岡崎市議会

2020年10月 1日 (木)

令和2年9月議会 その2(一般質問答弁、閉会挨拶)

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 9月定例会における一般質問の答弁と閉会挨拶を掲載します。


鈴木静男議員(自民清風会) 8月27日(木)

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――水道事業における水源保全に関する取組みについてお聞かせ下さい。

○市長 水源保全の質問にお答えをさせていただく前に、先ほどの水道民営化に関する話題について、私からも一言述べさせていただきたいと思います。
 水道水の供給を県水に依存する自治体が多い中、本市は、水利権を矢作川・乙川・巴川と複数有しており、自己水源の割合は、県内で名古屋市に次ぐ高さを誇っております。こうした渇水等の非常時に強い複数の水源と、浄水場や配水施設などの豊かな経営資源と健全な財政状況により、本市の水道事業は、市民の負託にこたえる自立的な経営ができている状況であります。
 このように経営状況が整っている中、歴代市長も同様な考えであったと思いますが、私自身も、民間に経営を委ねる余地や必要は全くないと考えております。

 しかし、多くの市民の方から心配の声をいただくことから、幹部職員を呼び確認しましたが、部内における民営化の検討といったことすらなかったことを断言しておきます。
 現状は、事実と全く異なる情報が意図的に流布され、市民の一部の皆様が水道事業の行く末に不安を感じている状況であります。
 議員の皆様からも、本市の水道事業の健全さと正しい内容をご説明いただき、不安の払拭に努めていただけるようお願いを致します。

 さて、水源保全に関するご質問ですが、議員ご指摘のとおり、水道水の大部分を自己水源で賄う本市にとって、水源の保全は重要な課題と考えております。なかでも乙川は、流域面積が市域の約67%を占め、その豊かな水は、本市配水量の約半分を賄う大切な水源となっております。

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 一方で、国内の企業の間では、企業自らの事業継続には、この社会自体も未来に持続させなければ実現できないという趣旨から、CSR活動という動きがクローズアップされ、社会貢献に取り組む企業が増えてきております。
 そういった中、CSR活動に意欲をお持ちの「水に関係する企業」の皆様にご協力をいただき、市民の皆さんと一緒になって水源保全に取り組み、岡崎市の宝である貴重な水資源を次世代の子供たちに引き継いでいく仕組みを計画しているところであります。私からは以上であります。


市長閉会挨拶 9月17日(木)
 閉会にあたりまして、私からもご挨拶を申し上げます。
 このたびの9月定例市議会に、ご提案をいたしました議案につきましては、慎重なご審議を賜り、ご議決をいただきまして、誠にありがとうございました。決定されました議案の執行にあたりましては、厳正・公正な執行に努めてまいる所存であります。
 そして、この定例会でも、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、議会の運営に、格別のご配慮を賜り、重ねて感謝申し上げます。引き続き、対策を強化してまいりますので、議員各位におかれましては、今後ともますますご自愛の上、市政進展のために、ご尽力をいただきますよう、お願い申し上げます。

 さて、この9月定例会をもちまして、皆様方は私も含め、任期4年の区切りとなります。議員各位におかれましては、市民の代表としての重責を全うされました。
 そして、これまで着実に市政運営を進めることができましたのも、議員の皆様との建設的な議論の結果であると深く敬意を表する次第であります。
 また、今期を最後に、ご勇退される議員の皆様におかれましては、市議会の議席を離れられましても、在任中と変わることなく、これからも市政に対しまして、お力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 そして、昨日、大変うれしいニュースが新聞に載っておりました。
 全国48の中核市における2020年版の住民幸福度ランキングが発表され、本市は堂々の全国3位でした。これは33項目を客観的に採点した結果だそうですが、中でも、主要6項目の「財政の健全度」、「一人当たりの所得の平均」、「出生率」、「人口増加率」「自殺者率」、「選挙の投票率」においては、なんと岡崎市が全国№1でありました。これも皆様方のご協力のおかげであると思っております。
  今後とも、多くの市民の皆様のご支援と確かな実績の元に、「住んでよかった、生まれてよかった」と思える、しっかりとした、将来の「夢ある岡崎」の建設に、邁進していく覚悟であります。
 引き続き、皆様方のご協力をお願い申し上げ、閉会の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

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2020年8月31日 (月)

令和2年9月議会 その1(市長提案説明)

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 9月定例会が8月26日(水)に開会しました。初日に申し上げた所信の一端ならびに提案した議案の大要を掲載します。


 はじめに、本市において悲惨な交通死亡事故が多発しており、すでに昨年の総数(6人)を超えており、これまでに8人の方が尊い命を亡くされております。特に8月に入り、連続して3人の方がお亡くなりになるなど、私としても心を痛めているところであります。
 この事態を重く受け止め、これ以上の犠牲者を出さないためにも、現在、「交通死亡事故多発非常事態宣言」を発令しております。現在、関係機関等と連携して、全市を挙げた交通安全活動を展開し、事故抑止を推進しておりますので、岡崎市議会の皆様、また、市民の皆様お一人お一人におかれましても「事故を起こさない、事故に遭わない」を常に心掛けていただきますようお願いいたします。

新型コロナウイルス専用病院
 次に、先日、公表させていただきましたが、愛知県によります、愛知病院の新型コロナウイルス専用病院化につきましては、現在、詰めの協議を進めております。
 この件は、県からの強い要請がありましたが、私といたしましても、通常の医療を維持しつつ、感染症にも対応できる医療体制の構築は、何としても必要になると考えており、この際、今後、新たに発生する費用、新病院における医師・医療スタッフの配置については、県が全責任を負うという条件の元、愛知病院を、県にお返しすることが最適であると判断したものであります。
 もちろん本市としても、できることは協力するものでありますが、開設期日ありきではなく、あくまで患者ファーストの立場で、転院調整や明け渡しの作業に努めてまいります。

 続きまして、新型コロナウイルス感染症対策の主な取組の状況について、説明いたします。
 1人10万円の特別定額給付金につきましては、8月24日で受付は終了し、16万3千900世帯からの申請で、申請率は99.2%でありました。現在では、ほぼ全ての世帯の皆様への振込み手続きを終えております。
 また、感染拡大が市民にもたらす影響の長期化が見込まれる中、新生児を抱える世帯の経済的負担を軽減し、支援するための、本市独自の施策として、特別定額給付金の基準日を過ぎて生まれた新生児を対象に、1人当たり10万円を支給するために必要な補正予算を本議会でお願いさせていただいております。
 次に、営業自粛要請に対する協力金につきましては、県との協調支援分として、1,878件・9億3,900万円、本市独自の支援分として、40件・1千万円の申請を受付け、支給を完了しております。

プレミアム付商品券事業
 そして、外出自粛による経済活動の停滞の影響から、売上げの大半が失われた、飲食・小売等の事業者に対する支援策としまして、総額18億円を超える、本市としては過去最大規模のプレミアム付商品券事業を実施しております。

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 これは、本市のほか、商工会議所、六ツ美商工会、ぬかた商工会、観光協会との公民連携による、実行委員会を設立し、地域一丸となって取り組んでおります。今回の商品券事業は、従来の紙製の商品券に加えて、「新しい生活様式」に対応したデジタル商品券の発行も行ってまいります。10月の商品券の販売開始に向けて準備を進めておりますので、皆様には商品券をご利用いただき、市内の事業者に対する支援に、ご協力をお願いいたします。

