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2019年10月

2019年10月29日 (火)

令和元年9月議会 その1(市長提案説明)

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 岡崎市議会9月定例会(8月29日~9月30日)の御報告を申し上げます。
 まずは、初日に申し上げた所信の一端ならびに提案した議案の大要を掲載いたします。


岡崎市消防本部の取り組み
 今年の夏も、「危険な暑さ」と言われているように、連日、暑い日が続いております。そのような状況の中、既にお知らせしているとおり、小中学校の全ての教室に、エアコンを設置することができ、子どもたちからは、「涼しい」、「勉強に集中できる」といった喜びの声を聞いております。
 本市では、昨日から2学期が始まりました。まだ残暑が厳しいですが、エアコンを活用して、快適な環境で学校生活を送ってもらいたいと思います。
 一方で、消防には、例年に増して、熱中症による救急搬送が多数発生しております。熱中症は重症になると命に係わる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。ことに、小さなお子さん、高齢者には注意をして頂き、自発的な対策をお願いいたします。
 本市の消防力強化におきましては、今年度は、高所からの大量放水を主眼に置いた屈折はしご付・消防ポンプ自動車を新たに導入するとともに、土砂災害等の発生が懸念される消防団区域に救助器具を配備してまいります。また、全国初となるスマートフォンなどのビデオ通話機能を活用した、「災害現場映像通報システム」と119番通報が困難な障がい者向けの緊急通報システム「Net119(ネットイチイチキュー)」を、10月1日から運用を開始いたします。

Net119

 地域消防を担う人材も目覚ましい活躍をしております。5月に、福岡市で開催されました全国消防職員意見発表会におきまして、消防本部共同通信課の消防職員が、119番通報時における出動場所や状況把握をスムーズに行うため、スマートフォンのカメラやGPS機能を活用することを提案し、全国2位に当たる優秀賞を受賞いたしました。この提案は、すでに現場で取り入れられており、実際に、GPS機能を活用した地点確定により、早期に患者接触ができた事例も報告されております。
 更に、先日、8月25日に岡山市で開催されました全国消防救助技術大会に、消防本部の救助隊員が、東海地区代表として陸上の部の「障害突破」と「ロープブリッジ救出」に出場し、日ごろの訓練成果を発揮してまいりました。今後も、市民の負託に応えるため、鍛錬を重ねてまいります。

防犯カメラの運用
 安全・安心なまちは誰もが願うことであり、市民アンケートでも、防犯カメラの設置を望む声を数多くいただいております。こうした状況を受け、犯罪多発地域に対する緊急的な取り組みとして、7月から簡易設置型・防犯カメラの運用を始めました。
 現在、竜美丘学区で、人や車などの出入りが多い駅周辺地域や通学路などを中心に50台のカメラを設置し、犯罪発生の未然防止を図っております。今後、この簡易設置型カメラは、犯罪発生状況に応じて、犯罪が多い他の学区へ移動・設置し、機動的に運用してまいります。
 また、これまでも学区に対し、常設型防犯カメラの設置補助を行ってまいりましたが、設置後の管理費も含め、費用負担がかさむこともあり、なかなか全市的な広がりが進んでおりませんでした。
 そこで、まずは1,000台を目標に、市が常設型・防犯カメラの設置を進めることといたしました。安全で安心なまちづくりを市民の皆さんとともに実現するため、広く寄附を募り、防犯カメラの設置を進めてまいりますので、ご協力をいただきたいと考えております。

花火大会
 夏の風物詩として市内外の多くの人々を魅了している、岡崎城下家康公夏まつり花火大会ですが、今年も德川御宗家第18代当主德川恒孝(つねなり)様と、令夫人幸子(さちこ)様のご出席のもと、多くの方々のご協力により、盛況に終えることができました。
 今回の花火大会では、本市が推進しているスマートシティに向けた取組みの一環といたしまして、安全性の向上や混雑の解消に向け、先進技術を活用した、2つの取組みを実施いたしました。
 1つ目の取組みは、特に混雑する殿橋周辺において、3次元・赤外線センサーを用いて、通行人の数や動きなどの、人の流れの分析を行いました。
 2つ目は、東岡崎駅構内に、4台のカメラを設置し、カメラ映像から、人の流れの分析を行いました。
 全国各地では安全性の問題などから花火大会が中止に追い込まれている事例が散見されておりますが、本市では、これらの分析結果を、来年度以降の花火大会における誘導計画や警備体制づくりへ活用し、より安全で快適な花火大会の実施につなげてまいりたいと考えております。今後は他の分野におきましても先進技術などを活用し、様々な課題の解決に向けた取組みを推進してまいります。

幼児教育保育の無償化、新しい学校給食センター
 10月1日からは「幼児教育・保育の無償化」がスタートします。すべての子どもが健やかに成長するように支援するもので、主に、3歳から5歳までの幼稚園、保育園、認定こども園などを利用する子どもたちの利用料が無償化されます。非常に多くの方に関わる、大きな制度改正でありますので、これまでも、利用者への制度周知や、運営法人を対象とした事務説明会の開催などの準備を進めてきたところではありますが、引き続き、関係する皆様への丁寧な説明を行い、円滑な新制度への移行に努めてまいります。
 次に、学校給食センターについてであります。老朽化が進むなど、懸案でありました西部学校給食センターにつきましては、矢作南学区において、地元の皆様から一定のご理解を得ましたので、新西部学校給食センター建設に向けて進めて参ります。

内藤ルネ展、荻太郎展、オカザえもんの国内芸術祭2019
 芸術の秋に向けて、文化振興の取組みを紹介いたします。郷土ゆかりの芸術文化を掘り起こすことは、文化行政として、重要なことであります。

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 岡崎市美術博物館では、11月23日から1月13日まで 、「Roots of Kawaii 内藤ルネ展」を開催いたします。内藤ルネ氏は、岡崎市出身の「カワイイ文化の祖」として知られる、マルチクリエイターであります。戦後民主主義の男女平等の価値観を体現した、ルネの作品は、現代において再び見直され、リアルタイムでは知らない世代からも関心を集めております。今回、生誕の地、岡崎でのエピソードや、貴重な原画作品とともに、人間ルネに迫ります。
 岡崎市美術館では、12月4日から24日まで、「没後10年 荻太郎展」を開催いたします。
 本市の葵市民でもある荻太郎氏は、日本の洋画壇に多大な功績を残しました。没後10年にあたる今年は、初期から晩年までの油彩画を中心に、絵本原画もあわせて、その足跡を振り返る展覧会を開催いたしますので、多くの皆様にご覧いただきたいと思います。

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 また、今年は「あいちトリエンナーレ」の開催の年であり、今回は正式参加しておりませんが、本市におきましても、11月2日から17日まで「オカザえもんの国内芸術祭2019」と題して、本市独自の現代アートの祭典を開催いたします。オカザえもんとのワークショップで制作する、工作や人物画を展示するほか、市民の方と一緒につくりあげる展覧会となっております。図書館交流プラザりぶらを中心に、岡崎シビコ、岡ビル百貨店が会場となりますので、芸術やイベントで街が賑やかになるこの季節、まち歩きを楽しんでいただければと思います。

平成30年度決算
 それでは、本議会に提案をいたしております議案について説明をさせていただきます。
 本定例会には、平成30年度の一般会計、特別会計及び企業会計の決算認定議案を、監査委員の意見を付けて提出しておりますので、まず、その概要をご説明させていただきます。
 初めに一般会計の決算の概要であります。
 一般会計の決算規模は、歳入は約1,268億円、歳出は約1,211億円となりました。純剰余金につきましては、約45億円となっており、このうち、30億円は、今後の財政需要に備え、財政調整基金へ積み立てております。
 歳入では、特に歳入全体の56%を占める市税が、市民税などの増により、前年度と比べ約7億円増収となる約705億円と過去最高額となりました。
 歳出では、福祉分野の支出となる民生費が、全体の37%を占める約445億円と最も大きく、次いで土木費、衛生費、教育費、総務費の順となりました。
 福祉や医療、防災や教育といった基本施策は、しっかりと取り組みながら、インフラの整備や公共施設の建設など、投資的な事業もバランスよく実施できていると思っております。
 次に特別会計であります。
 12会計の総計では、歳入は約625億円、歳出は約618億円、純剰余金は約7億円となっております。
 最後に企業会計であります。
 病院事業会計は、外来患者数は前年度と比較して減少したものの、入院患者数は増加しており、病床利用率は81.4%となりました。
決算状況は、入院や外来収益は増加したものの、給与費や薬品費などの増加などにより、約2億6,000万円の純損失となりました。
 水道事業会計は、給水戸数、給水人口はともに前年度と比較して増加しており、普及率は99%でありました。決算状況は、給水収益は微減となったものの、資産減耗費の減少などにより、約12億9,000万円の純利益となりました。
 下水道事業会計は、下水道への接続戸数、接続人口はともに、前年度と比較して増加しており、普及率は88.7%となりました。
 決算状況は、管渠費が増加したものの、下水道使用料及び他会計負担金などの収入が増加したことなどにより、約5億6,000万円の純利益となりました。
 以上が平成30年度決算の概要でありますが、財政状況は、引き続き健全な状況を維持していると自負しております。

