホト市との「姉妹都市」提携を結んでまいりました。相互に訪問交流をすることにより、理解と親交を深め、本日、こうしてこの場にご臨席を賜ったことは、長年の厚情の証であると誠にありがたく思います。
 ちょうど今、ニューポートビーチからは、中学生の代表団が本市を訪れており、一昨日、市役所にもおみえになりました。秋にはこちらの代表が訪問することとなっております。
 また、市の誕生日が同じ7月1日というご縁の福山市さんにおかれましては、本日は、お互いに式典の参加は叶いませんが、祝福のエールを交わす、そんな祝祭感につつまれています。

岡崎市制施行100周年記念式

 さて、高度成長期の昭和から平成の時代を迎え、社会の成熟とともに、日本は少子高齢化を背景とした人口減少過程に入りました。幸いにして、ものづくり、とりわけ自動車産業を経済の柱とするこの三河地域は、他の地域より豊かな経済基盤にありますが、グローバル化した世の中で、将来が見通しにくい時代を迎えております。
 こういった時代背景の中であっても、経済が縮小することなく、活力や賑わいを持続させ、年齢や性別に関係なく、だれもが等しく輝ける社会、安全で安心な住みやすいまちづくりを実現しなければなりません。
 これからの百年間は、これまでの百年間のように、行政からの一方的なサービスや行財政の自然成長に頼るのではなく、環境への配慮、資源の有効活用、官民連携というような新しい価値観で市政運営を進めていく必要があります。

 私が市政運営を任されてからは、こういったまちづくりへの思いを一歩ずつ進めてまいりました。市の中心部を滔々と流れる矢作川と乙川、そして川を自然の要害とした岡崎城と豊かな水量を誇る乙川のコントラストは、現在においても、来訪者を心優しく出迎えてくれる本市の誇るべき自然景観であります。
 現在進めている「かわまちづくり」は、本市の景観の美しさを基軸にして、歴史的資産を現代的な価値によみがえらせながら、「岡崎の顔」づくりと地域愛の醸成を、市と民間で力を合わせて、推進していくものであります。
 このまちづくりにおいては、かねてからの構想を下敷きに、長年の課題である、「乙川の水辺空間の活用」や、「東岡崎駅の再開発」といったものに加え、近年の課題である「中心市街地の空き店舗の活用」、さらには「岡崎公園やお城、市内の歴史資産の活用」などといった様々な課題について、民間の力をお借りして、総合的に取り組んでいるところであります。

殿橋と明代橋のライトアップ(2016年7月1日)

 現在、殿橋や明代橋のライトアップを始め、乙川河川敷や河川堤防の整備、(仮称)乙川人道橋の着工などの都市基盤整備を進めております。今後は、こういった先行投資を呼び水として、水辺空間を活用したイベントなどを通じて、観光客の回遊を促し、民間事業者が、このエリアを自由に活用することで大いに儲けていただきたいと思っております。カフェやレストランが出店した水辺空間は、市民の日常的な憩いの場としてより賑やかになることと思われます。あと数年もすれば、この空間は大きく変わり、近い将来には、ヨーロッパの街並みに劣らない、本市独自の風格を持った「岡崎の顔」になると思っております。

 この「かわまちづくり」については、国からも先進的な取り組みであると評価を受けており、このたび、都市再生整備計画において優秀な計画や取り組みに対して与えられる「まちづくりシナリオ賞」の受賞という栄誉が飛び込んでまいりました。 このように、第三者的な目から見ても、まちづくりのテーマやアイデアが卓越しており、単なるハード整備に終わらない優良な計画として、さらなるお墨付きをいただき、全国から注目を浴びる中、他市もうらやむ、近年稀にみる好条件のもとで事業が進んでおります。私がこうした追い風の中で、本市の長年の夢を実現する立場となったことについては、天命によるものと受け止め、一層の使命感を胸に、事業の推進に取り組んでまいります。

 本日この記念式典を皮切りに、「市民と創る、新世紀岡崎」という基本理念のもと、岡崎の新たな世紀の始まりとして、皆様と協働してさまざまな事業を展開するとともに、新たな百年の礎となる事業を実施してまいります。
 まず、現在改修中の市民会館につきましては、この10月にリニューアルオープンの予定であります。今回の改修では、敷地の段差を極力減らし、空調や舞台、客席も一新いたしますので、新築に近い出来栄えとなります。完成後には、松竹大歌舞伎、市民参加による吉本新喜劇の公演、そして、岡崎市民クラシックコンサートやNHK「のど自慢」などを開催いたします。引き続き、本市の文化芸術の拠点として、市民の皆様に親しまれる施設となることを願っております。