議案について
 それでは、本議会に提案しております議案について、説明させていただきます。
 本定例会には、令和元年度の一般会計、特別会計及び企業会計の決算認定議案を、監査委員の意見を付けて提出しておりますので、その概要をご説明いたします。
 一般会計の決算の概要であります。一般会計の決算規模は、歳入は約1,374億円、歳出は約1,312億円と歳入・歳出ともに前年度を上回り、どちらも過去最高額となりました。
 純剰余金につきましては、約42億円の黒字となり、貯金である、財政調整基金の令和元年度末の残高は、約120億円となりました。100億円を上回る財政調整基金の残高を維持できましたことは、本市財政の大きな強みであり、景気の動向に左右されない貴重な財源として、令和2年度においても、喫緊の課題である、新型コロナウイルス感染症対策に活用しているところであります。
 歳入では、特に歳入全体の52%を占める市税が固定資産税などの増により、前年度と比べ、約8億円増収となる、約713億円と過去最高額となりました。
 歳出では、福祉分野の支出となる民生費が、全体の34%を占める約451億円と最も大きく、次いで土木費、衛生費、教育費、総務費の順となりました。
 福祉や医療、防災や教育といった基本施策は、しっかりと取り組みながら、インフラの整備や公共施設の建設など投資的な事業も、バランスよく実施いたしました。
 次に特別会計であります。13会計の総計では、歳入は約666億円、歳出は約657億円、純剰余金は約7億円となっております。
 最後に企業会計であります。病院事業会計は、令和元年度から、市民病院と愛知病院の2病院体制での運営が開始されたことにより、入院患者数及び外来患者数ともに、前年度と比較して増加しました。
 決算状況は、入院及び外来収益の増加など、収益全体が増加した一方で、2病院運営による給与費、薬品費、経費などの費用の増加が収益の増加を上回り、約14億円の純損失となりました。しかし、今後、愛知病院が県に再移管されることにより、健全化することを期待しております。
 水道事業会計は、給水戸数は前年度と比較して増加したのに対し、給水人口は前年度と比較して減少しており、普及率は99.0%となりました。
 決算状況は、収益では、固定資産売却益が増加したものの、旧・男川浄水場の撤去工事に係る費用の増加などにより、約9億円の純利益となりました。
 下水道事業会計は、下水道への接続戸数、接続人口はともに前年度と比較して増加しており、普及率は89.1%となりました。
 決算状況は、費用では、減価償却費が増加したものの、収益において、他会計負担金や過年度・損益修正益の増加などにより、約9億円の純利益となりました。
 以上が令和元年度決算の概要でありますが、健全な財政状況を維持していると自負しております。

 令和元年度は、新型コロナウイルスの発生により、水をさされた感もありますが、若き日の徳川家康公の騎馬像や本市の玄関口である、東岡崎駅・JR岡崎駅のペデストリアンデッキを含めた駅前整備、乙川の清流を活かした遊歩道や桜城橋を始め、全市的に手がけた事業が次々と実現を迎え、本市の景観や人の流れが大きく変わってまいりました。
 一方で、幼児教育・保育の無償化の対応、藤田医科大学岡崎医療センターへの支援など、市民福祉の向上や社会基盤整備、災害対策、公共施設の保全といった、良好な生活環境の創造を図るなど、将来にわたり成長する持続可能なまちづくりを進めるとともに、まちの活性化や魅力を創出する施策も推進してまいりました。その証しの一つが、「SDGs未来都市(持続可能な発展都市)」に選定されたことにもあります。
 新型コロナウイルスの感染拡大が長期化することが懸念されておりますが、今後も、市民の暮らしを守るための施策を最優先に取り組む一方で、魅力ある持続可能なまちづくりを進めるために、社会経済情勢の変化などに留意しつつ、中長期的な財政収支の見通しを持って、安定的な財政運営に取り組んでまいります。

 次に、条例議案であります。
 一部改正条例といたしまして、城南小学校・校舎内に新設する、児童育成センターの名称及び位置などを定める、「岡崎市・児童育成センター条例の一部改正」など3件と、廃止条例といたしまして、基幹集落センターを廃止する、「岡崎市基幹集落センター条例の廃止」を1件、合わせて4件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、市道岡崎阿知和スマートインター線用地を買い入れる「財産の取得」、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、公募を延期したことに伴い、地域交流センターなどの指定管理期間を延長する、「公の施設に係る指定管理者の指定の変更」、岡崎小学校の校舎を増築する「工事請負の契約」など、合わせて13件を提案させていただいております。

 続きまして、補正予算議案でありますが、一般会計の補正は、 8億9,518万4千円の増額、特別会計は 5億2,454万5千円の増額をお願いしております。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、中止となった事業費を約3億円減額し、これを財源として感染症対策の事業費に充てる、大規模な補正予算であります。総務費では、国の特別定額給付金の支給対象とならない、新生児に対する特別給付金に係る事業費の計上、民生費では、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、再度の支給要件の緩和等による住居確保給付金の増額、衛生費では、新型コロナウイルス感染症のPCR検査及び抗原検査に必要な、検体・採取体制の強化を図るための委託料の計上や保健所で実施する、PCR検査に必要な医薬材料費の増額、教育費では、小学校1年生から3年生までを対象とした、タブレット型情報端末整備に係る委託料の増額などをお願いしております。
 次に、債務負担行為につきましては、本宿駅周辺地域拠点関連道路を整備するにあたり、用地取得をアウトレット事業者へ委託するために必要となる債務負担行為の追加をお願いしております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

岡崎版GIGAスクール
 さて、新型コロナウイルス感染症につきましては、全国的にも感染が広がっており、第2波の襲来を迎えていると言われています。
 本市におきましても、4月11日を最後に、94日間にわたり、感染者ゼロの期間が続いておりましたが、7月15日に新たな陽性反応が出て以来、残念ながら感染が広がってきております。感染されたかたには、心よりお見舞いを申し上げるとともに、1日も早い回復を願うばかりであります。
 また、引き続き最前線で闘っておられる医師、看護師など、療従事者の皆様には最大級の敬意と感謝を申し上げます。
 第2波の襲来は、小中学校の「学びの保障」にも多大な影響をもたらします。タブレット端末の整備につきましては、第1弾として小学校6年生から中学校3年生までの4学年分について、国のGIGAスクール構想を活用し、全国的に速い整備を行い、昨日から授業での利用を開始しております。年内には、全学年に配備予定であります。
 「Myタブレット」を受け取った生徒に向けて、バレーボール日本代表で、岡崎出身の石川祐希選手から、「未来に向かって学ぶ、岡崎の子どもたち」というタイトルのメッセージをいただいております。石川選手からは、タブレット端末とバレーボールを関連付けた話から、「自分の持ち味を生かし、『Myタブレット』を使いこなして、学校での学びを充実させてください」とのメッセージが届けられております。
 今後、さらに情報科学技術が進展する、次代の岡崎を生きる子どもたちのため、本市では、「岡崎版GIGAスクール」をより一層推進させ、ICT教育の充実を図ってまいります。
 今は、社会経済を動かしながら、感染症対策を取りつつ、第2波を何とか抑えられるかという重大な局面にあります。感染拡大防止に向け、市民の皆様に対するタイムリーな情報発信と、更なる検査体制の整備が急務となっております。そのため、現在、保健所をはじめ3か所で行っている、PCR検査について、別の医療機関にも行政検査を委託し、4か所体制としてまいります。

 最後に、私が市長に就任して以来、これまで2期8年で、当初掲げた公約の9割以上を実現することができました。これもひとえに、市議会はじめ、各界各層の皆様方からのご支援とご協力の賜物であり、各事業を順調に進めることができましたことに、まずもって、深く感謝申し上げます。

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 東岡崎駅周辺地区整備事業では、東口の一般車乗降場を7月28日から拡充し、停車可能台数を、6台から13台に倍増いたしました。2期整備の着工が決まるまでの暫定利用ではありますが、北口乗降場の混雑を緩和し、駅利用者の利便性が、さらに向上するものと考えております。
 桜城橋と籠田公園を結ぶ中央緑道につきましては、12月末の完成に向けて整備を進めており、残る2体の徳川四天王像の設置とあわせまして、いよいよ全線が開通する運びとなり、地元からも期待の声が上がっております。
 そして「リノベーションスクール@岡崎」などの成果を得て、籠田公園周辺では、今年度になってから、複数の飲食店や宿泊施設が新規に出店するなど、このエリアに対する魅力が増してきていることを感じております。今後は多様な活用ができる大階段のテラスを配した中央緑道が、新たな観光スポットとなることを期待しております。
 また、乙川リバーフロント地区の公民連携まちづくりにつきましては、良質な公共空間へと生まれ変わった施設を、民間事業者や地域住民に活用していただくことにより、まちの賑わい、新しい暮らし方や楽しみ方が生み出されることを期待しております。

