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2019年6月13日 (木)

令和元年6月議会 その1(市長提案説明)

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 市議会6月定例会がただいま、6月3日(月)~21日(金)の日程で開催されています。
 初日に申し上げた所信の一端ならびに提案した議案の大要について、御報告申し上げます。


はじめに
 天皇陛下におかれましては、5月1日のご即位以来、初めての地方公務として、全国的にも注目を集めている中、昨日、高隆寺町の愛知県三河青い鳥医療療育センターをご視察になられました。
 天皇陛下が本市をご来訪された記録としては、昭和 54 年、「第 30 回全国植樹祭」の際に、「お召し列車」が岡崎駅に停車された際の奉送迎が最も新しく、本市を目的地としたご来訪としては、昭和 21 年の戦災地ご巡幸以来 72 年振りのことで、本市にとりまして、この上ない喜びであり、誠に光栄であります。

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(高隆寺町にある愛知県三河青い鳥医療療育センター)

 沿道には多くの市民が集まり、この記念すべき行幸啓を盛大にお迎えすることができました。私自身、新時代「令和」の幕開けに、市政の舵取りを任せていただくことに、大きな喜びとやりがいを感じ、決意を新たにしているところであります。
 皇位継承に伴う重要祭祀である大嘗祭は、11 月に行われますが、大正天皇ご即位の際には、大嘗祭の中心儀式「大嘗宮の儀」で、神々に供える米の産地として、六ツ美地区が悠紀地方の斎田に選定されました。同じく主基地方は、香川県綾川町の斎田が選定されており、昨日、綾川町と「斎田ゆかりの地・交流提携」を締結いたしました。調印は、今後の民間交流の旗振り役となる、双方の組織代表者の立会のもとで行い、議員の皆様ほか多くの来賓の方々にも見守っていただきました。
 これまで 100 年以上にわたり、本市で斎田が大切に引き継がれておりますことを市民の皆様に再認識していただき、地域による文化財の保存・伝承活動が末永く継承されるとともに、斎田を通じた交流が一層活発化することを期待しております。
 また、都市交流としては、本市と沖縄県石垣市が親善都市の提携をしてから、50 周年という大きな節目を迎えました。4月6日には、両市の市長、市議会議長により、新たな時代にも幅広い交流を続け、さらに友好・親善を深めることを確認する「親善都市提携 50 周年記念宣言」に署名いたしました。
 提携当時の昭和 44 年の沖縄は、米軍統治下にあり、提携文書には「沖縄の祖国早期復帰を念願して親善都市の提携を宣言する」と謳われております。
 大変貴重な提携の意義を、この機会に市民の皆様にお伝えできるよう、記念事業として、8月 30 日まで市役所東庁舎ロビーで石垣展を開催し、情報発信をしております。今後は市民ツアーを実施して、市民が主体となった交流事業を進めてまいります。

2020年東京オリンピック・パラリンピック、世界ラリー選手権
 6月1日には、スポーツに関連した、大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。来年4月6日から7日にかけて愛知県で行われる東京 2020 オリンピックの聖火リレーのコースの一部に、本市が選ばれたことが公益財団法人・東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会から公表されました。
 世界的なスポーツの祭典であるオリンピックの聖火リレーは、昭和 39 年以来となりますので、本市としましては、またとないチャンスとして積極的にコース誘致に手を挙げてきました。コースの詳細については、これから決まっていきますが、岡崎城付近をスタートして、桜城橋がゴールという、桜の季節に、岡崎市をPRするのにふさわしいコースになるようです。

 更に、本市が誘致を図っている国際スポーツ大会の一つに世界ラリー選手権、通称 WRCがあります。
 この競技について、ご存知の方も見えると思いますが、市販車を改造した車両で行うタイムアタックレースで、本場ヨーロッパでは F1と並んだ、人気のあるモータースポーツであります。現在、令和2年の日本開催にむけて招致活動を行っている「世界ラリー選手権日本ラウンド招致準備委員会」に対しまして、本市も協力しているところであります。
 この WRC に先立ちまして、今年の 11 月に、PR 及び実効性や安全性を確認するためのテストイベントが、愛知県と岐阜県をまたがるコースで開催することが決まりました。
 本市で走ることは決定されましたが、コースの詳細は、これからということなので、岡崎市を世界に発信できる絶好の機会ととらえ、本市の PR と多くの市民が観戦できるよう招致委員会に働きかけしてまいります。

岡崎市立愛知病院、藤田医科大学岡崎医療センター
 愛知県がんセンター愛知病院の岡崎市への経営移管につきましては、覚書を交わしてから1年という短期間で、愛知病院の開設準備、市民病院との診療機能の再編について準備を進め、この4月1日から岡崎市立・愛知病院を開院することができました。

