連合愛知三河中地協・要望書提出懇談会(2019年10月)
今年もまた恒例の、連合愛知三河中地域(なかちいき)協議会の皆様との「政策要望書提出懇談会」を10月1日(火)に開催しました。御報告申し上げます。
正式な回答は来年の予算編成終了時に行う予定です。
―挨拶―
皆さん、こんにちは。市長の内田康宏であります。
連合愛知三河中地域協議会の皆様には、日頃から、労働環境の改善や雇用の確保に努めて頂きますと共に、市民生活や地域社会の向上にご貢献いただくなど、本市の市政に対しまして、格別のご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
私も市長就任以来、市民対話集会をはじめ、各種講演会や政策説明会など、「顔の見える民主主義」実現のため、様々な機会を捉えて、これまで380回以上にわたり、市民の皆様との対話の機会を重ね、市民の声を市政に反映する努力を続けてまいりました。昨年度からは、若い世代の声を聞こうと、高校生を対象とした市民対話集会を実施し、これまでに10校、本日午後に11校目の対話集会を行う予定です。
さて、皆様のご理解とご協力のおかげをもちまして、これまで進めてまいりました各種事業も順調に進めることができております。
現在、整備を進めております、乙川リバーフロント地区においては、7月には籠田公園がリニューアルオープンし、東岡崎駅につきましては、11月2日の北東街区のグランドオープンに合わせ、市民の皆様のご協力により、1億円を超える浄財を得て制作を進めております、高さ9.5メートルという、日本一の高さと偉容を誇る若き日の徳川家康公の騎馬像が、いよいよお披露目となります。
さらに、来年3月には、桜城橋が完成するなど、いよいよその全容が目に見える形となってまいりました。
しかし、これらの事業は、形ができただけで終わりとするのではなく、これからが新たなステージの始まりであると考えております。できたものに命を吹き込み、新たな賑わいを創出していくことこそが重要であり、そのためには、皆様のお力添えが不可欠でありますので、引き続きのご協力をよろしくお願いいたします。
また中心市街地に偏ることなく、昨年度、額田地区においては「額田センター・こもれびかん」を開設致しました。また、各種、山間地活性化事業も進めております。
そして市南部においては新総合病院の建設やJR岡崎駅周辺の整備、ことに道路事業には力をこめております。さらに東部ではアウトレットモール誘致と本宿駅周辺の区画整理事業に着手しております。
加えて、北部では、経済界待望の「阿知和地区・工業団地」やスマートインターチェンジ事業も、間もなく実施の段階に入ってまいります。スマートインターについては、9月27日に正式に事業認可が決定いたしました。
このように、市域全体の地域特性やニーズに沿った、将来を見据えたまちづくりを進めると共に、全国で頻発しております自然災害への対応や、今年度実施しました小中学校へのエアコン設置など、必要な事業に適切に対応してまいります。
これからも引き続き、岡崎市民、ことに子ども達がふるさと岡崎に対して、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる「夢ある新しい岡崎」を築き、誰もが訪れたい、住んでみたいと思うまちづくりを目指してまいりますので、一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いします。
―要望に対するコメント―
本日は、来年度に向け、各分野にわたる要望を頂戴しましたが、私からは、本年度の取り組みについて、いくつか報告させていただきます。
1.「産業・雇用・労働政策」
地域の産業振興や雇用の安定は、地域経済の成長や活性化の最も重要な要素であることから、市と致しましても大いに力を入れているところであります。
特に、この地域におきましては、ものづくりの拠点として、阿知和地区・工業団地の造成について、多方面からご要望をいただいており、2024年度末の分譲を目指し、整備を進めております。
併せて、阿知和地区・工業団地へのアクセス道路を整備し、交通渋滞の緩和を図るほか、スマートインターチェンジの設置が、国の管轄で進められていくことが決定いたしましたので、今年度は、事業用地の確保及び周辺道路の予備設計に、取り組んでいるところであります。
「観光産業」につきましては、多分野に経済効果をもたらすことから、かねがね、岡崎の経済のもう一つの柱として、育て上げてまいりたいと考えております。
そこで「岡崎観光お土産品づくり推進プロジェクト」といたしまして、「岡崎に来たら誰もが買っていくお土産」づくりを目指した、認証制度を開始いたしました。
今年度は7品目を認証し、観光みやげ店などで販売を開始しております。また、今年度、ファミリーマート並びにセブンイレブンの2社のコンビニエンスストアとも協定を締結しており、今後は市民や来訪者が手軽に購入できるよう、販路拡大も進めてまいります。
そして、経済界からも強い要望をいただいております、コンベンション施設の整備とホテル誘致につきましては、9月には募集要項を公表し、いよいよ公募の段階へ入り、今年度末には事業者が選定される予定です。開業は2023年4月を予定しております。
乙川と岡崎城という、本市の魅力的な景観の中で、リバーフロント地区の他の事業と連携した、岡崎ならではの施設として、多くの方にご利用いただけるものと期待しております。
2.「男女平等政策」
本市では、職業生活と家庭生活の円滑で継続的な両立を可能とするため、ワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでいるところであります。
こうした中、7月にはテレワークを推進するイベントとして、「エンパワードジャパン2019 in 岡崎」を開催致しました。女性と事業所の双方を対象とした、テレワーク・体験プログラムの実施を通じて、時間や場所にとらわれないテレワークを提案することで、働くことへの意識啓発や、育児・介護による離職防止を目指してまいります。