 本年の文化芸術活動の目玉といえば、本日ご臨席を賜りました大村愛知県知事のご配慮により、あいちトリエンナーレ2016が岡崎市においても華やかに展開されることになりました。前回も会場であった岡ビルやシビコのほか、岡崎公園や六供の石原邸を地区会場として、8月11日から開幕いたしますので、是非とも足をお運びください。

 また、私の公約でありました南部地域への総合病院の誘致につきましては、学校法人藤田学園との協定により、平成32年の大学病院開院を目指し、幸田町さんとも協力して、より具体的に準備を進めているところであります。現在、藤田学園から整備方針の一端をお聞きしている段階ですが、近いうちに、市民の皆様にも、目に見える形でご披露できるものと考えております。

 そして、JR岡崎駅周辺においては、民間と連携し、コンベンションホール、高級仕様のホテルをはじめ、レストランやカフェ、噴水付の公園を併設した複合施設の整備が進んでおり、本市南部の大きな発展が期待されます。

 さて、戦後の復興期に全国各地で一斉に植えられましたソメイヨシノですが、寿命は60年程と言われており、加齢に伴う衰弱により倒木などの危険性も増してきております。そこで「岡崎さくら100年プロジェクト」では、市内各地に開花時期の異なる様々な桜を植えることで、長い期間、桜が楽しめるようにするとともに、これから迎える高齢化社会を意識して、遠くの名所まで出かけなくても近所の公園で桜を楽しめるようにいたします。なお、この桜の花ですが、本日より、市の花として定め、従来の藤とともに桜についても対外的にPRしてまいります。

 次に、東岡崎駅前の岡崎の新たなシンボルとすべく、準備を進めている徳川家康公像についてであります。
 「岡崎は家康公のふる里と言うが駅前にまともな像一つないではないか」と言われて、悔しい思いをしたことについては、これまでに幾度もお話させていただいているところです。そこで、このたび、銅像制作の我が国の第一人者である神戸峰男先生にご依頼し、松平元康から徳川家康と改名した25歳当時をイメージした、馬上で弓を持つ、若き日の家康公像をデザインしていただきました。
像の完成は、平成30年度の予定でありますが、明治維新以降に広められたタヌキオヤジ的な家康公のイメージを払しょくし、「厭離穢土 欣求浄土」の旗印のもと、心から平和を願い、江戸300年の泰平と繁栄を導いた人物として、市民に末永く愛される岡崎の新たなるシンボルとなることを期待しております。
 今回の家康公像は、市民の皆様のご寄附により制作をしてまいります。皆様方には、是非とも力強いご協力をお願い申し上げます。市民、皆で作った「愛郷心の象徴」として、小さな子どもさんが「あの像を造るのに僕のお小遣いも使ったんだよ」と、自慢できるよう、市内の公所に募金箱を設置しておりますので、お集まりの小中学校の皆さんも、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、本年4月、大きく報道されたのでご存じの方も多いと思いますが、乙川の河川敷に埋もれていた江戸時代の石垣が、400メートルにわたって残っていることが分りました。これは菅生川端石垣と呼ばれるもので、現存する石垣としては国内最長のものであり、その歴史的な価値は大変高いものであるとのことです。このように我がふるさとには、まだまだ多くの歴史文化資産や豊かな自然が残されております。

 去る5月19日には、かねてより準備していた「歴史まちづくり」についても、その計画が国からの認定をうけることができました。この「歴史まちづくり」と「かわまちづくり」の二つの事業認定を受けたのは愛知県では岡崎市だけであり、全国でも希なことであります。今後は大樹寺や伊賀八幡宮をはじめとした全市に数多くある国の重要文化財や、歴史文化資産、豊かな自然、そして、食べる楽しみなど、あらゆる資源を活用することにより、独自のストーリー性のある観光施策を展開し、観光産業をモノづくりに続くもう一つの新たな経済の柱として育て上げたいと考えております。

 喜ばしいことに、昨年の国勢調査の速報によりますと、この人口減少社会においても、本市は人口増加が続いておりまして、今後も着実に増加していき、40万人を超えるとの試算もされております。また、都市の基軸となる、鉄道や道路などの交通網にも恵まれていることから、これらのインフラを総合的に整備して、より多くの人が便利に利用できる交通基盤づくりが必要であると考えております。

