幼稚園・小学校・中学校

2020年4月23日 (木)

岡崎市の新型コロナウイルス感染症対策(4月23日発表)

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 4月23日(木)、新型コロナウイルス感染症にかかる岡崎市の対策を発表しました。この度新たに実施する緊急対策のうち、主なものは下記のとおりです。また、本日の記者会見で申し上げた内容の全文を掲載します。

1.市立小中学校の給食費無償化
 期間は学校給食の再開後から9月まで。この措置による所要額は、約5億4千万円を見込んでいます(5月7日から学校が再開する場合)。→詳細は「報道発表資料

2.公私立保育園・こども園・私立幼稚園の給食費無償化
 期間は緊急事態宣言が解除された翌月から9月まで。この措置による所要額は、約2億円を見込んでいます。→詳細は「報道発表資料

3.臨時休業中の学習支援
 5月下旬に「オンライン個別最適化学習ソフト」の導入を目指します。また、4月30日(木)に「おかざきッズ学びの応援サイト」を開設し、自作ビデオ教材等を提供していきます。→詳細は「報道発表資料

4.事業者への協力金支給(県・市連携)
 休業協力要請期間中に休業要請又は営業時間短縮に全面的に協力いただける地元中小事業者で、一定の要件を満たす事業者に、50万円を支給します(県1/2、市1/2)。この措置による所要額は、市費のみで約10億円を見込んでいます。→詳細は「愛知県・市町村新型コロナウイルス感染症対策協力金について

5.事業者への協力金支給(市単独)
 県が示した対象業種に含まれているにもかかわらず、県の支給対象から外れた事業者で、4月25日から5月6日までの間、休業要請または営業時間短縮に協力いただいた地元中小事業者に、25万円を市単独で支給します。→詳細は「報道発表資料

6.水道料金の減額
 4月中旬から6月中旬までの2か月分の水道料金にあたる7月請求分から、12月請求分までの6月の間、基本料金の8割を減額します。この措置による所要額は、約6億4千万円を見込んでいます。→詳細は「報道発表資料


緊急市長記者会見(オンライン会議、令和2年4月23日)
 本日は、今月の初旬より検討中でありました新型コロナウイルス感染症にかかる岡崎市の対策について、ご説明いたします。
 現在、全国に緊急事態宣言が発令されており、感染拡大を防ぐため、人との接触を、7割から8割減らすことが求められております。そうした中、期せずしてインターネット回線を活用した、テレワークやオンライン会議が積極的に導入されています。
 そこで、本日は、遠隔で資料の共有が図れる、オンラインでの記者会見を実施することといたしました。そのため、マスクをはずしておりますことをご理解ください。記者の皆様には、オンライン会議の有用性について、体感いただければと思っております。

 さて、現在、岡崎保健所では、新型コロナウイルス感染症対策として、初期の段階から、市民からの相談への対応をはじめ、感染の疑いのある方の検査や、感染者の調査のほか、濃厚接触者の健康観察などの業務に奔走してまいりました。しかし、国内の感染が、さらに拡大する中、相談件数や調査件数等が急激に増加しており、これまでの体制では対応しきれない状態となっております。これまでも応援を加えて対応しておりましたが、4月20日付けで、担当の6名の人員に加え、さらに他部署の保健師9名を応援増員し、専属を合計15名とすることで新型コロナウイルスに関する相談窓口として体制の強化を行いました。
 また、4月9日から、これまで、愛知県・衛生研究所に依頼していました、新型コロナウイルスのPCR検査を市独自で実施することで、増加する検査ニーズに迅速に対応できるようになりました。さらに、保健所内での職員間の感染による業務の停滞を防ぐため、フロアの分散化などの感染防止策の強化を図ってまいります。

 次に、本市がこの度、新たに実施します緊急対策について、ご説明致します。
 まず、①の園児・児童・生徒及び保護者の皆様に対する支援です。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた家計の負担の軽減を図るため、市立小中学校をはじめ、保育園やこども園及び私立(わたくしりつ)幼稚園の給食費無償化を実施します。期間は、学校給食の再開後から9月までの間となります。この措置による所要額は、約7億4000万円を見込んでおります。

 続きまして、臨時休業中の学習支援についてであります。
 まず、国や県から要請を受けて長引いている小中学校の臨時休業につきまして、学習の遅れを心配されてみえる保護者のお声も多く届いています。

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 学校再開が先行き不透明の中、岡崎市では、5月下旬に、「オンライン個別最適化学習ソフト」の導入を目指し、子どもたちの学びを保障していきます。
 このソフトの導入により、児童生徒が、自分のペースで取り組めたり、学習履歴の確認やメッセージの送受信により、教師と子どもたちがつながり、遠隔での学習指導ができるようになったりします。
 また、「おかざきッズ 学びの応援サイト」を4月末に開設し、自作ビデオ教材等を提供していきます。このサイトでは、有用な学習コンテンツを紹介したり、岡崎市の自作ビデオ教材等を閲覧したりすることで、学ぶことができるようになります。

 次に、学校における感染対策についてです。
 まず、臨時休業中については、教職員による感染拡大を防ぐため、教職員の在宅勤務も取り入れています。具体的には、教職員が職場のパソコンに、安全にリモート接続することにより、分散での勤務や柔軟な働き方を進めています。
 また、授業が再開された場合、教職員からの感染を不安に思われている保護者の方もお見えだと思います。
 学校再開時には、当面の間、教師は、フェイスシールドを着用して授業を行うこととしています。このフェイスシールドは、職員の自作によるもので、今後、各自製作をおこなっていきます。なお、作成費用は、教職員3000枚分、約50万円となります。
 さらに、数多くご寄附いただきました、マスク約4万枚につきましては、各学校の危機管理用として、各校の児童・生徒と教師相当分を配布させていただきました。

 次に、③の事業者の皆さま様への支援であります。
 まず、愛知県が行いました休業要請に対する、「新型コロナ対策協力金」についてであります。
 4月16日に愛知県は、県内の一部の業種に対しまして、4月17日から5月6日までの休業要請、あるいは、営業時間の短縮要請を行いました。
 この要請に応えました事業者には協力金として、一事業者あたり一律50万円、県全体で総額150億円。これを県と市で1/2ずつ折半して負担する仕組みを県と市町村が連携して構築するというものであります。
 対象となる事業者数につきましては、県全体で約38,000件でありまして、岡崎市は、約1,700件と愛知県が推計しております。
 ただし、県は、4月19日に、学習塾等の面積要件の緩和を行い、さらに、4月21日には、商業施設の面積要件をそれぞれ緩和しました。
 その結果、岡崎市においても1,700件という県の推計を上回ることは確実でありまして、2,000件前後の事業者が対象になるものと推計しております。仮に2,000事業者が全て申請したとすれば、1件50万円ですので、総額で10億円となります。

 また、県が示した対象業種に含まれているにもかかわらず、県からの情報が行き届かずに、営業を続けてしまったことで、県の支給対象から県の支給対象から漏れてしまう事業者さんがいらっしゃると思います。
 そのため、そうした事業者への市独自の支援として、あさっての4月25日から5月6日まで、県の休業要請などに応じていただければ、1事業者あたり25万円を、市単独で支給したいと考えております。今後は速やかに予算編成や受付体制など、本市としての準備に着手してまいりたいと考えております。

 次に、④の市民支援といたしまして、生活の基盤であります、家庭の経済支援として、水道料金の減額を実施いたします。
 具体的には、4月中旬から6月中旬までの2か月分の水道料金にあたる7月請求分から、12月請求分までの6か月の間、基本料金の8割を減額するものであります。
 この措置により、口径20ミリメートルの一般的な家庭では、基本料金が税込み1,045円から209円となり、1か月あたり836円、6か月あたりでは、約5千円の減額となります。
 また、口径100ミリメートルの事業所では、基本料金が、税込み26,015円から5,203円となり、1か月あたり約2万円、6か月では約12万円の減額となるものであります。
 この措置による所要額は、約6億4千万円を見込んでおります。
 水道事業にあっては、日頃より健全経営に努め、令和元年度の決算においても健全な財政状況を維持できることが見込まれている状況であります。
 こうした状況のなか、今もなお「岡崎市が水道の民営化を計っている」かのような作り話が聞こえてくることがありますが、これまで民営化については部内において検討すらしたことが無いというのが事実であります。
 今後も市民の皆様様により安全で安心した飲料水を提供するため、岡崎市として引き続き、健全な経営に努めてまいります。

 そして、最後に市の組織体制についてであります。
 国において「新型コロナウイルス感染症・緊急経済対策」が閣議決定され、感染拡大防止に留意しつつ、家計への支援を行うため、特別・定額給付金として1人につき10万円を給付することが決まりました。
 それを受けまして、本市におきましては、国の補正予算成立に先駆けまして、明日、4月24日付けで「特別・定額給付金・事業室」を設置することとしました。
 室長以下6人体制でスタートし、今後の事務量によりましては適宜増員を図ることで、迅速かつ的確な給付ができる体制を整えてまいります。
 給付金につきましては、緊急事態という状況を鑑み、少しでも早く市民の皆様に行き渡るよう、前例に捕らわれないスピードを重視した事務を進めることで5月の実施を目指してまいります。

 また、同じく明日4月24日付けで、新たに保健所に事務職員を2名増員し、国や県等からの各種照会・調査業務及び、コロナ対策に係る補助金申請等の事務に従事させることとしました。
 これは、先の保健師の増員に続く、組織の体制強化を目指した措置であります。

 以上、本市の新たな支援策について、ご説明申し上げました。
 今後は議会のご理解を得ながら、スピーディーな対応を進めてまいります。その他、既に実施している支援策につきましては、お手元の資料をご参照いただきたいと思います。

 市民の皆様には、引き続き、ご不便、ご心配をおかけしますが、適切な医療・救急体制の確保を最優先とするとともに、迅速かつ正確な情報の提供を行い、安全、安心な市民生活の確保に向け取り組んでまいります。
 また、本日お示しした市民及び企業等への支援策の推進に加え、今後も必要に応じて速やかな支援可能な組織・体制づくりを行い、市民生活の安定を図ってまいります。
 新型コロナウイルスに負けないよう、全市民一丸となって、この難局を乗り越えるべく、皆様の一層のご理解とご協力をお願いします。
 そして、未曾有の災害と受け止めて全力で対応してまいりますので、よろしくお願いいたします。

