市民対話集会

2016年8月15日 (月)

平成28年 最後の市民対話集会 その2

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岡崎さくら100年プロジェクト
 また新たなまちづくりを進める工事の過程で桜などの樹木を伐採することがあります。
 戦後の復興期に全国各地で一斉に植えられたソメイヨシノはきれいではありますが、残念なことに寿命は60年程と短く、現在、加齢に伴う衰弱により日本全国各地で倒木の危険性が心配されております。
 そうした事から、今回の整備では、事前に樹木医のチェックのうえで、老朽化の著しい木などをやむを得ず伐採をしております。伐採した木はご覧の写真のように中が空洞化したり、腐りかけた老木でありますので、その点ご理解いただきたいと思います。
 しかし、決して木を切るばかりではなく、現在、同時進行しております「さくら100年プロジェクト」では、市内各地に開花時期の異なる様々な桜を植えることで、長い期間、桜が楽しめるようにすると共に、これから迎える高齢化社会を意識して、車で遠くの名所まで出かけなくても近所の公園で桜を楽しめる環境作りを図って参ります。

岡崎さくら100年プロジェクト

 これからの公園は、子供だけではなく、高齢者も共に楽しむことができるように整備をすることが必要であると思っております。そしてそのために人道橋ばかりでなく、額田の木を使った施設整備を各公園で行い、併せて森林の整備も行います。山の手入れは防災対策にもつながるからです。
 そして、岡崎は元々桜の名所ですので、7月1日の市制記念日には市の花として、現在の「藤」に加え、「桜」を追加したところであります。ちなみに市の花を複数持つことは決して珍しいことではありません。

若き日の徳川家康公像
 次に、東岡崎駅前に新たな岡崎のシンボルとして設置を進めております、徳川家康公像についてであります。
 「岡崎は家康公のふる里と言うが駅前にまともな像一つないではないか」と言われて、悔しい思いをしたことについては、これまで幾度もお話させていただいているところです。
 そこで、このたび、我が国の銅像制作の第一人者である神戸峰男(かんべ みねお)先生にお願いしまして、松平元康から徳川家康と改名した25歳当時をイメージした、馬上で弓を持つ若き日の家康公像を制作していただくこととなりました。

東岡崎駅前に家康公像を設置

 今回の家康公像は、市民の皆様の浄財により制作をしてまいりたいと考えており、その準備を進めております。金額の多少に関わらず子ども達が「あの像を造るのに僕のお小遣いも使ったんだよ」と自慢できるよう、市内各所に募金箱を設置するほか、個人向けのふるさと納税による寄附や団体向けの寄附など、様々な方法を用意しております。皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。
 岡崎は本当にありがたいところで、歴史、文化、伝統というチャンネルでご協力をお願いすると多くの方がその心に応えていただくことができ、現在、順調に寄附が集まっております。
 また、これは余談ですが、この家康公像は岡崎信用金庫本店の上階から見下ろす場所にあたり、私が会長にお会いした時に「まるで岡信さんのために設置するようなものですね」と余計なひと言を申し上げたせいか、先日、多額のご支援を頂くことができました。わざわざ催促した様で申し訳なく思うと共に、大変感謝しております。

 像の完成は、平成30年度の予定でありますが、明治維新以降に広められたタヌキオヤジ的な家康公のイメージを払拭(ふっしょく)し、岡崎の新たなシンボルとして市民に末永く愛される銅像になることを期待しております。とかく、大河ドラマなどで陰謀家の敵役に描かれてしまう家康公ですが、実際は、応仁の乱以来、200年に及ぶ戦国時代を治め、300年の泰平の江戸時代の基を築いた偉人なのです。
 今日、日本の伝統、文化、日本食と言われているモノの多くは、この平和の時代に完成されたものであり、私達はその事実に誇りを持ち、この岡崎から、そのことを積極的に発信していきたいと考えております。考えてみれば徳川時代、300諸侯と呼ばれた大名の半数は愛知県出身者であり、そのまた半数はかつて参州・三河・岡崎と呼ばれたこの岡崎周辺の出身者なのであります。「今日の日本の基礎を形づくったのは我々の父祖達である」とも言えるわけです。

「歴史まちづくり」事業
 次に「歴史まちづくり」についてであります。
 今回、リバーフロント地区の整備を進める中で、乙川の河川敷に埋もれていた江戸時代の石垣が400メートルにわたって残っていることが分りました。これは菅生川端石垣(すごうがわばたいしがき)と呼ばれるもので、絵図によりその存在は知られておりましたが土や草木に覆われており残存状況はよく分かっていませんでした。
 私もそんなものは岡崎空襲で吹き飛ばされてなくなっていると思っていましたが、今回の調査により、400メートルの石垣が絵図のとおり残っていることが判明しました。

菅生川端石垣

菅生川端石垣

 これは、現存する石垣としては国内最長、日本一のものであります。また、高さは最大で5メートルに及ぶなど、その歴史的な価値は大変高いものであるとのことです。
 こうしたことから、先日行った大学教授による現地説明会には、1日で3000人を超える方が石垣を見るために現地を訪れ、改めて歴史ブーム、お城愛好家の存在を認識したものです。この石垣は河川敷の中にあり、現在も堤防の役割を果たしているため、河川法上全てを掘り出して再現することはできませんが、一部を観光用として、透明パネルを使って石垣の高さを見えるようにできないか愛知県と検討をしているところであります。

菅生川端石垣現地説明

 このように岡崎市内には、まだ発見されていない歴史資産が埋もれている可能性があります。また、大樹寺や伊賀八幡宮など名古屋よりも多い13もの国の重要文化財に指定された建造物があるにも関わらず、これまで十分に活用されてきませんでした。隣に住んでいる方がその事実を知らないこともあります。
 そこで今後は市民に対する啓蒙を行うとともに、滝山寺の鬼祭りなどの祭事をはじめ、くらがり渓谷や鳥川(とっかわ)のホタルに代表される額田の豊かな自然や、八丁味噌や駒立のぶどうに六ツ美のイチゴ、幸田の筆柿といった食べる楽しみ、さらに本市の経済の柱でありますモノづくりを体感する産業観光なども加え、市内各地に分散する観光資源を線で結んで活用することが重要であると考えます。

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 毎年、岡崎市はアメリカの大学生達の訪問を受け入れておりますが、歴史観光と共にロボットによる車の組み立て工程見学などは大きな注目を集めております。さらに季節ごとの様々なストーリー性のある観光コースを用意し、それをこちらから積極的に売り込んでいく姿勢が必要であると思っております。
 併せて観光を産業にまで高めていくためには、観光バスなどで周遊できるコース設定と、各地の駐車場対策を具体的に考えなくてはなりません。現在そうした対策に取り組んでいるところであります。