乙川の河川空間を活用したウォーキングコース
 そして、健康づくりの側面からのまちづくりにも取り組んでおります。
 このたび、整備された乙川の河川空間等を活用した構想が高く評価されており、民間事業者による、「クアオルト健康ウォーキング」の実施場所として選定され、ただ今、ウォーキングコースの設置を進めております。これは、本場ドイツでは、公的医療保険が適用となる、健康ウォーキングを、日本向けにアレンジしたものであります。

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 さらに、今年度から本格稼働いたしました、公式ウォーキングアプリ、「OKAZAKIまめぽ」に、桜城橋やオトリバーサイドテラスなど、乙川リバーフロント地区をコースに含む、リアルウォーキングマップを設けました。
 まちづくりの取組と合わせて、コロナ禍における3密の回避や、肥満の解消など、楽しみながら歩ける仕組みづくりを進めまいります。

 私は、これまで「モノづくり」に加え、安定した財源の確保に向けて、もう一つの岡崎の経済の柱として経済波及効果の大きな「観光産業」を育て上げることを提唱し、様々な立場の多くの皆さんの知恵と経験を得て、乙川リバーフロント計画「QURUWA戦略」を推進し、それが、ようやく軌道に乗ってまいりました。
 乙川リバーフロント計画の発表当初から表明し、また、何度も議会や対話集会などでお話してきましたが、そもそも施設を整備することが目的ではなく、整備された環境、空間において、いかに地域に賑わいをもたらす事業を展開できるかということが本来の目的であり、カギであると考えております。その意味において、私自身は現在、次の段階への新たなスタートラインに立っていると思っております。
 今後も、新型コロナウイルス感染症対策を始めとする喫緊の課題に、しっかりと取り組むとともに、将来の成長のための人づくりや産業支援などに力を注ぎ、次の100年を見据え、さらなる魅力あるまちづくりに邁進してまいります。

 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。

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2020年7月16日 (木)

令和2年7月臨時会を開催しました

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 7月9日(木)に開かれた市議会臨時会に、条例議案1件、予算議案1件を提出しました。
 「岡崎市財産の交換、譲与、無償貸付け等に関する条例」の一部を改正する条例議案と、一般会計7億2,663万8千円増額の補正予算議案はいずれも滞りなく可決されました。

 先日、九州で発生しました豪雨災害により亡くなられた方、また、避難所生活を余儀なくされている方に対しましては心よりお見舞い申し上げます。
 この地域での大雨を受け、本市におきましても、直ちに災害対策本部を設置し、対応しておりますが、引き続き警戒してまいります。

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○令和2年度補正予算   補正額 726,638千円

1 歳出  (単位:千円)
予算科目 主な内容 補正額
総務費 山村振興推進事業費 4,620
衛生費 新型コロナウイルス感染症行政検査委託料
情報通信使用料(市立看護専門学校)
30,285
475
商工費 プレミアム付商品券利用促進事業費負担金 525,000
教育費 消耗品費
(小中学校新型コロナウイルス感染症対策用品)
会計年度任用職員報酬
(スクールサポートスタッフ・学習指導員)
108,500

49,159

(補正理由)

・ 額田地域を訪れるサイクリストなどの関係人口と地域住民の協働活動が国の「関係人口創出・拡大事業」モデル事業に採択されたことによる増額補正。

・ 新型コロナウイルス感染症の検査が医療機関において実施可能になったことによる検査委託料などの増額補正及び市立看護専門学校において遠隔授業を実施するために必要となる情報通信使用料などの増額補正。

・ 新型コロナウイルス感染症の影響により売上げが減少した事業者の支援として、市独自のプレミアム付商品券を発行するために必要となる事業費の増額補正。

・ 国の第2次補正予算に伴い、学校再開等に際して必要となる学校の感染症対策用品の購入及びスクールサポートスタッフや学習指導員を雇用する必要があることによる増額補正。

2 歳入  (単位:千円)
予算科目 補正額
国庫支出金
(発生動向調査事業費負担金、
学校保健特別対策事業費補助金、
関係人口創出・拡大事業委託金)
74,012
県支出金
(げんき商店街推進事業費補助金、
スクール・サポート・スタッフ配置事業費補助金、
学習指導員配置事業費補助金)
63,787
繰越金(前年度繰越金) 588,839

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2020年6月 5日 (金)

令和2年6月議会 市長提案説明

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  岡崎市議会6月定例会が6月1日(月)に開会しました。この度の定例会については、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、一般質問は実施しないことといたしました。通常より短い日程で開催されていますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
 初日に申し上げた所信の一端ならびに提案した議案の大要を掲載します。


 はじめに、新型コロナウイルス感染症対策の現状について説明いたします。
 本市では全国に緊急事態宣言が出された4月に、条例に基づく対策本部に移行し、保健部に、新型コロナウイルス感染症・対策班、福祉部・経済振興部に、市民生活・事業者支援・対策班を設置し、人事異動により職員を配置し、体制を強化しております。緊急事態宣言・解除後についても、発令中に準じ、対策本部を継続し、臨機応変に対応できる体制としております。

特別定額給付金
 1人10万円の特別定額給付金につきましては、郵送での申請受付も始まり、少しでも早く市民の皆様に行き渡るよう、本日より毎日、職員50人に加え、業務委託による計100人態勢で、支給事務を進めてまいります。
 また、生活にお困りの方を対象とした「早期特別申請」では、市内7か所に、のべ260人の職員を投入し、約2,200件、金額にして5億円を超える申請を受け付けました。緊急事態として最優先で手続きを行い、5月22日から順次、支給しております。最も必要としている方々に、いち早く給付する一方で、市内16万5千世帯のすみずみまで確実にお届けできるよう、今後も全職員一丸となって努力してまいります。

営業自粛要請に対する協力金
 営業自粛要請に対する協力金につきましては、岡崎商工会議所をはじめとする、各種団体から、様々なご要望をいただいております。

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 経済成長を通じ、本市の発展を支えていただいた、事業者の皆様のご要望を受け、県と協調した支援を行うとともに、本市独自の協力金支給制度を創設しております。経済振興部には、観光課に、感染症対策・協力金相談・専用窓口を設け、商工労政課には、事業者・相談窓口を設置し、セーフティネット認定、信用保証料の補助制度など、きめ細かな相談に応じられる体制をとっております。
 今回の緊急事態宣言では、自粛要請による収入減に加え、学校の一斉休校の影響で、子育て世帯に大きな負担が生じる結果となりました。
 本市では、5月臨時会で成立した「子育て世帯への臨時特別給付金」を少しでも早くお届けできるよう、処理を前倒し、6月24日にお支払いできる見込みとなりました。

公共施設について
 児童育成センターについては、春休み期間に引き続き、5月7日までの平日は、午前中から開所する対応を行ったほか、密集防止のため、利用自粛にご協力いただき、1か月あたりの利用日数が10日以下となったかたには、育成料を全額又は半額免除とする対応をさせていただいております。
 また、本市固有の文化・芸術をいち早く復興するため、本日から8月末日までの3か月間を「文化芸術の再起動月間」と位置づけ、ホール及び美術館・展示室の使用料を半額に減免し、発表の場として提供いたします。スポーツ施設についても、入場料を徴収してスポーツイベントを開催する団体に対して、文化施設同様、会場使用料を半額に減免いたします。