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2019年10月22日 (火)

第47回 生徒市議会

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 多くの夏の行事と恒例の東京出張などが重なり、少々遅れましたが、昭和47年(1972年)に始まって以来47回を数える、令和を迎えて初めての生徒市議会(8月8日開催)について御報告申し上げます。
 毎年、夏の一番暑い時期に熱心に提案、質疑をされる中学生代表の真摯な姿は岡崎の夏の風物詩の一つとなったような気もします。こうした催しが毎年継続的に行われていることも岡崎の伝統であり、教育の成果であると思っております。
 〝働き方改革〟が強く叫ばれる昨今、授業、学校行事に加えて、他市ではあまり行われていない中学生による議会の運営準備にお力添えを頂いている先生方には特に感謝を申し上げます。
 以下、当日私がお話した内容、各校別の提言、質問にお答えしたことを列記させて頂きます。

―当日の挨拶―
 皆さん、こんにちは。市長の内田康宏であります。
 市内20の中学校を代表する60名の皆さんが市政に関心を寄せ、一生懸命考え、提案してくださり
第47回の生徒市議会がこのように開催できましたことを大変嬉しく思います。
 本日の各学校からの提案は、中学生らしい視点で市政を見つめ、熱意を感じさせるものばかりでした。
 「ふるさと岡崎」が大好きで、さらに住みやすい街にしたい、安心できる街にしたいと願い、質問・提案する皆さんの真剣な姿をとおして、「夢ある新しい岡崎」を担う次世代のパワーを感じることができ、大変嬉しく思いました。

―各学校の提案と私の講評―
①「岡崎アピール」についての提案
1.葵中・・・『岡崎市への愛着を図る「岡崎検定」の実施。「岡崎検定」を市の職員への採用法の一つにする』
(答)すでに家康公検定を続けて行っており、本市の歴史アピールに十二分の効果があったと考えております。さらに岡崎市の経済、社会、文化、地理なども含めたものができれば、面白いと思います。良いものができればぜひ使って見たいと思います。

2.福岡中・・・『それぞれの学区の魅力をマンホールの蓋にデザインする。観光客に楽しんでもらうために、乙川リバーフロントのQURUWA内に設置する』
(答)すでに岡崎城と花火、桜などを絵柄にとり入れたマンホールの蓋がつくられ使われております。さらに今後、岡崎出身のマルチ・クリエーター、内藤ルネ氏の絵をモチーフにした、新たなマンホール蓋を作成する予定でおります。また同じデザインのカードを作って様々なイベントでマンホール・カードとして使用しております。

3.六ツ美中・・・『地域のコミュニティを広げるため「パートナー市民制度」を導入する』
(答)すでに岡崎出身者、岡崎が好きな人を対象とした岡崎サポーター制度を旧岡崎活性化本部(現・岡崎市観光協会)によって行っております。テーマをしぼった「パートナー市民制度」(悠紀斎田お田植えまつりなど)を六ツ美で行ったら面白いと思います。

②「環境・防災」についての提案
4.河合中・・・『「岡崎ホタル検定」の作成を考える「ホタルサミット」の実施』
(答)長年ホタルの保護、育成に尽力されていることに感謝します。「ホタル検定」や「サミット」の開催によって新たに活動に参加される方が増えることを期待します。

5.南中・・・『防災・減災を考えた、書き込み可能な「防災ファミリーマップ」を家族で作成する』
(答)防災で一番大切なことは、いざ災害という時に自分はどうするべきかを考えておくことです。ふだんから家族で話し合って「防災マップ」を自分たちで作るというのは素晴らしいアイデアです。

6.岩津中・・・『火の用心のシンボルとして、消防本部のマスコットキャラクターを制作し、防災意識を高める』
(答)すでに岡崎市にはゆるキャラと呼ばれるものが12コ以上あり、カレンダーが作られているほどです。しかし防災アピールのための良いキャラクターができれば、ありがたいと思います。

7.新香山中・・・『岡崎市一斉ライトダウンデーを設け、3分間完全消灯を行う』
(答)病院や警察・消防署など公的施設ではどうかと思いますが、一般家庭で行うのはセレモニーとして面白いと思います。しかし実態は、省エネ電化製品の普及により、電力会社は電気の消費が減って困っているのが実態です。

8.額田中・・・『隣接する他市と「広域防災協定」を結び、災害時に互いの避難所を共有できる体制づくりをすることで、いざというときの安心感を得ることができる』
(答)すでに西三河の9市1町では、様々な協力関係を持っていますし、県外の複数の自治体とも防災協定を結んでおります。今後さらにそうした協定を増やしたいと思います。

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③「国際化」についての提案
9.甲山中・・・『籠田公園から天下の道にかけて、外国人による大文化展の会場にする。岡崎市のグローバル化と街の活性化の両立を目指す』
(答)籠田公園から、天下の道、桜城橋までのスペースは、様々な方々の多様な活用の場として使っていただく場所です。「国ごとの日」(日本の日、アメリカの日、イタリアの日など)をつくって、それぞれの国のPRをしてもらうといいかもしれませんネ。

10.城北中・・・『外国人との共生の第一歩として、中学生が外国人観光客にインタビューやアンケートを行い、その結果を広報する。』
(答)TV番組で同様のものがあり、時々見ております。中学生の視点で効果的なアプローチができたら良いと思います。

11.東海中・・・『世界に目を向けるため、いろいろな国の郷土料理を給食の献立にする』
(答)アメリカの大学などで「国ごとの日」(インド・ナイト、日本デーなど)を設定して、食堂でその国の料理を出すことがあります。しかし、全市の中学校で同時に同じことができるかどうかは分かりません。一度検討してみたいと思います。

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④「健康・福祉」についての提案
12.美川中・・・『市民病院のキッズルームの充実』
(答)具体的に良いプランを考えて下さい。さらに充実させてゆきたいと考えます。

13.竜海中・・・『多くの人が関わる、安心・安全な「子ども食堂」』
(答)今の世の中で起こっている深刻な問題にも関わる重要なことがらです。十分参考にしたいと思います。

14.竜南中・・・『定期的に学区の施設を開放し、「遊ぶ会」を実施することで、世代を超えた交流を図り、学区の絆を深める』
(答)乙川河川敷で毎年、「昔の子供の遊び」を教えたり、「花火」の安全な遊び方や「ボート」のこぎ方の講習などを行ったりしています。うまく運営して行くためには良い指導者を見つけることが大切です。

15.北中・・・『オリンピック・パラリンピックを機に、小中学生のスポーツとの関わりをさらに深める』
(答)来年の東京オリンピックで、岡崎市は中国とモンゴルのホストタウンになっています。モンゴル・アーチェリーチームは岡崎をキャンプ地としてスポーツ交流も行なっています。今後、特別な賞を作って子供達の交流を行う予定です。

16.翔南中・・・『市内の病院に癒しの場を作る』
(答)病院は治療を行う所で、イベントは病院の都合を確かめながら行う必要があります。しかしやさしい気持ちは素晴らしいと思います。

⑤「未来の岡崎」についての提案
17.矢作中・・・『アースワークを矢作川で行うための砂地の復活と、自然を生かした新たなフィールドを創出する』
(答)矢作川の自然を活用しようという考えは素晴らしいと思います。矢作川は国の管理下にある一級河川ですが、岡崎市としてはフリーなスペースを使って、様々なスポーツができるようにしたいと考えています。今後、近隣の都市と共にサイクリングロードを整備してゆきます。

18.常磐中・・・『岡崎独自の地域通貨を導入する。市内でのメリットを多くすることで、市内を潤すシステムにすることができる』
(答)すでに町内会や商店会においてお祭りやイベントの時に期間限定で行ったことがあるようです。キャッシュレス時代とは逆のようですが、一度検討してみます。

19.矢作北中・・・『これからの時代の都市整備の在り方を、岡崎から発信する』
(答)各地方自治体では、それぞれ国や県の承認の下に都市計画というものが考えられており、具体的にマスタープランが策定され、そうした流れの中で施策が行われています。
 自転車専用道路はできる所ではすでに設定しておりますが、ヨーロッパで行われているようなものにするためには道路整備が必要と思います。

20.六ツ美北中・・・『愛知環状鉄道を拡大し、訪れたい街として観光活性化につなげる』
(答)愛環鉄道を岡崎の未来のカギと見たことは素晴らしいと思います。現在、西三河の重要な都市課題の一つが朝夕の通勤渋滞対策であります。これは、東京、大阪に比べ、愛知の公共交通が未発達であることが主要な原因であります。
 これを解決するためには、愛知環状鉄道を高度機能化する必要があります。すなわち複線化をして高速化(急行・特急を走らせる)することにより車の使用を減少させなくてはなりません。さらに将来的には中岡崎駅と名鉄岡崎公園駅を、名古屋の金山駅のように総合駅化して岡崎中央駅(セントラルステーション)にするべきと考えます。
 将来、岡崎が50万都市となった時、この事案は、誰が市長になっても避けられない課題でありますので、若い皆さんには特にお願い申し上げます。

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―統括―
 20校それぞれが明日の岡崎を考えて、素晴らしい質問や提案をしていただきました。真剣な姿を通して、皆さんは次世代の頼もしい担い手であると、確信いたしました。
 さて、私からは、最近の岡崎の様子をお知らせしたいと思います。
 本日の提案にもいくつか出てきました「乙川リバーフロント計画」につきましては、現在、着々と整備が進んでおり、先月には籠田公園がついにリニューアルオープンしました。
 さらに、昨年の生徒市議会で提案があり、中学生の皆さんに名称を選考していただいた、人道橋の「桜城橋(さくらのしろばし)」も、桜の開花時期となる、来年の3月22日の完成を目指し、整備を進めております。