 平成30年度は、夢ある新しい岡崎の実現に向け、着実に施策を進める一方で、社会基盤整備、災害対策、公共施設の保全といった、良好な生活環境の創造や社会保障など市民福祉の向上を図り、将来にわたり成長する、持続可能なまちづくり進めてまいりました。加えて、まちの活性化や魅力を創出する施策も推進してまいりました。
 本市は昨年末に、地域経済や住民生活を支える拠点として、国が新たに設けました「中枢中核都市」にも選定されたことから、今後は、広域的な視点も加えた、まちづくりを進めていくことや、高齢者の健康寿命を延伸し、元気な高齢者が社会で活躍できるような、まちづくりを進めることが必要であると考えております。健全な財政であるからこそ、まちづくりが推進されるものであります。これからも、プライマリーバランスや市債残高などを注視した財政運営に努めてまいります。

条例議案など
 次に、条例議案であります。
 制定条例といたしましては、地方公務員法の一部改正により、会計年度任用職員制度が創設されたことに伴う、「岡崎市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例」、地域の防犯対策に要する事業費に充てるための基金を設置する、「岡崎市・防犯対策・基金条例」、幼児教育・保育の無償化等に伴う「子ども子育て支援法等の一部改正に伴う、関係条例の整備に関する条例」など4件であります。
 一部改正条例といたしましては、住民票に記載された旧氏による印鑑登録を可能にする「岡崎市印鑑登録条例」など7件、合わせて11件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、(仮称)市営五本松住宅を新築するための「工事請負の契約」など6件を提案させていただいております。

 次に、補正予算議案でありますが、一般会計の補正は 6億4,538万2千円の増額、特別会計は 6億903万3千円の増額補正をお願いしております。
 総務費では、本年6月にマイナンバーに関する方針が決定されたことに伴い、体制強化及び利活用の促進を図ることによる、利用環境整備事業費の計上及び発行事業費の増額、民生費では、寄附による福祉基金・積立金の増額、高年者センター岡崎の集会室の照明設備を更新するための施設整備工事・請負費の計上、衛生費では、火災のあったリサイクルプラザの代替え処理をするためのごみ受入処理委託料の増額、農林業費では、県内で豚コレラが発生したことに伴い、防疫体制の強化を図るための家畜伝染病対策本部・関連事業費の計上、土木費では、都市計画道路福岡線整備に必要な用地を購入するための土地購入費の計上、事業の見通しが立ったことによる、東岡崎駅周辺地区整備工事請負費及び乙川河川緑地人道橋整備工事請負費の減額、雨水管渠築造工事など、事業進捗を図るための、岡崎駅南土地区画整理組合事業費補助金の増額、岡崎駅東地区の無電柱化を推進するための道路築造工事請負費の増額、教育費では、WRC世界ラリー選手権などを推進するための、国際スポーツ大会等推進委員会負担金の増額、龍北総合運動場整備において、独立行政法人日本スポーツ振興センターに申請していた助成金が採択されたため、施設購入費の計上などをお願いしております。

 次に、特別会計であります。
 後期高齢者医療特別会計は、過年度分の精算に伴う広域連合への保険料等負担金の計上、介護保険特別会計は、決算剰余金を介護給付費準備基金へ積み立てるための補正や介護給付費の精算に伴う返還金の計上をお願いしております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

広報紙「市政だよりおかざき」、乙川リバーフロント地区整備
 広報紙「市政だよりおかざき」でありますが、10月から、従来の月2回の発行を、毎月1日号の月1回の発行へと変更いたします。それに伴い、今までよりも幅広い年齢層の方に見ていただけるよう、リニューアルをいたします。全ページカラー刷りやジャンル分けをすることにより、見やすく探しやすい広報紙づくりに努めてまいります。

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 また、新たな広報媒体として、同じく10月からスマートフォンアプリのLINEによる情報発信を行ってまいります。現在実施しているフェイスブックやツイッターに加え、SNSから情報を得る手段を増やしてまいります。

 最後に、乙川リバーフロント地区整備についてであります。
 現在、本市の乙川リバーフロント地区のまちづくりは、全国的に注目が集まっており、この秋には、本市を会場とした国土交通省関連の3つの研修会などが開催されます。
 そうした中、7月26日に市民の皆様が待ちに待った籠田公園がリニューアルオープンいたしました。この籠田公園は、QURUWA戦略の7つあるプロジェクトの中で、初めて完成した施設であります。新たに設置した四阿(あずまや)やパーゴラの下で語らう様子や新たに設置した噴水では、元気に水遊びをする沢山の子どもの姿を目にすることができました。予想以上の好評に喜んでおります。噴水については今後、他の場所での導入も検討していきたいと考えております。
 更には、今回の籠田公園の再整備をきっかけに、籠田公園周辺の7つの町内会が小学校区を超えて連携し、地域課題の解決に向けた協力体制を構築したとお聞きしております。今後もこういった整備をきっかけに、周辺住民の方々が主体となった、地域コミュニティの強化に繋がる取組みが創出されていくことを期待しております。

 東岡崎駅周辺地区の複合商業施設「オト リバーサイドテラス」では、既に駐輪場や駐車場がオープンしておりますが、今後は、9月8日のホテルのオープンを皮切りに、パンケーキのおいしいカフェを始め、イタリアンやアメリカ西海岸風のレストランのほか、ホットヨガやエステ、24時間営業のスポーツジムなどの賑わい施設が順次オープンし、11月2日にはグランドオープンのイベントも予定しております。

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 加えて、同じく11月2日には駅と直接つながるペデストリアンデッキの渡り初め、さらにその中央には、多くの皆様の浄財を得て建てられる、高さ9.5メートルという、日本一の高さと偉容を誇る、若き日の徳川家康公の騎馬像がお披露目となります。
 私が子供の頃から「岡崎は家康公の生まれ故郷と言いながら、駅前にまともな像がない」と言われておりましたが、これで変わりゆく岡崎の新たなシンボルができました。今後さらに「夢ある新しい岡崎」が目に見える形として現れてまいります。今後を是非ご期待ください。

 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますよう、お願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。ありがとうございました。 (つづく

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2019年10月27日 (日)

大規模災害被災地派遣状況報告(2019年9月27日)

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 中核市災害相互応援協定に基づく支援要請があり、10月21日(月)に本市職員を長野市に派遣しました。ゆかりのまち提携をしている長野県佐久市からも支援要請があり、先週、同市に職員を派遣しました。台風19号をはじめとする豪雨により被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

 さて、今年もまた一年が経過して、被災地派遣職員の経過報告を受ける時期となりました。それぞれ岡崎市の代表として現地での復興の中心的役割を担いガンバっており、私としては誇りに思いますし感謝しております。
 9月27日(金)、以下の自治体へ派遣した職員から、支援業務の活動について中間報告を受けました。
・宮城県山元町(東日本大震災復興事業)
・宮城県亘理町(同上)
・広島県東広島市(平成30年7月豪雨復興事業)

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―報告会での市長コメント―
 ただいまの皆さんの報告を受けまして、それぞれが重要な業務を担い、山元町、亘理町(わたりちょう)、東広島市の復興のために尽力いただいていること、また着実に成果が表れてきていることがわかりました。引き続きの支援をお願いします。
 東日本大震災から8年が経過し、平成30年7月豪雨からも1年が経過する中で、それぞれの被災地への関心が少しずつ薄らいでいるようにも感じますが、今年も8月に九州北部で発生した豪雨災害や、今なお千葉県で停電が続く台風15号による災害など、全国各地で大規模な自然災害が起こっています。
 あってはならないことですが、岡崎市でもいつ大規模災害が発生するかわかりません。万一の際には、皆さんの経験は大きな意味を持つことになりますので、被災地ならではのことを勉強し、たくましくなって岡崎に戻ってきてもらいたいと思います。慣れない場所での生活は大変だと思いますし、まだまだ暑い日が続きますが、体調には十分気を付けてください。
 最後に、これまでに被災地への派遣を終えた皆さんは現地の方々と密な関係を築き、職務にやりがいを感じて充実した表情で帰ってきました。
 この機会を自分自身にとって貴重な経験と捉えて、引き続き被災地の皆さんのために頑張ってください。よろしくお願いします。

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2019年10月25日 (金)

リレー・フォー・ライフ・ジャパン2019岡崎

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 〝がんの征圧〟とともに〝がんとの共生〟運動を訴える「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」は、岡崎で開催されるようになって10回目を迎えました。今年は9月28日(土)から翌日にかけて、中央総合公園多目的広場で行われました。

―挨拶―
 皆様、こんにちは。岡崎市長の内田康宏です。
 台風18号が近づく中、天候にも恵まれ、本日は、岡崎市で10年目の節目を迎える「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2019岡崎」が、このように多くの皆様のご参加により開催されますことを、心からお喜び申し上げます。
 また、今年度は、記念すべき第1回目の開催場所であります、この岡崎中央総合公園に10年ぶりに戻ってまいりました。私も県議の頃から毎回参加しておりうれしく思っております。本日の開催に向け、早くから準備・調整にご尽力いただきました主催者の皆様に、深く敬意を表します。

