ビフォア・アフター
(2017年8月撮影)
(2018年3月撮影)
犬と三匹の猫との生活もこれで7ヶ月となった。どういう訳か私にだけなつかなかった犬も、毎朝毎晩「散歩に行くよ」と言うだけで犬小屋から飛び出して来るようになり、三匹の猫とは毎夜一緒に寝る生活がすっかり定着している。犬猫共に借家生活にすっかり馴染んでおり、それぞれ借家生活中に一回り大きくなったような気がする。
建設中の新居も3月にようやく完成した。これで引っ越しが終われば〝ハッピーシングルライフ〟も終わりを告げることになり、少々残念ではある。もっとも、まとまった時間をとれそうにないため引っ越しが完了するのはまだ1ヶ月先のことになりそうである。
これで防災の専門家である名古屋大学の福和教授から「災害対策本部長が余震で崩れそうな家に住んでいては困りますネ」と言われずに済むことになる。いずれにせよ今後、「町の景観を説いている本人の家が景観を損なっている」と言われないことを願っている。
新たに土地を手に入れる必要が無いため現住所にて家を建て替えることにしたが、今回、中心市街地の防災地域に家を建てることの特殊性を思い知ることとなった。
家の前の道路が十分な広さが無いことから、新築する場合は道路から2メートル後退(セットバック)しなくてはならない。しかも火事になった場合の類焼の危険性を避けるため、片側75センチ、あわせて1メートル半のスペースを空けなくてはならない。そのためこれまでより一回り小さい家しか建たないことになる。かと言って、3階建て以上にすれば防火壁を設けなくてはならなくなるし、窓や駐車場も防火シャッターを付けなくてはならなくなるという。
当初私も鉄筋3階建てを考えていたが、小型エレベーター付きの建物の見積もりが1億近くになりギブアップすることとなった。そこで知恵者から「耐火構造、耐震構造となっていれば木造であっても建築許可が下りる」とのアドバイスを受け、ツーバイフォーで建築することにした次第である。
これまでちまちま貯めた貯金と半分税金にとられた退職金を使い、10年で残金をローンで支払う契約をした。仮に私が明日死んでも生命保険で残金を完済できることが分かったため、この歳で思い切って新築の決心をしたのである。
家を建てるのは30~40代の人が多いと思い込んでいたが、意外と60代で退職を機に建て替えをする人が多いことを知った。定年後、退職金を使って老人向きの住宅を建てることにすれば退職離婚の危険を避けられるからかもしれないと思うものである。本格的な高齢化の時代を迎え、この傾向はしばらく続くことになるかもしれない。
いずれにせよ、私の場合これで再び女房殿の声を毎日耳にすることとなり、ストレスの多い生活が再開することになる。とりあえず嫁さんの部屋を1階にして、2階の私の部屋から離したことは正解であったと思っている。
そして今回猫のためにキャットウォークを造ったことで猫のイタズラを少しは減らせるものと期待している。人の生活領域と猫の占有領域を区別することで、共に快適に生活できることを意図したものである。犬は2階のテラスで飼うことになるが、これまでより広いスペースがあるため犬にも良好な環境になるものと思っている。
その話を人にしたところ、早速「あにも」から「もう2匹ほど猫を引き取ってもらえないか」と声がかかってしまった。私は別に恵まれない猫のための施設を作ったわけではないのでその点勘違いしないでほしい。
引っ越しの効用の利点の一つは、とかく無駄なものを抱えがちな現代の生活において、そうしたものを見直し整理する一つの切っ掛けとなる点である。昨年の8月と今回の2回の引っ越しで無駄なものを整理してスッキリした生活にしたいものである。
先日ある人から「5年見なくて済んだモノ、3年使わなかったモノは捨ててもいい」と言われたが、それならウチの嫁さんを捨てる訳にはいかないだろうかとフト思った。(きっと向こうも同じことを言うだろうが!) 世界的に有名な片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんも整理整頓の本の中で「ときめきを感じないものは思い切って捨てる」と書いているではないか。
そこで試しに「家が新しくなったので、あとは車と女房を取り替えるのが人生の次の目標になる」と言ったところ、早速「やれるものならやってゴラン」という冷めた声が返ってきた。当分悩み多き人生から逃げることはできそうもないようである。
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