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 加えて、東岡崎駅の北東街区でも「オト リバーサイドテラス」と名付けられた、9階建てのホテルを含む新たな商業施設が順次オープンしてまいります。来月9月8日のホテルのオープンを皮切りに、パンケーキのおいしいカフェをはじめ、イタリアンやアメリカ西海岸風のレストランのほか、ホットヨガやエステ、24時間営業のスポーツジムなどが続々と登場し、11月2日にはグランドオープンを迎えますので、楽しみにしていてください。
 また、この11月2日には、東岡崎駅と直接つながる中央デッキがいよいよ完成します。その上には市民の皆様のご協力により1億円を超えるご寄附を得て、高さ9.5メートルという、日本一の高さと偉容を誇る若き日の徳川家康公の騎馬像がいよいよお披露目となります。駅のホームや名鉄電車の窓からも見え、間違いなく岡崎の新たなシンボルとなります。

 これらのリバーフロント計画はただ形を作って終わりではなく、そこに出来上がった空間を活用して、いかに街の賑わいを作り出すかということが大切です。
 その点で、甲山中の「外国人による大文化展」の提案や、福岡中の「学区の魅力をマンホールの蓋にし、QURUWA内に集める」といった提案は大いに参考にしたいと思います。

 そして、北中の提案にもありましたように、来年は東京2020オリンピック・パラリンピックの年であります。既にご案内のとおり、岡崎市はオリンピックの聖火リレーのルートに選ばれました。場所は岡崎城周辺が選ばれており、岡崎城付近をスタートして、桜城橋をゴールとするような、岡崎市をPRするのに相応しいルートになるようですので、ご期待ください。
 来年の夏には龍北総合運動場もリニューアルオープンしますので楽しみにしてください。
 そのほかにもアウトレットモールの進出と区画整理が行われる東部地域において、民間による大型の市民プールやスポーツ施設を額田地区の山の活用計画と併せて考えております。
 このように、これから数年のうちに、これまで多くの市民のご協力により全市的に手がけた事業が次々と実現を迎え、岡崎の景観や人の流れも大きく変わってまいりますのでぜひ楽しみにしていてください。

 また、本市では昨年度から、西三河の各市に先駆けて小中学校のエアコンの設置を行ってまいりました。
 小学生や中学生の皆さんにはもう暑い思いはさせない、という思いで進めてきましたが、夏を前に全小中学校にエアコンを設置できたことは素晴らしいことであり、これから快適な環境の中でのびのびと学習活動や学校生活を送っていただきたいと思っております。
 このように様々な事業を展開していく究極の目的は、岡崎の子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築くためであります。
 生徒市議会で、中学生の斬新な考えに触れたり、市民対話集会で高校生と明日の岡崎について語り合ったりすることで、次の世代を担う若い皆さんの思いや願いを一つでも実現できるよう、私も全力で取り組んでまいります。
 今日のこの機会を一つの行事として終わらせるのではなく、皆さん自身で、自らのふるさと、岡崎のことを考え、世の中のあり方、政治や経済のことを考える契機として頂きたいと思っております。これまでも皆さんの先輩の中から議員や公務員となってガンバってみえる方もいます。外国との姉妹都市訪問をきっかけに外交官になって活躍してみえる方もいます。
 最後になりましたが、本日の生徒市議会で夢と希望のある提案をしてくれた次世代を担う中学生の皆さん、そして企画・運営面で支えてくださった方々に心より感謝申し上げまして、私からの講評とさせていただきます。ありがとうございました。


第44回 生徒市議会 (2016.08.28)

第42回 生徒市議会 (2014.09.24)

第41回 生徒市議会 (2013.09.04)

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2018年10月23日 (火)

スポーツの秋、文化の秋、食欲の秋

 10月7日(日)、心配された台風25号も幸いこの地域を遠巻きに通過し、当日は朝から各種行事、後援会のイベントが続きましたので、とりあえずの御報告を致します。


ボーイズリーグ中日スポーツ杯 第13回中日本ブロック選抜大会
 皆さん、おはようございます。岡崎市長の内田康宏であります。
 本日は「ボーイズリーグ中日スポーツ杯 第13回中日本ブロック選抜大会」が、ここ岡崎市民球場でこのように盛大に開催されますことをお祝い申し上げるとともに、選手並びに関係者の皆様を心より歓迎申し上げます。

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 この岡崎市民球場は今年の夏の高校野球で甲子園出場をかけて決勝が行われた会場です。本日お集まりの皆さんの中から、将来の高校球児や一流のプレーヤーが誕生することを期待しております。
 また野球は、日頃の練習から、チーム全員がそれぞれの役割をしっかりと果たすことで強い絆が生まれる、チームワークが重要な競技でもあります。本大会でもチーム一丸となって持てる力を最大限に発揮していただきたいと思います。
 終わりに、本大会の開催にあたり、ご尽力を賜りました役員の皆様に心より感謝申し上げますとともに、本大会の成功とボーイズリーグのますますのご発展を心から祈念申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。どうぞ皆さん、がんばってください。

第65回岡崎市民体育祭
 皆さん、おはようございます。市長の内田であります。
 台風25号の接近が心配されましたが、本日は第65回岡崎市民体育祭が多くの選手や役員の皆様ご参加のもと、このように盛大に開催できますこと、心より御礼申し上げます。
 また、ただいまの各学区を代表する皆様の颯爽とした入場行進を拝見致しまして、この市民体育祭にかける学区の皆様の大きな意気込みが感じられ、大変頼もしく思いました。

岡崎市民体育祭

 この市民体育祭は今年で65回目を迎えますが、市民の皆様がスポーツに親しむ事業として、また、スポーツを通じて学区内や他の学区との交流を図る大会として長年、多くの市民の皆様に支えられながら歴史と伝統を刻んでまいりました。
 この度も開催にあたり、各学区役員の皆様には選手の人選や本日の準備等、多岐にわたって大変なご苦労をお掛けしたことと思います。皆様のご尽力に対しまして深く感謝申し上げます。
 また、本日参加される皆様には、一人ひとりがこの市民体育祭の晴れの舞台で主役となり、学区の勝利に向かって素晴らしい熱戦を繰り広げていただきますことを心よりご期待申し上げます。
 終わりに、開催にあたりご尽力いただきました関係者の皆様に改めて感謝申し上げ、挨拶とさせていただきます。皆さんがんばってください。健闘を祈ります。

第65回理科作品展、第45回技術・家庭科作品展
 皆さん、おはようございます。市長の内田であります。
 本日は第65回理科作品展、第45回技術・家庭科作品展がこのように盛大に開催されますことを心よりお喜び申し上げます。この作品展は、小中学校の作品発表の場として非常に歴史ある作品展でありまして、毎年多くの方にご来場いただける一大行事になっております。

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 本年度は小中学校、併せて約260点の理科作品と、約2,300点の技術・家庭科作品が展示されているとお聞きしました。私も先ほど会場を見学させていただきましたが、子ども達の自然を探求する力や、生活を豊かにするための想像力を目の当たりにして、子ども達の夢ある未来、そして岡崎の輝く未来を強く感じました。
 今回の研究や制作から得た経験や知識を一つのステップとして、今後全国や世界で活躍する人物へと成長されますことを心から期待しております。
 また、本日は市内にある高校や企業からもご参加いただいており、厚く御礼申し上げます。本市といたしましても、全国、世界を担う人材が育っていくよう教育予算の充実に努め、さらに教育に力を入れてまいりたいと考えております。
 そして、先日東京で行われました「行きたいまちNo.1」を決定するイベント「全国ふるさと甲子園」におきまして、55の地域が参加する中、岡崎市が初出場にしてグランプリに輝くことができました。
 今後も、私の究極の目的であります、岡崎の子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を目指し、さらに日本の次代を担う子ども達を全力で応援してまいりますので、皆様方におかれましては一層のお力添えお願い申し上げます。
 終わりに、作品展開催にあたりご尽力いただきました関係者の皆様に心より感謝申し上げますとともに、本日お集まりの皆様の今後ますますのご活躍とご健勝を祈念申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

内田やすひろ後援会青年部主催ぶどう狩り&バーベキュー
 皆さん、こんにちは。台風一過の青空の下、今年も青年部主催のブドウ狩りにご参加いただきましてありがとうございます。
 この催しは、私が県会議員になりました頃から、毎年秋の恒例行事として30年余り続いているものです。これも駒立・三国園の鈴木靖司さんのご好意によるものであり、心から感謝申し上げます。

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 かつてオムツをつけて抱かれていた幼児、ゴーカートに乗ってはしゃいでいた子どもさんが今は青年部としてこちらで焼きそばなどを作ってくれております。
 保守の政治というのは地域の伝統、文化、血脈の上に継承されてゆくものであり、そうしたものが私の後援会の中にも息づいていることをうれしく感じております。また、この中からふるさとの発展のために将来、志を持って立ち上がってくれる人材が出ることを期待しております。
 今年の夏の異常気象と台風のせいであいにく今回はブドウが不作と聞いておりますが、本日はしっかり食べて遊んで、子どもさん達に楽しい思い出を作ってあげて下さい。ありがとうございました。

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2018年8月23日 (木)

『リバ!』2018年9月号、エアコン設置の変更点

『リバ!』2018年9月号

内田康宏事務所からお知らせです。
去る8月20日(月)、市長は小中学校のエアコン設置の完了時期を前倒しし、PFI事業により整備を行うと発表しました。
『リバ!』2018年9月号に掲載された「小中学校67校にエアコン設置(酷暑対策)」の内容はブログ発表当時のものであるため、事業の変更点についてお伝えします。

◆小学校の普通教室・特別教室・その他教室・配膳室、中学校の特別支援学級
→2019年6月末までに設置完了

◆中学校の普通教室(特別支援学級を除く)・特別教室・その他教室・配膳室
→2019年12月末までに設置完了

◆エアコン設置の教室数
→対象を普通教室以外にも広げ、総計1779教室に設置

◆9月市議会定例会に計上する一般会計補正予算額
→744万2千円に変更


岡崎市立小中学校空調設備整備事業 実施方針(平成30年8月20日)

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2018年8月 2日 (木)

小中学校67校にエアコン設置(酷暑対策)

内田康宏(2018年7月31日)