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 また、4月から、市民病院が「地域がん診療・連携拠点病院」として厚生労働大臣から指定されました。これは、質の高いがん医療が受けられるよう、がんの診療機能など一定の要件を満たす病院を、県の推薦により厚生労働大臣が指定するものです。この度の経営移管に伴い、最終的には、愛知病院の全てのがん医療を市民病院に集約する予定であり、今年度は、市民病院のがん医療の充実を図るため、PET-CT検査装置の導入準備を進めております。
 今後は、この地域における、がん診療の中核を、市民病院が担うことになりますので、引き続き、がん診療機能の充実に向けた取組みを進めてまいります。また、本市では、急な病気やケガに対応するための救急医療体制の充実も図っております。
 24 時間 365 日いつでも対応可能な2次救急・医療機関として、来年4月に開院予定の藤田医科大学岡崎医療センターの開設に向けた支援を行うとともに、現在、救急対応していただいている1次から3次の救急医療機関と藤田医科大学・岡崎医療センターが連携して、より良い救急医療の提供ができるよう協議を重ねております。
 救急医療についての情報発信手段を見直し、4月から市政だよりに2次救急医療・当番病院の実施日の掲載や、ツイッターでの救急医療情報の提供を開始いたしました。ツイッターのフォロワー数は、開始後約1か月で 200 人を超え、多くの市民が必要としていることを改めて実感しております。救急医療体制の充実とあわせて、今後も多角的な視点からの情報発信に努めてまいります。

小中学校のエアコン整備事業、おかざきかき氷街道
 暑さ厳しい夏の足音が近づいておりますが、小中学校のエアコン整備事業について、進捗状況を報告いたします。
 昨年度から進めてまいりました全小中学校 67 校、1,790 教室へのエアコン設置工事は順調に進み、先月より順次、試運転を始めております。個々の教室の状況に合わせて、エアコンの設置場所や台数を工夫したことに加えて、運転効率を高めるため、各教室に遮熱カーテンもあわせて設置しております。子どもたちに、もう暑い思いはさせない、という思いで進めてきましたが、夏前にエアコンの設置が完了、運転開始となることを、大変うれしく思っております。快適な環境の中で、次代を担う岡崎の子どもたちに、のびのびと学習活動や学校生活を送っていただきたいと思っております。

おかざきかき氷街道

 暑さを吹き飛ばす取組みとしては、「おかざきかき氷街道」を昨年度から始めております。
 愛知県から「いいともあいち食の街道」の認定を受けており、額田の天然水を氷にし、山や里の恵みをふんだんに使ったシロップ「まるっとぬかた」のおいしさで、観光情報誌等への掲載も相まって、市内外から多くの方にお越しいただいております。「おかざきかき氷街道」は、山村活性化対策の一環として行っておりますが、その他にも、木材、薬草、自然薯、鮎など、地元の皆様が中心となって地域資源を発掘し、それらを活用した地域の振興に取り組まれており、本市としても支援しているところであります。
 また、この春から、岡崎公園内の売店「おかざき屋」と道の駅・藤川宿に、額田の特産品コーナーを設置しており、額田地域の魅力が都市部の皆様に伝わり、交流もさらに促進するよう取り組んでまいります。

岡崎市の人口
 さて、この3月に、次期総合計画策定の基礎となる市の将来人口について、2015 年の国勢調査の最新の数値を用い、2050 年までの推計を公表いたしました。この結果、総人口は当面緩やかに増加し、2035 年に約 39 万 5 千人とピークを迎え、その後は緩やかな減少局面に入るものの、2050 年においても、約 38 万 8 千人と、現在と同程度の人口が維持できるものと見込んでおります。年齢階層別の推計につきましては、「0歳から 14 歳の年少人口」と「15 歳から 64 歳の生産年齢人口」は緩やかに減少し、「65 歳以上の高齢者人口」は徐々に増加していくとの結果が出ております。
 これらの推計から、本市は今後 30 年間で、総人口は維持しつつも若年世代が減少し、高齢化の進展が着実に進んでいくことが分かりました。
 本市としては、これからも「50万都市・岡崎」を念頭にまちづくりを考えてゆく心づもりでありますが、今後は、将来的に人口減少局面に入っていくことを踏まえ、中枢中核都市として広域的な視点も加えた、まちづくりを進めていくことや、高齢者の健康寿命を延伸し、元気な高齢者が社会で活躍できるような、まちづくりを進めるとともに、市政運営においては、市民サービスの向上と行政の効率化を図るため、ICT、情報通信技術を活用した施策を推進することが必要であると考えております。