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 さて、「がん」は30年以上にわたり、日本人の死亡原因のトップであり、2人に一人ががんに罹る「国民病」とも言われております。一方で医学の進歩により、早期発見・早期治療による治癒が望める病気にもなってきております。
 このような中、国では「がん予防」「がん医療の充実」「がんとの共生」の3つを柱とした計画が推進されております。
 本日の「リレー・フォー・ライフ・ジャパン岡崎」は、柱の一つであります「がんとの共生」を目指す皆様が集い、がんと闘う人の勇気を称えるとともに、がん患者への理解を深めるイベントとして、愛知県内で最も定着していると伺っております。
 今回も、ここにお集まりの皆様により、24時間、途切れることなくリレーウォークが行われ、「がんとの共生」の輪がさらに広がることを、期待しております。
 終わりに、このリレーウォークを通して、交流の輪が広がりますとともに、サバイバーの皆様とまたお会いすることを心より祈念いたしまして、私からの激励の挨拶とさせていただきます。体調に気を付けて、頑張ってください。

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2019年10月22日 (火)

第47回 生徒市議会

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 多くの夏の行事と恒例の東京出張などが重なり、少々遅れましたが、昭和47年(1972年)に始まって以来47回を数える、令和を迎えて初めての生徒市議会(8月8日開催)について御報告申し上げます。
 毎年、夏の一番暑い時期に熱心に提案、質疑をされる中学生代表の真摯な姿は岡崎の夏の風物詩の一つとなったような気もします。こうした催しが毎年継続的に行われていることも岡崎の伝統であり、教育の成果であると思っております。
 〝働き方改革〟が強く叫ばれる昨今、授業、学校行事に加えて、他市ではあまり行われていない中学生による議会の運営準備にお力添えを頂いている先生方には特に感謝を申し上げます。
 以下、当日私がお話した内容、各校別の提言、質問にお答えしたことを列記させて頂きます。

―当日の挨拶―
 皆さん、こんにちは。市長の内田康宏であります。
 市内20の中学校を代表する60名の皆さんが市政に関心を寄せ、一生懸命考え、提案してくださり
第47回の生徒市議会がこのように開催できましたことを大変嬉しく思います。
 本日の各学校からの提案は、中学生らしい視点で市政を見つめ、熱意を感じさせるものばかりでした。
 「ふるさと岡崎」が大好きで、さらに住みやすい街にしたい、安心できる街にしたいと願い、質問・提案する皆さんの真剣な姿をとおして、「夢ある新しい岡崎」を担う次世代のパワーを感じることができ、大変嬉しく思いました。

―各学校の提案と私の講評―
①「岡崎アピール」についての提案
1.葵中・・・『岡崎市への愛着を図る「岡崎検定」の実施。「岡崎検定」を市の職員への採用法の一つにする』
(答)すでに家康公検定を続けて行っており、本市の歴史アピールに十二分の効果があったと考えております。さらに岡崎市の経済、社会、文化、地理なども含めたものができれば、面白いと思います。良いものができればぜひ使って見たいと思います。

2.福岡中・・・『それぞれの学区の魅力をマンホールの蓋にデザインする。観光客に楽しんでもらうために、乙川リバーフロントのQURUWA内に設置する』
(答)すでに岡崎城と花火、桜などを絵柄にとり入れたマンホールの蓋がつくられ使われております。さらに今後、岡崎出身のマルチ・クリエーター、内藤ルネ氏の絵をモチーフにした、新たなマンホール蓋を作成する予定でおります。また同じデザインのカードを作って様々なイベントでマンホール・カードとして使用しております。

3.六ツ美中・・・『地域のコミュニティを広げるため「パートナー市民制度」を導入する』
(答)すでに岡崎出身者、岡崎が好きな人を対象とした岡崎サポーター制度を旧岡崎活性化本部(現・岡崎市観光協会)によって行っております。テーマをしぼった「パートナー市民制度」(悠紀斎田お田植えまつりなど)を六ツ美で行ったら面白いと思います。

②「環境・防災」についての提案
4.河合中・・・『「岡崎ホタル検定」の作成を考える「ホタルサミット」の実施』
(答)長年ホタルの保護、育成に尽力されていることに感謝します。「ホタル検定」や「サミット」の開催によって新たに活動に参加される方が増えることを期待します。

5.南中・・・『防災・減災を考えた、書き込み可能な「防災ファミリーマップ」を家族で作成する』
(答)防災で一番大切なことは、いざ災害という時に自分はどうするべきかを考えておくことです。ふだんから家族で話し合って「防災マップ」を自分たちで作るというのは素晴らしいアイデアです。

6.岩津中・・・『火の用心のシンボルとして、消防本部のマスコットキャラクターを制作し、防災意識を高める』
(答)すでに岡崎市にはゆるキャラと呼ばれるものが12コ以上あり、カレンダーが作られているほどです。しかし防災アピールのための良いキャラクターができれば、ありがたいと思います。

7.新香山中・・・『岡崎市一斉ライトダウンデーを設け、3分間完全消灯を行う』
(答)病院や警察・消防署など公的施設ではどうかと思いますが、一般家庭で行うのはセレモニーとして面白いと思います。しかし実態は、省エネ電化製品の普及により、電力会社は電気の消費が減って困っているのが実態です。

8.額田中・・・『隣接する他市と「広域防災協定」を結び、災害時に互いの避難所を共有できる体制づくりをすることで、いざというときの安心感を得ることができる』
(答)すでに西三河の9市1町では、様々な協力関係を持っていますし、県外の複数の自治体とも防災協定を結んでおります。今後さらにそうした協定を増やしたいと思います。

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③「国際化」についての提案
9.甲山中・・・『籠田公園から天下の道にかけて、外国人による大文化展の会場にする。岡崎市のグローバル化と街の活性化の両立を目指す』
(答)籠田公園から、天下の道、桜城橋までのスペースは、様々な方々の多様な活用の場として使っていただく場所です。「国ごとの日」(日本の日、アメリカの日、イタリアの日など)をつくって、それぞれの国のPRをしてもらうといいかもしれませんネ。

10.城北中・・・『外国人との共生の第一歩として、中学生が外国人観光客にインタビューやアンケートを行い、その結果を広報する。』
(答)TV番組で同様のものがあり、時々見ております。中学生の視点で効果的なアプローチができたら良いと思います。

11.東海中・・・『世界に目を向けるため、いろいろな国の郷土料理を給食の献立にする』
(答)アメリカの大学などで「国ごとの日」(インド・ナイト、日本デーなど)を設定して、食堂でその国の料理を出すことがあります。しかし、全市の中学校で同時に同じことができるかどうかは分かりません。一度検討してみたいと思います。

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④「健康・福祉」についての提案
12.美川中・・・『市民病院のキッズルームの充実』
(答)具体的に良いプランを考えて下さい。さらに充実させてゆきたいと考えます。

13.竜海中・・・『多くの人が関わる、安心・安全な「子ども食堂」』
(答)今の世の中で起こっている深刻な問題にも関わる重要なことがらです。十分参考にしたいと思います。

14.竜南中・・・『定期的に学区の施設を開放し、「遊ぶ会」を実施することで、世代を超えた交流を図り、学区の絆を深める』
(答)乙川河川敷で毎年、「昔の子供の遊び」を教えたり、「花火」の安全な遊び方や「ボート」のこぎ方の講習などを行ったりしています。うまく運営して行くためには良い指導者を見つけることが大切です。

15.北中・・・『オリンピック・パラリンピックを機に、小中学生のスポーツとの関わりをさらに深める』
(答)来年の東京オリンピックで、岡崎市は中国とモンゴルのホストタウンになっています。モンゴル・アーチェリーチームは岡崎をキャンプ地としてスポーツ交流も行なっています。今後、特別な賞を作って子供達の交流を行う予定です。

16.翔南中・・・『市内の病院に癒しの場を作る』
(答)病院は治療を行う所で、イベントは病院の都合を確かめながら行う必要があります。しかしやさしい気持ちは素晴らしいと思います。

⑤「未来の岡崎」についての提案
17.矢作中・・・『アースワークを矢作川で行うための砂地の復活と、自然を生かした新たなフィールドを創出する』
(答)矢作川の自然を活用しようという考えは素晴らしいと思います。矢作川は国の管理下にある一級河川ですが、岡崎市としてはフリーなスペースを使って、様々なスポーツができるようにしたいと考えています。今後、近隣の都市と共にサイクリングロードを整備してゆきます。

18.常磐中・・・『岡崎独自の地域通貨を導入する。市内でのメリットを多くすることで、市内を潤すシステムにすることができる』
(答)すでに町内会や商店会においてお祭りやイベントの時に期間限定で行ったことがあるようです。キャッシュレス時代とは逆のようですが、一度検討してみます。