 「暑い」という言葉が挨拶となるような酷暑が続いている。これまでも暑い夏の年はあったが、今年は格別であり、災害級とも言われている。隣接市で小学生が亡くなったこともあり、市役所へは連日のように夏の屋外活動、スポーツ大会に関する問い合わせが続いている。
 岡崎市においては、長年恒例の「伊賀川の川まつり」も金魚の配布のみとなった。各種スポーツ大会も秋に延期、あるいは中止のやむなきに至った。これまで開催に向けて準備して頂いた皆様には誠に申し訳なく思うが、異常気象の中、子供達の命を守るため何とぞ御理解頂きたい。
 今年の場合、夏のスポーツである水泳においてすらプールの水温が高温のため競技会が中止されている所さえある。水温が35度を超えると人体に影響があり、プールサイドにおいては地表温度が50度以上にもなることがあるため、体の小さな子供には影響が大きく、慎重な対応をとらなくてはならない。
 私が子供の頃(昭和30年代)は暑い夏といっても、せいぜい32~33度で、そんな日が2、3日続けば必ず夕立が来て清涼感を味わうことができたものである。しかし近年は夕立もなくなり、気温も35度を超えることが常態という異常さである。地球規模の気象サイクルの変動なのか、化石燃料多用による温暖化のせいなのか、またその両方なのか判然としないが、いずれにせよ災害と言われるほどの高温が常態となっている現状を我々は直視しなくてはならないと思うものである。

 そしてこの度、これまでも実現に向けて準備をしていた小中学校におけるエアコン設置について、前倒しして実行する方針とした。7月31日(火)、記者会見を開き、下記のとおり市内の小中学校すべての普通教室へエアコンを設置することを発表した。

・エアコン設置数
(既に設置されている、プレハブの仮設教室と一部の特別支援学級計15教室を除く)

小学校 47校 844教室
中学校 20校 350教室
合計 67校 1194教室

・事業費は約30億円の見込み。

・設計業務費1億400万円を9月議会へ補正予算として計上する。

 私としては子供を持つ親御さん達と同じく、何とか来年の夏までにエアコンの設置を完了させたい思いで一杯であるが、予算的措置は前倒しするとしても、施策推進のための手続き(現地調査、設計、入札、機器の製造、職人の配置等)に時間を要する。これからも早期実現のための努力を払うが、設置完了は平成32年6月となる見込みである。

岡崎市、普通教室

 一般住宅と比べ、小中学校の教室は広く、天井高であり、また窓部が大きいことから外気の影響を受けやすく、壁や天井の断熱材も十分ではない。40人前後の人の発する息や熱で高温化する教室(子供が40人いると暖房機を使うほどの気温となる)のことを考えると、私が当初考えていた一般家庭用の大型機の転用では出力不足となり、不十分な対応となることが予想される。さらに今年以上の暑さとなれば対応不能となる可能性もある。そのため実施に当たっては、基本どおり業務用の出力の高い機器の設置の方針とすることとなった。
 完全実施は平成32年度にズレこむが、当初の計画では33~34年実施であったものであり、最大限前倒しの努力をして今回の決定となった(2年前倒し)。何とぞ御理解下さい。
 なお、業務用の機器の数をそろえるために新しく造る必要があり、製造に3ヶ月ほどかかる。また今後、各自治体が一斉に設置の方向に動き出すことを考えると、職人の人数をそろえることも難しくなることが予想されるが、市内の業者には市内の仕事を優先してもらうように要請していきたいと考えている。
 各学校にも、それぞれの状況に合った工夫をして、31年度の暑さ対策を行ってもらうことを指示している。また災害時の避難所となる各学校の体育館についても、今後の国の支援のあり方をふまえて防災施策の一環としても考えてゆく心づもりでいる。

 一度にすべてのことを成し遂げることはできませんが、これからも岡崎市としては精一杯の努力をして参りたいと思いますので、何とぞよろしくお願い致します。


市長記者会見全文(平成30年7月31日)
 本市におきまして、これまでも小中学校のエアコンの設置に向けて、様々に検討、努力をしておりましたが、本年夏の異常気象とも言える暑さの中で、隣接市の豊田市の小学校で児童が熱中症で亡くなるという痛ましい事故が起こりました。
 現在、各地でこうした猛暑に対し子どもたちへの暑さ対策が社会問題となっています。
 先日の定例記者会見でも申し上げたとおり、これまで児童生徒の安全を第一として、この地方では校舎等の耐震化や老朽化対策を優先してまいりました。また、これまで本市では小中学校の暑さ対策としては、平成23、24年度の2カ年で、すべての普通教室の天井や壁に扇風機を設置してたところであります。
 しかしながら本年の異常な酷暑を考えますと、さらなる暑さ対策が喫緊であると考え、この度できる限り早急に小中学校すべての普通教室へエアコンを設置することといたしました。設置数は、
 小学校47校、844教室、
 中学校20校、350教室で、
 合計67校、1194教室
 となります。

 事業費につきましては、これからの設計において具体的に精査してまいりますが、約30億円を見込んでおります。今後の予定ですが、小学校普通教室などの設計業務費を9月議会へ補正予算として計上するため、ただ今準備を進めております。
 一刻でも早く設置し、子どもたちに快適に過ごしてもらいたいと思っておりますが、現地調査や設計など所定の手順を踏んでまいりますと、すべての学校で準備が完了するのは32年の夏(7月)ということになります。しかし少しでも早く使えるよう今後ともさらに努力したいと考えております。
 合わせて、既設の扇風機、白いカーテンやよしず、サンシェードなどを使って暑さをしのぐ工夫も考えております。
 また、国も学校へのエアコン設置について支援を表明しておりますので、その動向を注視し、補助金等を積極的に活用していきたいと考えております。私からは以上です。


『リバ!』2018年9月号、エアコン設置の変更点 (2018.08.23)

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2017年12月26日 (火)

第14回 徳川家康公作文コンクール表彰式

徳川家康公作文コンクール

 11月25日(土)、今年も德川記念財団並びにタニザワフーズ株式会社の御尽力により、第14回「徳川家康公作文コンクール」の表彰式が中町の長誉館にて行われた。
 長年にわたり御協力を頂いている德川記念財団並びに徳川宗家第十八代当主・德川恒孝(つねなり)様、タニザワフーズ株式会社に対し、心から感謝申し上げると共に毎年御参加頂いている小中学校の皆様にも御礼申し上げたい。
 今年も最優秀の德川賞に選ばれた藤川小学校4年の松田真依さん始め、11名の入賞者が表彰を受けることになった。

最優秀賞(德川賞)
「家康ってすごい」
松田 真依 (まつだ まい)
岡崎市立藤川小学校4年
優秀賞(家康賞)
「いえやすのように」
海老澤 亮誠 (えびさわ りょうせい)
岡崎市立井田小学校1年

「太平の世を願い続けた家康」
判治 孝哉 (はんじ たかや)
岡崎市立三島小学校6年

「家康が創った平和な世界」
板倉 六穂 (いたくら りほ)
岡崎市立葵中学校3年
岡崎市長賞
「家康公を偲う」
鈴木 寧音 (すずき ねね)
愛知教育大学附属岡崎中学校2年
岡崎市教育委員会教育長賞
「ぼくと家康のふるさと岡崎」
太田 幸佑 (おおた こうすけ)
岡崎市立大樹寺小学校6年
岡崎商工会議所会頭賞
「拝啓 家康様」
渡邉 はな (わたなべ はな)
岡崎市立竜美丘小学校6年
中日新聞社賞
「私が家康を感じるとき」
三浦 舞友 (みうら まゆ)
愛知教育大学附属岡崎中学校2年
大樹寺貫主賞
「家康への感謝」
合津 夏希 (ごうつ なつき)
岡崎市立大樹寺小学校5年
伊賀八幡宮宮司賞
「みんなのためにつくした人」
澤村 咲花 (さわむら さくら)
岡崎市立六ツ美中部小学校5年
龍城神社宮司賞
「渡町の英雄」
次田 宗太郎 (つぎた そうたろう)
岡崎市立矢作南小学校6年

 以下は当日の挨拶です。


 皆様、こんにちは。岡崎市長の内田です。
 本日は「第14回 徳川家康公作文コンクール」の表彰式がこのように盛大に開催されますことを心よりお喜び申し上げます。
 また、主催者であります德川記念財団理事長の德川恒孝様はじめ関係者の皆様には、作文コンクールを通して郷土の偉人、徳川家康公について学び、郷土愛を高める良い機会を与えていただいておりますことにこの場をお借りして深く御礼申し上げます。
 今回のコンクールでは、市内の小中学校32校、814点の応募があり、本日めでたく11作品が入賞されたと伺っております。入賞された皆さん、本当におめでとうございます。

 私は仕事で日本中を訪れておりますが、所によっては江戸時代や徳川家のことを良く言わない人がいます。どちらかと言うと西日本の方に多い訳ですが、これは明治維新以後の教育のせいでもあります。しかし実際はそうではありません。江戸末期から明治にかけて日本に来た多くの外国人が日本の文化のすばらしさと社会の健全さに驚いております。これは長い日本の歴史の中でつちかわれたものであり、その多くは江戸時代に完成されたものであります。

岡崎城

 今回の受賞を機会に、皆さんには徳川家康公をより深く知り、江戸時代の正しい歴史をもっと学んで、家康公と岡崎を今まで以上に好きになっていただきたいと思っています。そしてそのことを多くの人に伝えて下さい。

 さて、本市におきましては、市制の施行から101周年を迎え、今年は次の100年に向けて新たな一歩を踏み出す大変重要な年になります。これから数年の内に手がけた事業が次々と実現を迎えます。東岡崎駅前の家康公の騎馬像、徳川四天王の石像も設置され、人の流れも大きく変わってまいりますので、どうぞご期待下さい。

徳川家康公像

(制作途中の3分の1サイズの徳川家康公像。2016年12月撮影)

 そして私の究極の目的である、岡崎の子ども達が、自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を目指し全力で取り組んでまいりますので、今後とも一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に徳川家康公作文コンクールの更なるご発展と、本日お集まりの皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げまして挨拶とさせていただきます。本日はありがとうございました。

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2017年7月12日 (水)

岡崎の海外交流事業 その2(中学生派遣団)

岡崎市中学生三大陸派遣団

 現在本市は、アメリカ・カリフォルニア州のニューポートビーチ市、スウェーデンのウッデバラ市と姉妹都市提携を、中国の内モンゴル自治区のフフホト市と友好都市提携を結び、交流を続けている。
 数年前の鳥インフルエンザの流行と近年の対日関係の悪化の影響でしばらくフフホト市との交流が途絶えていたが、友好都市提携30周年を記念して、今年はフフホト市代表の方々の家康行列参加に続き、この7月に友好の翼訪問団(岡崎市国際交流協会)の皆さんと共に私もフフホト市を訪問してきたところである。