小中学校対策
 今年3月から続いていた小中学校の臨時休業につきましては、県内では最も早い、5月21日から学校を再開し、本日から、通常授業を開始いたしました。それに伴い、同じく本日から西三河地域で最も早く学校給食を開始しております。この通常授業に先立ち、段階的に登校人数、在校時間を増やし、新型コロナウイルス感染症に対する子ども達や保護者の不安を払拭すると同時に、徐々に学校に慣れていただくよう、配慮いたしました。
 皆様には、多大なるご心配をおかけいたしましたが、夏休みを短縮して授業日数を増やし、長期の休業によって生じた学びの遅れを取り戻してまいります。
 国による緊急事態宣言の発令を受け、文部科学省では、1人1台のパソコン端末配備を前倒し、今年度内で完了することを目指しております。本市におきましても、今年度中には、国の方針どおり、全小中学生の1人1台の端末整備の実現を目指し、あわせて危機管理時においても、安心して授業が可能となる、岡崎の教育の体制作りも視野に入れ、岡崎版GIGAスクールの実現を目指してまいります。
 なお、お問い合わせの多い、小中学校の学校・開放事業につきましては、本日の学校活動・再開後、1か月程度を目途に、学校の状況を確認しながら、再開の時期を検討してまいります。

岡崎市民病院の医療内容について
 次に、市民の生命と健康を守るために欠かすことのできない、地域医療を担う市民病院についてであります。
 がん医療・高度急性期医療の充実を進める市民病院では、がん診断に威力を発揮するPET-CT検査装置を、4月から予定どおり稼働させました。がんの転移や再発診断などで活用するほか、広く市民の皆様が、PET-CT検診を受けられるよう準備を進めており、がんの早期発見・早期治療に威力を発揮する環境を整えてまいります。

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 患者の身体的負担が軽減される手術支援ロボット、いわゆるダビンチも整備され、手術支援ロボットによる豊富な手術経験のある医師が、4月より市民病院に配置されたことにより、予定より早く4月に第1例目の手術が行われました。
 愛知病院の経営移管による、市民病院へのがん診療機能の集約につきましては、乳腺外科の外来機能も、5月11日から市民病院で外来診察を開始し、外来から手術、入院まで、市民病院で一貫した治療が行えるようになりました。特に、乳がんの組織採取検査では、腹臥位(ふくがい)、すなわち腹ばいの楽な姿勢で検査ができる、最新の検査装置を西三河で初めて導入するなど、安心して検査が受けられるようになりました。こうした取り組みにより、患者の負担軽減が図られるなど、順調にがん診療が充実してきております。
 引き続き、地域住民に信頼され、選ばれる病院となるよう取り組んでまいります。

岡崎市龍北総合運動場
 次に、平成29年からPFI事業にて整備を進めてまいりました、龍北総合運動場ですが、この7月に全面供用開始、グランドオープンを迎えます。

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 長年、本市のアスリート達が待ち望んでいた全天候型の陸上競技場は、インフィールドに天然芝を整備しており、陸上競技のほかにも、サッカー、ラグビー、グランドゴルフなど、様々な大会の開催が可能となり、約1,000席のスタンド席と芝スタンドにより約5,000人の観客を収容することが可能となります。
 このほか、硬式野球が可能な野球場、本市初となる人工芝のサッカー・ラグビー場、クラブハウスを備えた、砂入り人工芝テニスコート、アーチェリー場、更には、フットサル、少年サッカーの利用や臨時駐車場にもなる多目的運動場も整備しております。
 このように、本市初となるスポーツ施設の機能が加わった龍北総合運動場は、本市の新たなスポーツの拠点として、生まれ変わります。特に、スポーツにおけるトップアスリートの活躍は、私たちに夢と希望を与えてくれます。この新型コロナウイルス感染症を克服し、来年には、東京オリンピック・パラリンピックが安全に開催できるよう願っております。

市民サービスの窓口の新たな設置など
 今年度、新たな取り組みとして、高齢者のかたを対象とした、通話・録音装置などの特殊詐欺・対策装置の購入費に対して、補助を開始しております。
 市内の特殊詐欺・被害は増加傾向にあり、全国では、特別・定額給付金に便乗した詐欺被害が報告されております。手口は悪質かつ巧妙化しており、その被害者のほとんどは高齢者であります。この通話・録音装置などの対策をし、犯人との接触を防止することで、特殊詐欺・被害の未然防止を図り、市民の皆様が、安心して暮らせるまちとなるよう、より一層力を入れてまいります。

 市民サービスの利便性向上に向けた取り組みといたしましては、この秋、イオンモール岡崎において、新たに市民サービスの窓口を開設いたします。
 当初は国の施策でもあります「令和4年度末までに、ほとんどの住民がマイナンバーカードを保有していること」を目指し、マイナンバーカードの普及・推進のため、市役所の業務時間後や土日、祝日でも気軽に、幅広い層にマイナンバーカードを申請していただけるよう、業務を開始いたします。
その後は、住民票の写しの交付など、市民の利便性が一層向上するように、取り扱うサービス内容の拡大を検討してまいります。
 それでは、本議会に提案をいたしております、議案について説明させていただきます。

議案について
 条例議案は、地方税法等の一部改正に伴い、関連する規定を整備する、「岡崎市・市税条例の一部改正」、人事院規則に準じ、新型コロナウイルス感染症・対策業務に関して、防疫等・業務手当の特例措置を定める「岡崎市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正」の2件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、梅園小学校ほか31校の校内ネットワーク整備等・工事一式に関する「工事請負の契約」、タブレット端末用・充電保管庫に関する「物品の取得」、藤田医科大学岡崎医療センターで使用するため、救急自動車・1両を譲与する「物品の譲与」など、10件を提案させていただいております。
 次に、補正予算議案でありますが、一般会計は9億6,914万7千円の増額、特別会計は137万7千円の増額補正をお願いしております。
 総務費では、イオンモール岡崎において、市民課出張所の開設に伴う、施設整備事業費などの計上、民生費では、支給要件の緩和等による住居確保給付金の増額、小学校の臨時休業に伴う、民間児童クラブへの放課後児童健全育成事業費補助金の増額、矢作こども園の園児送迎用駐車場の新設及び入口進入路拡幅のための土地購入費などの計上、衛生費では、愛知県が創設する医療従事者・応援金に係る負担金の計上、土木費では、国の事業採択による岡崎公園前駅バリアフリー化整備事業費補助金の計上、教育費では、岡崎版GIGAスクール構想の実現に向けた、タブレット型情報端末整備委託料の計上などをお願いしております。
 以上が、今議会に提案いたしました議案の大要であります。

むすび
 最後に、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言は解除されましたが、財政の緊急事態は、ここからがスタートだと思っております。経済活動が強く制限されたことで、市税等収入の大幅な減収が避けられない状況であり、かつ、この状況が長期化することが懸念されております。
 今回は、財政調整基金を取り崩して、緊急的な財政出動も実施いたしました。当然のことながら、これまで通りの行財政運営を漫然と続けていくことは不可能な状況です。
 しかしながら、本市には、この難局を乗り越えていく、しっかりとしたノウハウがあります。
 実際、私が就任して以来、市債残高を100億円ほど減少させ、財政的な余力を確保してきましたので、早急な対応が必要と判断した、小中学校のエアコン整備につきましては、市債を活用して、迅速に対応できたという実績もあります。引き続き、民間資本の誘致を始めとする公民連携のまちづくりと、無駄を省いた、堅実な財政運営を行っており、過度な借入れに頼らない、本市のメリットは健在であります。今後、実施が見込まれる国の経済対策には市債の活用を図りながら、積極的に取り組んでまいります。
 このような財政運営ができるのも、市民のご理解と議員各位のご協力、そして、実務を担う職員が積み上げてきた努力の賜物であると改めて感謝しております。市債に加え、特定財源の確保につきましては、国の地方創生・臨時交付金について、本市への配分額が十分ではないことから、中核市市長会として、財政力にかかわらず、地域経済及び市民生活の回復に必要な額を措置するよう、緊急要請を行っております。