おとがワ!ンダーランド、泰平の祈り
 そして、こうした新たなまちづくりに向けて、現在、多くの市民の方々と様々な議論を深めていますが、既に、学生や一般の主婦の方々から、行政では思い付かないような、斬新でユニークなアイデアを提案していただいております。

おとがワ!ンダーランド

 この夏、リバーフロント地区においては、「おとがワ!ンダーランド」と銘打って殿橋のたもとでのオープンカフェや、町中の水辺でのキャンプやバーベキュー、さらには河川敷でのビアガーデンなど、市民の皆さんのアイデアによる様々イベントが実施されています。こうしたアイデアの中には、すでに他市で実証済みのものもあります。
 そして、昨年末に開催しました、乙川にLEDボール3万個を流す「泰平の祈り」も岡崎青年会議所(JC)を中心に民間の皆様のお力を借りて、今年度は9月下旬の開催の予定で、現在準備を進めております。

泰平の祈り(2016年9月24日)

泰平の祈り(2016年9月24日)

 私達は、公共による単なるハード整備だけではなく、「それを使ってどう賑わいを創出するか」というソフト面を重視してまちづくりを考えているのであり、こうした事業を通じて、まずは、民間の皆様に大いに儲けていただき、その結果として、行政には税としての収益があるといった、あくまでも民が主体のまちづくりということを目指しております。
 さらに、こうした活動により、河川空間が市民の憩いの場となることはもちろんのこと、川沿いにカフェやレストラン、さらには本市の長年の課題でありますホテルの進出にも繋がるものと期待しております。
 本格的なホテルがないということが岡崎の観光の最大の弱点であり、課題であります。外からのお客さんに長く滞在してもらい、岡崎に対する理解を深めお金を使っていただくことがこれからの観光産業にとって重要なポイントであると考えております。そのため国内の事業者でも外資系でもいいので、何とか一流のホテルの進出を促したいと考え努力しています。
 私達もそうした方向で民間の力を誘導するため、既に様々な提案や声掛けを沿線の地主さんや事業者の方々へ行っております。もし皆様も良いお話しがあれば、ぜひご紹介いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 もうすでに、岡崎の変化をお分かり頂いていると思いますが、岡崎はこれからもまだまだ進化します。あと十年もすればヨーロッパの街並みにも負けない、岡崎独自の景観を有した都市になりますので、ぜひご期待ください。将来「あの時代の市政のおかげで今日の岡崎がある」と言われるようなまちづくりを目指してまいりますので、引き続きのご協力をお願い申し上げます。

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結び
 以上、本日は今後のまちづくりを中心にお話を致しましたが、これからも引き続き、岡崎の経済の根幹であるモノづくりへの支援をしっかり行い、福祉や医療、防災や教育といった基本施策の推進を通じて、このまちに生まれ育った子ども達が、ふるさと岡崎により大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」づくりに向けて進んで参ります。そして引き続き、市政を担わせていただくべく、この秋には、改めて市民の皆様の審判を仰いでまいります。
 皆様に「二期目もがんばれ」と言っていただけるよう、これからも全身全霊でがんばってまいりますので、なお一層のご支援とご協力を重ねてお願い申し上げ、私の話を終了させていただきます。
 御静聴、ありがとうございました。

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2016年8月12日 (金)

平成28年 最後の市民対話集会 その1

市民対話集会(2016年8月3日)

 この4年間公約の一つとして、各地域ごと、各種団体や組織を対象に続けてきた市民対話集会もこれで第38回を数えることとなった。
 時節の映像と共に対象者の方に合わせた政策説明会を行うことで、多くの市民の皆様と直接対話の機会を持つことができたと思っている。
 これまで各集会の開催にあたって御協力頂いた方々に改めて御礼を申し上げると共に、今期最後となる「岡崎保護区保護司会」の皆様との対話集会の内容を御報告申し上げます。以下は当日の講演内容です。


はじめに・市制施行100周年
 連日の猛暑の中、また平日の日中というお忙しい中にもかかわらず、市民対話集会にご参加いただき、誠にありがとうございます。皆様には、日頃から、地域福祉の向上に積極的に取り組んでいただいておりますと共に、市政全般にわたりましても、ご理解とご協力を賜っておりまして、厚く御礼申し上げます。
 さて、7月1日には、皆様のご協力により、市制施行100周年の記念式典を盛大に開催することができました。まずもって御礼を申し上げます。式典後には他市の市長さん達から「岡崎は地元の子供達や岡崎出身の人材だけで、これだけの催しができてうらやましい」と言われ、大変うれしく思った次第であります。
 また、翌2日・3日に開催いたしました「おかざき100年祭」におきましても多くの方々にご来場いただきました。ことにディズニーのパレードは、子供達の記憶に残る楽しいひと時であったと思っております。

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おかざき100年祭

 さらに、今週末に迫りました花火大会や、各地域の総代さんを中心にご協力いただいております地域の史誌である「おかざきまちものがたり」の発行など、各種記念事業は来年3月まで続きますので、引き続きのご協力をお願い申し上げます。

 ところでこのように市民に直接語りかけるというのは、私の信念とする政治手法であります。「望まれればどこにでも行きます」をモットーに、市長就任以来300回近い講演会や各種会合、そして本日で38回を数えます市民対話集会など、様々な機会を通じて、私の目指す市政についてお話をしてまいりました。
 市民対話集会につきましては、本日が秋の選挙前、最後のものとなる訳ですが、今後もこうした市民の皆さんとの対話については継続して行ってまいりますので、よろしくお願い致します。
 なお、こうした活動は決して義務ではなく、私の政策として自主的に行ってきたことでありまして、他市にはあまり例のないことと自負しております。それぞれの会では毎回最後に十分なフリートークの時間を設けるなど、自分としてはできる限り、直接「市民の声」を聞く努力をしてきたつもりであります。

南部地域への総合病院の誘致
 これまでの4年間を振り返りますと、お陰様で、天の時、地の利、人の和にも恵まれ、前回の選挙公約であります15項目すべてを手掛けることができ、一定の成果を挙げられたと思っております。
 特に公約の大きな柱でありました、本市南部への大学病院の進出の決定や、10月に迫りました市民会館のリニューアルオープン、その他にも、新火葬場の完成や、JR岡崎駅前には高級仕様ホテルを含む300人程度のコンベンション施設の進出が決定するなど、現在、比較的順調に市政が進展しているところであります。

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 特に南部地域への総合病院の誘致につきましては、学校法人藤田学園と平成32年4月の開院を目指ざして大学病院建設の合意をすることができました。
 さらに現在、藤田学園において具体的な整備方針が検討されているところであります。私が伺っている範囲では、その方針は以下のとおりであります。