条例議案、補正予算議案
 それでは、本議会に提案をいたしております、議案について説明をさせていただきます。
 条例議案は、全て改正条例でありまして、地方税法等の一部改正に伴い、関連する規定を整備する「岡崎市市税条例等の一部改正」、介護保険法施行令の一部改正に伴い、所得の少ない第1号被保険者の介護保険料率の減額について定める、「岡崎市介護保険条例の一部改正」など8件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、中央緑道等整備工事に関する「工事請負の契約」、災害対応特殊屈折はしご付消防ポンプ自動車に関する「物品の取得」など、7件を提案させていただいております。
 次に、補正予算議案でありますが、一般会計は5億 5,457 万1千円の増額、特別会計は3億 757 万6千円の減額補正をお願いしております。
 総務費では、寄附金をいただいたことに伴う、防犯カメラ・設置工事・請負費などの計上、民生費では、幼児教育・保育の無償化に伴う、子ども子育て・支援システム改修委託料などの計上、岡崎地区に保育所を新設するための土地購入費の計上、教育費では、幼稚園に通う低所得者等の副食費を補てんするための子育て支援施設等利用給付費の増額などをお願いしております。
 債務負担行為につきましては、コンベンション施設整備の事業者を募集するにあたり、先行して用地を確保する必要がありますので、債務負担行為の追加をお願いしております。
 続きまして、特別会計でありますが、阿知和地区工業団地造成事業特別会計では、一部の地権者への2回目の支払いが次年度以降になるため、土地購入費の減額、及び、用地取得に要する経費につきまして、債務負担行為の設定をお願いしております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

乙川リバーフロント地区の整備
 最後になりますが、乙川リバーフロント地区についてであります。多くの皆様のご理解とご協力で事業を進めてきましたが、ようやく目に見える形が整ってまいりました。

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 中枢中核都市の玄関口として 50 年に一度の大改修を行っております、東岡崎駅周辺では、「オト リバーサイドテラス」という名称に決まった、北東街区・複合商業施設において、6月1日に駐輪場が先行オープンいたしました。今後は、8月1日に駐車場・原付駐車場、9月8日にホテル、9月中旬からショップやレストランが順次オープンし、11 月2日にはグランドオープンのイベントも予定されております。
 同じ日、11 月 2 日には、いよいよ若き徳川家康公の騎馬像のお披露目も行われます。家康公像は、駅のホームや名鉄の車窓などからも眺めることができ、間違いなく本市の新たなシンボルになると確信しております。是非ご期待ください。
 駅前広場では、本日午前9時から、新たに東口一般車ロータリーが供用開始し、現在の駅前北口ロータリーと合わせてご利用いただけるようになりました。

 また、東岡崎駅周辺は、JR岡崎駅周辺とともに4月に施行された、「岡崎市生活環境の美化の推進に関する条例」により、10 月から路上喫煙禁止区域に指定し、歩きたばこなどのないきれいで快適なまちづくりも合わせて推進してまいります。環境配慮に関して付け加えますと、本日から、ごみや資源の分別方法の検索や、ごみの収集日をお知らせする機能などを搭載した、「ごみ分別促進アプリ」の配信を開始しております。このアプリを、スマートフォンなどにダウンロードしていただくことで、ごみ収集カレンダーなどを、お手元で手軽に確認することができます。多言語に対応しておりますので、多くの市民にご活用いただけたらと思っております。

 そして、この4月には、太陽の城跡地で整備を検討しております、コンベンション施設の基本計画を公表させていただきました。

コンベンション施設整備基本計画

 計画では、施設の基本コンセプトを「まち・ひと・かわ を結ぶ 交流拠点」として、QURUWA 戦略における公民連携による、まちづくりの拠点施設という位置づけを明確にしています。また、各界から大変強い要望があります、1,000 人の方が会議・式典やレセプション・懇親会を開催できるホールを核とするコンベンション施設とそれに併設されます「上質なおもてなし」を提供するホテルなどの必要性や、施設の規模等を整理しております。
 コンベンション施設とホテルの整備は、令和5年の春の開業に向け、今年度の秋には民間事業者の募集を行います。
 この拠点施設をきっかけとしまして、QURUWA 戦略で掲げます、「公民連携まちづくり」を更に進めるとともに、MICE の取組みも推進し、観光産業都市岡崎の実現につなげてまいります。
 これらの施策は、単に観光客を増やしたいということだけでなく、「市民が楽しく・快適に暮らすことができる街にしていきたい」という想いが根底にあります。他所から岡崎に来てもらうには、そもそも岡崎市民自身が「面白い!」と思える街でなければ誰も来ないと思っております。まだ道半ばでありますが、引き続き皆様と力を合わせてこの目的のために更に岡崎市を盛り上げてまいりたいと考えております。
 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。ありがとうございました


令和元年6月議会 その2(一般質問答弁前編) (2019.06.18)

令和元年6月議会 その3(一般質問答弁後編) (2019.06.24)

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