 そのほか、豊かな自然環境を持つ本市において、その6割を占める中山間地域の利活用についても積極的に取り組むなど、本市に備わっている有利な側面を確実に活かして、今後も西三河の中心的な存在として発展を遂げていかなければならないという使命を感じております。
 これからも、福祉、医療、防災、教育といった基本施策にしっかり取り組みながら、新世紀への布石を着実に投じて、「夢ある新しい岡崎へ」さらなる飛躍につなげてまいりますので、皆様方におかれましては、変わらぬお力添えをいただきますよう、お願い申し上げる次第であります。

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 さて、本日は、それぞれの分野で本市の発展に多大な貢献をされました功労者及び功績者の皆様の表彰をさせていただきます。
 また、この100年を契機として、スポーツ、芸能、文化等、各分野で輝かしい業績を上げた方を「市民栄誉賞」として表彰させていただくほか、岡崎市の黎明期から、本市の発展とともに100年間を歩まれました市民の皆様をお祝いしたいと思っております。
 第2部のアトラクションでは、本市の若者たちの音楽やダンスをお楽しみいただき、会場全体で輝かしい岡崎の未来に想いを馳せ、100周年の記念の日を祝いたいと思います。
 終わりに臨み、岡崎市の益々の弥栄と市民各位並びに本日ご参会の皆様の、ご健勝ご多幸を心より祈念申し上げ、式辞といたします。

平成28年7月1日
岡崎市長  内田 康宏

岡崎市制施行100周年記念式

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2016年7月 1日 (金)

おかざき100年祭・交通規制のお知らせ

岡崎市制施行100周年記念式

 岡崎市は100年前の今日、大正5年(1916年)7月1日に誕生しました。そして本日、中央総合公園武道館におきまして「岡崎市制施行100周年記念式」を挙行いたしました。
 輝かしい岡崎の未来に想いを馳せ、この記念の日を祝いたいと思います。

 明日とあさって、7月2日、3日は同じく中央総合公園にて「おかざき100年祭」が開催されます。様々な催しが予定されておりますが、明日はとくにバースデーパレードが夕方に行われるため、交通規制もあり大変混雑が予想されます。13時以降は、シャトルバスを除いて、公園内に車・オートバイ・自転車などが進入できなくなります。7月2日は市内4箇所から無料シャトルバスが運行しますので、皆様ぜひご利用下さい。
 詳しくは下記ページをご覧下さい。

 岡崎市 市制100周年記念サイト - おかざき100年祭

おかざき100年祭

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おかざき100年祭を開催しました (2016.07.10)

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2016年5月28日 (土)

能見で能を見る

「羽衣」観世流・近藤幸江

 最初に「能見で能を見る会」のことを紹介された時、誰かがダジャレか軽いジョークとして言っているのかと思ったものである。ところが能見町という町名そのものが、かつてこの地で能や狂言、猿楽などが愛好され、盛んに演じられていたという伝説に基づくものであることが分かった。
 その歴史というのも半端なものではなく、時代を遡ること12世紀のこととなる。ちょうど、平安時代から鎌倉時代にかけて、現在の岡崎城の外堀の一帯で矢作の兼高長者が月に6回ほど能や狂言を催したことから、この辺りが「能見村」と名付けられたことに由来するというのである。
 そうした歴史と伝統があるせいか、岡崎には今も能を愛好し、自らも演じる同好会などが存在する。古(いにしえ)の芸と伝統を愛する方達の情熱と、岡崎市制100周年の記念事業である「新世紀岡崎チャレンジ100」(市民のアイデアと活動を支援する活性化事業)が合体して、今回の事業の実現に至ったのである。

能見神明宮で「能を見る」会

 驚くべきことは、こうした一地方の記念事業としての催しに対し、シテ役の近藤幸江さんを始めとして人間国宝となられた方々が5人も参加して頂いているという事実である。古くから能を愛好した土地であり、能見と名付けられた歴史的経緯があること、今も能を愛好する地元の方達の情熱がそうした最高のプロフェッショナルの心を打ち、共鳴したからではないかと思っている。