家康行列・フフホト市提携30周年記念使節団

(家康行列・フフホト市提携30周年記念使節団)

 これら三つの都市とはかねてより、毎年中学生の交流事業も行われていたのであるが、現在はニューポートビーチとウッデバラの2市との交流となっている。決して中国を軽視している訳ではないが、「中学生が英語を学んでいることを考慮し、欧米文化圏との交流が効果的」という教育現場の意見を受け、今年度からは「中学生三大陸国際理解教育推進事業」として、新しくオーストラリアの東岸、メルボルン郊外にあるウィトルシー市(Whittlesea)への訪問が開始されることとなった。

 毎年、派遣前と帰国後に中学生派遣団の結団式と帰国報告会が行われ、各中学校の代表となった生徒の抱負の表明と体験談の発表が行われている。
 さすが全市の中学生の代表として選ばれた生徒さん達だけあって、それぞれ論理的でしっかりとした物言い、自信の満ちた顔つきでの意見発表に毎年感心させられている。(私は中学時代、とてもこんな立派な中学生ではなかった。) 中学生の交流はニューポートビーチが35回、ウッデバラは13回目を迎えている。今年度からウィトルシーの中学校との交流を開始する。ニューポートビーチとウッデバラには9月下旬から9日間、ウィトルシーには10月下旬に訪問予定となっている。
 OBの中には中学生時代の経験が元となり、外務省に入省してスウェーデンに派遣されたり、民間企業で海外に活躍している人達も多い。岡崎の中学生のさらなる躍進を期待している。
 以下は5月16日(火)に行われた派遣団結団式での市長挨拶である。


 皆さんこんにちは、市長の内田であります。
 岡崎市全中学生、10,758人の代表として、アメリカ・ニューポートビーチ市、スウェーデン・ウッデバラ市、そしてオーストラリア・ウィトルシー市の派遣団員に選ばれた皆さん、おめでとうございます。また、保護者の皆様にも心からお祝いを申し上げます。ただいま、派遣団員一人一人から力強い抱負を聞くことができました。さすがに各学校のリーダーであり、すばらしい交流をしてきてくれるものと確信いたしました。

 ニューポートビーチ市への訪問は今年で35回目となります。同市は温暖な気候に恵まれ、市の周辺では航空や通信などの先端技術産業が盛んな、洗練された街です。33年前、両市のローターリークラブや中学生の交流をきっかけにして、姉妹都市の提携をしました。皆さんの先輩が岡崎市とニューポートビーチ市を結びつけたのです。私も3年前に30周年を記念して議会・市民代表の方達と訪れましたが、派遣団の皆さんはこの交流を通して、歴史のある友好関係をさらに深めてほしいと思います。

 また、ウッデバラ市への訪問は今回で13回目となります。スウェーデンは世界の中でも福祉国家として知られています。その中でもウッデバラ市は都市環境整備や自然保護に力を入れている大変魅力的な都市であり、姉妹都市提携を結んで49年という長い歴史があります。
 私は今から38年前、アメリカ留学の後、アメリカ人の学生達とヨーロッパを周遊し、その後一人でソ連邦(今のロシア)を鉄道で横断して日本に帰国しました。その折にウッデバラを訪れましたが、港のある美しい町でした。
 派遣団の皆さんも見学や様々な体験を通して、より一層視野を広げてきて下さい。

 さらに本年度より、オーストラリアのウィトルシー市への訪問が始まります。この町は住宅が建ち並ぶ一方で草原も広がる田園都市であり、交流する学校は第一外国語として日本語教育に力を入れていると聞いております。お互いの母国の言葉を教え、学び合える、素晴らしい交流になると思います。
 今回の訪問は先発隊として現地調査に出かけた先生方のおかげで始めることとなりました。第1回目の訪問をされる皆さんが今後のカギを握ることになりますのでよろしくお願いします。

 これからますますグローバル化が進み、皆さんが社会に出る頃には、英語の力、豊かな国際感覚と多様な価値観がより求められる世の中になっていることでしょう。皆さんもこの派遣事業を通してできるだけ多くのことを学んで、それを肌で感じ取ってきて下さい。訪問先の文化を理解すること、私たちの文化を伝えることを通して、国や言葉が違っても協調できることを体験してほしいと思います。将来必ずその体験が生きる時が来ます。
 そして、今後ますます国際化社会で活躍する子供が、ここ岡崎から育っていくことを願っています。
 最後に、岡崎市の中学生を代表する派遣団の皆さん一人一人が国際人として大きく成長できることを期待しております。今回の訪問が将来につながる思い出となることをお祈りします。元気で行ってきて下さい。帰国報告を楽しみにしております。


岡崎の海外交流事業 その1(サウスカロライナ大学2017) (2017.07.08)

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2016年8月28日 (日)

第44回 生徒市議会

第44回生徒市議会(2016年8月9日)

 生徒市議会は、中学生が岡崎市の行政について調査し、市議会のしくみを実体験し、自分達の力で議会を運営することによって、行政や議会、広く政治そのものに対する関心を育むことを目指している。これは市内20校の生徒会で組織する岡崎市生徒会連絡協議会の主催によるもので、今年8月の開催で第44回目を迎えた。
 準備にあたり御苦労頂いた各学校の先生方並びに関係者に対して御礼を申し上げるものである。

―当日の挨拶―
『今日はようこそ岡崎市役所へおいで下さいました。心より歓迎申し上げます。
 去る7月1日に行われた市制100周年記念式典においては、中学生代表による「岡崎こども100年宣言」を聞かせて頂きましたが、未来への希望と自身に満ちた言葉には大変感動しました。また、岡崎の子供達と岡崎出身の先輩達の歌や踊りを中心としたパフォーマンスもすばらしく、よその市長さん達からも褒められ、うれしく誇りに思いました。
 本日も全市の中学生を代表する、岡崎を愛する60名の皆さんがこの議場に集まり、市政に対して熱意に満ちた提案がなされ、生徒市議会が立派に行われたことをうれしく思っております。
 これから迎える新しい時代は、自由な心で物事をとらえることのできる皆さんが担い、形作ってゆくものです。そして、日本全国のそれぞれの地域には、それぞれの自然景観、伝統、文化、慣習、考え方というものがあり、そうしたものを理解し、大切にできる大人になって下さい。「何でも東京に右へならえ」することが正しい選択ではありません。独自の文化、伝統、生き方をもつ多様性というものが国や社会に深みをもたらすものと考えます。
 これからの未来社会において若い皆さんには大いに期待しております。』

第44回生徒市議会(2016年8月9日)

―各学校の提案と私の講評―
①岡崎アピールについて

岡崎市立矢作北中学校

1.矢作北中・・・「花火大会を市民参加で拡大したい」
(答)岡崎ほど花火大会を都心の人口密集地帯で行っているところは例が無く、それだけに安全対策、規制には厳しいものがあります。しかし乙川リバーフロント計画の進展に伴い、新しいことも考えてみます。

2.額田中・・・「鳥川(とっかわ)の湧き水を岡崎のPRに活かす」
(答)「平成の名水百選」に選ばれ、マスコミの話題にもなっている〝鳥川の水〟はぜひ岡崎のPR材料にしたいと思います。

3.甲山中・・・「芸術作品を募集し街中に展示する。11月3日を岡崎市の『芸術の日』とする」
(答)籠田公園からセントラルアベニュー、人道橋の700メートルのスペースは芸術作品の展示も含め、様々なパフォーマンスのアピールの場として市民に活用して頂くつもりです。

岡崎市立竜南中学校

4.竜南中・・・「市内500の町の魅力をアピールする」
(答)100周年記念事業の一つとして行っている「岡崎まちものがたり」誌は、地域の歴史として100年先にも残すためのものです。「岡レンダー」のアイデアは市のカレンダーに活かします。

②防災・環境について
5.南中・・・「巨大地震に備えるシミュレーション」
(答)ケース・スタディとして具体的な対応策を考えておくことは大切です。

6.東海中・・・「災害時、中学生として役に立ちたい」
(答)災害時にはまず自分の身を守って下さい。そして余裕ができた所でまわりの人のことを考えて下さい。復旧活動が始まった時に御協力下さい。

7.河合中・・・「ホタル保護を河川美化につなげたい」
(答)「オールオカザキリバークリーンデー」のアイデアはすばらしい取り組みだと思います。

③100年後の岡崎について
8.常磐中・・・「樹木を各学区で決めた場所に植樹する」
(答)植樹は良いことですが、規則を守って県や市に相談を行って下さい。岡崎市では「さくら100年プロジェクト」として専門家に相談しながら河川や公園に植樹を行ってゆきます。

9.六ツ美北中・・・「JR岡崎駅と東岡崎駅をエアドームでつなぐ」
(答)楽しみ夢あるアイデアですが、予算と実現性に難しさがあると思います。エアドームの発想は他のことで活かしたいと考えます。

④街づくりについて
10.城北中・・・「康生に『町の駅』をつくり、観光名所を遊歩道で結ぶ」
(答)現在、建設中の人道橋の北側に観光案内センターと土産店、休憩所を兼ねた複合施設を建てる予定です。市内の観光名所を歩くモデルケースの案内と効果的な案内板の設置、将来はスマートフォン向けの解説も計画中です。

11.岩津中・・・「河川から発信するアクティブ・プラン」
(答)今年から行っている「おとがワ!ンダーランド」はまさにそういう考えのものです。橋のたもとでカフェ、河川敷でキャンプやビアガーデンを行い、乙川で手こぎボートやカヌーをできるようにします。他の川でもできることがあれば考えたいと思います。

12.翔南中・・・「JR岡崎駅東側の活性化プラン」
(答)今、岡崎で一番活力のあるのがJR岡崎駅周辺です。新総合病院、新商業施設に併せて道路整備計画も進んでいます。また駅東には噴水付の公園と高級ホテル、カフェ・レストランができます。

⑤福祉・交流について
13.北中・・・「岡崎と交流ある都市間サミットを」
(答)すでに岡崎市は海外3市と姉妹都市交流を行い、国内でも親善都市、ゆかりのまちとして4市1町と定期相互交流を行っています。これからも歴史や様々な御縁のもとに多様な交流を考えてゆきたいと思います。

