六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年)
6月4日(日)午後、「六ツ美悠紀斎田お田植えまつり」が抜けるような青空の下、執り行われた。
今さらではあるがこの催しは、大正天皇の即位を祝う大嘗祭を挙行するに当たり、新米を皇室に献上する東日本の農地として、大正3年(1914年)にかつての六ツ美村が選定されたことに始まる(西日本は香川県綾川町)。お田植えまつりは翌大正4年(1915年)6月に行われ、悠紀のケースのように毎年継続的に儀式を継承しているのは他に綾川町だけであり、今年で102周年となる。なぜ大正天皇のモノだけがこうしておまつりとなって続いているかは定かでないが、いずれにしても米づくりというのは日本人の生活様式、精神風土、国民性、伝統文化というものに密接な関わりがあり、その象徴的儀式としてこの六ツ美の地において一世紀にわたり続けられていることは大変意義深いものがある。
当日、中島町の地域交流センター六ツ美分館・悠紀の里において、古式の伝統にのっとった踊りや田植えの様子が再現された。現代ではほとんどの農作業が機械化されており、農業地域の子どもでも人が行う田植えの様子を直に見るのは貴重な機会であり、日本の農業文化を伝え、日本社会、日本人の成り立ちということを考える意味でも重要な催しであると考えるものである。
おまつりとしては六ツ美地域のものではあるが、岡崎市としてこれからもできる限り協力は惜しまないつもりである。
また6月としては大変暑い日となったため、御協力頂いた皆様、ことに踊りや田植えに早乙女役で御参加下さった学区女性部の皆さん、小中学校の児童・生徒諸君には重ねてお礼を申し上げるものである。
以下は当日の私の挨拶です。
―挨拶―
本日は、六ツ美悠紀斎田お田植えまつりが、香川県綾川町の副町長様をはじめ多くの来賓の皆様方をお迎えし、このように盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。また、日頃は市政全般にわたりご理解とご協力を賜り、厚く感謝申し上げる次第であります。
このお田植えまつりは、大正4年にお田植えが行われ以来長年受け継がれ、昭和37年の六ツ美町の岡崎市への合併後、昭和41年には岡崎市の無形民俗文化財に指定され今日まで伝承されております。
そして一昨年100周年には、秋篠宮殿下・同妃殿下をお迎えして盛大に開催されましたことは記憶に新しいところです。また、このたびの秋篠宮家の長女眞子さまのご婚約に関するニュースは誠に喜ばしい限りであります。
さて本市におきましては、昨年度、市制施行100周年を迎え、今年は次の100年に向けて新たな一歩を踏み出す大変重要な年でもあります。六ツ美地域をはじめとする本市の南部地域におきましては、ご存じのとおりこの10月にJR岡崎駅東口の複合施設がオープンするほか、平成32年には藤田学園の新病院の開院を予定しております。これらの事業が順調に進むことで、六ツ美地域も一層発展してまいりますのでぜひご期待下さい。
このように六ツ美地域においてお田植えまつりが長年継承されておりますのも、日頃から熱心な保存・育成活動を進めておられる保存会の皆さんをはじめ、地域の皆様の熱意と努力の賜(たまもの)であると考えております。
今後もお田植えまつりが継承され、ますます発展していくことを祈念申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。ありがとうございました。
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