・病棟は地上7階建て、若しくは8階建て。

・駐車場は900台~1,000台を確保。

・入院患者の受入体制は、開院当初は200人~300人程度。施設の稼働率や患者の数を見ながら2~3年で400人を受け入れられる体制を整える。

・24時間対応の救急科、内科、循環器内科、消化器内科、外科、胸部外科、脳卒中外科などを設置。

 そしてスタッフについては、藤田病院の西三河の拠点として、一流のドクターを配置する予定だと伺っております。大学病院のありがたい点は、自前でお医者さんはじめ医療スタッフをそろえることができることで、本当に岡崎市としては助かります。今後さらなる検討が重ねられ、近いうちに目に見える形で整備方針のご披露ができるものと考えております。
 また、病院に隣接する場所にはホームセンターとショッピングセンターの進出も決まっており、本市としましてもこのエリアへのアクセスの向上を図るための道路整備を国会・県会の先生方の御協力のもと着実に実施してまいりたいと考えております。

JR岡崎駅周辺の整備
 JR岡崎駅周辺におきましては、民間との連携により、300人程度のコンベンションホールと10室程の1泊4万円クラスの高級仕様ホテルをはじめ、レストランやカフェ、噴水付きの公園を併設した複合施設の整備が決定いたしました。
 今回の事業は、岡崎市主導で民間公募を行ったものであり、市の土地を活用して民間が開発及び運営を行う手法のものであります。オープンは平成29年の冬頃の予定ということで、本市の玄関口の新たな顔として期待しております。

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国から認定を受けた様々な「まちづくり」事業
 そして、この100周年を契機に、本市の経済の柱であります「モノづくり」に並ぶ、もう一つの柱に観光産業を育て上げるため、現在、数々の施策に取り組んでいるところであります。
 これは本市の長年の課題でありました「乙川の水辺空間の活用」や「東岡崎駅の再開発」に加え、近年の課題である「中心市街地の空き店舗の活用」、さらには「岡崎公園や市内の歴史資産の活用」といった様々な問題を、民間の皆様と共に取り組んでいくというものであります。これまでも個別で対処療法的な施策はありましたが、このように総合的に行う計画は初めてのことであり、また、こうした事業は総合的に行わなければ効果もありません。
 この度そうした私共の取り組みが評価され、リバーフロント地区の整備においては、昨年3月に国の「かわまちづくり」事業の認定をいただき、現在、多くの補助金を得て近年稀にみる好条件のもとで事業が進んでおります。今時、総事業費の半分近くを国庫補助で行っている事業は、よその街ではほとんど例がありません。
 先日も愛知県市長会の席でこの話をしたところ、大変うらやましがられた訳ですが、これは、私達が十分な準備と対策をしてきた結果でもあります。

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 また、この5月には国の「歴史まちづくり」の事業認定を受けることができました。
 この二つの事業認定を受けたのは愛知県では岡崎市だけであり、全国でも希なことであります。
 さらに先月には、優れたまちづくりに取り組む地区に贈られる「まち交大賞」の内、「まちづくりシナリオ賞」を受賞するなど、岡崎市のまちづくりは国のお墨付きをいただくとともに、今では全国から注目を浴びる事業として順調に進んでおります。
 そして、このような認定や受賞というのは、単なる栄誉だけではなく、今後の国との交渉、特に補助金を申請する際の絶好の交渉材料や説得力となる訳でありますし、県からの協力を得るための大きな力となります。行政の遂行にはこうした要素を上手に使うことが重要であります。
 川の事業というのは、国がたとえ好意的であっても、直接の管理者である県が前例を楯(たて)に簡単にOKしてくれないことがあります。今回は大変ご協力頂いており感謝しています。

 このように第3者の目による評価をいただいているにも関わらず、中には「橋のために99億円も使ってけしからん」とか「そんな金があるならば福祉に使え」といったご意見を言われる方がみえます。もっともワザとそうしたニセ情報を流す人達がいるからでもありますが、皆様には、この99億円というのは東岡崎駅前や乙川、中心市街地の整備事業の総額であることや、特定の事業に対する補助金を目的外に使用することは法律的に許されていないことを御理解頂きたいものです。目的外使用は国庫返納となります。
 さらに、岡崎の福祉政策は全国的にも先進的なレベルであり、今回のまちづくりに関する事業は、決してそうしたものを犠牲にした政策ではないことをご理解いただき、先のような誤解を抱いてみえる方には、是非ともご説明をいただきたいと思います。
 先日も北海道から岡崎に転居してみえた方から「同じ日本の中でこれほど色んな社会的サービスの整ったところがあるなんて信じられない」といううれしい言葉を頂いております。また、国土交通省の高官からは、「この予算でこれだけの都市改造ができたら実際スゴイことですよ」といった激励の言葉も頂いておりますし、私達も「国や県のモデルケースになるように頑張っておりますので、よろしくお願い致します」と常々PRしているところです。

殿橋と明代橋のライトアップ
 さて、リバーフロント地区の整備においては、殿橋と明代橋のライトアップが始まり、これまで暗闇に包まれていた夜の乙川の景観が大きく様変わりしつつあります。

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 7月1日には市制100周年を記念して、殿橋、明代橋のライトアップに加え、愛知県の協力で西三河総合庁舎に「100」の数字を表すスペシャルライトアップを行いましたが、今後も、季節やイベントに合わせた様々な演出を行ってまいります。
 さらに、建設中の人道橋についてもライトアップする予定となっており、人道橋の完成の暁には、三つの橋による個性あふれる光の競演がされることとなり、市民や来訪者の皆さんに新しい岡崎を楽しんで頂きたいと思います。
 3月に行いました殿橋の点灯式の際には、私達が点灯のスイッチを押した瞬間に、近くのマンションの上から「お母さん見て、スゴイよ、スゴイよ」という子供達の歓声があがり、その声を聞いた時には、この事業を続けてきたことを本当に良かったと思ったものです。さらに、ニューグランドホテルでの会合から自宅へ帰る際、情景を確認しながら乙川沿いを歩いていると見知らぬ人から突然「岡崎をキレイにしてくれてありがとう」と声を掛けられることがあり、そうした時にも大変うれしく思うものであります。

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 また、ニューグランドホテルの前の堤防道路や河川敷の整備が完了したことにより、最近では、若者だけでなく、高齢者のカップルが川沿いを歩いている姿も増えております。そして、ゴールデンウィークに開催されました「こどもまつり」などの折には、水辺で語らう母子の微笑ましい姿がいくつも見られるなど、すでに多くの方々の新たな憩いの場となっております。
 私の目指すリバーフロント計画というのは、単に観光事業を考えるだけのものでなく、そうした、かつて私達の生活の中に普通にあった潤いの時、幸せの空間を再現することでもあります。