 そして今回何よりも驚いているのは、夜、能見の神明さんの境内に2000人あまりの人々が集まったことと、私自身の心境の変化である。「地元でやることだからぜひ来てくれ」という話を受け、忙しいなか無理して出かけたのである。こんなに近くで能を鑑賞することは初のことではあったが、古典芸能について造詣が深いわけでもないため当初は「仕方なしに」という気分であった。
 ところが、挨拶をする都合上いちばん前の席に座らされてから、能の舞台が始まるとともに、その幽玄の世界にたちまち引き込まれてしまった。
 枯れ木のようなたたずまいの(失礼)高齢の方の小鼓の軽い拍子の音、重なるように打たれる鼓の軽快で腹に届く響き、一瞬、場の空気を切り裂くような横笛の高音の鮮烈さ、そうした音の饗宴と対峙する舞の静寂。舞手が高齢者だから動きがスローモーという訳では決してなく、ほんのわずかな挙措動作や顔の傾きに映える光と影の推移の中で、情景描写がなされてゆく。フト我に返り、日本の古(いにしえ)の伝統美の世界に取り込まれている自分を発見して驚いたものである。伝統芸能の力、本物の魅力、そしてそうしたものに共感してしまう自分の心の動き、そうしたことに対して新たな発見があった。

 演じられていたのは「羽衣」という比較的ポピュラーな演目であったが、セリフが古語であるためすべての言葉の意を正確にとらえられたとは言い難かった。
 しかし張りつめられた空気の中、演者の魂が観る者達の体にしみこんでくるような感じがしたものである。舞台の左右にしつらえたかがり火の木のはじける音がより臨場感を高めてくれた。そうした中、静と動の微妙なつながりの舞を見ていると、まるで一つの宗教儀式に参加しているような感慨もわいた。「退屈な時をがまんすることになる」どころか、時間はたちまち過ぎ、異次元の空間のとりこになっている自分を見る〝観劇〟ともなった。

 主催者ならびに地元の方々は、この行事を毎年恒例の催しとして再興してゆく心づもりのようである。

能見神明宮大祭(2016年5月8日)

 同時に行われた神明さんの大祭で町中を練り歩いた、伝統のある山車も含め、本市にある数多くの歴史的文化遺産を活用して、なんとか「モノづくり」に次ぐ経済の柱としての「観光産業」を岡崎に確立したいものだと思っている。
 そうした意味からも今回のような地元主導で始まった、能を活かした取り組みには大いに期待するものである。

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2016年5月12日 (木)

「桜を見る会」と「家康行列」

桜を見る会(2016年4月9日)

家康行列

内閣総理大臣主催「桜を見る会」
 もうすでに一ヶ月前の出来事となってしまったが、春の大きな行事であるので書かせて頂こうと思う。
 昨夏の花火大会に引き続き、安倍昭恵夫人には今年の家康行列の案内状を送らせて頂くつもりでいた。岡崎の春のメイン行事と乙川リバーフロント計画の進み具合を共に御覧頂き、総理にお伝え頂く考えであった。ところが反対に、総理主催の「桜を見る会」の御案内が先にこちらに届き、せっかくの御招待でもあり夫婦共々上京することとなった。新宿御苑で行われる「桜を見る会」に出席するのは県会議長の時(平成19年)以来であり、そう言えば前回御招待頂いたのも安倍総理の時であった。

 4月8日(金)の臨時議会を終えてから、夕刻に上京した。明朝8時半には会場に出向かなくてはならず、当日は初の新宿のホテル泊となった。久しぶりに見る夜の歌舞伎町は、昨今の外国人観光客増加の影響もあって、まるで同じ国内とは思えない街の様子であった。タクシーから降りた街角には黒人のグループがたむろし、ホテルの受付係は韓国人と中国人、お客も日本人は我々くらいしか目につかなかった。翌日表通りで目にしたのは新宿東宝ビルに最近できたという実物大のゴジラの頭と半身であり、不思議な雰囲気をかもし出していた。

ゴジラ

 9日朝は新宿御苑の西口である新宿門の受付を通っての会場入りとなった。岡崎においてはすでに桜は満開の時期を迎えていたが、こちらも新緑の鮮やかさと共に満開の桜が我々を迎えてくれた。限られたスペースに1万6000人もの人々が集うため、会場はロープで仕切られていた。各国大使などの外国人招待客、国会議員、各業界・団体の代表者に加え、芸能人も招待されており実に多彩な顔ぶれの催しであった。