14.葵中・・・「ベルマークを活用した被災地支援」
(答)昔はベルマーク活動が活発でしたが、昨今は低調であると聞いています。ベルマークで被災地支援ができればすばらしいと思います。

15.美川中・・・「市民病院入院患者に笑顔を届けたい」
(答)大ホールで催しを行ったり、患者に手紙を届けたりすることは良いアイデアだと思いますが、病院が医療を担う機能で動いているということも御理解下さい。老人施設や恵まれない子供の施設の方が適しているのではないかと思います。

16.竜海中・・・「中学生がボランティアで小学生の世話を行う」
(答)良いアイデアです。モデルケースをつくって全市に広めて下さい。

⑥市民生活の向上について

岡崎市立矢作中学校

17.矢作中・・・「第2外国語を学び、世界の多くの言葉・文化に触れる」
(答)すばらしいアイデアだと思います。しかし基本はあくまで日本語です。自分の国の言葉で考え表現できる能力を身につけて下さい。外国語がいくらできても自分の国の文化や歴史について話せず、自国に対する誇りを持っていない人は外国でも尊敬されませんし、信用もされません。

18.六ツ美中・・・「小中学生に自転車運転免許証を発行する」
(答)愛知県はこのところ交通死亡事故・全国ワーストワンが続いています。中学生の皆さんがこうした意識でがんばってくれることに期待します。

岡崎市立新香山中学校

19.新香山中・・・「生ゴミ処理機とコンポストを利用したゴミの削減」
(答)かつてコンポストが流行ったことがありますが、今は下火となっています。たぶん個人の庭や畑が必要だからだと思います。学校でまとめてやるのはいいアイデアです。がんばって下さい。

岡崎市立福岡中学校

20.福岡中・・・「健康フェスティバルの開催と誰でもできる体操を」
(答)運動不足は不健康の元、ムリ無く体を動かす習慣をつけたいものです。

―統括―
『以上でありますが、本日皆さんが提案したアイデアは中学生らしい視点で市政を見つめ、岡崎市の未来に向けての思いや願いが語られていました。多くの提案を頂きましたが、これからも岡崎市はさらに活力を増し、賑わいを持続させ、誰もが輝ける、安全で安心な住みよい街の実現に向けて進んでまいります。皆さんの思いや願いをひとつでも多く実現できるように、私も全力でがんばってまいりたいと思います。
 現在、中学生である皆さんもあと3~4年後には選挙権を持ち、実際の政治に参加することになります。これからの岡崎の主役は皆さんのような若者であります。
 今後も岡崎に生まれたことを誇りに思い、ふるさと岡崎を愛する心を忘れずに大きく成長されることを期待しております。
 最後に本日の生徒市議会で夢と希望あふれる提案を頂きました中学生代表の皆さん、そして企画運営面で支えて下さった方々に心より感謝申し上げまして私からの講評とします。ありがとうございました。』

第44回生徒市議会(2016年8月9日)


第47回 生徒市議会 (2019.10.22)

第42回 生徒市議会 (2014.09.24)

第41回 生徒市議会 (2013.09.04)

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2015年12月18日 (金)

平成27年12月議会 その1(市長提案説明)

岡崎市議会 平成27年12月定例会

 岡崎市議会の平成27年12月定例会(12月1日~21日)初日で述べた「市長提案説明」を以下に掲載します。


徳川家康公顕彰四百年記念事業
 今年も早いもので、残すところあと1か月となりましたが、この1年を通して岡崎を内外に積極的にアピールしてまいりました徳川家康公顕彰四百年記念事業について触れさせていただきます。
 本市におけるメインイベントであります「岡崎城まつり」につきましては、10月30日から11月3日までの5日間、岡崎公園で開催し、約7万人の方に御来場いただきました。家康公の一生を迫力ある大型ドーム映像で再現した「家康公夢シアター」のほか、文化やグルメ、遊びを切り口とした多彩なプログラムで家康公の築かれた天下泰平の江戸の世をお楽しみいただきました。

第3回家康公生誕祭泰平の祈り(2015年12月26日)

岡崎公園

 そして、プレ事業を含めますと3年余りにわたり実施してまいりました家康公四百年祭は、いよいよエンディングを迎えます。家康公の誕生日であります今月26日には、静岡・浜松との3市合同のエンディングセレモニーを実施いたします。そのほか、岡崎城のライティングショーや乙川河川敷では水面を青く漂う3万個のLEDボールの「いのり星」を浮かべます「泰平の祈りプロジェクト」を、そして市民や観光客に参加していただく提灯行列も実施し、岡崎の冬のイベント「光の祭典」の確立につなげていきたいと考えております。
(注・提灯行列は12月10日をもって定員に達し、募集を終了いたしました。)

徳川家康公像
 次に、新たな岡崎のシンボルとして東岡崎駅周辺に設置いたします徳川家康公像につきましては、各方面の専門家等による家康公像デザイン検討会議からいただいた御提言に基づいて準備を進めているところであります。
 この岡崎で徳川家康と名のられた25歳当時の馬上の若々しい姿の銅像を、日本芸術院の会員で、日本屈指の銅像制作者の神戸峰男(かんべ みねお)氏に制作していただく予定であります。来年2月には、デザインのイメージ画を公表するとともに、像の設置のための寄附金を積極的に募ってまいります。東岡崎駅周辺の整備に合わせ、平成30年度末までには家康公像を設置したいと考えております。

岡崎市制100周年記念事業
 さて、年が明けますと、いよいよ本市の市制施行100周年を迎える年となります。市制100周年記念事業につきましては、現在、その準備を進めているところでありますが、主な事業につきまして、御報告をさせていただきます。
 まず、100周年記念事業が目指す市民参加による事業の象徴として進めております市民プロジェクト支援事業「新世紀岡崎チャレンジ100」でありますが、市内の各種団体から112件の市民プロジェクトが提案され、審査の結果、93件が採択プロジェクトとして決定されたところであります。今後、この93団体の皆様には、来年度の事業実施に向けて、事業内容の精査や補助金の交付申請を行っていただき、交付決定後は、本格的な準備に入っていただくこととなります。
 次に、地域において積み重ねてきた歴史や文化、逸話や自然、景観などを「地域の自慢」として1冊の本にまとめていく「岡崎まちものがたり作成事業」は、来年度の完成に向け、総代会連絡協議会が中心となり、市内全小学校区で作成委員会を立ち上げていただきました。現在、それぞれの作成委員会において掲載内容を検討いただいているところであります。
 続きまして、先人から受け継いだ桜を愛護しながら新たな桜の名所づくりを進める「さくら100年プロジェクト」でありますが、桜の植樹時期は、秋から冬の落葉期が良いとされていることから、先月15日に植樹を開始したところであります。このプロジェクトは3か年の計画でありまして、初年度となります本年度は、市内22か所に約1,150本の桜を植樹してまいります。

岡崎市制100周年記念事業 赤い糸プロジェクト

 次に、本市の新たな魅力を、様々なモノをつなげることにより生み出そうとする「赤い糸プロジェクト」についてであります。事業者参加型の新商品開発プロジェクトは、市内27の事業者の参加により、10月から開始をしております。来年の夏頃には、本市の新たな特産品が発表される予定であります。
 また、店舗参加型の八丁味噌と赤ワインをかけ合せたマリアージュイベントには、市内32店舗の飲食店の参加がありまして、来年4月から各店舗で赤ワインに合う八丁味噌を使った「市制100周年記念メニュー」が提供される予定であります。
 以上、100周年記念事業の一端につきまして、現状等を説明いたしましたが、100周年記念事業は、基本理念のとおり、様々な市民の皆様の参加のもとで実施し、新世紀に入る岡崎の更なる発展や活性化につなげてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

平成27年度の主な事業の進捗状況
 本年度の主な事業の進捗状況について、御説明いたします。
 まず、認知症の地域支援についてであります。本年1月から開始しました認知症高齢者見守り支援事業の「岡崎おかえりメール」につきましては、現在見守り協力者として約700人、行方不明の恐れのある方の事前登録として約100人が登録されております。認知症による徘徊はニュースなどでも取り上げられておりますが、地域での見守りを強化するため、更なる登録者の増加に努めてまいりたいと考えております。
 また、認知症の本人及び家族の居場所づくりや情報交換を目的とした支援拠点となります「認知症カフェ(オレンジカフェ)」につきましては、補助対象事業者として5団体を選定しました。これらの支援により、認知症の方の家族の介護負担の軽減や地域住民の方の認知症への理解を深めることで、認知症の方を地域で支えていく体制づくりを図ってまいります。

百々保育園

 次に、児童福祉の関係であります。昨年度から工事を進めております百々(どうど)保育園の園舎建替え事業につきましては、いよいよ完成を迎えることとなり、仮設園舎から新園舎への引越しを行った後、今月14日から新しい園舎での保育がスタートすることとなります。また、来年度からは定員を20人の増となる215人とし、保育の充実を図ってまいります。新しい園舎の完成を心待ちにしていた子どもたちがこれからも、安全に楽しく保育園で過ごせるように、より一層努めてまいります。
 続きまして、学校教育の関係でありますが、昨年度から進めてまいりました六ツ美中学校柔剣道場(じゅうけんどうじょう)の整備は、木材利用に配慮した工事が9月に完成し、武道の円滑な実施が可能となりました。
 また、本宿小学校プール改築業務につきましては、既設のプールの解体後、現在はプールや更衣室の基礎工事が完了し、年度内の完成を目指してまいります。
 そのほか、適応指導教室分室の「ハートピア上地」につきましては、岡崎市総合学習センターの1階を整備し、9月に開設しました。もともとありましたハートピア竜美と合わせますと、実習室の数も職員の数も倍になりました。このことにより、定員超過により、希望をしても通所できない子供が発生する状況が解消されるとともに、個別対応が必要な児童生徒も受け入れることができるようになりました。