 現在、新型コロナウイルス感染症対策に、今回の補正も含めて総額で440億円に及ぶ力強い財政出動を行っていく中で、令和3年度以降の予算編成も見据えて、引き続き、市民生活の安全・安心を守り、持続可能なまちづくりを進めていくために、今まで以上に事業の必要性・緊急性の精査を行い、安定的な財政運営に努めてまいります。

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 また、何よりもうれしいのは、この厳しい状況の中、市民・企業・各種団体から医療現場などで使用してほしいと、マスクを始め、多くの金品が寄せられていることであります。その合計は、金額にして約1,500万円にもなっております。この場をお借りしまして改めて御礼申し上げますとともに、有効に活用させていただきます。
 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。

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2020年5月13日 (水)

令和2年5月臨時会を開催しました

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 5月12日(火)に開かれた市議会臨時会に、承認議案1件、条例議案2件、予算議案3件を提出しました。
 承認議案は、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における、「特別定額給付金」に要する予算について、専決処分をしたものです。
 承認議案、岡崎市国民健康保険条例及び岡崎市後期高齢者医療条例の一部を改正する条例議案、一般会計29億5,358万6千円増額の補正予算議案、特別会計95万4千円増額の補正予算議案等、いずれも滞りなく可決されました。
 冒頭で申し上げた市長挨拶を以下に掲載します。


 はじめに、臨時休校や施設の休館、そして市主催行事の中止など、市民の皆様に、大変なご不便をおかけしておりますことに対しまして、お詫びを申し上げます。
 しかし、その成果として、4月11日を最後に、本市では、新規感染者が一人も確認されていないことを報告しますとともに、感染拡大防止に対する、市民、ことに事業者の皆様のご協力に対しまして、厚く御礼申し上げます。

 本市では、これまでの間、未曽有の災害対応として取り組み、休校や休館のほか、生活不安を解消するため、各種経済対策の方向性を打ち出すなど、さまざまな対策を進めてまいりました。
 当初、感染拡大防止対策を中心に進めてきましたが、国から緊急事態宣言が発令されてからは、営業の自粛を要請することになり、経済活動の休止による、生活不安の解消が、喫緊の課題となってまいりました。もちろん、経済的支援は大変重要なことであり、一刻も早く、できるだけ手厚い対策を進めていくべきなのは当然であります。その一方で、外出自粛要請の究極の目的は、市民の命と健康を守るため、「感染拡大の防止」であることを忘れてはなりません。
 現在、あたかも補助金の大きさが、自治体間競争のように取り上げられる傾向もありますが、全国的には「当たり前のサービスが、当たり前に受けられない」ことが問題になっております。それは、感染症対策の入口である相談体制と、PCR検査の不足であります。

 本市においては緊急事態宣言を受け、人事異動により、いち早く、保健所の感染症対策係を6名から18名へと大幅に増員いたしました。他の都市では「なかなか繋がらない」と言われている、「帰国者・接触者相談センター」への相談も、現在のところ、本市ではきちんと繋がる体制となっております。
 またPCR検査も、岡崎市保健所で新たに検査を開始したことで、独自の検査体制を構築することができました。4月までの実績で申し上げますと、愛知県衛生研究所に依頼した分が10週間で223件、岡崎市保健所実施分が4週間で181件、合計404件の検査を実施しました。本市での新型コロナウイルス患者は、9名であり、本市では、「疑いのある方」もきちんと検査できております。
 今後、だ液による抗原検査などが導入される見込みであり、検査体制のさらなる迅速化が予想されます。
 そして、救急体制と医療体制についても、しっかりとした体制を整えております。保健所から感染者の情報を確実に引継ぎ、救急搬送を担う消防体制と、愛知病院などの感染症指定医療機関が協力して、万全の感染予防対策のもとで受け入れをしております。これは、保健所を有する中核市であり、直営の感染症指定医療機関を持つ、本市ならではの大きなメリットだと思っております。
 これまで市長直轄で情報を一元的に管理し、的確な対策を講じてまいりましたが、岡崎市の持つ保健医療の基礎体力は、非常に強いものがあると思っております。また、これから先、当然のことながら、経済活動を再開していかなければなりません。そうした過程において、新たに二次感染の拡大が心配されているわけであります。
 経済と感染防止という二つのバランスをとりつつ、安心して経済活動を再開するためには、一見、遠回りに見えるかもしれませんが、経済再開に耐えうるような、質の高い保健医療体制を構築していくことが、重要だと思っております。

 さて、この臨時会には、市民の皆様を支援する岡崎市独自の施策として、半年間の水道基本料金の8割減額、給食費の無償化、休業協力要請に、ご協力いただいた事業者に対する、県と市の協力金に加え、対象外となった事業者に対する、本市単独の協力金の支給など、総額430億円にものぼる、全国的にも、相当手厚く、幅の広い施策を提案させていただきました。
 また、1人につき10万円を支給する、国の特別定額給付金については、福祉部に特別定額給付金事業室を設置し、コールセンターを開設するなど、皆様に分かりやすく、ご案内できるように努めております。

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 申請・受付については、オンライン申請が5月7日から、郵送での申請は、5月19日から順次、申請書を送付し、5月25日から受付を開始いたします。

 さらに、すでに失業などにより、お困りで緊急を要する方については、明日、5月13日から18日まで土、日をのぞく4日間、市民センター等において、早期特別申請を受け付け、早ければ来週中にも支給できるよう、スピード感をもって対応してまいります。

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 今後も、市民の生命と健康を第一に、医療、生活、経済のバランスのとれた感染症対策を覚悟をもって進めてまいります。
 今後とも、議員各位のご支援をお願い申し上げます。私からは以上であります。

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2020年3月26日 (木)

令和2年3月議会 その6(閉会の挨拶)

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 3月23日(月)をもって3月議会定例会が閉会しました。最終日の閉会挨拶を掲載いたします。


 閉会にあたりまして、私からもご挨拶を申し上げます。
 このたびの3月定例市議会にご提案しました議案につきましては、慎重なご審議を賜り、ご議決いただきまして、誠にありがとうございました。決定されました議案の執行にあたりましては、厳正・公正に努めてまいる所存であります。

 さて、例年であれば3月定例会の閉会とともに、新年度に向けてスタートしていくタイミングではありますが、今般は新型コロナウイルス感染症が国際的な広がりを見せており、残り少ない今年度の中でも、議決いただいた補正予算を活用して新たな対策を進めていく必要があります。
 そこで、改めてこれまでの本市の対応を説明させていただきます。
 本市では、1月29日に対策本部を設置し、窓口職員にマスク着用の指示、各施設にアルコール消毒液の設置、市民への注意喚起など、必要な対策を講じてまいりました。感染予防対策については各議員の皆様方にも、ご協力をいただき、感謝しております。
 藤田医科大学岡崎医療センターへの感染者受入れに関し、本市では、受入れ初日から保健所職員を常駐させ、計128名の収容者のうち、17名の発症者を医療機関に引き継いできました。
 本市への感染を防止するために本人の志願により専属で編成した、岡崎市消防本部の救急隊員の懸命な活動により、市民に感染を広げることなく完了し、また任務終了後のPCR検査も全て陰性でありましたので、私自身、安堵しております。

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(「市政だより おかざき」令和2年4月1日号)

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(同上)

 藤田医科大学岡崎医療センターでは、全員の退所から2週間が経過しましたが、現在は4月7日の開院に向け、「地域の皆さんに安全に安心して利用してもらうため」消毒はじめ万全の体制を整えていると聞いております。
 この度の国家的危機にためらうことなく取り組んだ、藤田医科大学岡崎医療センターは高い志を持った、医療機関であり、改めて将来的にかけがえのない財産を本市は手に入れたと思っております。