中央緑道の整備、徳川四天王の石像
 現在建設中の人道橋から籠田公園を結ぶ中央緑道につきましては、(仮称)岡崎セントラルアベニューとして整備をするため、当初は歩道を東側に集めるといった案をたたき台にして、専門家や沿線住民の皆さんの意見を伺ってまいりました。市からの政策の押しつけのようなことを言う方もいますが、当初からこうした手順で計画を進める予定となっておりました。
 しかし原案に対しましては、「歩道を片側に寄せると車の出し入れに支障がある」「防風林の役割の木を切るべきではない」、また逆に、「木が生い茂って夜は怖くて歩けない」「坂道を自転車が勢いよく下って危ない」など、様々なご意見を頂きました。
 そうしたご意見を受けて現在は、今ある緑地帯を拡げて、憩いの空間やイベントスペースとして活用すると共に、歩道や車道についても安全性に配慮して再整備するといった方針のもと、より美しく、より快適な空間として整備していきたいと考えております。

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 セントラルアベニューの完成の暁には徳川四天王の石像を設置することとしております。石像はそれぞれの武将が活躍した歴史的な一場面を切り出した大変素晴らしいデザインとなっております。
 そうした素晴らしい作品であることから、当初は、皆さんに少しでも早くご覧いただけるよう、仮設置によるお披露目を予定しておりました。
 しかし、私も、直接出来栄えを確認いたしましたが、石像はもちろんのこと、台座につきましても、単なる台座ではなく、石工の匠の技が活かされた台座だけでも芸術作品と呼ぶことができるほど素晴らしい作品でありました。そして仮設置を行うには、石像と台座をしっかりと接合する必要があり、仮設置を行った後にセントラルアベニューへ移設する時は、石像と台座を改めて分離するか、石像と台座が一体となった大変重たい作品を移設する必要があります。

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 移設の場合には、石像と台座を分離させる際に本体はもちろん接合部に傷が付いたり、石像と台座の微妙なバランスに影響を及ぼすことが考えられます。さらに一体で移設する場合には、重量のある作品を大型のクレーンで吊ることとなり、仮設置を考えていました籠田公園周辺には、地下駐車場があることから、作品への影響だけではなく、地下駐車場への配慮も必要になるなど、様々なリスクが考えられることが分かりました。
 そこで、そうした様々な事情から、仮設置を行うよりも、安全性と費用、効率性を考慮し、セントラルアベニューの完成時に合せて設置すべきと判断しました。
 一日も早いお披露目を楽しみにしてみえた皆様には大変申し訳ありませんが、言い換えれば、石像も台座も、それほど繊細で素晴らしい作品であるということでありますので、お披露目の時をご期待いただきたいと思います。
 なお、セントラルアベニューへの設置の際には、景観にも配慮した分かりやすい表示や、スマートフォンを活用して三か国語くらいの解説が聞けるなど、センスの良い解説方法を考えていきたいと思っております。 (つづく

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2016年4月28日 (木)

市民対話集会(岡崎市老人クラブ連合会) その2

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岡崎さくら100年プロジェクト
 乙川や伊賀川の河川工事の過程で桜をはじめとした樹木を伐採していることに対し、一部の方からお叱りの声を頂くことがあります。
 戦後の復興期に全国各地で一斉に植えられたソメイヨシノの寿命は60年程と言われており、また、加齢に伴う衰弱により倒木などの危険性も増してきております。実際、今回伐採した木は御覧のように中が空洞化したり腐りかけた老木であります。事前に樹木医がチェックを行った上でやむを得ず伐採したものであり、決して考えなしに切ったものではありません。
 そこで現在私達が進めている事業が、100周年記念事業の一つである「岡崎さくら100年プロジェクト」です。新たな桜の植樹を行うことで、周辺の環境や景観を考慮したより良い空間づくりを図ってまいります。先般、このプロジェクトに御協力頂いておりますイオン環境財団の岡田卓也理事長にも御臨席頂き、乙川沿いの岡崎城が一望できる場所に植樹を行ったところであります。また、このプロジェクトでは市内各地に開花時期の異なる様々な品種の桜を植えることで長い期間、市内で桜が楽しめる環境づくりを目指しております。
 さらに、これから迎える本格的高齢化社会を意識して、遠くの名所まで出かけなくても近所の公園で桜を楽しめる環境づくりにも取り組んでまいりたいと考えております。
 そして岡崎は元々桜の名所ですので、市の花として、現在の「藤」に加え「桜」を追加することも予定しております。

中央緑道の整備、徳川四天王像
 中央緑道につきましては、人道橋から籠田公園を結ぶ、賑わい創出の場、(仮称)岡崎セントラルアベニューとして整備をします。現在は「歩道を東側に集める」という案をたたき台にして、専門家や沿線住民の皆さんの意見を伺っている最中であります。もちろんこれが最終案ではありません。

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 今回の案を提示したことによって皆さんから、「歩道を寄せると車の出し入れに支障がある」「木が生い茂って暗い」「防風林の役割の木を切るべきではない」「自転車が歩道を勢いよく下って危ない」など様々な御意見を頂いております。こうした御意見を参考に、まずは地域住民の皆様の住環境を第一に考え、岡崎セントラルアベニューとしての利活用や道路交通の安全性、さらには徳川四天王像の設置方法などを総合的に考慮することによりまして、より良い空間として整備していきたいと考えております。近く改正プランが公表されることと思います。

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 徳川四天王の石像につきましては、岡崎の石工業のPRと共に郷土の歴史を理解するきっかけ作りを目的として今年度のお披露目を目指して制作中であります。
 先般、制作状況の見学の際に親方の一人から「若い職人達が、高度な課題に対して目の色を変えて取り組んでいる。こうしたレベルの高い仕事がなければ技術の伝承や進歩はない」というお話を頂きました。改めて今回の事業の必要性というものを認識した次第です。このことは他の業界についても同じであり、こうしたやりがいのある仕事を創り出すことが我々政治家の重要な役割であると考えています。
 今回の四天王像は、三河武士団と家康公の天下統一への歩みをたどることができるよう、それぞれの武将が活躍した歴史的な一場面を切り出した、素晴らしいデザインとなっておりますので是非御期待下さい。

若き徳川家康公の騎馬像
 次に、東岡崎駅前に新たな岡崎のシンボルとして設置を進めております、徳川家康公像についてであります。「岡崎は家康公のふるさとと言うが駅前に像一つないではないか」ということをこれまでよく言われてきました。私もこれまで何度も悔しい思いをしてまいりましたが、皆様の中にも同じような経験をされた方もみえると思います。
 そこで私は折に触れて、仙台の伊達政宗公の像にも負けないような、若き日の立派な家康公像を末永く市民の象徴となるよう、市民の皆様からの浄財で制作したいと訴え、専門家や市民の方々と検討を重ねてまいりました。