 次に、災害対策の関係であります。
 南海トラフ地震など大規模な地震災害において、住民が居住する地区の災害特性に沿った、的確な自主防災活動を検討していただく際の資料として小学校区単位の防災カルテを作成しました。これを活用し、地域住民自らが作成する地区防災計画策定の支援を4地区で実施してまいります。
 現在は、内閣府から地区防災計画策定支援モデル事業として採択された矢作北学区のほか松本町と中之郷町で住民によるワークショップを通じ、地域の災害特性を反映した防災計画の策定に取り組んでおります。
 また、「自主防災組織 活動資機材等 整備補助金」につきましては、昨年度に続き地域からのニーズが非常に高く、今年度は96団体から申請をいただき、浄水器や発電機の購入、防災倉庫の設置など地域防災力向上の一助となる資機材の整備に活用いただいております。近年の大災害の教訓から、地域住民が自ら地域を守る自主防災活動の活性化の推進が被害を軽減するために何よりも重要であることから、今後も一層共助による減災の推進に重点を置いて取り組んでまいります。

 最後に、乙川リバーフロント地区整備でありますが、この計画は現在進めている東岡崎駅周辺地区整備や岡崎公園整備と連携させ、お城と歴史資産などを活用し、さらに、康生地区、伝馬通りなど、中心市街地への回遊性を高め、賑わいの創出を図るまちづくりを目指しておりまして、この10月からは、市民の皆様と練り上げていくワークショップを開催し、「かわまちづくり」、「中央緑道活用」、「歴史まちづくり」、「賑わい創出」をテーマとして取り組んでおります。
 10月25日の全体会議では、70人の市民の皆様の積極的な参加をいただきました。今後も、さらに議論を深めて、より良い「まちづくり」の御提案をいただきたいと考えております。また、こういった「まちづくり」のための受け皿としての施設整備では、殿橋下流右岸の河川敷、プロムナードとしての堤防道路整備や(仮称)乙川人道橋などの工事も今年度より進めています。
 以上、主な事業の進捗状況について御説明申し上げました。

本議会における提案議案
 それでは次に、本議会に提案しております議案について説明させていただきます。
 まず、条例議案でありますが、制定条例としましては、市制100周年記念事業であります「岡崎さくら100年プロジェクト」のため、桜の植樹及び適正な維持管理に要する事業費を積み立てる基金を設置します「さくら基金条例」、行政不服審査法の全部改正に伴いまして、審査請求に対する裁決の公正性、適正性向上のため、審査庁の判断の妥当性を審査する附属機関を設置します「行政不服審査会条例」、及び「消費生活センターの組織及び運営等に関する条例」の3件であります。
 次に、改正条例としましては、大樹寺小学校の教室を活用し、設置する児童育成センターの名称及び位置を定めます「岡崎市児童育成センター条例」、市営住宅等入居者へのサービスの向上及び経費の縮減のため、指定管理者制度の導入ができるよう見直します「岡崎市市営住宅条例及び岡崎市特定公共賃貸住宅条例」、ほか4件でありまして、合わせて9件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、指定期間が満了する施設について、次の指定管理者を定める「公の施設に係る指定管理者の指定」が22件、市道整備等のために必要な用地を買い入れる「財産の取得」が3件、このほか1件でありまして、合わせて26件を提案させていただいております。

本議会における補正予算議案
 補正予算議案でありますが、以下の減額補正を提案いたします。

一般会計 4億4,489万9千円の減額
特別会計 1,111万2千円の減額
企業会計 3億2,815万  円の減額

 補正予算の主な内容につきましては、まず人件費に関しまして、一般・特別・企業会計を通じまして、人事異動に伴う職員給与費の補正をお願いしております。
 一般会計における主なものとしましては、総務費は、公共施設保全整備基金及びさくら基金への積立て、イントラネットのセキュリティー対策を強化するためシステム開発委託料の計上、防犯灯の球切れによる取替えが見込みを上回ったことによるLED灯への取替工事請負費の増額、個人番号カードの交付予約システムに係るクラウドサービス使用料の計上、民生費は、地域密着型特別養護老人ホームを整備する法人の応募がなかったことによる建設助成事業費の減額、保育単価が見込みを上回ったことによる施設型給付費の増額、交付の前提であります国庫補助金の減に伴う生活保護施設整備事業費補助金の減額、土木費では、破損した郷東橋(ごうひがしばし)を復旧するための測量設計委託料の計上、整備方針を検討するため、当初予定していた整備の一部を取りやめたことによる乙川河川緑地整備工事請負費の減額をお願いするものであります。
 次に、繰越明許費(くりこしめいきょひ)でありますが、福祉の村施設整備事業につきまして、他工事と同時施工する必要があり、工事日程の調整の結果、年度内完成が見込まれないことにより繰越しをお願いするものであります。
 また、債務負担行為につきましては、市政だより印刷製本に要する経費を始め53件の事項について、それぞれ平成28年度当初予算に先立ち、契約を早期に進めるため、債務負担行為の追加をお願いしております。
 続きまして、特別会計でありますが、後期高齢者医療特別会計では、額の確定に伴う愛知県後期高齢者医療広域連合への保険料等負担金の増額、額田北部診療所特別会計では一般会計繰出金の計上をお願いしております。

岡崎市民病院

 最後に企業会計でありますが、病院事業会計では、C型肝炎治療の新薬を処方する患者の増に伴う投薬・注射薬品の増額や、工事期間を来年度に延長することに伴う本棟再編改修工事請負費の減額、下水道事業は汚水及び雨水の流入水量が見込みを上回ったことにより流域下水道維持管理費負担金の増額をお願いいたしております。
 以上が、今議会に提案いたしました議案の大要であります。

マイナンバー制度
 最後になりますが、10月5日に施行されました社会保障・税番号制度いわゆるマイナンバー制度について触れさせていただきます。
 市民一人ひとりにマイナンバーをお知らせするための通知カードは、本市では、先月22日から各世帯への郵送が始まりました。先日、私の所へも送られて参りました。これに伴い、各世帯の皆様の個人番号カードの申請も始まったところであります。そして、来年1月からは社会保障・税・災害対策関係の行政手続の窓口でマイナンバーの利用が始まります。また、西庁舎地下1階に開設しました個人番号発行センターにおいて、いよいよ個人番号カードの交付も始まります。
 一時期に交付手続が集中するため、市民の皆様の待ち時間を少しでも短縮するよう証明写真撮影装置による写真撮影及びカード交付申請サービスの実施や先程の補正予算の内容で説明しました個人番号カードの交付予約システムの活用によりまして、円滑な事務処理に鋭意取り組んでまいります。 (つづく

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2015年7月 9日 (木)

竜美丘小学校・講演会

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 7月3日(金)、竜美丘小学校で「夢ある次の新しい岡崎を目指して」と題する講演をおこなった。これは水野校長先生と以前からお約束していたもので、竜美丘小学校が取り組んでいる「フレンドシップ事業」の一環としてこのたび御依頼を受けた。
 市長就任以来、百数十回にわたってこのような講演をしてきたが、小学生の皆さんを前に話をするのは初めてのことであった(なお参加者は4・5・6年生)。以下は当日私がお話した内容である。


 早速ですが、皆さんは、市役所や市長がどのような仕事をしているか知っていますか。
 市役所では市民の皆さんからお預かりしたお金、つまり税金を使って、道路や公園を作ったり、ごみの処理をしたり水道を直したりします。お年寄りや体の不自由な人を助けるなど福祉の仕事もします、さらには消防や救急活動もおこないます。これらの仕事は岡崎市に生活する皆さんが健康で安心して生活するためのものです。
 また、家康行列や花火大会など観光に関することも市役所の仕事のひとつです。
 そしてこの学校やこどもの家なども税金によって準備されたものであって、皆さんの生活と市役所は非常に深い関係にあります。
 その市役所全体の仕事の責任者として、税金をどのように使って、どのような街を作っていくか決めるのが市長の役割であり、私は平成24年10月の選挙で当選し、第11代の岡崎市長に就任してからそうした仕事をしています。

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 さて、この岡崎市は古くから「モノづくり」と言われる工業が盛んな地域であります。現在も自動車関連の産業を中心としたモノづくりが、岡崎市の経済を支えています。また、岡崎には、市内の中心を流れる乙川や矢作川に代表される豊かな自然や、歴史的に価値の高い大樹寺や六所神社といったお寺や神社、岡崎城、そして家康行列や花火大会、滝山寺の鬼まつりや岡崎ジャズストリートなどのお祭り、八丁味噌に代表される食べ物など、よその街にはないすばらしい宝があります。
 私は選挙の際に、これからの岡崎市はもっとこうした宝を大切にして「岡崎には自慢できることがこんなにたくさんあるんだ」と胸を張って言える、市民の皆さんに愛される街にすること、その宝を求めて市外からも外国からも観光客の人がたくさん訪れる街にしたいということを皆さんにお伝えしました。その結果、市長に当選させて頂きました。今日はそうした岡崎の宝や、岡崎がこれからどんな街に変わっていくかについてのお話をしたいと思います。

家康公四百年祭
 まずは徳川家康公についてです。
 徳川家康公は、今から500年近く前にこの岡崎で生まれて、数々の苦労を乗り越えた後、江戸幕府を開きました。260年もの長い平和の時代を作り上げた英雄であることは皆さんも知っていると思います。
 今年はその家康公が亡くなって、静岡県の久能山東照宮というところに神様として祀(まつ)られてから400年目の記念の年にあたります。岡崎市では、家康公が日本の歴史にとってどれだけ重要な役割を果たしてきたかを岡崎市民だけではなく、市外の人や外国の人にも知って頂くため、この1月から「家康公四百年祭」として、各種イベントを行っています。そして、イベントを盛り上げるために、お笑い芸人の「はんにゃ」のお二人と、二組のよしもと芸人に「家康公四百年祭おかざきPR隊」として、今年の家康行列やPR映像に出演してもらっています。
 それではここで、四百年祭PRの「オカザキキテネダンス」を見て下さい。

 皆さんも、このダンスを覚えて、一緒に四百年祭を盛り上げて下さい。12月頃には、この竜美丘小学校にもPR隊員がやってきて、クイズなどによって家康公について楽しく紹介する予定となっていますので、楽しみにしていて下さい。

泰平の祈りプロジェクト
 そして10月30日から11月3日までの間、岡崎公園において「家康公四百年祭 岡崎城まつり」を開催します。大型映像シアターや体験コーナーなどを通して、楽しみながら家康公を知り、江戸時代という時代を感じてほしいと思っています。
 家康公の誕生日にあたる12月26日の夜には、「いのり星」と呼ばれる青く光るLEDボール3万個を乙川に流す「泰平の祈りプロジェクト」を開催します。