19.矢作北中・・・『これからの時代の都市整備の在り方を、岡崎から発信する』
(答)各地方自治体では、それぞれ国や県の承認の下に都市計画というものが考えられており、具体的にマスタープランが策定され、そうした流れの中で施策が行われています。
 自転車専用道路はできる所ではすでに設定しておりますが、ヨーロッパで行われているようなものにするためには道路整備が必要と思います。

20.六ツ美北中・・・『愛知環状鉄道を拡大し、訪れたい街として観光活性化につなげる』
(答)愛環鉄道を岡崎の未来のカギと見たことは素晴らしいと思います。現在、西三河の重要な都市課題の一つが朝夕の通勤渋滞対策であります。これは、東京、大阪に比べ、愛知の公共交通が未発達であることが主要な原因であります。
 これを解決するためには、愛知環状鉄道を高度機能化する必要があります。すなわち複線化をして高速化(急行・特急を走らせる)することにより車の使用を減少させなくてはなりません。さらに将来的には中岡崎駅と名鉄岡崎公園駅を、名古屋の金山駅のように総合駅化して岡崎中央駅(セントラルステーション)にするべきと考えます。
 将来、岡崎が50万都市となった時、この事案は、誰が市長になっても避けられない課題でありますので、若い皆さんには特にお願い申し上げます。

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―統括―
 20校それぞれが明日の岡崎を考えて、素晴らしい質問や提案をしていただきました。真剣な姿を通して、皆さんは次世代の頼もしい担い手であると、確信いたしました。
 さて、私からは、最近の岡崎の様子をお知らせしたいと思います。
 本日の提案にもいくつか出てきました「乙川リバーフロント計画」につきましては、現在、着々と整備が進んでおり、先月には籠田公園がついにリニューアルオープンしました。
 さらに、昨年の生徒市議会で提案があり、中学生の皆さんに名称を選考していただいた、人道橋の「桜城橋(さくらのしろばし)」も、桜の開花時期となる、来年の3月22日の完成を目指し、整備を進めております。

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 加えて、東岡崎駅の北東街区でも「オト リバーサイドテラス」と名付けられた、9階建てのホテルを含む新たな商業施設が順次オープンしてまいります。来月9月8日のホテルのオープンを皮切りに、パンケーキのおいしいカフェをはじめ、イタリアンやアメリカ西海岸風のレストランのほか、ホットヨガやエステ、24時間営業のスポーツジムなどが続々と登場し、11月2日にはグランドオープンを迎えますので、楽しみにしていてください。
 また、この11月2日には、東岡崎駅と直接つながる中央デッキがいよいよ完成します。その上には市民の皆様のご協力により1億円を超えるご寄附を得て、高さ9.5メートルという、日本一の高さと偉容を誇る若き日の徳川家康公の騎馬像がいよいよお披露目となります。駅のホームや名鉄電車の窓からも見え、間違いなく岡崎の新たなシンボルとなります。

 これらのリバーフロント計画はただ形を作って終わりではなく、そこに出来上がった空間を活用して、いかに街の賑わいを作り出すかということが大切です。
 その点で、甲山中の「外国人による大文化展」の提案や、福岡中の「学区の魅力をマンホールの蓋にし、QURUWA内に集める」といった提案は大いに参考にしたいと思います。

 そして、北中の提案にもありましたように、来年は東京2020オリンピック・パラリンピックの年であります。既にご案内のとおり、岡崎市はオリンピックの聖火リレーのルートに選ばれました。場所は岡崎城周辺が選ばれており、岡崎城付近をスタートして、桜城橋をゴールとするような、岡崎市をPRするのに相応しいルートになるようですので、ご期待ください。
 来年の夏には龍北総合運動場もリニューアルオープンしますので楽しみにしてください。
 そのほかにもアウトレットモールの進出と区画整理が行われる東部地域において、民間による大型の市民プールやスポーツ施設を額田地区の山の活用計画と併せて考えております。
 このように、これから数年のうちに、これまで多くの市民のご協力により全市的に手がけた事業が次々と実現を迎え、岡崎の景観や人の流れも大きく変わってまいりますのでぜひ楽しみにしていてください。

 また、本市では昨年度から、西三河の各市に先駆けて小中学校のエアコンの設置を行ってまいりました。
 小学生や中学生の皆さんにはもう暑い思いはさせない、という思いで進めてきましたが、夏を前に全小中学校にエアコンを設置できたことは素晴らしいことであり、これから快適な環境の中でのびのびと学習活動や学校生活を送っていただきたいと思っております。
 このように様々な事業を展開していく究極の目的は、岡崎の子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築くためであります。
 生徒市議会で、中学生の斬新な考えに触れたり、市民対話集会で高校生と明日の岡崎について語り合ったりすることで、次の世代を担う若い皆さんの思いや願いを一つでも実現できるよう、私も全力で取り組んでまいります。
 今日のこの機会を一つの行事として終わらせるのではなく、皆さん自身で、自らのふるさと、岡崎のことを考え、世の中のあり方、政治や経済のことを考える契機として頂きたいと思っております。これまでも皆さんの先輩の中から議員や公務員となってガンバってみえる方もいます。外国との姉妹都市訪問をきっかけに外交官になって活躍してみえる方もいます。
 最後になりましたが、本日の生徒市議会で夢と希望のある提案をしてくれた次世代を担う中学生の皆さん、そして企画・運営面で支えてくださった方々に心より感謝申し上げまして、私からの講評とさせていただきます。ありがとうございました。


第44回 生徒市議会 (2016.08.28)

第42回 生徒市議会 (2014.09.24)

第41回 生徒市議会 (2013.09.04)

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2019年10月21日 (月)

『リバ!』2019年11月号

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内田康宏事務所から『リバ!』2019年11月号発行のご案内です。
市長のコラムは「岡崎は名古屋ではない!」です。

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2019年10月18日 (金)

令和2年度 当初予算編成説明会

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 9月26日(木)、市の幹部(部長、課長)を対象にした新年度予算編成に向けての説明会を行いました。私の考えを御報告申し上げます。


 令和2年度の当初予算編成にあたり、私から皆さんにご挨拶申し上げます。
 日頃の市政運営におきまして、職員の皆さんには、日々、業務に精力的に取り組んでいただき、まずもってお礼を申し上げます。
 さて、令和2年度は、第6次・岡崎市総合計画・後期基本計画が最終年度となるとともに、私が市長就任以来、計画的に進めてきました事業が次の段階へ進んでまいります。
 具体的に挙げてみますと、籠田公園や桜城橋など乙川リバーフロント地区整備、東岡崎駅周辺においては、11月2日にグランドオープンを迎える、「オト リバーサイドテラス」やペデストリアンデッキの整備、そして多くの市民の浄財による、高さ9.5メートルという日本一の高さと偉容を誇る若き日の徳川家康公の騎馬像の設置、南部においては、JR岡崎駅のペデストリアンデッキなど周辺整備に加え、藤田医科大学・岡崎医療センターの開業などであります。

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 これらが次々と実現を迎え、本市の景観や人の流れも大きく変わってまいります。今後は、これらを活用し、市民が楽しく快適に暮らすことができる賑わいのある街にしていくことになります。
 また、阿知和地区・工業団地の造成、龍北総合運動場の整備、福祉・総合相談窓口の整備など複数のプロジェクトも進行してまいります。東部においても、間もなく民間によるアウトレットモールが着工し、区画整理も始まります。
 本市としては、これからも未来の「50万都市・岡崎」を念頭に、まちづくりを考えていきます。今後は、将来的に人口減少局面に入っていくことを踏まえ、「中枢中核都市」として、広域的な視点も加えた、まちづくりを進めてまいります。そして、高齢者の健康寿命を延伸し、元気な高齢者が社会で活躍できるような、まちづくりを進めるとともに、市政運営においては、市民サービスの向上と行政の効率化を図る必要があります。
 これらを踏まえ、市内各地域の個々の地勢的状況を考慮しつつ、これから数か月にわたり、来年度の当初予算編成にあたるわけですが、依然として、雇用や所得の環境は改善しているものの、世界経済の影響により、近年好調であった市税収入に陰りがみえることもあり、大変厳しい状況が想定されています。ますます市民の要望が多様化する中、「市民税を10%カットする」と非現実的なことを言っている方もいるようですが、私は現実的な政策を継続してまいります。
 そのような状況の中、これまで進めてきた「夢ある新しい岡崎」づくりを進めていくためには、市民サービスの質と市民満足度の向上を中核に据え、次の2つの視点により、予算編成にあたっていただきたいと思います。

1.岡崎市全体を俯瞰して考える
 今年の7月に「夢ある新しい岡崎へ2019」と題した動画を職員全員に見ていただきました。これは偉大なる先人の取り組みと、私が市長就任以来取り組んでいる施策を、改めてご理解いただくためであります。
言うまでもなく市役所の業務は多岐に渡っており、どの部署も市民生活を支えるために必要不可欠なものであります。だからと言って、自分の部署のことだけを考えていれば良いものではなく、市の取り組みを深く理解し、しっかりと連携することで、より効果的・効率的に事業が進められます。
 皆さんは各部署の長であると同時に市の幹部でもあります。
 自身の部署だけ予算が獲得できればいいというスタンスでは、どこかで歪みが生じます。
 狭い視野で判断するのではなく、持続可能なまちづくりを行っていくための、オール岡崎の視野を持って判断してください。