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 そして先日発表したデザインがこちらであります。制作は、日本芸術院の会員で、銅像制作の第一人者であると共に、馬の像の制作に実績のある神戸峰男(かんべ みねお)先生にお願いをしました。この姿は岡崎で松平元康から徳川家康と改名した25歳当時をイメージしております。さらに若き日の家康公は、乗馬が得意であると共に弓の名手でもあったことから「馬上の将」や「海道一の弓取り」と呼ばれており、馬上で弓を持つ姿となりました。
 具体的な設置場所は、東岡崎駅の北東に建設予定の、ペデストリアンデッキの上の、背景に川と緑を配する場所を予定しております。ペデストリアンデッキが完成する平成30年度中に設置の予定です。昨日、静岡市の徳川家の式典から帰られた岡崎商工会議所の古澤会頭(注)のお話では、静岡や浜松も岡崎に負けないようにと独自のプランを練っているそうです。

 そして、これは皆様へのお願いであります。
 今回の家康公像は市民の皆様の寄附により制作をしてまいります。現在、私も先頭に立ち、積極的に募金活動を進めてまいりますが、皆様方には是非とも力強い御協力をお願い申し上げたいと思っております。今月下旬からは個人向けの寄附の受付を開始すると共に、金額の多少にかかわらず、子供達が「あの像を造るのに僕のお小遣いも使ったんだよ」と将来自慢できるよう、市内各所に募金箱を設置してまいります。
 今回のデザインは若々しい家康公のお姿と躍動感あふれる騎馬がマッチしたものであり、明治維新以降に広められたタヌキオヤジ的な家康公のイメージを払拭し、岡崎の新たなシンボルとして市民に末永く愛される銅像になることを期待しております。

岡崎城の国内最長の石垣
 今回のリバーフロント地区の整備を進める中で、乙川の河川敷に埋もれていた江戸時代の石垣が400メートルにわたって残っていることが分かりました。これは菅生川端石垣と呼ばれるもので、現存する石垣としては国内最長のものであり、日本一であります。
 また高さは最大で5メートルに及び、敵の侵入を防ぐための「横矢枡形(よこやますがた)」と呼ばれる射撃用の突出部が設けられているなど、その歴史的な価値は大変高いものであるとのことです。
 このように我々の足もとには、多くの歴史文化資産や自然が残されているにもかかわらず、これまではこの地域の豊かさの源泉であります「モノづくり」に目が向けられ、こうしたものが見過ごされてきました。現在私が進めておりますまちづくりはそうしたものを再認識し、新たな岡崎の魅力として売り出すことで、観光産業というものをモノづくりに続くもう一つの新たな経済の柱として育て上げるための事業であります。

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 今後は「かわまちづくり」に続き、国の「歴史まちづくり」の認定を視野に入れつつ、以下に掲げたようなあらゆる資源を活用することによって、様々なストーリー性のある観光コースを市内全域に広げてまいりたいと考えております。

・大樹寺や伊賀八幡宮などの、名古屋よりも多い、13もの国の重要文化財に指定された建造物。
・滝山寺の鬼祭り、六ツ美悠紀斎田のお田植えまつり、矢作神社や能見神明宮などの山車。
・藤川宿や東海道の松並木などの、多くの歴史文化遺産。
・くらがり渓谷や鳥川(とっかわ)のホタルに代表される、額田の豊かな自然。
・八丁味噌や駒立のぶどうといった食べる楽しみ。

 そこで現在、市民の皆様と共にまちづくりを進めるため、「かわまちづくり」や「中央緑道の活用」さらには「歴史まちづくり」や「空き店舗の活用」などをテーマに市民の皆様と議論を深めているところであり、行政では思い付かないような、斬新でユニークな様々なアイデアを提案して頂いております。
 これまで頂いた提案や専門家の意見を参考にしながら、順次、事業を具体化し、将来的には民間の方にお任せすることによりまして大いに儲けて頂き、その結果として行政には税としての結果があるといった、あくまでも民が主体のまちづくりにシフトさせてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。乙川河川を歩かれた方はもうすでに変化をお分かり頂いていると思いますが、岡崎はまだこれからも進化します。あと10年もすればヨーロッパの街並みにも負けない景観を有した都市になりますので、ぜひ御期待下さい。

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夢ある新しい岡崎へ
 以上、本日は最新の市政の動きの一端を御報告申し上げましたが、これからも引き続き岡崎の経済の根幹であるモノづくりへの支援を始め、福祉や医療、防災や教育といった基本政策の推進を通じて、このまちに生まれた子供達がふるさと岡崎により大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」の実現を目指して進んでまいる覚悟です。
 そして引き続き、市政を担わせて頂くべく、この秋には改めて市民の皆様の審判を仰ぎたいと考えております。
 皆様に「二期目もがんばれ」と再び背中を押して頂けるよう、全身全霊で取り組んでまいりますので、なお一層の御支援と御協力をお願い申し上げ、私の話を終了させて頂きます。
 この後は皆様方からの貴重な御意見を私が直接お聞きすることによりまして、これからの市政運営にそのお考えを生かしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。御静聴、ありがとうございました。

(注) 去る4月14日(木)、岡崎商工会議所の古澤武雄会頭より、徳川家康公像制作のため300万円の寄附がありました。この場を借りて改めて感謝申し上げます。

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2016年4月24日 (日)

市民対話集会(岡崎市老人クラブ連合会) その1

市民対話集会(岡崎市老人クラブ連合会)

 4月19日(火)、新年度となって初めての市民対話集会を岡崎市福祉会館6階ホールにて行いました。対話集会はこれで通算31回目になりました。今回は〝老人クラブ〟改め〝はつらつクラブ〟の皆様を対象としたものであり、午前中にもかかわらず各地の代表の皆さんにおいで頂き、活発な議論が行われたことに対し感謝しております。
 当日は、健康づくり、趣味活動、講座等による知識向上に加え、地域防災、防犯活動につとめて頂いていることに対する感謝とさらなる御協力をお願いしました。
 参加者の方々からは、健康増進とお友達づくりのためのグランドゴルフやゲートボール、マレットゴルフの振興についての御要望を頂きました。すぐできることもあればしばらく時間のかかることもありますが、前向きに努力をすることをお約束しました。
 以下は当日の私の市政報告です。


はじめに
 皆様、こんにちは。市長の内田康宏です。
 はつらつクラブ岡崎の皆様におかれましては、大変御多用の中、本日の市民対話集会に御出席を賜りまして誠にありがとうございます。これからお話することはこれまでの3年半に30数回行ってきた対話集会の一連の流れに沿った、最新の内容のものであります。皆様方には、日頃から地域福祉の向上に積極的に取り組んで頂いておりますことに敬意を表しますと共に、市政全般にわたり深い御理解と多大な御協力を賜っておりますことに厚く御礼申し上げる次第であります。
 また、220のクラブ、総勢2万人以上の会員の皆様が力を合わせて「生きがいづくり」や「健康づくり」のほか、友愛訪問やパトロールなどの「安心・安全なまちづくり」に大いに貢献して頂いていることに対しましても心から感謝を申し上げます。