 一方で、現在も、全国的に、市中感染は拡大しており、行政にとっての正念場は、むしろ、これからであると考えております。何よりも市民の命と健康を守ることを最優先に、事あるごとに対策本部会議を開催し、全庁一丸となって、やるべき対策を、スピード感をもって実行してきました。
 2月27日には主催イベント中止基準を定め、利用料は還付すると公表しました。また、国からの臨時・休校要請を受け、28日には、市立小中学校の臨時・休校方針を公表し、これを受ける形で、児童育成センター、学区子どもの家での受入れ体制を整え、その内容を公表しております。
 また、3月12日には、市内在住の方の感染確認を受け、全ての公共施設を原則、臨時休館または利用中止を決定するとともに、民間・児童クラブの時間拡大にかかる運営費の全額補助や中小事業者への緊急支援として市の信用保証料・補助制度の拡充などを公表いたしました。

 これで、藤田医科大学岡崎医療センターに、入所が始まった2月19日から1か月が過ぎました。
 先週末、隣接する岡崎小学校では、在校生の参加しない卒業式が行われました。大きな不安を抱える中、児童たちは、この機に様々なことを学び、大きく成長しております。
 先般、入所している方々に対し、全校児童340名から自主的に励ましのメッセージを届けて頂いたそうです。この出来事は、クルーズ船の乗客・乗員や従事した、医師・看護師らも、涙を流して喜ばれたと伺っています。そして、そのお返しとして、岡崎小学校には、岡崎医療センターのスタッフが卒業生一人ひとりに一輪の花を渡し、感謝の気持ちを伝えたそうであります。
 今回の交流から、思いやりと優しい心を育んできた、岡崎小の子どもたち、そして、崇高な使命感を持った病院を地元に誘致できたことを誇りに思っております。
 対策本部では、目に見える対策のほか、中核市の優位性を発揮した、きめ細かな感染予防対策を実施しております。例えば陽性反応が確認された方の情報を保健所から救急隊に引き継ぎ、防護服を着用した隊員を確実に派遣できるよう、万全の備えをしております。
 本市のように市民病院を有し、中核市として保健所を設置する市長の責任は、非常に重いものがありますので、今後とも、しっかりと職責を果たしてまいります。

 さて、今年度も、あとわずかとなりました。振り返りますと、若き日の徳川家康公像や桜城橋の完成を始め、これからの岡崎の新たな顔が目に見えるようになった一年となりました。
 ハードの整備だけを取り上げるかたもみえますが、全国に58ある中核市の中でも有数の健全財政を維持しながら、これらの大型事業を進めていけるのは、誠に誇らしいことであります。

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 しかし、常々申し上げてきたことでありますが、これからは出来上がった空間を上手に活用し、いかにまちに賑わいを生み出すかということが一番大事なことであります。
 その根底にあるのは、市民が快適に楽しく過ごせる岡崎にしたいという想いであり、特に、市民の安全・安心を第一と考え、様々な事業を進めてまいりました。
 本市の交通事故死者数が、10年前と比較して、3分の1に減少するとともに、本市における犯罪情勢は、私が市長に就任する以前の平成23年には5,000件を超えていましたが、昨年は1,993件となり、実に半分以下に減少しました。政治は成果主義・結果主義であります。このように数字として明らかになっていることが、事業の成果の表れであると自負しております。

 そして、将来的には、私の掲げる、市民との対話を大切にした「顔の見える民主主義」を継続してゆくため、最大の都市規模と考えられる、「50万都市・岡崎」を念頭に、次の100年を見据え、さらなる魅力あるまちづくりに邁進してまいる覚悟であります。
 議員各位におかれましては、今後ますますご自愛の上、さらなる市政進展のために引き続きご尽力賜りますようお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

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令和2年3月議会 その5(追加補正予算)

 新型コロナウイルス感染症対策に係る補正予算を3月議会定例会に追加提出しました。とどこおりなく議決されましたので御報告いたします。内容は下記のとおりです。


○令和元年度補正予算   補正額 142,467千円

1 歳出  (単位:千円)
予算科目 主な内容 補正額
総務費 市民会館管理運営委託料など 16,080
民生費 放課後児童健全育成事業費補助金など 99,151
衛生費 検査手数料など 6,356
商工費 中小企業事業資金保証料補助金 20,000
教育費 消耗品費 880

(補正理由)
 新型コロナウイルス感染症への対応として、会館施設の公演中止による事業収入の減に伴う指定管理委託料、児童福祉施設等に対するマスク・消毒薬の支援費、小学校の臨時休校に伴う民間児童クラブ運営費等の補助、中小企業者への事業資金借入支援費等が必要となることによる増額補正。

2 歳入  (単位:千円)
予算科目 補正額
国庫支出金(子ども・子育て支援交付金など) 98,016
繰入金(財政調整基金繰入金) 44,451

○令和2年度補正予算    補正額 123,994千円

1 歳出  (単位:千円)
予算科目 主な内容 補正額
衛生費 感染症医療扶助費、検査手数料 23,994
商工費 中小企業事業資金保証料補助金 100,000

(補正理由)
 新型コロナウイルス感染症への対応として、感染症患者の入院医療扶助費及び中小企業への事業資金借入支援費等が必要となることによる増額補正。

2 歳入  (単位:千円)
予算科目 補正額
国庫支出金(発生動向調査事業費負担金) 3,750
国庫支出金(感染症患者入院医療費負担金) 12,370
繰入金(財政調整基金繰入金) 107,874

つづく

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2020年3月16日 (月)

令和2年3月議会 その4(代表質問答弁・後編)

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 3月議会定例会の代表質問のつづきを掲載します。後編では畑尻宣長議員と蜂須賀喜久好議員にお答えしています。


畑尻宣長議員(公明党) 2月28日(金)

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――第6次総合計画後期基本計画の「スポーツの推進」についてお尋ねします。

○市長 私からは「スポーツの推進」における龍北総合運動場の整備後の活用方法についてお答えします。
 現在、龍北総合運動場は、新たな本市のスポーツの拠点として整備中でありまして、文教生活委員会の委員の皆様には、今月上旬に開催の委員会で工事中の現地を視察いただきました。委員の皆さんには、本市初となるサッカー・ラグビー場のふかふかの人口芝や、長年待ち望まれていました全天候型の第3種公認陸上競技場をご覧いただきました。

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 あいにく足場が組まれており、全容は見えにくかったそうでしたが、「スタンドのシルエットが、図面で見るより大きく、イメージがよく分かった」というお声をいただいたようであります。
 本年7月の全面供用開始にあたっては、指定管理者によるオープニングイベントを予定しておりまして、龍北総合運動場の魅力を広くPRできるものと期待しております。
 また、運営企業のアシックス株式会社が「東京オリンピックゴールドパートナー」であることの強みを生かし、東京2020オリンピック・パラリンピックに関連したイベントとして、競技中継だけでなく、体験イベント、展示、飲食、売店などを行うコミュニティライブサイトを開設します。

 本年夏のオリンピックの日本開催というこの特別な機会は、やがて昨年のラグビーワールドカップのように、日本国民を熱狂させることが予想されますので、そういった思いを共有できる場づくりに努めてまいります。
 その後も市内のサッカーチームであるFCマルヤス岡崎の活躍が観戦できるJFLの試合や、東海大会や全国大会につながるような大きな地区大会を誘致することで、よりハイレベルな戦いを身近に観戦できる機会を提供致します。
 また、運用面の基本的な考え方としては、すべての世代においてライフステージやライフスタイルに応じ、気軽に参加でき生涯にわたりスポーツやレクリエーション活動を楽しめるプログラムを展開します。
 さらに、専門知識を持つ指導員や、トップアスリートから指導を受けられるプログラムも提供致します。優れたスポーツ選手の育成のための事業として、アシックス株式会社のアスリート支援の実績を生かしたオリンピアン・パラリンピアンまたは日本代表選手を招聘したスポーツ教室を展開する予定です。一流のアスリートの技術を肌で感じてもらい、市民自らのステップアップにつなげていただきたいと思います。
 また、技術だけでなく、体の内側からレベルアップを図るために、栄養学のセミナーや、スポーツ外傷及び障害の予防や改善について学ぶセミナーを開催し、ハイレベルなパフォーマンスを継続的に発揮できるように専門的な知識を習得する場も提供致します。