桜を見る会(2016年4月9日)

桜を見る会(2016年4月9日)

 「桜を見る会を久しぶりに満開の桜の下で開くことができ、うれしく思います」という総理の挨拶は、天候を含め自然現象をコントロールできないはがゆさが感じられ、私も同じ心境であった。それから総理が前日面会したという、インドネシア人留学生達が作った桜の歌の一節が挨拶で紹介された。「桜よ咲け、日本の真ん中に、日本よ咲け、世界の真ん中で」というフレーズが印象的であった。やはり外国人にとって桜は日本のイメージなのであろうか?
 岡崎市の市制100周年の記念バッジは桜の形である。少し大きすぎるとは思ったが、先般ある岡崎の方が文部科学大臣に面会された時に、胸のバッジについて「そのバッジのデザインをオリンピックのシンボルマークにすればよかった」と言われたそうであり、うれしく感じたものである。

 「桜を見る会」は園内各所に軽食を楽しむ場所が設けられていたが、安倍総理と昭恵夫人への挨拶を済ませた我々は早々に御無礼することとなった。この日は、翌日に開催される「市制100周年・家康行列」のために、親善都市(石垣市、福山市)・ゆかりのまち(茅ヶ崎市、佐久市、関ケ原町)・観光交流都市(金沢市)の代表の方々と家康公役の里見浩太朗氏が岡崎にお越し頂いており、その歓迎夕食会でお迎えをしなくてはらなかったからである。

岡崎市制100周年・家康行列
 それにしても、こうした他市との御縁というのは本当にありがたいものである。
 昨年5月、ゆかりのまち・茅ヶ崎市の「大岡越前祭」を訪れた折に、夕食会に同席された前川・茅ヶ崎商工会議所副会頭に「100周年の家康行列に時代劇のスターをお願いしたいと思っている」とお話したところ、偶然にもその方は里見浩太朗氏の親しい友人でゴルフ仲間であることが判明した。「よかったら話してあげましょう」と宴席の最中にお電話して頂き、突然私に携帯電話を手渡されることとなった。「また改めて後日、正式に~」という話かと思っていた私は、いきなりの御本人の里見さんとの会話に驚いてしまったが、思い切ってお願いしてみた。里見浩太朗さんは大変紳士的で気さくなお人柄の方であり、それが切っ掛けとなり今回の出演ということになったのである。

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 そのほか、家康行列で心配していたのは天気であった。このところ開催日は天候不順が続いており、昨年は小雨混じりでさえあった。議長とも「天気が買えるものならぜひ買いたいものだ」などと話していたくらいであったが、なんとか久しぶりのお天気となってホッと一安心であった。

 さすが千両役者の里見浩太朗さんの御登場であり、才色兼備の美人女優・菊川怜さんの出演も加わり、すばらしい盛り上がりの家康行列となり感謝感激である。菊川さんも、東大工学部卒の知性派女優ということもあって、この夏の参院選候補として名前が挙がっており直前のキャンセルを心配していたが、快くお引き受け頂けた。

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 当日4月10日は、一日警察署長としての菊川さんの車を先頭に、おなじみの徳川四天王と武者行列、奴(やっこ)列や姫行列、少年少女隊に加え、昨年に続く民団岡崎支部による朝鮮通信使列、昔なつかしのレトロ市電、オールド・カー、100周年PR隊等、多彩な隊列となった。そして何よりも気品と貫禄十分な里見さんの家康公姿は、先日まで舞台で使用していた衣裳とあいまって錦上花を添えるものとなった。46万人を超える、これまでに最高の人出を記録したことはお二人をはじめ多くの皆様方の善意と御協力の賜(たまもの)であり、今改めて感謝御礼申し上げるものである。

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 行列の通る経路は私にとって、広幡、連尺、梅園、三島学区という、まさにワンパク坊主時代からの地元である。沿道には子供時代からの知り合いも多く、「ヤっちゃん!」との掛け声には思わず立ち上がってしまうものであった。「まさかあのヤっちゃんが市長になるとは思わなかったわネ」というかつてのお母さん方からの声が耳に聞こえてきそうでもあった。
 ともかくこのように大きなイベントを事故なく終えることができたのも、当日警備と安全に御尽力頂いた警察、消防、役所関係者、ボランティアの皆さんのおかげであり、沿道の皆様方に重ねて感謝と御礼を申し上げるものである。本当にありがとうございました。

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