令和元年9月議会 その2(一般質問答弁前編)
9月定例会一般質問の市長答弁を2回にわけて掲載します。前編では磯部亮次議員にお答えしています。
磯部亮次議員(自民清風会) 8月30日(金)
――モンゴルのホストタウンとして、提携をしてから初めての公式訪問行事になったと思われますが、大変な歓迎を受けたと聞いております。そこで、訪問に至った経緯とモンゴル国での出来事など内容について教えてください。
○市長 少し長くなりますが、正式に報告する最初の機会となりますのでご容赦いただきたいと思います。
昨年4月にモンゴル国アーチェリー協会ツァガン会長が来訪され、本市がモンゴルのアーチェリー・チームのキャンプ地となる覚書きを結び、昨年来、モンゴル国から「一度、岡崎市長に首都のウランバートルまで来てほしい」という要請を何度も受けておりました。
その後、今年3月末に、中国と共にモンゴル国のホストタウンに登録されたこともあり、東京オリンピックのキャンプ地としてだけでなく、ホストタウンとして、オリンピック後も引き続き交流を図る目的で、去る7月24日から3泊4日の日程で訪問してまいりました。
今回の訪問先は、首都ウランバートル市であり、主な訪問先は街の中心部にありましたが、先方のご好意により久しぶりに郊外で乗馬も行い、テレルジという国立公園にあるゲル型の宿泊施設にもお招きいただき、一夜を過ごすという貴重な体験もできました。このゲル型の宿泊施設はバス・トイレ付きであり、額田地域で山間リゾートを模索している本市として近年、デラックスなキャンプ、グランピングの流行する世相において参考になると思いました。
全行程において、モンゴルアーチェリー協会副会長のエルデネボルド氏が案内してくださいましたが、大統領府にいたこともある37歳の若きエリートである彼は、私と同じ米国インディアナ大学に留学しており、その思わぬご縁にも驚いた次第であります。
表敬訪問は、モンゴル国のオリンピック協会への訪問を皮切りに、要人のスケジュールを縫うように密な日程で行われました。
モンゴル国ナショナルオリンピック協会のバダルウーガン副会長とあいさつを交わしたのち、岡崎でのキャンプ実施の支援に対し、ゴールドに輝く「名誉記章」の授与があり、大変驚くとともに本市でのキャンプの成果を認めていただき光栄に思いました。正確に言うならば、いかにも冷戦時代の東側の軍人が好みそうな金ピカの大きなバッジであり、付けるのは少々恥ずかしくありましたが、滞在中は岡崎の桜バッジとともに胸につけておりました。
この後、全国からの寄付金とボランティアの奉仕で建設された「アーチェリー360会場」において開催されている「アーチェリー青少年全国大会」の開会式に来賓として招かれまして、挨拶をさせていただきました。また、この折、先方から将来「岡崎杯(カップ)」を作ってさらに交流を深めたいという話がありました。
ここでは、本年2月の強化合宿で本市を訪れたアーチェリーナショナルチームの選手の皆さんから温かい出迎えを受けたほか、全国ネットのテレビ局からインタビューを受けるなど、本市への注目ぶりにも驚かされた次第であります。
今回の訪問で、これほど多くの要人と面会の機会をいただけたのは、先の国務大臣であり、大統領顧問の一人でもあるツァガン会長の深い信頼と大変な骨折りのおかげであります。
(モンゴルアーチェリー協会のツァガン会長)
(モンゴル国のハルトマーギーン・バトトルガ大統領)
ことに、モンゴル国第5代大統領バトトルガ氏とは渡航の直前に面会の約束が取れ、表敬訪問が叶ったわけでありますが、地方都市の首長が大統領と会見できるという予想外の出来事については、お会いするだけでも誠に名誉なことと思っていただけに大変感謝しております。
大統領はかつてモンゴル相撲の選手だったということがしのばれる武道家らしい頑丈な体つきの方で、大きな手で握手をしながら「あなたのことはよく聞いております」と言われ、すでにある程度リサーチ済みであるのか、予想外に話が弾み、時間をオーバーして約1時間の会談となりました。
大統領からは、環境や資源に関する問題意識や製品開発、また二国間との経済連携について大変熱のこもった具体的なお考えを伺いました。
こちらからは、都市間交流についての考えをお聞きしたところ、ビジネスも視野に入れた交流への期待や、首都のウランバートル市との交流として9つある行政区のうち、候補となりそうな相手先について具体的な助言をいただきました。
また、当初の予定にはなかったのですが、ウランバートル市長のサインブヤン氏とは、ツァガン会長の親しい友人であることもあって急遽市庁舎を訪問し面会できることとなりました。
(ウランバートル市のアマルサイハーン・サインブヤン市長)
面会では、岡崎市におけるモンゴルアーチェリーナショナルチームのキャンプ受入れについて謝意を受けたほか、アーチェリー以外の教育文化、市民交流についても前向きな言葉をいただき、大統領と同様に、具体的に今後大きな開発計画のある行政区との交流についての提言がありました。これから、事務方同士でつめの話が行われますので詳しくは今後の報告とさせていただきます。
在モンゴル日本国大使館の高岡大使とは、岡崎市の交流相手としての、ウランバートル市の二つの行政区について紹介を受けたほか様々な助言をいただきました。
この他にもウランバートル市スフバートル区議会議長には、わざわざ朝食会場にまで足を運んでいただき、意見を交換するなど関係各位の細心なご配慮により大変有意義な訪問となりました。
アジア圏において、日本の4倍の豊かな国土と貴重な天然資源を持ち、飛躍の可能性を秘めたモンゴル国の若き有能な指導者の知見に触れることができたことは大きな収穫であり、こうした関係性をスポーツ交流だけでなく、人的交流や経済交流にもつなげていきたいと思っております。
なお、今お話ししたこと以外の詳しい内容は、写真付きで東海愛知新聞やブログでまもなく公表される予定ですので楽しみにお待ちいただきたいと思います。私からは以上であります。 (つづく)
| 固定リンク
「岡崎市議会」カテゴリの記事
- 令和2年9月議会 その2(一般質問答弁、閉会挨拶)(2020.10.01)
- 令和2年9月議会 その1(市長提案説明)(2020.08.31)
- 令和2年7月臨時会を開催しました(2020.07.16)
- 令和2年6月議会 市長提案説明(2020.06.05)
- 令和2年5月臨時会を開催しました(2020.05.13)
「国際交流」カテゴリの記事
- ウッデバラ市派遣団市長表敬訪問(2019年)(2019.11.28)
- 令和元年9月議会 その2(一般質問答弁前編)(2019.11.01)
- モンゴル訪問記 12.バヤルタイ(さようなら)(2019.10.14)
- モンゴル訪問記 11.モンゴル抑留、26日の夕食会(2019.10.11)
- モンゴル訪問記 10.高岡正人大使、サインブヤン市長(2019.10.09)
「モンゴル訪問記」カテゴリの記事
- 令和元年9月議会 その2(一般質問答弁前編)(2019.11.01)
- モンゴル訪問記 12.バヤルタイ(さようなら)(2019.10.14)
- モンゴル訪問記 11.モンゴル抑留、26日の夕食会(2019.10.11)
- モンゴル訪問記 10.高岡正人大使、サインブヤン市長(2019.10.09)
- モンゴル訪問記 9.中国で暗躍する臓器ビジネス(2019.10.01)
最近のコメント