2.「賢い支出」を意識する
 ある経済学者は「賢い支出」、すなわち、支出をするときは、将来的に利益・利便性を生み出す事業に対して行うことが望ましいと言っています。この考え方は経済に限らず役立つものであります。
 例えば、長々と難しい議論を積み重ねた割にはあまり効果的な対策を打てていない、補助金を交付し続けているが、思うような成果が上がらないなどといった事例はたくさんあります。その原因の一つは、古い慣習や先入観、前例踏襲に囚われて、賢い支出ができていないからです。
 そうしたことにならないよう市民の声を聞いてください。統計やアンケート調査など客観的なデータを詳細に分析して、もう一度しっかりと考えてみてください。

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(愛知県立岡崎聾学校における市民対話集会。2019年8月5日)

 私は、「顔の見える民主主義」をモットーに平成25年度から市民対話集会を行っており、各種講演会や政策説明会を合わせると、その開催は延べ380回を超えております。時には大変厳しい意見もありますが、高校生などの若い子から思いもよらない意見が出てくることもあり、その中に真の市民ニーズが潜んでいることもあります。
 そうした声を積極的に聞くことで、事業の方向性が見えてくると思います。予算が厳しいからこそ、より「賢い支出」を考えてみてください。

 最後になりますが、現在、国を挙げて働き方改革が進められています。小手先のものでなく、抜本的に仕事のやり方を変えていくことが求められております。
 日頃私は、観光産業都市・岡崎を標榜していろいろな施策を推進しておりますが、まずは岡崎市民自身が「面白い!」と思える街でなければ、誰も岡崎には来ないと思っております。同じように市民が満足する行政運営を行っていくためには、業務を遂行する職員が、健全でなければなりません。
 市民から見れば職員の皆さんは「人財」という地域資源であります。
 部長、課長のみなさんが先頭に立ち、働き方改革を踏まえた予算を編成してください。そして、岡崎市民、ことに子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築きあげることができる新年度予算となることを期待しております。
 ともに素晴らしいふるさと岡崎を築いてゆきましょう。

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2019年10月16日 (水)

市長定例記者会見(2019年9月25日)

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 9月25日(火)の定例記者会見の内容を掲載します。三つの事柄について御報告申し上げました。

1.家康公像・ペデストリアンデッキ完成
 岡崎市の新たなシンボルとなる、若き日の徳川家康公の騎馬像が、いよいよ完成します。
 家康公の騎馬像につきましては、平成27年度より、企業・市民の方々にご寄附を募って制作を進めてまいりました。後ほど、改めてご紹介する、名鉄・東岡崎駅前のペデストリアンデッキの上の「家康公ひろば」と呼ばれる中央広場に、家康公の騎馬像を設置することになりました。
 お披露目の場としましては、令和元年11月2日、土曜日に関係者による記念式典を行い、そのあと、午前11時より一般公開いたします。

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(完成イメージ図)

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(建設中の家康公像の台座)

 高さ9.5メートルという、日本最大級の高さと偉容を誇る若き日の徳川家康公の騎馬像が、どなたでも間近でご覧いただけるようになりますので、ぜひお近くで、迫力ある若き日の家康公をご覧ください。
 そして何よりうれしいのは、制作費の殆どが多くの企業や個人の方からの寄附により賄えることであります。1億円を超える寄附を集めることができましたのも、本市が徳川家康公の生誕地であることを誇りに思う、市民の方々の強い愛郷心があればこそと、ご寄附、ご協力をいただいた皆様に、改めて感謝する次第であります。
 私が子どもの頃から「岡崎は家康公の生まれ故郷と言いながら、駅前にまともな像がない」と言われておりましたが、これで変わりゆく岡崎の新たなシンボルが、また一つできました。
 この像は、駅のホームや名鉄の車窓などからも眺めることができ、間違いなく本市の新たなシンボルになると確信しております。今後さらに、「夢ある新しい岡崎」が目に見える形として現れてまいりますので、ぜひご期待ください。

 また、冒頭でお話させていただきました、東岡崎駅前のペデストリアンデッキにつきましても、家康公像のお披露目にあわせて、通行が可能となります。
 このペデストリアンデッキは、駅利用者の利便性や安全性を確保するとともに、岡崎市の玄関口としてふさわしい、魅力ある都市空間の創造を目的として、平成29年度から整備を進めてまいりました。この度の完成により、乙川河川緑地や民間商業施設「オト リバーサイドテラス」と連携し、回遊と滞留が生まれる、賑わいや憩いの空間が誕生いたします。

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 ペデストリアンデッキの特徴ですが、東岡崎駅を出たかたが、家康公像を見ながら徐々に像に近づけるよう、通路部分は緩やかなカーブを描いております。
 また、家康公像と乙川がよく見えるよう、屋根類は片側に寄せ、駅の高さから民間商業施設まで滑らかに移動できるよう、全体を緩やかな一定の勾配(こうばい)で連続させています。さらに、景観上の工夫といたしまして、風景の中で過度に浮かび上がらないよう、橋桁(はしげた)の塗装を落ち着きのあるダークグレーとし、路面の舗装はグレーから白へのグラデーションを活かしております。加えて、家康公像・周辺の舗装には、白色の御影石のタイルを使用することで、美しく均質な設(しつら)えとしまして、周辺の景観や家康公像と調和する、岡崎らしい、上質で風格のあるデザインとなっております。
 なお、駅前道路に設置予定のエレベーターや、エスカレーター等につきましては、12月末の供用開始を予定しております。
 このたび、本市の新たなシンボルとなる徳川家康公像と、主要回遊動線「QURUWA(くるわ)」を構成する新たな動線・ペデストリアンデッキが完成することで、川と街が融合した、岡崎の象徴的な風景を堪能していただける空間が誕生することを、大いに期待しております。

 最後に、先ほどご案内いたしました記念式典についてですが、お手元の資料にありますとおり、関係者をお呼びして、11月2日、土曜日の午前10時より東岡崎駅前広場の特設テントで式典を行います。
 その後、東岡崎駅3階の東改札へ移動し、テープカットを行った後に、ペデストリアンデッキの渡り初めを行いながら「家康公ひろば」まで移動し、家康公像のお披露目を行う予定でありますので、よろしくお願いいたします。なお、一般公開は、この式典のあとになります。

2.德川恒孝氏の三河武士のやかた家康館名誉館長就任等について
 三河武士のやかた家康館の名誉館長を、徳川ご宗家・第18代の德川恒孝(つねなり)様に委嘱し、10月1日から就任していただきます。

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(「オト リバーサイドテラス」視察中の德川恒孝さん御夫妻)

 ご宗家と岡崎市は、家康公検定や徳川家康公・作文コンクールを通じて、親交を築いてまいりました。さらに、平成27年の徳川家康公顕彰四百年事業では、家康行列や記念シンポジウムをはじめ、数多くの事業のためにお越しいただき、これを契機に、つながりを大切に深めてまいりました。
 今年は、11月に高さ9.5メートルという、日本最大級の高さと偉容を誇る若き日の家康公像がお目見えし、また家康公生誕の岡崎城天守が再建60周年を迎えるなど、岡崎市と家康公にとって、記念すべき年です。こうした機会に、家康館の名誉館長のご就任について依頼したところ、ご承諾いただき、就任していただく運びとなりました。

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 また、岡崎城で10月1日から販売する御城印(ごじょういん)の「岡崎城」の文字を、揮毫(きごう)いただいております。御城印は、岡崎城・再建・60周年事業の期間である、10月1日から12月28日までは、特別版を販売し、12月29日以降は通常版を販売します。

3.第2回全国Bizサミットの開催
 全国ビズサミットが、岡崎市で開催される運びとなりましたので、お知らせいたします。
 平成25年10月、岡崎ビジネスサポートセンター・オカビズを、岡崎商工会議所と共同開設しまして、今月末で6年が経過します。多くの中小企業・小規模事業者の経営相談を受け、売上アップに特化した経営支援を続けてきました結果、相談件数は13,000件を超え、200件近くの創業を支援してまいりました。
 こうした取り組みや成果は、国をはじめ、全国から注目を集めており、本市がモデルとした、静岡県・富士市のエフビズをモデルとする、産業支援センターが、全国各地に開設されております。