(Empowered Japan 2019 in OKAZAKI。2019年7月12日開催)
また、子育て施策につきましては、本日から「幼児教育・保育の無償化」がスタートしました。すべての子どもが健やかに成長するように支援するもので、主に、3歳から5歳までの幼稚園、保育園、認定こども園などを利用する子どもたちの利用料が無償化されます。非常に多くの方に関わる、大きな制度改正でありますので、引き続き、円滑な新制度への移行に努めてまいります。
また、放課後や長期休業・期間中における、児童の安全・安心な居場所を提供するため、新たに7学区で「放課後・子ども教室」を開始し、市内全学区での実施が実現しました。
病児保育につきましても、市内の小児科医から開設のお申し出をいただきましたので、国の基準に基づき、施設整備・運営に関する補助を行い、9月に開設いたしました。
3.「福祉・社会保障政策」
高齢者福祉における重要な課題であります「介護職員の確保」に対しましては、昨年度から資格取得研修・受講料の補助を行っているところでありますが、新たな取り組みといたしまして、介護職の魅力向上、新規就職を促進するために、介護事業所と連携した「岡崎市福祉フェア」を6月に開催し、さらに11月にも開催いたします。
また、地域包括ケアシステムの充実といたしまして、高齢者が住み慣れた地域の中で、必要に応じた生活支援を一体的に受けられるよう、業務を拡充し、支援を継続してまいります。
4.「教育政策」
昨年度から進めてまいりました、小中学校へのエアコン整備につきましては、6月末までに全ての小中学校に設置を完了することができました。また、子どもの貧困対策事業といたしまして、生活困窮世帯への学習支援事業を行ってまいりましたが、今年度は支援対象世帯を拡大し、より多くの児童・生徒に支援が行き届くよう、体制を充実させてまいります。
5.「環境・エネルギー政策」
地球温暖化・防止策としましては、今年度も太陽光発電など住宅用・地球温暖化・対策設備の設置に対する補助金や、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車などの次世代・自動車の購入に対する
補助制度を設けておりますので、ご活用いただきたいと思います。また、市域の6割を占める森林資源の活用と、木材利用の促進のため、林業の活性化・6次産業化についても検討を進めてまいります。
特に、市の公営施設の内容、公園の施設整備に木を使って参りたいと考えております。
6.「まちづくり政策・消費者政策」
本年も、全国で災害が相次いでおり、改めて災害対策の重要性を認識しているところであります。
特に、発生が懸念されております、南海トラフ地震などの大規模地震への対策と致しましては、倒壊の危険性がある、耐震基準を満たさない住宅やブロック塀などの、除却・撤去費用の補助制度を設けております。
また、安全・安心なまちづくりといたしまして、竜美丘学区に簡易設置型・防犯カメラを50台設置し、7月から運用を開始いたしました。当該カメラの設置は、県警本部が他の地域において既に実施し、高い効果を発揮していると聞いており、本市においても同様の効果を発揮するものと期待しております。さらに今後は、市内全域で1000台の設置を目標に、事業を進めてまいります。この事業を行うにあたり、広く市民の皆様に寄附を募り、より安全で安心なまちづくりを実現したいと考えております。
そして、本日から消費税が10%へと引き上げられます。
これに合わせて、市民税・非課税者・子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、地域における消費を喚起・下支えするため、市民税・非課税者と子育て世帯主を対象者に、市内の店舗で利用できる、25%のプレミアム付き商品券を、本日から発行しました。
また、キャッシュレス決済によるポイント還元も実施されます。キャッシュレス決済は、今後益々・多様化するライフスタイルへの対応や、観光産業都市を目指す上では、有効な手段の一つであると考えています。こうした時代の流れに即して、本市と致しましても、事業者側、消費者側の双方への喚起を図ることが必要と考えています。
そこで、11月に開催されます、秋の市民まつりにおきましては、岡崎信用金庫をはじめとした金融機関のご協力をいただき、キャッシュレスの体験ブースを設ける予定としています。
7.「行財政改革」
昨年度から検討を進めております公契約条例につきましては、6月に条例案についてのパブリックコメントを実施いたしました。
いただいたご意見等を参考に、制定に向けてさらなる検討を進めているところであります。また、権限移譲につきましては、愛知県が定めた中核市への移譲可能事務・88件のうち、すでに80件の事務について移譲を受けています。
今後も、県内他市の状況を注視しつつ、市民サービスの向上につながる事務の権限移譲・受入れについて、検討を行います。
なお、私は、今年度から中核市市長会の副会長に就かせていただいております。こうした機会を活かして、地方の声を国に届けることで、より現実的な地方分権を図ってまいりたいと考えております。
以上、今年度の取り組みを報告させていただきました。
本日いただきました要望に対しては、次年度の予算編成を終えたのちに、正式に、書面で回答させていただきます。
私の目指します「夢ある新しい岡崎」の実現には、皆様方のご協力が不可欠であります。そのためにも、本日のように皆様からのご意見を伺う機会を継続すると共に、必要な支援もしっかりと行ってまいりたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。私からは以上です。
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