 ただいま現在、熊本では地震による甚大な被害が発生しております。亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 一方、私達の住むこの地域では南海トラフ地震の発生が懸念されており、本市と致しましても、事前の備えと被害を最小限に抑えるための施策を進めているところであります。
 しかし、命を守るためには皆様お一人お一人の日頃の備えが最も重要です。今一度、家具の固定や食料の確保、家族との連絡方法や避難する場所の確認などをお願いしたいと思います。また、地域の防災訓練は地域の特性に合わせた実践的な訓練を行っておりますので、こちらにも是非とも御参加いただき日頃の備えの一助としていただきたいと思います。

地域包括ケアシステム、家康行列
 本市では平成26年度に策定いたしました「第6期老人福祉計画」に基づきまして、高齢者の皆様が住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らし続けることができるように、「地域包括ケアシステム」を推進しております。そのために「介護予防の充実」や「地域での見守り・支え合いのネットワークづくり」など老人クラブの皆様の活動が今後ますます重要になってまいります。

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 一方で市としましては、市民病院西棟や救命救急センターの整備を始め、先程の映像にもありました、南部地域への藤田学園の総合病院の誘致など、医療環境の充実に努めております。引き続き御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

家康行列(2016年4月10日)

家康行列(2016年4月10日)

 岡崎市は本年、市制施行100周年という記念すべき年を迎えております。新時代を迎えた岡崎の更なる活性化につながるよう、各種イベントをこの一年「新世紀岡崎 飛躍祭」と銘打って様々な事業を実施しているところであります。
 去る4月10日の家康行列では、100周年を記念いたしまして徳川家康公役に時代劇の看板俳優であります里見浩太朗さん、そして一日警察署長に菊川怜さんをお招きして開催したところ、おかげさまで当日は好天にも恵まれ、過去最高の46万人もの皆様にお越しいただき、大変素晴らしい行列となりました。
 これから迎える「花火大会」や「秋まつり」につきましても、100周年に相応しいイベントになるよう準備を進めてまいりますので御期待いただきたいと思います。

岡崎まちものがたり作成事業

岡崎まちものがたり作成事業
 全小学区ごとの地域の魅力を一冊の本にまとめる、「岡崎まちものがたり作成事業」につきましては、各地域の総代さんを中心に編集を行って頂いておりまして、皆様方の中にも御協力いただいた方もおみえのことと思います。改めて感謝申し上げます。
 先日、原稿の一部を拝見させて頂きましたが、大変素晴らしい内容でありました。この事業は現在の地域の姿を100年、さらにはその先の世代に引き継いでいくための事業であります。どうか御理解いただき、来年1月の発行に向けて引き続きの御協力をお願い申し上げます。

 そしてこの100周年を契機に、誰もが住んでみたい、訪れてみたいと思って頂ける「魅力あるまちづくり」を積極的に進めてまいります。
 まず、現在改修中の市民会館につきましては、本年10月のリニューアルオープンの予定であります。今回の改修では敷地の段差を減らし、問題とされた空調や舞台、客席も一新いたしますので新築に近い出来栄えとなります。

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 完成後には、今回は私は出ませんが市民参加によります吉本新喜劇の公演や「開運!なんでも鑑定団」、NHK「のど自慢」や「民謡の祭典」などの開催が既に決定しております。引き続き、本市の文化芸術の拠点として市民の皆様に親しまれる施設となることを願っております。

乙川リバーフロント計画
 次に「乙川リバーフロント計画」についてでありますが、これは決して私の単なる思い付きではありません。これまで長年の市政の課題でありました「乙川の水辺空間の活用」や「東岡崎駅の再開発」といったものに加え、近年の課題である「中心市街地の空き店舗の活用」、さらには「岡崎公園や市内の歴史遺産の活用」などといった様々な問題を、民間の皆様と共に総合的に取り組んでいくというものであります。昨年3月の国の「かわまちづくり」の認定を皮切りに、今年の2月にはかわまちづくりの先進的な取り組みとして、国主催の「かわまちづくり全国会議」におきまして私自らが紹介するなど、全国から注目を浴びる事業として近年まれにみる好条件のもとで事業が進んでおります。
 先日も他市の市長から「岡崎市は国への要望活動をどのようにやっているのか?」と尋ねられたほどです。自分で言うのは何ですが岡崎は結構ウマクやっていると思っております。
 あと2、3年もすれば今より大きく変わりますし、近い将来にはヨーロッパの街角にも比肩しうる、開会前の映像のような独自の雰囲気をたたえた街になると思っております。
 そして3月末には、岡崎公園側の堤防道路や河川敷の整備が終わりました。すでにご覧になられた方はお分かりかと思いますが、今回の改修で河川敷へ降りるための坂道もこれまでよりも緩やかなものを新たに設置したほか、水際に向かって舗装された遊歩道を設置したことによりまして、高齢者の方や身体障害のある方、車椅子、ベビーカーなどを使用する方にとっても大変利用しやすい水辺空間となりました。

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 そして先月から殿橋のライトアップが始まりました。明代橋についても5月末以降にはライトアップが開始できる予定となっております。今回のライトアップにはフルカラーのLEDライトを使用しており、普段は温かみのある暖色と市の花を表すフジ色でライトアップされます。さらに桜まつりなどや花火大会などのイベントに合わせて、様々な演出照明を行うことも予定しております。人道橋が完成すれば三橋での光の競演を考えております。

殿橋ライトアップの点灯式(2016年3月25日)

 3月25日の殿橋の点灯式の際には、スイッチを押した瞬間に近くのマンションの上から「お母さん、見て、スゴイよスゴイよ」という子供達の歓声が上がりました。また、夜に乙川沿いを歩いていて見知らぬ人から突然「岡崎をキレイにしてくれてありがとう」と声をかけられることがあり、そんな時にこの事業を続けてきて本当に良かったと思ったものです。

 このリバーフロント計画は「観光産業都市」としてのまちづくりはもちろんですが、岡崎に生まれた子供達がこの街を楽しみ、より大きな愛情と誇りを持ってもらうことを目的としたものであります。
 先般、人道橋の橋脚の基礎工事において、事前の調査と異なる岩盤の高さが確認され大変御心配をおかけしましたが、全体工事費や工事全体の工期には影響はありません。当初の予定通りの金額と期間で完成致しますので御安心下さい。
 今後も引き続き、乙川人道橋や岡崎セントラルアベニューなど、リバーフロント地区の整備が市民の皆様の目で見える形で進むことで河川空間が賑やかになり、市民の憩いの場としてはもちろんのこと、カフェやレストランの進出につながることを期待しております。私達もその方向で民間の力を誘導してまいります。もうすでにそうした提案、働きかけをしております。  (つづく

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2014年10月21日 (火)

