トヨタテクニカルセンター下山を視察しました
トヨタ自動車のテストコース兼研究施設である「トヨタテクニカルセンター下山」は私が県議だった頃より準備が進められていたが、現在その整備が本格化している。
昨年4月、カントリーコースを中心とする中工区の工事が完了し、「トヨタテクニカルセンター下山」の一部運用が開始された。
(トヨタテクニカルセンター下山中工区竣工式、2019年4月25日)
昨年の完成式典にも出席したが、この度、「東西エリアの工事も進んできたのでぜひ現地視察を」と招かれ、9月23日(水)に訪問させていただくこととなった。
豊田市と岡崎市の市境の区域に建設プランが発表された14~5年前には、「トヨタは将来、ここに宇宙空港でも建設するのでは?」と思えるほど広大な計画であった。しかしその後、自然環境対策、動植物保護などの問題が提起され、最初の3分の2ほどの面積に計画変更されることとなってしまった。とはいえ、それでも総面積650万キロメートル(東京ドーム140個分)に及ぶ、大きな施設であることに変わりはない。
山間地独自の自然環境に対する影響を極力減らすため、厚地の山をならして平面化することに努め、出土した御影石も砕石化して地盤改良に使ったという。植物の生育にも十分気配りをしており、地元の植物による植栽・植樹にこだわっている。
建物の建設にも地元産材を多く使用することに配慮している。外観も周囲の景観にうまく溶け込むようにダーク系の色彩に統一されている。
カントリーコースは、ドイツのニュルブルクリンクにある、全長20km、高低差300mのコースをお手本にしている。それを4分の1にギュッと凝縮した、1周5.3km、75mの高低差のある試走場は、あらゆる天候、道路条件の変化に対応した試験走行が可能となっており、7本の橋で全体が結ばれている。テストコースの機能は勝りこそすれ劣ることはないそうである。
トヨタテクニカルセンター下山がこの地域の新たな観光スポットになってほしいと考えていたが、基本的にはこの施設は自動車開発のためのものであり、企業秘密の保持が大変重要となる。部分的には公開され、地域との交流イベントも行っているが、この施設を使った自動車レースや他の目的のイベントが行われる予定はないそうである。
いずれにしても、私達の地元にこうした将来に向けて期待感の大きい施設が存在することは心強く、ありがたいことと強く感じるものである。
自動車産業は非常にすそ野の広い産業であり、テストコースの完成によって、本市においても広い分野での雇用や産業振興に繋がっていくことを期待している。
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