「岡崎版・吉本新喜劇」放送くり上げ騒動
世の中は様々なところで予想外のことが時々起こるものである。
事前に吉本興業を通じてテレビ局(大阪毎日放送)に問い合わせたところ、「関西圏では9月12日、東海圏では10月17日に放送」という連絡を受けた。そのため「市政だより」や市のホームページはもとより、私のホームページや後援会のフェイスブック、地元タウン誌『リバ』のコラムなどで放送の告知を行った。また、フェイスブックやツイッターを経由して個人的に宣伝して下さっていた方々まであった。
ところがいつの間にか10月17日(土)の放送予定が9月26日(土)に変更となり、変更を察知したのが放送日の前日となってしまった。それもたまたま一市民から放送日時の変更について御指摘を頂いたため気がついたことであった。そのため前日の25日は、市の関係部局、後援会事務局共に大あわてで各方面へ放送時間の訂正連絡を行い、一日大わらわであったそうである。
突然の3週間前倒しに、業界の内幕を知る人から「テレビ局の意図的な思惑によって変更したのではないか?」という声もあったが、実際は他番組の放送・変更に伴う繰り上げ、ということのようであった。いずれにしましても改めてお詫び申し上げます。
昨今、落ち目のテレビ業界と言われてはいるが、まだまだテレビによる情報発信力、大衆社会におけるお笑い芸人の影響力には大なるものがあるようである。
これまで「乙川リバーフロント地区整備計画」について、市民対話集会、ロータリークラブ、ライオンズクラブ、各業界団体、小・中学校、町内会、有志の会等、要請があればどこにでも出かけてゆき、大小200回以上の講演会ならびに説明会を行ってきた。
そうした努力にもかかわらず、未だにこの計画を「人道橋を造るだけ」「橋のライトアップをする程度のモノ」と思ってみえる方がいる。新聞各社の紙面にも何度も取り上げて頂き、市の広報やホームページでの特集、パンフレットの全戸配布、また私や後援会事務所からのブログやパンフレット配布による広報活動、『リバ』への記事投稿等、思い当たることはすべて行ってきたつもりであるが、衆知に対する限界を感じることもあった。
ところが「よしもと新喜劇」に出演するとひとたび告知をするや否や、人気番組であることもあって、町を歩いていてもエレベーターの中でも、知人はもちろんのこと見ず知らずの方からまで「楽しみにしてるよ」と声をかけられることが度々であった。
記者会見において〝芸能人を使ったPR活動〟の是非について質問を頂くこともあったが、今日的大衆社会における情報発信は、残念ながら理性や知性に訴えるモノよりも、感性や情緒に訴える視覚的・刺激的な作戦の方が明らかに効果大のようである。
後援会事務所では、放送時間変更の対応策として婦人部の有志を募り電話作戦を行ったと後で聞かされた。そのことがかえって効果を発揮したのか、あるいは当日、地元新聞が好意的な放送時間変更記事を掲載してくれたおかげなのか定かではないが、反響の大きさに改めて驚かされている。(もともと少なかった私の出番が、テレビ局の編集によりさらに短縮されている点は御容赦願いたい。)
何年も会っていなかった友人や遠方の知人から「テレビ見たよ」という電話やメールが続き、手紙まで届いている。前・犬山市長の田中志典さんからは御丁寧な感想のお手紙まで頂き、恐縮している。テレビと「よしもと」の力には今改めて、脱帽である。
今回のプロジェクトは、関西圏での初のPR活動として何が効果的かと、観光課の若手職員が考え出した手法であり、なんばでの街頭宣伝や新たな商業施設である「あべのハルカス」における岡崎市の観光PR活動の一環として実施されたものである。
そもそも〝吉本新喜劇〟が最近再びブームに乗っていることもあって、私達が予想もできない所までもその影響が及んでおり、うれしい誤算でもあった。
今回のPR活動が直接的にどれほど岡崎のPRに役立つものとなったかは分析が必要であるが、これまで県外においてはローカルなイメージとしてとらえられている岡崎市の存在感のアピールと「岡崎ってどんな所だろう?」と関心を喚起するものとなったものと思っている。
人はとかく、自分と関係の無いモノ、直接的に影響の少ない事柄に対しては目を向けないものである。そうした大衆社会の現実を考えた時、様々な手法による試みを行うことも意味があると思っている。これからも若手職員の革新的なアイデアや提案、民間からの積極的な御意見をお待ちしている。
絶対確実な政策というものはあり得ないが、これからも多様な意見の聴取と、これまでの経験を基にしたさらなる岡崎市の活性化と飛躍を目指したいと考えている。
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