第18回市民対話集会(2014.10.23)のお知らせ

大門学区市民ホーム

あさって木曜日、18回目の「市民対話集会」を行います。事前のお申し込みは不要です。お時間ございましたらぜひご参加下さい。

第18回 市民対話集会
日時 : 平成26年10月23日(木) 午後7時
会場 : 大門学区市民ホーム
対象 : 大門学区の住民の皆様

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2014年10月 8日 (水)

第17回市民対話集会 (2014.10.7)

大樹寺学区市民ホーム

 10月7日(火)、大樹寺学区市民ホームにて第17回「市民対話集会」を開催しました。今回は一学区のみを対象とした集会でしたが、いつにも増して多くの方から御要望、御質問を頂きました。
 市民対話集会の内容は随時、岡崎市のホームページで議事録(PDF)の形で公開しております。お越しになれなかった方はそちらの資料を御覧下さい。

 岡崎市ホームページ - 市民対話集会

第17回市民対話集会(大樹寺学区)

大樹寺

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2014年8月20日 (水)

第16回市民対話集会(2014.8.20)のお知らせ

むらさきかん(東部地域交流センター)

16回目の「市民対話集会」を今夜、開催します。事前のお申し込みは不要です。会場は「道の駅 藤川宿」の隣の「むらさきかん」です。

第16回 市民対話集会
日時: 平成26年8月20日(水) 午後7時~8時30分
会場: むらさきかん(東部地域交流センター)
対象: 竜谷学区、藤川学区の住民の皆様

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2014年8月 8日 (金)

第14回市民対話集会(2014.7.31)

常磐学区こどもの家

 7月31日(木)、常磐学区こどもの家にて第14回「市民対話集会」を開催しました。
 以下は、「地域要望発表」で各学区(常磐学区、常磐東学区、常磐南学区)の代表の方から頂いた御要望と、私の回答の概要です。

(1)スマートインターチェンジの設置

 たくさんの文化財を抱えている常磐学区において、市長が日頃から提唱されている観光資源を活かすこと。また、隣接する真伝町周辺の渋滞解消のため、常磐地区に隣接する地に、東名のスマートインターチェンジ設置を要望する。

→ 現在、東名高速道路にアクセスできるのは「岡崎インターチェンジ」1箇所で、アクセスが不十分な状態にあります。このままでは利便性の向上や地域活性化の効果が図れないことから、その対策としても、本市におけるスマートインターチェンジの必要性は極めて高いものと認識しています。
 北部地域は滝山寺をはじめ歴史的、文化的な観光資源の豊富な地域として知られていますが、それに加えて現在、阿知波地域に新たな産業拠点となる工業団地計画が進行しています。御要望にありますとおり、この地域にスマートインターチェンジができれば、高速道路へのアクセスが向上し、その結果、雇用促進とさらなる産業基盤強化、観光振興、観光客の増加など、多大の効果をもたらすことは明らかです。また御指摘のとおり、市内各所の幹線道路で発生している交通渋滞についても、市内から高速道路にアクセスする交通が分散することで緩和されるなど、副次的な効果も期待されます。
 新東名高速道路の開通により、東名高速道路の渋滞の解消と交通量の減少が期待されることから、スマートインターチェンジの設置については、昨年度末に、国、県、警察、中日本高速道路(NEXCO)をメンバーとする勉強会を立ち上げ、具体的な検討を始めたところです。
 設置に至るまでには、まだまだ解決しなければならない課題が数多くありますが、引き続き関係機関とも緊密に連携しながら、設置に向け調査研究を進めてまいりますので、これまで以上に、地元の御支援、御協力をお願いします。
 なお、新東名高速道路の開通時期が1年遅れたことにつきまして、改めて御説明をいたします。
 浜松いなさジャンクションから豊田東ジャンクション間の55km区間は、2007年に着工して以来、2014年度末(2015年3月)までの開通に向けて事業を進めてきました。しかしながら、切土のり面での地滑りの徴候や大規模な崩落(岡崎市域内は、岡崎サービスエリア付近と鹿勝川地区)、自然由来の黄鉄鉱・重金属を含む土砂の大量の発生(岡崎市域内は、岡崎サービスエリア地区の西側から設楽原パーキングエリア地区)、橋りょう基礎の沈下(岡崎市域内はなし)などの事由から、対策工の検討をし、工程の精査をおこなった結果、開通予定時期を2015年度末(2016年3月)まで見直すこととなったと聞いております。

(2)空き家の有効活用と、小規模な市営住宅の建設について

→ 少子化対策として、老朽前の「空き家」活用についての必要性は理解するところでございます。
 愛知県下では、南知多町や美浜町において、「空き家」の有効活用と定住促進による地域活性化を図ることを目的に、物件情報の「登録と提供」を行う「空き家バンク制度」があります。また、本市では、額田地区における活性化対策、定住促進対策として、民間団体と自治体が協力し設立した「愛知県交流居住センター」と連携して「空き家」の情報提供をおこなっております。そこで、短期滞在から本格的な移住まで、様々な田舎暮らしを交流居住と位置づけ、交流居住を希望する者と都市側住民を受け入れる山間地域とのマッチングをおこなっております。
 額田地区の状況につきましては、成立した物件としては「1件」のみの実績であり、提供される「空き家情報」が極めて少ない状況であります。今後は地元の協力により「空き家情報」を積極的に頂ければ、市としても有効な活用を住宅施策全体の中で研究して参りたいと考えております。
 次に、小規模な市営住宅の建設についてでありますが、本来、市営住宅は低所得者を対象とした住宅に困窮する世帯に対して住まいを提供することを方針としております。中山間地域の人口促進にはなじまない制度と考えます。また、平成24年度に、平成27年度時点での市営住宅の必要戸数を算定しており、その結果を見ますと必要戸数を充足しています。よって新たな市営住宅を市内に建設する計画はございません。御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

(3)常磐南学区こどもの家図書室の増築

 常磐南小学校の近年の児童数増加、今後の増加見込みを踏まえ、こどもの家図書室の増築を要望する。

→ 常磐南学区こどもの家は、平成4年4月1日に開館し、現在まで学区の子供の安全な居場所・遊び場として、学区住民の健康作りの場として利用されています。
 市内42学区に設置されている「こどもの家」には、レクリエーション室、造形図書室などがあり、地域住民の人口や児童数に関係なく42館すべてほぼ同じ広さとなっております。
 学区こどもの家を利用する児童が多い地域、また昼間留守家庭となる児童の居場所として、下校時から利用する児童の多い常磐学区と根石学区は、昨年度、造形図書室を広げる改修工事を実施しました。
 今年度は、井田学区、六ツ美西部学区で同様の工事を予定しています。
 いずれの施設も毎日50人以上の児童の利用があり、多いときに100人を超える児童が利用することから実施したものです。
 以上のことから、現時点では常磐南学区こどもの家の図書室を拡張する工事の予定はございません。
 なお本市では、放課後の児童の居場所確保の対策として、学区こどもの家で「放課後子ども教室事業」を進めており、常磐地域では、常磐学区と常磐東学区で実施しています。指導員を2名配置し、地域の方々の参画を得て、勉強やスポーツ、地域住民との交流活動などを行うもので、現在15館のこどもの家で実施しており、平成31年度までにすべての学区で実施したいと考えています。
 常磐南学区では、近年児童数が急速に増加していることから、御心配の御要望と受け止めておりますので、宿題をしたり読書などでくつろげる図書室の畳のスペースを増やしたり、カバンを置くロッカーの不足等につきましては、地域の御意見をいただきながら早期に対応し環境の改善を図ってまいります。

