令和2年3月議会 その6(閉会の挨拶)
3月23日(月)をもって3月議会定例会が閉会しました。最終日の閉会挨拶を掲載いたします。
閉会にあたりまして、私からもご挨拶を申し上げます。
このたびの3月定例市議会にご提案しました議案につきましては、慎重なご審議を賜り、ご議決いただきまして、誠にありがとうございました。決定されました議案の執行にあたりましては、厳正・公正に努めてまいる所存であります。
さて、例年であれば3月定例会の閉会とともに、新年度に向けてスタートしていくタイミングではありますが、今般は新型コロナウイルス感染症が国際的な広がりを見せており、残り少ない今年度の中でも、議決いただいた補正予算を活用して新たな対策を進めていく必要があります。
そこで、改めてこれまでの本市の対応を説明させていただきます。
本市では、1月29日に対策本部を設置し、窓口職員にマスク着用の指示、各施設にアルコール消毒液の設置、市民への注意喚起など、必要な対策を講じてまいりました。感染予防対策については各議員の皆様方にも、ご協力をいただき、感謝しております。
藤田医科大学岡崎医療センターへの感染者受入れに関し、本市では、受入れ初日から保健所職員を常駐させ、計128名の収容者のうち、17名の発症者を医療機関に引き継いできました。
本市への感染を防止するために本人の志願により専属で編成した、岡崎市消防本部の救急隊員の懸命な活動により、市民に感染を広げることなく完了し、また任務終了後のPCR検査も全て陰性でありましたので、私自身、安堵しております。
(「市政だより おかざき」令和2年4月1日号)
(同上)
藤田医科大学岡崎医療センターでは、全員の退所から2週間が経過しましたが、現在は4月7日の開院に向け、「地域の皆さんに安全に安心して利用してもらうため」消毒はじめ万全の体制を整えていると聞いております。
この度の国家的危機にためらうことなく取り組んだ、藤田医科大学岡崎医療センターは高い志を持った、医療機関であり、改めて将来的にかけがえのない財産を本市は手に入れたと思っております。
一方で、現在も、全国的に、市中感染は拡大しており、行政にとっての正念場は、むしろ、これからであると考えております。何よりも市民の命と健康を守ることを最優先に、事あるごとに対策本部会議を開催し、全庁一丸となって、やるべき対策を、スピード感をもって実行してきました。
2月27日には主催イベント中止基準を定め、利用料は還付すると公表しました。また、国からの臨時・休校要請を受け、28日には、市立小中学校の臨時・休校方針を公表し、これを受ける形で、児童育成センター、学区子どもの家での受入れ体制を整え、その内容を公表しております。
また、3月12日には、市内在住の方の感染確認を受け、全ての公共施設を原則、臨時休館または利用中止を決定するとともに、民間・児童クラブの時間拡大にかかる運営費の全額補助や中小事業者への緊急支援として市の信用保証料・補助制度の拡充などを公表いたしました。
これで、藤田医科大学岡崎医療センターに、入所が始まった2月19日から1か月が過ぎました。
先週末、隣接する岡崎小学校では、在校生の参加しない卒業式が行われました。大きな不安を抱える中、児童たちは、この機に様々なことを学び、大きく成長しております。
先般、入所している方々に対し、全校児童340名から自主的に励ましのメッセージを届けて頂いたそうです。この出来事は、クルーズ船の乗客・乗員や従事した、医師・看護師らも、涙を流して喜ばれたと伺っています。そして、そのお返しとして、岡崎小学校には、岡崎医療センターのスタッフが卒業生一人ひとりに一輪の花を渡し、感謝の気持ちを伝えたそうであります。
今回の交流から、思いやりと優しい心を育んできた、岡崎小の子どもたち、そして、崇高な使命感を持った病院を地元に誘致できたことを誇りに思っております。
対策本部では、目に見える対策のほか、中核市の優位性を発揮した、きめ細かな感染予防対策を実施しております。例えば陽性反応が確認された方の情報を保健所から救急隊に引き継ぎ、防護服を着用した隊員を確実に派遣できるよう、万全の備えをしております。
本市のように市民病院を有し、中核市として保健所を設置する市長の責任は、非常に重いものがありますので、今後とも、しっかりと職責を果たしてまいります。
さて、今年度も、あとわずかとなりました。振り返りますと、若き日の徳川家康公像や桜城橋の完成を始め、これからの岡崎の新たな顔が目に見えるようになった一年となりました。
ハードの整備だけを取り上げるかたもみえますが、全国に58ある中核市の中でも有数の健全財政を維持しながら、これらの大型事業を進めていけるのは、誠に誇らしいことであります。
しかし、常々申し上げてきたことでありますが、これからは出来上がった空間を上手に活用し、いかにまちに賑わいを生み出すかということが一番大事なことであります。
その根底にあるのは、市民が快適に楽しく過ごせる岡崎にしたいという想いであり、特に、市民の安全・安心を第一と考え、様々な事業を進めてまいりました。
本市の交通事故死者数が、10年前と比較して、3分の1に減少するとともに、本市における犯罪情勢は、私が市長に就任する以前の平成23年には5,000件を超えていましたが、昨年は1,993件となり、実に半分以下に減少しました。政治は成果主義・結果主義であります。このように数字として明らかになっていることが、事業の成果の表れであると自負しております。
そして、将来的には、私の掲げる、市民との対話を大切にした「顔の見える民主主義」を継続してゆくため、最大の都市規模と考えられる、「50万都市・岡崎」を念頭に、次の100年を見据え、さらなる魅力あるまちづくりに邁進してまいる覚悟であります。
議員各位におかれましては、今後ますますご自愛の上、さらなる市政進展のために引き続きご尽力賜りますようお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
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