 このような状況の中、さらなる中小企業支援の輪を広げるため、昨年、第1回全国ビズサミットが、静岡県・富士市で開催され、全国各地から多くの自治体が参加しております。

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 そして、第2回・全国ビズサミットの開催地につきましては、全国で初めて自治体主導で、常設のエフビズ型・産業支援センターを開設した、「岡崎市」で開催することが、全会一致で決定されました。
 令和初となるビズサミットは、10月18日・金曜日、19日・土曜日の二日間の開催となりますが、一般の方には18日・金曜日のセレモニーと記念対談への参加が可能となっています。なお、19日・土曜日は、ビズ関係自治体の勉強会を予定しております。
 全国各地から、ビズモデルを開設した20の自治体の首長をはじめ、ビズ開設に向け準備中の自治体、関心のある自治体や、事業者など、多くの皆様が集まります。ビズサミットの開催を契機とし、ビズを開設している自治体を中心に、その成果、課題等を共有することによりまして、相互の支援力、連携力の向上を図り、本市をはじめ、各地域の産業活性化や、地方創生に繋げてまいりたいと考えております。
 併せまして、全国各地から多くの皆様が来岡されますので、東岡崎駅前に設置いたします、若き日の徳川家康公の騎馬像や、QURUWA戦略など、本市の情報を全国に発信いたします。
 本日お集りの皆様におかれましては、ビズサミット開催の情報発信にご協力をいただくとともに、ビズサミット当日の取材も、お願いできればと思っております。
 私からの説明は、以上です。

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2019年10月14日 (月)

モンゴル訪問記 12.バヤルタイ(さようなら)

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民族の祭典「ナーダム」
 日本に帰ってから、多くの方から「馬乳酒」の味について尋ねられた。一口に言って「酸味のあるヨーグルトドリンクのような甘酸っぱい味」であった。中には観光客用に炭酸水を混ぜて飲みやすくしたものもあるという。モンゴルでは伝統の飲み物であり、日本の梅酒のような健康酒として子供から大人まで愛飲している。
 また酒やお茶に家畜の乳を入れることが一般的で、馬の乳だけでなく、牛やヤギ、ラクダの乳も使われるそうだ。私は馬乳酒しか飲んでいないが、個人的にはホテルで飲んだコーヒーミルクセーキの方が口に合っている。

 もう一つモンゴルについて記述する場合、はずすことができないものが、民族の祭典「ナーダム」である。ちょうど私達が訪問する前に終了したようであるが、毎年7月11日から3日間、国をあげて行うお祭りである(国家ナーダム)。モンゴル相撲と弓射(きゅうしゃ)、競馬の3種の競技が様々な形で全国各地で行われている。
 そもそもは騎馬民族として遊牧生活をするモンゴル人が大地の神と祖先に感謝の意を表す祭りとして始まったという。中でも競馬が一番有名である。かつて私の友人の娘も日本から参加したことがあり、その時の写真を見せてもらったことがある。
 騎手は7歳から12歳の子供達が務めることになっている。レースは馬の年齢ごとに2歳馬は15km、5歳馬は28km、6歳馬以上の成馬は30kmとそれぞれ全国から集まった数百頭で順位とタイムを競う。
 中には騎手が落馬して馬だけゴールしたり、途中馬が死亡したりすることもあるという。その他に羊の皮で作った獲物を、馬に乗った男達が奪い合う競技もある。

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 ところで、「おかしなことを言う奴だ」と思われるかもしれないが、モンゴル滞在中に郊外の緑の草原と青い空と白い雲を眺めていて、初めての体験であるはずなのに、なぜかなつかしい想いがしたことが実に不思議であった。
 「ひょっとすると前世でモンゴルの馬に乗って草原を走っていたことがあるかもしれない」ともらしたところ、「一度占い師にみてもらったら」と言って笑われてしまった。
 いずれにしてもどこへ言っても笑顔と温かいもてなしで迎えられた訪問であった。
 連載の最後は「幸せと共にまたあなたと会いたい」という意味のモンゴル語「バヤルタイ」(さようなら)で結ぶことにする。

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*その後、9月10日~19日の期間、再び岡崎でモンゴルアーチェリーナショナルチームの秋のキャンプが行われた。お世話を頂いた愛知産業大学の皆さんとサガミコーポレーション様には感謝を申し上げます。

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2019年10月11日 (金)

モンゴル訪問記 11.モンゴル抑留、26日の夕食会

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モンゴル抑留
 すべての公式日程を終えた我々は、さわやかな気分でウランバートルの市街地へと足を進めた。渋滞する夕暮れの道を車で移動するよりも歩いた方が早いということで、ホテルの夕食会場に向かった。会場にはモンゴルの経済界の要人も招かれているという話であった。
 中心街には外資系の新しい高層ビルが点在するが、ビルの多くは4~5階建てで、社会主義時代にソ連邦の指導と援助の下に造られた建物のようである。また、表通り沿いにある大きなモンゴル国立歌劇場は古めかしくも凝った装飾に彩られた立派な建物である。

 司馬遼太郎氏の『モンゴル紀行』によると、どうやらこうした建物の多くは戦後抑留されていた日本兵を動員して建てたものであるらしい。モンゴルに抑留されていた1万2千人あまりの日本人のうち、1600人が亡くなっている。これは決してモンゴル国に対して文句を言っているのではない。当時モンゴルはスターリンの政策には従うしかなかったのである。
 いずれにせよ日本は先の大戦に敗れたために一部の国から必要以上に過重な要求をされることになった。
 確かに古代であるならば、敗戦国は勝者に対して「問答無用」で服従しなくてはならなかった。近代から現代にかけての戦争の裁定は国際法の下に行われるようになったが、太平洋戦争の敗戦の混乱期には日本人の方もかなり非人道的な扱いを受けている。そうした事実をなぜ我が国はもっと広く発信していかないのだろうか? 戦後長らく相手国の人間を抑留して食べ物も満足に与えず重労働に使役するというのは完全な国際法違反である。共産主義の信奉者は常々、立派な理想主義を唱えているが、実際に歴史のページをめくってみると、御都合主義で自分勝手なことをたくさん行ってきている。しかも都合の悪いことは決して認めようとはしない。我々はそのことを忘れるべきではない。

26日の夕食会
 市役所から15分ほど歩いた我々は夕食会の行われるホテルのレストランの別室に通された。会場にはモンゴルアーチェリー協会のツァガン会長はじめ、日本で言えば経団連のようなモンゴルビジネス評議会のバヤンジャルガル・ビャンバーサイカーン議長も同席されていた。
 公式日程がすべて終わったため、夕食会はなごやかな雰囲気の中で行われた。私もこの日は朝から緊張の連続であったため、まさに肩の荷を下ろした気分であった。

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 来春に行われるモンゴルの国政選挙には、エルデネボルド副会長が立候補することを本人の口から聞いていたが、どうやら大統領の要請で、ツァガン会長も再度の出馬ということになりそうである。ツァガン会長の場合、経歴から考えると当選後即入閣となりそうである。今回我々はモンゴルの国政の中核を担う人々のもてなしを受けたことになる。
 「あなたも来秋には選挙があるそうで、我々もできる限りの協力をします」と温かい言葉を頂いたものの、日本の法律では外国人の選挙応援や支援を受けることはできないため、その旨を伝え、気持ちだけ頂くことをお話し、お礼を申し上げておいた。ところが帰国後何気なく調べてみたところ、選挙運動をすることは問題がないようであった。そう言えば、私もかつてアメリカ人の友人に選挙の応援をしてもらったことがあった。
 様々にフランクな話が続き、その間に中国やロシアの習慣の影響であるのか「トクトイ!」(乾杯)と13回も杯を上げることになった。もちろん私はこの習慣にまともにお付き合いすることはできないため、もっぱらジュースやお茶で応えていた。ここでは酒の苦手な人は初めからそのことを相手にハッキリと伝えておいた方がよい。

 モンゴルビジネス評議会のバヤンジャルガル議長はモンゴルに対する日本の投資やビジネス環境について具体的な話をされた。ビジネス評議会には、国内企業はじめ数多くの世界の企業が加盟している。三菱UFJ銀行や日本大使館もそのメンバーとなっている。
 バヤンジャルガル議長は以前は国営の鉱産企業の代表であり、現在は公共公益施設エネルギー関連企業の代表をしてみえる。将来は北東アジア全体をカバーするエネルギー拠点としてのモンゴルの立場を確立したいという夢を語られた。
 またツァガン会長は1990年代に自由化に転換した折に日本から大きな支援を受けたことを感謝された。「当時、外国からの支援の60%は日本からのものであり、私達はそのことを忘れていません」と言われ、さらに続けて「モンゴルは平和な国です。大空、太陽、星、草原、風の音、雨などを体で感じてほしい。次回はぜひ御家族でおいで下さい。その時にはゴビ砂漠でラクダに乗りましょう。確かにあなたも私も忙しい身です。しかしあなたが再訪される時には必ず時間をつくります。そのためには来秋の選挙はぜひガンバって下さい」と私を励まして下さり、「再選に乾杯!」と杯を上げられ大笑いとなった。