常磐学区こどもの家

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2014年8月 6日 (水)

第15回市民対話集会(2014.8.6)のお知らせ

福岡学区市民ホーム

本日、15回目の「市民対話集会」を開催します。事前のお申し込みは不要です。会場の福岡学区市民ホームは福岡小学校と同じ敷地内にあります。
14回目の市民対話集会(常磐学区こどもの家)のご報告は、後日このブログでいたします。

第15回 市民対話集会
日時: 平成26年8月6日(水) 午後7時~8時30分
会場: 福岡学区市民ホーム
対象: 福岡学区、上地学区の住民の皆様

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2014年7月 9日 (水)

第13回市民対話集会(2014.7.8)

岡崎商工会議所

 六名学区、三島学区、竜美丘学区の住民の皆様を対象としました、13回目の「市民対話集会」を7月8日(火)に開催しました。会場がイオン岡崎のお隣の岡崎商工会議所でしたので、遠方よりおみえになった方が大勢おられたことと思います。御参加頂いた皆様には、この場を借りて重ねて御礼の言葉を申し上げます。
 「地域要望発表」で各学区の代表の方から頂いた御要望と、私の回答の概要を御報告いたします。

(1)六名地区浸水対策としての、六名ポンプ場早期着工の要望
 六名地区は過去幾度となく甚大な浸水被害を受けており、六名雨水ポンプ場の早期建設を要望する。河川法の許可に時間がかかっているのはなぜか?

→ 六名地区に振った雨は占部川に排水され、矢作古川を経て海に至ります。乙川や矢作川には流れ込まないので、六名地区の雨水は本来、占部川にしか排水できません。
 六名雨水ポンプ場は、本来認められないこの大原則を超えて、乙川に放流する計画であるため、河川管理者である愛知県の特別な許可が必要となり、詳細かつ慎重に審査されるため、非常に多くの時間を要します。
 現在、占部川改修事業を進めており、久後崎町においても雨水を溜めることのできる管を整備しております。どちらも今年度事業により完了の予定です。
 六名雨水ポンプ場を始めとする全市の浸水対策事業については、今年度より策定する「総合雨水対策計画」の中で、効率的、計画的に進めて行きたいと考えております。
 ポンプ場建設にかかる今までの経緯を御説明申し上げますと、六名地区の浸水軽減のため平成21年度に占部川の改修区間を当初途中までの3.4キロから全区間5キロに延伸することを国・県に認めて頂きました。平成22年度には、毎秒8トンを乙川へポンプ放流することについて県の同意を得たことから、都市計画決定、下水道事業計画認可の法手続きを行い、施設の基本設計へと進み、平成25年度には実施設計を行いました。
 今後は、放流管の用地として乙川の中にある畑の一部を用地買収させて頂きます。また、岡崎市体育館の南側駐車場にポンプ場を建設するために、六名公園に代替えの駐車場を整備する予定です。これらの準備ができますと、管渠(かんきょ)とポンプ場本体工事に着手となりますが、本体工事着手後すべての施設を建設するのに概ね6年の期間が必要となります。
 ステップを踏みながら進めておりますので、今後も事業に対する御理解と御協力をお願いいたします。

(2)岡崎環状線整備の早期着工について
 国道1号の朝日町3丁目交差点から、自然科学研究機構南の竜美北2丁目交差点までの「都市計画道路岡崎環状線」のうち、国道1号から明大寺町の都市計画道路岡崎一色線までの道路整備の早期着工を要望する。

→ 岡崎環状線は、明大寺町の主要地方道・岡崎刈谷線を起点に市内中心部をほぼ環状に結び、梅園町の県道東大見岡崎線に至る都市計画道路です。この道路は私の父が市長の頃から計画があったものです。残念ながら、政権交代で事業計画が継続されませんでした。しかし、本道路が岡崎の発展にとって重要なものであることは間違いないと考えます。
 未整備区間である国道1号の朝日町3丁目交差点から自然科学研究機構南の竜美北2丁目交差点までの延長1,060メートルにつきましては、お話にもありました国道1号から岡崎一色線との交差点までの延長440メートルの整備を、先行して進めているところです。
 この区間の整備は、名鉄東岡崎駅へのアクセスなど利便性の向上が図られ、隣接する吹矢橋の渋滞緩和に大きな効果があると考えています。
 事業の進捗状況は、平成21年より用地買収に着手し、平成25年度末現在の買収率は84%となっています。今年度も引き続き用地買収を進めるとともに、事業認可を取得し、工事着手に向けた準備を進めて行きます。
 そして用地買収が順調に進めば、速やかに乙川の橋りょう部の工事に着手する予定です。

(3)竜美丘学区こどもの家施設環境整備の要望

 学区住民が、近隣の住環境を気配りをせずに利用ができるよう、こどもの家の防音対策と冷暖房設備の設置を要望する。

→ 竜美丘学区こどもの家は、県条例に規定する「相当程度の騒音又は振動を発生する施設」に該当し、県条例で定める基準を遵守しなければならないことから、利用者の皆様には窓を閉めることや、なるべく音を出さないように利用するなどの御協力を頂いているところでございます。
 防音対策として、これまでにレクリエーション室内に遮音カーテンを取り付け、音漏れを低減させるために隙間材を埋め込む等してまいりました。一定の効果はありましたが、基準値以下とはならない状況です。
 また暑さ対策として、壁掛扇風機を8台、スポットクーラーを2台設置しております。これらは近隣住民の生活環境に配慮した利用をお願いしている、竜美丘学区こどもの家だけに設置しているものです。
 今後も研究を進めてまいりますが、400平方メートルの広さがあるレクリエーション室に冷暖房設備を設置することにつきましては、費用もさることながら、室外機から発せられる音や振動が新たな騒音問題を引き起こすおそれがあり、設備面での対策は難しいのではないかと考えます。
 学区こどもの家は、額田地域を除く岡崎市域全学区に42館あり、その立地環境は様々でございます。
 いずれの学区におかれましても、指定管理者である学区こどもの家運営委員会の御協力を頂き、地域住民の方が相互理解を深められ、地域の実情に沿った利用をして頂く必要があると考えております。

第13回市民対話集会(岡崎商工会議所 中ホール)

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