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 これが「いのり星」というボールですが、水に浮かべると光る仕組みになっています。これを皆さんの手で川に流してもらい、乙川を青く光る川にしようというイベントです。今年の1月に3000個のボールによる試験放流を行いましたが、乙川の緩やかな流れの中を数多くの光が流れる景色は、とても幻想的なものがありました。
 12月の本番ではこの10倍の数のボールを流しますので、目を見張るほどきれいなものとなると思います。皆さんも家族の方などと一緒に参加してほしいと思います。

徳川家康公像
 さらに皆さんが「岡崎は家康公の生まれた場所だ」と市外の友達や親戚などに自慢できるよう、東岡崎駅前に設置する家康公像は、家康が岡崎にいた19歳から29歳ころの若い姿のものにしたいと考えています。
 これは皆さんへのお願いでありますが、この家康像は税金で造るのではなく、市民の皆さんの寄付により造りたいと考えています。皆さんが「あの像を造るのに僕のお小遣いも使ったんだよ」と将来自慢できるよう、子供から大人まで、市民一人一人の協力によって造られた、岡崎市民のシンボルとしたいと思っていますので、皆さんもお小遣いの中のほんの少しでいいので協力してほしいと思います。
 仙台にある、馬に乗った伊達政宗公像などにも負けないものを作りたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

徳川家康公像デザインコンクール

徳川家康公像デザインコンクール

乙川人道橋/岡崎セントラルアベニュー
 次に乙川についてお話します。
 私が子供の頃の乙川は、市民が釣りやボート遊びのできる、もっと親しみのある川でした。私も小学生の頃には、友達と小遣いを出し合って、貸しボートに乗っていました。
 しかしいつの頃からか、川は危険な場所として「近づいてはいけない場所」「遊んではいけない場所」となってしまいました。私は昔のように、もっと市民の皆さんが気軽に集まり、楽しめる場所にしたいと考え、「乙川リバーフロント地区整備計画」というものをまとめ、市民の皆さんに発表をしました。
 その新しい乙川のシンボルとなるのが、新しい橋「乙川人道橋(じんどうきょう)」と、乙川人道橋と籠田公園を結ぶ「岡崎セントラルアベニュー」です。この乙川人道橋と岡崎セントラルアベニューというのは、まだ仮の名前であって、正式な名前を決める時には市内の小中学生の皆さんにも協力して頂いて決定したいと思っていますので、よろしくお願いします。

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 この乙川人道橋やセントラルアベニューは車は通りません。人のための橋や道路です。それぞれ、ちょうど学校のプールの横幅ぐらいの16メートルという広さがあるため、新しい広場ができるようなイメージです。橋の上ではゆっくりと乙川の景色を楽しむこともできますし、様々なイベントを開催することもできます。例えば、フリーマーケットや食べ物市、さらにはミニ・コンサートなどです。皆さんのアイデアによって様々な利用が可能となります。
 この橋は鉄筋コンクリートで造るわけですが、表面には岡崎の山で伐採した木を張ります。これはお城と橋の素晴らしい景色を作ることと、もう一つ別の目的があります。岡崎は全体の面積の60%が森林です。森林は自然のダムとして水を土の中に貯めることによって洪水の被害を防ぎます。また、水が土の中を通ることで、汚れたものを取り除き、きれいな水を川に流す働きをしています。
 しかし、森林の手入れをせずに木が増えすぎてしまうと、こうした働きができなくなり、乙川をきれいな川として維持することはできなくなってしまいます。岡崎の山から切り出した木を、この新しい橋に使うことによって森林を守ることの大切を市民の皆さんに知ってもらいたいと思います。

 また、岡崎セントラルアベニューには徳川四天王の石像を設置します。
 徳川四天王とは、酒井忠次(ただつぐ)・本多平八郎忠勝・榊原康政・井伊直政の4人を指したものです。徳川家康公の天下統一を支えた優秀な武将であります。グレート家康公「葵」武将隊やゲームなどで知っている人もいると思います。
 そうした武将が活躍する場面をイメージした石像を作ることによって、家康公と四天王が三河武士団との固い絆のもとで、どのような戦いをして天下泰平を成し遂げたかを知ってもらいたいと思います。
 岡崎は古くから石工業が盛んな地域です。現在でも名人と呼ばれる職人の方がみえます。その人たちの技を活かして立派な石像を作ることによって、「岡崎市の石職人はこんなすごいものが作れるんだ」と感じてもらいたいとも思っています。

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 これらに加え、殿橋、明代橋を明るくするためのライトアップをはじめ、河川敷には遊歩道やランニングコース、さらには犬を遊ばせるためのドッグランを整備すると共に、観光船や貸しボートの営業をスタートします。貸しボートについては、これまでも桜まつりや夏まつりの時期に試験的に営業をしましたので、乗ったことがある人もいると思います。
 今後はボートやカヌーなど、色々な種類のものを用意して多くの人に楽しんでもらえるようにしたいと思っていますし、私自身もぜひ楽しみたいと思っています。

食べ物とお土産
 次は食べ物とお土産についてです。皆さんは、おみそ汁といえば、八丁味噌などの赤みそを使ったみそ汁がなじみが深いと思います。しかし、日本全国では米や麦のこうじで作られた白みその方が多く使われていて、大豆のこうじで作られた赤みそは珍しい食べ物であります。そうしたことから、岡崎市内の飲食店では昔から味噌煮込みうどんや味噌カツなどの八丁味噌を使った料理が提供されています。
 そして今、新しい八丁味噌グルメとして「岡崎まぜめん」が市内各地のお店で販売されています。今年の2月には給食にも登場したので、皆さんも一度は食べたことがあると思います。3月には家庭用の「まぜめんの素」も販売され、7月21日からは人気ゲームの「戦国BASARA」とのコラボ商品も発売されますので、皆さんも家庭で好きな材料をのせてオリジナルまぜめんに挑戦するのも面白いと思います。
 お土産では、おととしから始まったオカザもんブームに乗って、Tシャツや文房具、お菓子など様々な商品が開発され、大ヒットしました。
 大阪と言えばたこ焼き、伊勢と言えば赤福、というような、岡崎と言えばこれだという商品を生み出したいと思いますので、皆さんもこんなものがあったらいいのではないかというアイデアがあれば、是非教えて下さい。

 岡崎には、駒立ぶどう狩りのぶどう園や、キャンプが楽しめる額田のくらがり渓谷、さらには様々な工作体験のできる「おかざき世界子ども美術博物館」など、皆さんが楽しむことのできるおすすめの場所がたくさんあります。
 ところで皆さんは、東公園に出没した恐竜モニュメントを見ましたか?
 最新の学説に基づいたリアルな実物大の恐竜モニュメントは、ある市民の方から、「子供たちが想像力を高め、夢を膨らませるためのきっかけにしてほしい」という願いで寄付して頂いたものです。
 体長12メートルのティラノサウルスや、国内最大級の高さ14メートルを誇るブラキオサウルスをはじめ、子供のトリケラトプス2体と翼竜のプテラノドンの合計5体が、すべて間近で見て触ることができます。見た人は分かると思いますが、表皮のウロコ一つ一つもていねいに造り上げられており、目玉は毛細血管までが精密に表現されています。さらに、ティラノサウルスの歯にはステーキナイフ状の細かい刻みまでつけられ、細部にまでこだわった大変すばらしい出来映えであります。
 この恐竜を青空の下で見て、様々な夢を膨らませるきっかけにしてほしいと願っております。将来恐竜や古代のことを研究する人や、こうしたモニュメントを作る人になるかもしれませんネ。先日は、アメリカの大学生の皆さんが岡崎に来た時にこの恐竜達を見て大変喜んでいかれました。まだ見たことない人は是非一度見て下さい。
 今後はブラキオサウルスの頭の高さまでリフトで昇れるサービスや写生大会、写真大会などのイベントも考えていますので、そちらにも参加をお願いします。
 この恐竜モニュメントは、将来的には皆さんがより一層楽しんで頂けるよう、東名高速道路東側の森林の中に物語性を持たせたジオラマ風の、まるで昔に戻ったかのような展示を考えております。まさに岡崎版ジュラシック・パークにしたいと思っています。

市制100周年のHOPEプロジェクト
 いよいよ岡崎市は、来年、平成28年に100歳の誕生日を迎えます。この市制施行100周年を市民の皆さんと一緒にお祝いするために、様々なイベントを計画しています。
 中でも、この100周年が皆さんにとって特に素晴らしい思い出となると思われるものが、HOPEプロジェクトです。
 これは、野球やサッカー、バレーボールなどで活躍する選手などを招いてのスポーツ教室を開催したり、科学の先生によるサイエンスショーを行ったり、さらには有名な芸術家と共に作品を作ったりと、岡崎の子供達と各分野で活躍する人との交流の機会を作るものです。
 この事業をきっかけに、皆さんが将来、国内や海外で活躍することを願うものです。
 しかし、市民の中にはまだまだこの100周年を知らない人もいます。そこで、オカザえもんを始めとした岡崎市内のマスコットキャラクターによる「岡崎応援キャラクター隊」が結成されました。PRバスやPR映像、応援ソングを作って、100周年をしってもらうための活動を行っています。それでは最後に100周年PR動画を見て下さい。

 今回、私が竜美丘小学校の皆さんにお話したことは、すべてが私が市長をしている内にできるとは限らないと思います。私がなぜこうしてお話をしに来たかという一番の理由はそこにあります。
 これまで多くの岡崎の先人や先輩達が考え、実現しようとしていたことがようやく実ろうとしています。私達の力が足りず、また時間が十分なくて実現できなかった時は、ぜひ若い皆さんにそうした心を受け継いで仕事を続けて行ってほしいと思うからです。それは必ずしも今日私がお話した内容と同じものでなくても構いません。岡崎の伝統と先人達の精神、智恵を皆さんが受け継ぎ、新しい時代に合ったものとして完成してくれるのであれば、それが私達の喜びであります。
 どうかしっかり勉強して下さい。そして新しい智恵と力で難問を乗り越えて行って下さい。皆さん一人一人の力と将来に期待しています。

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