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 最後に私から岡崎の伝統工芸品の一つでもある「かぶら矢」の飾り物を贈呈し、先方からはモンゴルの馬頭琴の本物がプレゼントされた。(この「馬頭琴」は市役所1階のホールで「名誉記章」や「市のスプーン」と共に展示されているのでぜひ一度御覧下さい。)
 宴席は夜の8時過ぎにお開きとなり、市内視察ができなかった我々はデパートが10時まで営業していることを知り、オミヤゲ物の購入のために近くのデパートへと案内された。
 そこで驚かされたのはオミヤゲ物のコーナーの一角の天井から体長2メートル以上ありそうな狼の頭からシッポまである毛皮が何匹も吊されていたことだ。首都の中心街のデパートに狼の毛皮が売られているとは思わなかった。現在、世界各国で狼は絶滅危惧種として保護されているが、モンゴルでは家畜を襲う害獣として今も駆除されているそうである。北川氏の話では「この毛皮を家の玄関に吊しておくと、ニオイに怖れをなして絶対に犬が寄ってきませんよ」ということであった。 (つづく

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2019年10月 9日 (水)

モンゴル訪問記 10.高岡正人大使、サインブヤン市長

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高岡正人特命全権大使
 臓器売買にまつわる話をしているうちに面会時間となり、二重ロックのドアを通り施設の上階へと向かった。
 在モンゴル特命全権大使である高岡正人氏は、これまでイラク、オーストラリアの大使、総領事を歴任されたベテランの外交官であり、多忙な勤務の間を縫って私達に時間を割いて頂いたことに感謝している。
 さっそく、今回の訪問の目的と日程をお話し、大統領やツァガン会長から交流先としてスフバートル区やハンオール区を友好提携先として勧められたことをお話すると、スフバートル区は長野県の佐久市と友好都市の関係にあることを知らされた。佐久市は岡崎市と長年、ゆかりのまち提携を行っており、またしても不思議な御縁である。そして、ハンオール区については将来有望な地域であり、近くウランバートル市の新市庁舎の移転建設が行われ、新空港の建設予定地でもあり、大規模再開発が計画されている先進的な区であることを教えて頂いたのである。
 また大使からは、中心地ばかりでなく、今は人口が少なくとも発展性のある美しい自然を持った郊外の地域との友好提携も一つの方法であるといって、いくつかの地方都市を紹介された。
 中でもセレンゲ県は、横綱・鶴竜の出身地であり、日本の都市との友好協定を望んでいる意向があることを伝えられた。今後、事務方を通じて選考してゆくつもりであるが、ニューポートビーチ(米国)、ウッデバラ(スウェーデン)、フフホト(中国)等と同じく実りのある交流にしてゆきたいものである。

ウランバートル市のアマルサイハーン・サインブヤン市長
 大使館を後にした我々は市庁舎へと歩を進めた。出発前にウランバートル市とは事前連絡が付かず、今回は市長との面会を諦めていたのであるが、ツァガン会長が市長の親しい友人であったことから、我々が到着した夜、連絡をとって頂き急遽面会が叶うことになったのである。

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 市庁舎は国会議事堂の西側に位置する、もえぎ色の屋根をもつ白い上品な3階建ての建物であった。市庁舎では入口で手荷物のチェックがあっただけで、そのまま2階の市長応接室に通された。一昨日の夜に連絡したばかりであるのに、部屋にはカメラを持った新聞記者が待っていた。
 ほどなく入室してみえたアマルサイハーン・サインブヤン市長も46歳と若く、またもやモンゴル国の各界のリーダー達の若さが目についた。

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 私の訪問の目的と経緯を説明したところ、市長も大統領と同じく、ウランバートル市の行政区との交流を勧められた。来年の国政選挙後、憲法改正が行われ、同時に行政区の見直しも行われるということであり、現在の区が市に昇格するかもしれないという話であった。
 最後に市長から友好の印としてスプーンを頂いたが、欧米を公式訪問したときに度々頂く「市の鍵」や「市のスプーン」はおしゃれで便利である。岡崎もこうした気の利いたオミヤゲを作れないものかと、帰国後さっそく副市長に相談した。

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 いずれにしても今回、訪問した各所で具体的な提案がなされたことに驚かされた。昨日の朝食の折にも、スフバートル区議会議長が早朝にもかかわらずおいで頂いており、先方の熱意ある対応に対し心から感謝を申し上げるものである。 (つづく

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2019年10月 7日 (月)

康生通東時計塔がリニューアルされました

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 この度、岡崎葵ライオンズクラブから、長年故障していた康生通東二丁目にある時計塔の修繕のお申し出がありました。本市が推進する「乙川リバーフロント地区公民連携まちづくり基本計画【QURUWA戦略】」及び観光産業都市岡崎の実現に向けて協力したいとの思いから、時計の交換及び電光掲示板の新設のご寄附をいただきました。
 岡崎葵ライオンズクラブは1970年に結成して以来、歴代会長の優れたリーダーシップのもと、教育活動をはじめとした奉仕活動に長年ご尽力いただいており、来年3月には結成50周年を迎えられます。これまでのお力添えに対しまして厚く御礼申し上げますとともに、心よりお祝い申し上げます。

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 9月27日(金)、新たになった時計塔のお披露目に合わせて、除幕式が開催されました。
 この時計塔は、平成4年(1992年)に地元商店街の皆さんにより設置していただいたものであります。今も、山田カバン店の山田さん、フカヤ楽器の深谷さん達が一生懸命にガンバっていた姿が思い出されます。
 今回はその思いを受け継ぐ形で、装いを新たに設置していただきました。ここ康生通東は、私が生まれ育ったまちであるとともに、現在本市で進めておりますQURUWA戦略においても大変重要な地域であります。

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 7月には時計塔の目の前の籠田公園がリニューアルオープンしました。さらに10月8日(火)からはおよそ1か月間、康生通りにおきまして、まちの魅力や価値を高めるための社会実験として出店やおしゃれな休憩所などが登場します。

 これから数年のうちに、この地区も景観や人の流れが大きく変わってまいりますが、本市といたしましてはこの時計塔を、康生通りを代表するモニュメントとして、本市のイベントのPRや、まちの情報の発信、QURUWA戦略の取り組みなどに存分に活用させていただきます。
 今後も、岡崎葵ライオンズクラブの皆様には一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。この度は誠にありがとうございました。

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2019年10月 4日 (金)

内藤ルネ事業について

内藤ルネ展

 昨年度から岡崎市は民間事業者と協力して、本市出身のマルチクリエイターである故・内藤ルネ氏(1932 - 2007)のイラストを活用したプロモーション「カワイイに出会えるまち、オカザキ」を展開しています。
 今年度は、岡崎市美術博物館で行われる「内藤ルネ展」を中心として、市の事業を行います。内藤ルネさんのご紹介とともに、事業の内容をご説明いたします。

内藤ルネ展
 ルネさんは亡くなられるまで、ふるさとである岡崎で展覧会を行うことが「夢」だと語っていました。今回はその想いを受け継ぎ、初出展作品・約20点を含む、展示作品約300点という大規模な回顧展を行います。会期は11月23日(土)から令和2年1月13日(月)までです。
 今回の展覧会は、ルネさんの人生に沿った6章構成になっております。
 第1章では、内藤ルネさんが生まれた1930年代の岡崎市を紹介するとともに、内藤少年が上京するまでに影響を受けたものを中心に展示しております。
 第2章は、ルネさんが上京し、師匠である中原淳一さんが主宰する「ひまわり社」でイラストレーター、少女雑誌の編集者として活躍し、「Roots of Kawaii」と呼ばれる原点となる、ルネガールを生み出すまでを紹介します。
 第3章は、美しいものが大好きだったルネさんが生涯にわたって書き続けた様々な女性像を中心として紹介していきます。
 第4章は、グッズやキャラクターのデザイナーとして活躍したルネさんの代表作「ルネパンダ」、いちごを中心としたフルーツ柄の食器など、商品化されたキャラクターや日用品などを展示し、マルチクリエイターとしての側面を紹介します。

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Illustrated by Rune Naito

 そして第5章は、性的マイノリティであったルネさんの、心の叫びから生まれ、独自の世界観によって創造された男性像などの貴重な作品を紹介します。
 最後の第6章は、ルネさんの晩年以降、現在ますます注目されている企業やタレントとのコラボレーション作品などを関係各所の協力のもと展示します。
 現在行われている岡崎市・内藤ルネプロジェクトにて展開中のツールなども展示いたします。併せて、地元ならではの取り組みとしまして、ルネさんとご縁のあった方からお借りしたお手紙やプレゼントなど、岡崎ゆかりの品を展示する予定でおります。

 また、会期内のイベントとしまして、11月30日にルネさんの初の個展を手掛けられた弥生美術館学芸員の中村圭子さんによる講演や、12月8日にルネさんのドキュメンタリー番組を手掛けられたNHK制作局ディレクターの笹井孝介さんによる講演を予定しています。
 そして会場にはどなたでも楽しめる「ルネぬりえ」などを用意しております。前日の11月22日には、報道陣への内覧会も予定しております。

7色のマンホール「ルネ・セブン」
 日本各地でマンホールの蓋に名所や名産、キャラクターなどが描かれ、そのユニークさから全国のマンホールを訪ね歩くファンが増加しております。