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 以上のように、龍北総合運動場はこれまで本市になかった機能を有するスポーツ施設として生まれ変わります。今後はスポーツをする、見る機会を充実させ、利用する市民の技術の向上や、スポーツを始めるきっかけづくりとなる施設として最大限に活用してまいりたいと思っております。また、現在の龍北総合運動場という名称は堅苦しいイメージのため、ネーミング・ライツを活用して今風の名前にできたらとも思います。


蜂須賀喜久好議員(創政会) 3月2日(月)

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――北部地域の新たな地域活動拠点となる複合施設整備に向けて市の考えをお聞かせ下さい。

○市長 私からは新北部交流センターのうち、北部地域の新たな複合拠点施設の整備に向けた本市の考え方についてお答えします。
 この複合拠点施設の整備につきましては、これまでも岩津地区総代会から、支所機能に加えて、市民センターと地域交流センターの機能を併せ持った施設の建設要望をいただいておりました。
 本市としても、岩津市民センターが築40年になることや、北部地域交流センター「なごみん」が土地・建物とも賃借であることから、新たな地域活動拠点の整備は、喫緊の課題であると捉えております。
 現在の北部地域交流センター「なごみん」の利用状況でありますが、行政窓口のほか、市民活動や子育て支援の場があって地域の拠点として大いに活用されているわけですが、利用者数が多いため手狭に感じるという声が届いております。
 その一方で、北西に400ほど離れた岩津市民センターについては、今年度条例を改正し、4月からはより便利に使っていただけるように改めたところですが、生涯学習施設であることから利用対象者が限られておりまして、施設に空きが見られる状況であります。
 こういった課題を解消するため、支所、地域交流センター、市民センターの機能を併せ持った新たな施設として再整備することを検討しております。なお、平成28年度には、公共施設等総合管理計画において、岩津地域を「複合化のモデル検討地域」と位置付けております。

 複合拠点施設の用地でありますが、岩津市民センター及びこれに隣接する旧北部給食センター跡地を優先候補地と考えております。

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(岡崎市岩津市民センター。岡崎市岩津町檀ノ上26−2)

 この土地は、市の所有地であることや、1ヘクタールの面積があり、想定される規模の施設が建設可能であること、また国道248号に面しており交通の利便性が高いことなどから、この地域のなかでは最適地であると考えられます。
 課題としましては、248号を南下してきた車の渋滞が懸念されておりましたので、12月議会において補正予算を計上し、岩津市民センターが面している交差点に北側からの右折レーンを設ける道路改良が可能かどうかを調査することと致しました。
 まずは、交差点改良方法を検討する予備設計を今年9月末までに実施し、その結果を受けて整備に向けた検討に入りたいと考えております。支所、地域交流センター、市民センターの3つの機能を併せ持った施設の整備は本市で初の取り組みとなります。
 この整備にあたり、現状の課題や地域の実情を踏まえることはもちろんのこと、市民の学びや交流、そして地域活動の促進につながる新たな地域拠点のモデルとなるよう、検討を進めてまいりたいと思います。
 複合化されたあかつきには、市民の「学び」が自己啓発に終わらず、外向けの活動、いわゆる公益活動に発展することも期待されます。地域の課題解決に関わる団体や人材が発掘され、地域コミュニティの活性化に繋がるような施設整備を目指したいと思っております。 (つづく

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2020年3月 6日 (金)

令和2年3月議会 その3(代表質問答弁・前編)

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 令和2年の3月議会は、時代の区切りの年度予算編成の機会となったためか、各会派の代表質問は多岐にわたった中身の濃いものとなりました。
 すべてをお知りになりたい方は議事録を御覧頂くこととし、私のブログでは、私が答弁したものについて御報告いたします。2回に分けて掲載します。


内田実議員(自民清風会) 2月27日(木)

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――令和2年度当初予算編成の基本方針についてお尋ねします。

○市長 私からは、当初予算編成の内容のうち、「市民生活を守る」事業と「さらなる賑わいを生み出す」事業についてお答えします。
 私が市長に就任してこれで2期8年目になりますが、その間、一貫して、岡崎の市民、ことに子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に、より大きな愛情と誇りを持てる、「夢ある新しい岡崎」を築き上げるための政策を私なりに打ち出してまいりました。おかげさまで、これまでに市民にお約束した公約の9割方が完成に向かっております。
 令和元年度には、本市の玄関口である東岡崎駅・岡崎駅のペデストリアンデッキを含めた、駅前の整備、新たな観光名所となっている若き日の徳川家康公像の設置や「オト リバーサイドテラス」がオープンしました。
 そして、いよいよこの3月22日に開通する桜城橋など、本市の新たな顔が目に見えるようになる年となりました。
 初めから常々申し上げてきたことでありますが、これらの事業は、ただ単に形を作って終わりというものではなく、そこに出来上がった空間をいかに活用して、まちに賑わいを生み出すかということが一番のポイントであると考えております。
 そうした意味で、これからが本番であると考えております。そして、その根底にあるのは、市民が快適に楽しく過ごせる岡崎にしていきたいという想いであり、またそうした町でなくては外からお客さんに来てもらうことはできないと思います。

 そうした意味を込めまして、令和2年度の当初予算案は「市民の生活を守り、さらなる賑わいを生み出す予算」と、位置付けたところであります。
 「市民の生活を守る予算」については、まずは「市民を危険から守る」事業を展開してまいります。本市における犯罪情勢は、私が市長に就任する以前、平成23年には年間5,000件を超えていましたが、昨年は1,993件となり、実に半分以下に減少しております。
 これは、岡崎警察署をはじめとする、市民の皆様方のご尽力に加え、街頭防犯カメラによる犯人検挙が大きな役割を果たしております。この流れをさらに加速するため、今後、市内全域に、まずは1,000台を目標に街頭防犯カメラの設置を進めてまいります。

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 そして、特殊詐欺対策装置の購入補助や、交通安全対策として乗用車に後付けする安全運転支援装置の購入補助、及び、事故多発路線の交差点改良を行います。
 また、増加する自然災害に対しては、ドローンで災害現場を撮影することで、より的確な対策を行ってまいります。
 次に、「日々の暮らしを守る」ものとして、高齢者の足を守るため、赤字バス路線の維持や、六ツ美中部でのデマンド・パス事業、高齢者パスへの補助等を行います。
 また、認知症高齢者の賠償責任保険料の負担、地域包括支援センターや成年後見支援センターの強化、障がい者の生活介護サービスに対する本市の独自加算、さらに住宅確保要配慮者への支援のための補助や、女性相談に加えて、新たに男性相談を実施するほか、性的マイノリティや外国人が抱える問題解決のための相談、救急医療体制の充実など、幅広い分野できめ細かな施策を進めてまいります。

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 そして、子どもたちを守るものとして、子ども医療助成の対象拡大、保育所・児童育成センター・放課後児童クラブの拡充、8つある子ども食堂への支援を行います。また、昨年のエアコンの設置に続き、小中学校には防犯カメラを設置するとともに、県内初となる校内フリースクールを開設いたします。

 次に、「さらなる賑わいを生み出す」事業としての主なものは、乙川リバーフロント地区における豊富な公共空間の活用、UIJターンによる就業者や起業者の移住促進、岡崎おうはんのブランド化、様々なコンテンツやツールを活用したシティプロモーションや観光PR、コンベンション施設とホテルの開業準備、阿知和地区工業団地の造成やアウトレットを含む本宿駅周辺地域拠点の整備、スマートインターチェンジの整備、国際的なスポーツイベントの誘致、龍北総合運動場のオープンなどであります。

