岡崎の海外交流事業 その2(中学生派遣団)
現在本市は、アメリカ・カリフォルニア州のニューポートビーチ市、スウェーデンのウッデバラ市と姉妹都市提携を、中国の内モンゴル自治区のフフホト市と友好都市提携を結び、交流を続けている。
数年前の鳥インフルエンザの流行と近年の対日関係の悪化の影響でしばらくフフホト市との交流が途絶えていたが、友好都市提携30周年を記念して、今年はフフホト市代表の方々の家康行列参加に続き、この7月に友好の翼訪問団(岡崎市国際交流協会)の皆さんと共に私もフフホト市を訪問してきたところである。
(家康行列・フフホト市提携30周年記念使節団)
これら三つの都市とはかねてより、毎年中学生の交流事業も行われていたのであるが、現在はニューポートビーチとウッデバラの2市との交流となっている。決して中国を軽視している訳ではないが、「中学生が英語を学んでいることを考慮し、欧米文化圏との交流が効果的」という教育現場の意見を受け、今年度からは「中学生三大陸国際理解教育推進事業」として、新しくオーストラリアの東岸、メルボルン郊外にあるウィトルシー市(Whittlesea)への訪問が開始されることとなった。
毎年、派遣前と帰国後に中学生派遣団の結団式と帰国報告会が行われ、各中学校の代表となった生徒の抱負の表明と体験談の発表が行われている。
さすが全市の中学生の代表として選ばれた生徒さん達だけあって、それぞれ論理的でしっかりとした物言い、自信の満ちた顔つきでの意見発表に毎年感心させられている。(私は中学時代、とてもこんな立派な中学生ではなかった。) 中学生の交流はニューポートビーチが35回、ウッデバラは13回目を迎えている。今年度からウィトルシーの中学校との交流を開始する。ニューポートビーチとウッデバラには9月下旬から9日間、ウィトルシーには10月下旬に訪問予定となっている。
OBの中には中学生時代の経験が元となり、外務省に入省してスウェーデンに派遣されたり、民間企業で海外に活躍している人達も多い。岡崎の中学生のさらなる躍進を期待している。
以下は5月16日(火)に行われた派遣団結団式での市長挨拶である。
皆さんこんにちは、市長の内田であります。
岡崎市全中学生、10,758人の代表として、アメリカ・ニューポートビーチ市、スウェーデン・ウッデバラ市、そしてオーストラリア・ウィトルシー市の派遣団員に選ばれた皆さん、おめでとうございます。また、保護者の皆様にも心からお祝いを申し上げます。ただいま、派遣団員一人一人から力強い抱負を聞くことができました。さすがに各学校のリーダーであり、すばらしい交流をしてきてくれるものと確信いたしました。
ニューポートビーチ市への訪問は今年で35回目となります。同市は温暖な気候に恵まれ、市の周辺では航空や通信などの先端技術産業が盛んな、洗練された街です。33年前、両市のローターリークラブや中学生の交流をきっかけにして、姉妹都市の提携をしました。皆さんの先輩が岡崎市とニューポートビーチ市を結びつけたのです。私も3年前に30周年を記念して議会・市民代表の方達と訪れましたが、派遣団の皆さんはこの交流を通して、歴史のある友好関係をさらに深めてほしいと思います。
また、ウッデバラ市への訪問は今回で13回目となります。スウェーデンは世界の中でも福祉国家として知られています。その中でもウッデバラ市は都市環境整備や自然保護に力を入れている大変魅力的な都市であり、姉妹都市提携を結んで49年という長い歴史があります。
私は今から38年前、アメリカ留学の後、アメリカ人の学生達とヨーロッパを周遊し、その後一人でソ連邦(今のロシア)を鉄道で横断して日本に帰国しました。その折にウッデバラを訪れましたが、港のある美しい町でした。
派遣団の皆さんも見学や様々な体験を通して、より一層視野を広げてきて下さい。
さらに本年度より、オーストラリアのウィトルシー市への訪問が始まります。この町は住宅が建ち並ぶ一方で草原も広がる田園都市であり、交流する学校は第一外国語として日本語教育に力を入れていると聞いております。お互いの母国の言葉を教え、学び合える、素晴らしい交流になると思います。
今回の訪問は先発隊として現地調査に出かけた先生方のおかげで始めることとなりました。第1回目の訪問をされる皆さんが今後のカギを握ることになりますのでよろしくお願いします。
これからますますグローバル化が進み、皆さんが社会に出る頃には、英語の力、豊かな国際感覚と多様な価値観がより求められる世の中になっていることでしょう。皆さんもこの派遣事業を通してできるだけ多くのことを学んで、それを肌で感じ取ってきて下さい。訪問先の文化を理解すること、私たちの文化を伝えることを通して、国や言葉が違っても協調できることを体験してほしいと思います。将来必ずその体験が生きる時が来ます。
そして、今後ますます国際化社会で活躍する子供が、ここ岡崎から育っていくことを願っています。
最後に、岡崎市の中学生を代表する派遣団の皆さん一人一人が国際人として大きく成長できることを期待しております。今回の訪問が将来につながる思い出となることをお祈りします。元気で行ってきて下さい。帰国報告を楽しみにしております。
岡崎の海外交流事業 その1(サウスカロライナ大学2017) (2017.07.08)
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