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2019年9月 2日 (月)

モンゴル訪問記 1.出発

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はじめに
 岡崎市がモンゴルのアーチェリー・チームのキャンプ地となり、その後2020年東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンに選ばれたことで、昨年以来モンゴル国から「一度、岡崎市長に首都のウランバートルまで来てほしい」という要請を何度も受けていた。日程の都合でなかなか叶わなかったが、ようやくこの7月末に訪問が実現した。
 岡崎の夏のメイン行事である「岡崎城下家康公夏まつり」と「花火大会」前の7月24日(水)から3泊4日というあわただしいモンゴル訪問となったが、その中身は大変充実したものとなった。

 VIP(重要人物)と面会する時によくあることであるが、直前になっても日程の詳細が確定しないものもあった。現アーチェリー協会会長のツァガン氏が元国務大臣であり、かつ大統領顧問の一人であることから、モンゴル・オリンピック協会から岡崎市を代表して名誉記章を授与されることとなった。私の訪問に合わせて日程を変えたという「全モンゴル青少年アーチェリー大会」では、来賓としての挨拶に加え、全国ネットのTVインタヴューも受けることになった。

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(左から、モンゴルアーチェリー協会のエルデネボルド副会長、内田、モンゴルナショナルオリンピック協会のバダルウーガン副会長、北川雅弘氏)

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(全国ネットTVによるインタヴュー)

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(ウランバートル市長のアマルサイハーン氏)

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(モンゴル国のバトトルガ大統領)

 さらに予定になかったウランバートルのアマルサイハーン市長との面会も叶い、まさかと思っていたバトトルガ大統領とは1時間近い会見を行うことができた。そして多忙な在モンゴル・高岡正人日本大使からも直接お話を伺うことができた。
 今回のモンゴル訪問における何よりも大きな収穫は、これから飛躍する可能性を秘めたアジアの重要な新興国家・モンゴルの指導者ならびに若く有望な政治家の方々と知己を得ることができたことである。
 当初の目的どおり、こうした関係をスポーツ交流だけでなく、人的交流、経済交流にしっかりとつなげてゆきたいものと考えている。

出発~到着
 7月24日(水)早朝に岡崎を発ち、私と太田国際課長の二人は新幹線を経由し、成田空港を目指した。成田からはウランバートルへの直行便が出ているのだ。成田からは5時間ほどの飛行時間で現地に到着する。ハワイよりも近く、時差も1時間(日本の方が早い)であり、まだ観光ズレしていない、豊かな自然空間を上手に活用することができれば、新たなリゾートとしての可能性は大きいだろう。
 飛行機の中で気が付いたことであるが、機内上映のDVDの翻訳が英語、フランス語、モンゴル語に加えて、中国語と韓国語しかなかった。日本発の飛行機でありながら機内放送も日本語は無かった。欧米の航路でこうしたことはあまりないが、これは日本人が欧米重視で、他の国に対して十分な力が及んでおらず、そうした国に対して中国や韓国が先に手を伸ばしていることの証左である。油断がならないと思うものである。
 モンゴルは、先端産業に不可欠な希少鉱物を含む、鉱物資源の豊かな地である。ボンヤリしていると中国、韓国に窓口を押さえられてしまうかもしれない。しかし、私が心配するまでもなく、1990年代からすでに日本政府としては対応しており、2013年以来、安倍総理はじめ各主要閣僚も度々モンゴルを訪れている。今後、日蒙両国のさらなる交流の進展が予想されている。

 日本海を越え、大陸の山河を眺めながらウトウトしているうちにウランバートル上空に到達した。今回はウィンドウシートでなかったため、風景の推移がよく分からなかった。
 空港へは、静岡県日蒙親善協会理事長の北川雅弘氏とモンゴル・アーチェリー協会副会長のエルデネボルド氏のほか、昨年来岡されているアーチェリー・チーム監督のガンゾリグ氏らが出迎えに来て下さった。

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 市街地までは40~50分程の距離であるが、走っている車がやたらホコリっぽいため、その理由を尋ねたところ、現在ウランバートル郊外で集中的に道路工事が行われているためとのことであった。モンゴルでは幹線道路の舗装はなされていても、そこにつながる道路の多くは草原に線を引いただけのような地道がほとんどだそうだ。そのため、郊外への出入りにそうしたデコボコ道を通らざるをえず、結果、目的地に着く頃にはホコリまるけのあり様となるそうである。「悪路走行が常のため、車体に強度が無く、足回りの悪い車は使えない」ということであり、そのせいか日本車が多くなっている。

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 すれ違う車にプリウスがやたら目についたため聞いてみると、
「プリウスは当初すぐに壊れるハイブリッド車と思われていたが、意外に頑丈で燃費も良いため、モンゴルでは数多く使われている」
 という返事だった。しかし金持ちは、より機能性の高いレクサスやベンツのクルーザー・タイプを使うのだという。いずれにせよ、元来遊牧民族の国家が急速な近代化を迎え、モータリゼーション化したためインフラの整備が間に合わないということらしい。 (つづく

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