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 総務省の試算では、全国的には人口減少が進む中、2040年の段階で人口減少のサイクルになっていない中核市以上の都市は、愛知県内では岡崎市だけであります。
 そうした予測を実現し、さらに進めるため、今回掲げた「市民の生活を守り、さらなる賑わいを生み出す予算」を着実に執行し、将来的には安定財源の上に自立できる「50万都市・岡崎」を念頭に、発展し続けるまちづくりを進めてゆきたいと考えております。
 そして、高齢者はもとより、障がい者、子ども。外国人など、老若男女を問わず、あらゆる市民が社会で活躍できるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。


柴田敏光議員(民政クラブ) 2月28日(金)

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――市長の政治姿勢についてお尋ねします。市長の目指す市政をお聞かせ下さい。

○市長 冒頭から「市長の政治姿勢について」と言われるとドキッといたしますが、私からは「市長の政治姿勢」のうち、岡崎市総合政策指針のなかで「どのようなまちのビジョンを描いたか」についてお答えします。
 総合政策指針は、30年先の将来を見据えながら、今後10年間に取り組む政策の方向性を示すものであります。全国的には既に人口減少が始まっておりますが、本市においては全国的な傾向と異なり、当面は人口の増加を見込んでおりますので、そうした余力のあるうちに人口ピークの上昇や先延ばしを図るようなまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。
 現在、東京一極集中の是正に向け、全国的に地方創生が推進されておりますが、そうしたものが全てうまくいっているわけではありません。地方創生を実践していくには、東京や大都市のマネをするのではなく、地域独自の自然や歴史・文化など、その土地特有の資源を活かしていくことが大切であります。そして、行政だけでなく、様々な主体が連携し、役割分担をしながら課題に取り組んでいくことが必要と考えております。
 これまで、本市独自の歴史や水辺空間を活かしたまちづくりを公民連携により進めてまいりました。今後も、例えば、額田地域など「都市に近い」という特性を持った豊かな自然や各地域独自の歴史や文化などを活かしたまちづくりを進めていきたいと考えております。

 また、東京一極集中を是正するために必要とされる女性活躍の場の創造も大切であると考えております。女性のもつ独自の美意識や、たおやかな感性がまちづくりには欠かせないからです。
 モノづくり産業が中心である西三河地域共通の特徴として、人口に対する女性比率の低さが挙げられますが、大都市への流出を減少させ、逆に流入を図りたいと思っております。そのためにも魅力的なまちづくりは重要であると思います。
 これから本市の活性化には女性の力は欠かせないと考えておりますので、より安心して女性が活躍できる社会環境づくりを検討してまいります。

 私は、地方都市が自立できる規模は、安定財源の見込める50万人程度が適切ではないかと考えております。そこで、一歩先の中枢中核都市を目指す本市におきましては、本市特有の歴史や文化の活用や女性が活躍できる社会環境づくりといった部分も含め、様々な政策を積極的に実施することにより、将来人口として掲げた「50万都市」の実現を目指してまいります。また、「50万都市」というのは、私の掲げている市民との対話を大切にした「顔の見える民主主義」を推進するための限界的な都市規模であるとも考えます。
 総合政策指針が見据える30年先の未来の岡崎では、今生まれた子どもたちの多くが親となり、そして、その次の世代に夢と希望を与える側の年頃になっています。
 今回策定した総合政策指針においては、次の世代だけでなく、さらに「その次の世代」にも引き継がれるような持続性と夢のあるまちづくりをビジョンとして掲げておりますので、その目的に向けて今後とも着実に取り組んでまいりたいと考えております。 (つづく

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2020年3月 1日 (日)

令和2年3月議会 その2(藤田医科大学岡崎医療センターへの受入れについて)

藤田医科大学 岡崎医療センター

 市議会3月定例会の市長提案説明のつづきです。新型コロナウイルス感染者の藤田医科大学岡崎医療センターへの受入れに関して述べた部分を掲載いたします。


 最後に、この度、新型コロナウイルス感染者を藤田医科大学岡崎医療センターが、受入れた経緯と本市の対応について、ご説明いたします。
 ことの経緯としては、はじめに、2月16日、日曜日の夕方に、厚生労働省から保健所に対しまして、「藤田医科大学岡崎医療センターに、クルーズ船の感染者の受入れ要請を行っている」旨の連絡がありました。
 翌17日、月曜日の朝に、藤田医科大学岡崎医療センターが、受入れの決定をされ、同日、加藤・厚生労働大臣から、直接、本市に対して、「岡崎医療センターが感染者を受け入れることとした」旨の電話がありました。私が具体的に話を耳にしたのはこの時が初めてであります。
 厚生労働省と藤田医科大学が、詳しい経過説明のため、午後から本市を訪問され、私からは、市民の生命と健康を最優先に、藤田医科大学の完全なコントロールのもと、万全な感染予防体制をとるよう申入れました。
 藤田医科大学からは、4階以上だけを使い、医療環境・管理士を常駐させ、医療現場で必要な、感染予防対策をしっかりと行うとの回答がありました。
 今回の感染者の受入れを、国と藤田医科大学が緊急事態として決定されたことに対し、本市は、それを承諾したり拒否する立場になく、法的にも、そのような手続きは、定められておりません。しかし、周辺地域にお住いの方々が抱える不安を解消して頂くため、住民第一の立場に立って、できる限りスピード感ある対応を行ってまいりました。
 2月18日、火曜日に、シビックセンターで住民説明会を、21日、金曜日には、岡崎小学校で保護者説明会を開催いたしました。また、説明会の会議録は速やかに公開し、参加できなかった方でも情報を共有できるよう、情報公開しております。
 岡崎医療センターに到着後、肺炎を発症された方については、専任の施設を有する各医療機関に搬送しておりますが、搬送に使用した2台の救急車は、感染拡大防止のため、新型コロナウイルス患者専属とし、事態収束までの間は、他の患者には使用せず、岡崎医療センター内で待機させております。
 そのために通常業務に支障が出る場合には、周辺自治体から応援をいただく内諾をもらっております。また、患者の急増に備えるため、厚生労働省に支援を要請し、周辺自治体からの搬送支援体制をいちはやく整えております。本市の使命は、市民を感染から守ることであり、救急車内で市民の皆さんが感染することのないよう、対策を徹底しております。

 今回の件は、藤田医科大学岡崎医療センターにおいても、苦渋の選択であった思います。確かに、市民の皆さんには様々な形で、ご心配をお掛けしていることも事実ですが、医療機関は患者にとって、最後の砦であります。
 この4月に開院するという大事業を抱えている最中、また、医療スタッフへの感染など、非常に難しいリスクも予想される状況において、この度の国家的危機に臨み、ためらうことなく医療機関としての使命を果たされた藤田医科大学・岡崎医療センターは高い志を持った医療機関であるということを行動をもって示されたものと受け止めております。
 この、崇高な使命感を持った病院を地元に誘致できたことは、本市の誇りでもあるとともに、将来的には、かけがえのない財産を手に入れたと思っております。
 今後も、何かあってからではなく、何も起こさせないという気概で、国、県、藤田医科大学・岡崎医療センターと連携を密にして万全の対策を講じ、地域医療を担う、かけがえのない病院として、しっかりとスタートできるよう、本市としてもバックアップしてまいります。

新型コロナウイルス感染症について

 今後、本市としては、市中感染の拡大防止を図り、また皆様の不安をできるだけ軽減できるよう積極的な情報発信に努めてまいりますので、市民の皆様におかれましても、昨今のデマ情報のあふれる世情の中、SNSなどによる根拠のない情報に惑わされることのないよう、冷静な対応をお願いしたいと思います。これからもご理解・ご協力頂けます様、あらためてお願いいたします。
 なお、この件については、多くの市議会議員からも説明要求がありましたので、詳細については、保健部長から説明をさせていただきます。

 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、私の説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。(つづく

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