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 今回、内藤ルネの版権所有者より「岡崎市にルネのデザインマンホールを設置していただければ」とのお申し出と共に、カラーマンホールを寄贈いただけることになりました。本市ではそれを含め、市内7か所にルネと岡崎がコラボしたデザインマンホールを展開いたします。
 設置場所はルネさんの生誕地近くの「出会いの杜公園」や、多くの人が集まる東岡崎駅前、りぶらや道の駅藤川宿などを予定しております。7色のマンホールを「ルネ・セブン」と名づけ、普段はあまり市民が意識する機会がないものの、重要なインフラである下水道に対し、より多くの方に興味をもっていただけるきっかけにもなればと考えております。
 マンホールはルネ展の開幕に合わせ、11月23日に美術博物館にそろえて展示し、その後各所に設置していきます。マンホールをめぐるイベントも今後展開していきます。

ピンバッジの販売
 「カワイイに出会えるまち、オカザキ」を広く発信し、皆さんとともに盛り上げるため2種類のバッジを販売してまいります。

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 これまでと同様、さくらの花の形に、内藤ルネさんの描いた人気のキャラクター「ルネガール」と「ルネパンダ」をデザインしております。10月7日(月)から市役所はじめ26箇所で販売いたします。価格はこれまでと同じ100円であります。
 このバッジを皆さんが身に着け、一緒になってルネ展、そして岡崎というまちを盛り上げていただければと思っております。

官民一体となった展開
 ルネ展に合わせて、市内の民間企業でも関連イベントを行うということも聞いております。内藤ルネさんとのコラボレーションを、官民一体となって展開し、岡崎を盛り上げていければと考えております。
 内藤ルネさんは「Roots of Kawaii」と称され、女性を中心とした広い世代から愛され続けております。私どもとしましても、ルネさんの作品と同じように広い世代が大きな愛情と誇りを持つことができる、「夢ある新しい岡崎」の実現という大きな目標に向かって今後も取り組んでまいります。


*画像の一部は『Roots of Kawaii 内藤ルネ ライセンスガイド』(2018年)から拝借しました。

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2019年10月 2日 (水)

名古屋三河道路推進協議会の要望活動(2019年)

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 かねてより国に強く要望してまいりました、新たな地域高規格道路としての「名古屋三河道路」の計画実現のため、再度、中部地方整備局に要望活動を行いました。この道路は三河と名古屋港、セントレアを結ぶ重要な拠点道路となるものです。 (→前回の要望活動
 以下の要望を行いましたので御報告申し上げます。


令和元年9月24日(火) 国土交通所中部地方整備局にて

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 名古屋三河道路推進協議会の会長を務めております、岡崎市長の内田康宏であります。
 本日は、勢田局長はじめ、中部地方整備局幹部の皆様方におかれましては、公務ご多用の中、お時間をいただきまして誠にありがとうございます。
 名古屋三河道路の計画実現について、5月にご要望に参ったところでありますが、重要・物流道路の指定について、本年度より計画路線も含め指定がされるとのことであります。名古屋三河道路にとって非常に重要な時期であるため、本日は名古屋三河道路推進協議会の正会員8市3町、並びに特別会員である名古屋港管理組合様、株式会社豊田自動織機様と再度ご要望に参った次第であります。

 ご承知のとおり、私共の知多及び西三河地域は、輸送機械関連産業を核として「モノづくりあいち」を牽引し、日本の経済・産業を支える重要な地域であります。名古屋三河道路は、近年頻発する大規模災害発生に対するリダンダンシーを確保し、知多及び西三河地域の強靱化、ひいては国土の強靱化に繋がる重要な道路であると考えております。

名古屋三河道路の実現に向けた要望書

 また、6月11日に国土交通省及び財務省へ要望を実施させていただいた際には、石井元国土交通大臣から、
「ものづくりの物流が集中している地域であり、非常に重要な路線である。今後もしっかり進むように支援していきたい」
 と大変心強いお言葉を頂戴いたしました。
 来月10月10日には、国土交通省及び財務省へ要望活動を行っていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 引き続き、名古屋三河道路の計画実現に向けてご支援を賜りますよう、 以下、3点を要望させていただきますのでよろしくお願いいたします。

1.物流生産性の向上や国土強靱化を推進するため、名古屋港から岡崎市内を経由して、新東名高速道路へ結ぶ区間を地域高規格道路名古屋三河道路として、重要物流道路に指定し、早期事業化に向けた調査・検討を進めること

2.特に、知多地域と名豊道路を結ぶ区間については、名豊道路・知立バイパスや境川・衣浦湾周辺地域などにおいて渋滞が生じており、産業活動に支障をきたしていることから、優先的に事業の進捗を図ること

3.長期安定的に道路整備・管理が進められるよう、新たな財源を創設するとともに、令和2年度道路関係予算は要求額を満額確保すること

 以上の点について、特段のご配慮を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


 勢田局長からは前向きに事業を進めたい旨のご発言を頂きました。大変感謝しております。今後とも努力致しますのでよろしくお願い致します。

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2019年10月 1日 (火)

モンゴル訪問記 9.中国で暗躍する臓器ビジネス

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 大統領の思わぬ大サービスにより、次の面会時間の迫っていた我々は市内見学の時間をはぶいて、在モンゴル日本大使館へと向かった。
 昨今の世情を反映してか、大使館の警備もしっかりしている。外門で予約のチェック、館内に入ってからは荷物検査と二重ドアによる防御が施されていた。大使は会議中ということで、しばしホールで待つことになったが、その間に大変興味深い話を耳にすることができた。

 以前テレビの特番でロシアの港湾都市のマンホールに暮らすたくましいストリート・チルドレンの話を見たことがあるが、近年はロシアの景気回復に伴い、めっきりその姿を見かけなくなったという。同じくモンゴルのウランバートルでも多くのストリート・チルドレンが存在したそうであるが、こちらもこのところすっかりその姿を消しているという。
 親か親族のもとへ身を寄せるか、自ら職を見つけて移動したならよいが、その可能性はあまりないという。そもそも親から見捨てられた存在である。
 そこでささやかれている話が、近年中国で盛んになっている、外国人や金持ちを対象にした〝臓器ビジネス〟との関わりである。通常、臓器の移植手術を行うには費用もさることながら、血液型、体質の適合(拒否反応の有無)した個体を入手しなくてならず、運が良くても1~2年、時には何年も待つうちに命をなくすこともある。
 ところが、なぜか中国へ行けば、申請してしかるべきお金を払うと数ヶ月で手術まで辿り着けるという。「地獄の沙汰も金次第」ということなのだろうか? 臓器移植しか生存の道のない人でもお金を用意して中国へ行けば助かる道がある。中国の裏社会が臓器調達に関わっているというのである。身寄りがなく、いなくなっても捜索願いの出される可能性のないストリート・チルドレンを、中国の極道(蛇頭?)がかき集めて利用しているという。恐ろしい話であるが、地元では、治安対策にもなるとのことから人々のストリート・チルドレンへの関心は低いという。
 先日TVの深夜番組を見ていたら、元シベリア抑留者の日本人で、当時モンゴルへ送られ強制労働に従事した友弘正雄さん(94歳)という方が出ておられた。友弘さんは自由化後にモンゴル慰霊の旅を続ける中でストリート・チルドレンの存在を知り、保護育成施設(孤児院)を作って、90人ほどの子供を育てたという。そういう人もいるのである。

 中国では、思想犯や宗教問題で収監されている囚人から臓器の収奪が行われているという疑いがあり、先般、6月17日、イギリスで開かれた民衆法廷において「人道に反する罪で、中国は有罪である」という判決が出されている。民衆法廷とは、国際法上、あるいは人道的に問題があると思われる事件を有識者らが公開検証する模擬法廷のことである。強制権や「判決」の執行はできないものの、これまでイランやベトナム、北朝鮮などにおける人道犯罪を多く取り上げている。
 ことに中国では、1980年代に処刑された囚人の臓器を一定の条件の下に使用できるという法律ができている。その後、この法律の下にウイグルの政治犯などが献体として使われ、問題となっている。中国政府は「市民の自主的なドナーである」と公表しているが、臓器手術を行える病院が大きな収容所の近くにあるケースも多く、疑惑の声が絶えないという。
 事実、収容所では思想改造教育や拷問を行う一方で、血液検査、レントゲンなど、健康診断と称して内診を行い、献体を探しているという。
 社会問題として取り上げられる前、中国ではウェブサイトで心臓、肺、肝臓などの臓器が事前予約のもとに販売されていたと言われる(現在は禁止されている)。しかし今でも国際常識では考えられないような期日で臓器の入手と手術ができるため、臓器ビジネスと裏社会の結びつきが今日も言われているのである。こうした事実を踏まえ、現在欧米各国では中国への「移植ツーリズム」の自粛、ならびに禁止の運動が始まっている。
 関係はないかもしれないが、大使館のロビーにも誘拐に対する注意を喚起するチラシが他のチラシと共に置かれていた。
 かつて中国では、出稼ぎで亡くなった人の遺体を国境を越えて移送する際、脳みそを抜き取り、空になった頭蓋骨に鼻から砂金を流し込んで密輸をしていたこともある。世の中には金になるならば何でもやる人々がいるのである。 (つづく

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