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2017年6月

2017年6月27日 (火)

平成29年6月議会 その3(閉会の挨拶)

 6月議会の最終日(6月23日)に申し上げた挨拶を掲載します。


 閉会にあたりまして、私からもご挨拶を申し上げます。
 このたびの6月定例市議会にご提案をいたました議案につきましては、慎重なご審議を賜り、ご議決をいただきまして誠にありがとうございました。決定されました議案の執行にあたりましては、厳正・公正な執行に努めてまいる所存であります。
 なお、この機会に一つ付け加えさせていただきます。おかげ様で、乙川リバーフロント計画をはじめとする各種事業が順調に進展しているところでありますが、未だに個々の事業を単なる土木建築工事のようにとらえているような向きもあります。

岡崎こどもまつり

 こうした政策の究極の目的は、いつも申しております通り、岡崎の市民、ことに子ども達が自らのふるさとに対し、より大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築き上げることであります。
 よく、国会議員の方で「愛国心」の涵養を言われる方がおられますが、自らのふるさとに対し、愛情や誇りのない人に「愛国心」を説いてもムダなことであります。またそれは、与えたり教えたりできるものではなく、自らの心に自然に湧き上がってくる情念の高まりであると考えます。
 私はそうした自然な心のある岡崎人、日本人を育てたいと思い、現在の政策を行っているのであります。なぜならば歴史は、そうした心をなくした国民や国家、地域社会が早晩、衰退の道を歩むことを教訓として示しているからであります。

 おわりに議員各位におかれましては、今後ともますますご自愛の上、市政進展のためにご尽力をいただきますようお願いを申し上げ、閉会の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。


平成29年6月議会 その1(市長提案説明) (2017.06.04)

平成29年6月議会 その2(一般質問答弁) (2017.06.24)

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2017年6月24日 (土)

平成29年6月議会 その2(一般質問答弁)

岡崎市議会

 6月議会において私が答弁した4件の議題(一般質問)についての内容を御報告申し上げます。


杉浦久直議員(自民清風会) 6月5日(月)

杉浦久直議員(自民清風会)

――本市の土地利用について、今後企業誘致を進めていく上での課題をお聞かせ下さい。

○市長 本市は、にぎわいの創出による観光や商業の振興もさることながら、本来、製造業とこれを支える物流業が産業の基幹であります。日本の産業中枢圏、ものづくり王国と言われる愛知県の中核を形成する西三河地域において本市が引き続き存在感を示していくためには、企業誘致を進めものづくり産業の振興支援を一層推進していくことが必要であります。
 そのための基盤となる工業用地ですが、近隣との環境の調和が可能な広大な敷地、円滑な物流を担う幹線道路網など様々な要素を必要とするため、一事業者が自力で用地を確保することは非常に困難であります。
 また、平成27年2月に岡崎商工会議所から、長年市内で操業していた企業の流出対策や今後の地域の産業及び雇用を牽引する企業誘致のため、土地利用の見直しや規制緩和の取り組みについて要望を頂いたところであります。

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 こうした背景を踏まえまして、今年の4月から市街化調整区域においても、産業立地誘導地区と定められた区域では製造業・物流業の開発行為が可能となる条例が施行されました。しかしその地区の多くは現況農地であり、農地法の許可を受けることができなければ工場を建設することができないのが現状です。
 しかしながら、市街化調整区域農地であっても例外的に工場建設が許可される農地がありますので、今年度、産業立地誘導地区内にどの程度そうした農地が所在しているかを把握することで地区内でも比較的開発が手がけやすい箇所を抽出し、優先的に誘致を進めるための調査を行っているところであります。
 今後とも国・県との協議を重ね、農地保全のバランスにも配慮しながら、少しでも多くの土地が実際に工業用地として活用されるよう積極的に調整を進めてまいりたいと考えております。


荻野秀範議員(自民清風会) 6月8日(木)

荻野秀範議員(自民清風会)

――岡崎東インターチェンジを核とした、岡崎東部エリアの観光地化推進の具体的な取り組みをお聞かせ下さい。

○市長 本市は市域の6割が森林であり、中山間地の新たな活用は東部エリアのみならず岡崎市全体の活性化につながるものと考えております。ことに市内の水源は額田地区の森林が支えており、豊かな自然環境は環境保全機能、レクリエーション機能、農林業の産業資源など多様な役割を担っております。このことを観光客や市民にも実感していただけるよう、様々な事業を進めたいと考えております。

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 具体的に昨年度は、新東名高速道路・岡崎市東インターチェンジの開設を記念したハイウェイキャンペーンや、自然を活用したスポーツイベントを実施しております。
 また、ぬかた商工会を事務局とした「額田地区観光地化推進協議会」が発足しましたので、本市としましてもワークショップの開催や、旅行会社を招いたモニターツアーの実施など、観光客の受け入れに向けた民間主導の取り組みへの支援を行ってまいりました。
 今後も、これらをベースにホタル鑑賞、魚のつかみ取り、茶摘みなどの体験型プログラムと季節ごとの観光素材を組み合わせたバスツアーの企画や、清らかな湧き水を使った特産品のPRなど、公民連携による取り組みを推進したいと考えております。また今年度は、これまで中心市街地で開催されていた「岡崎城下家康公夏まつり」のエリアが拡大され、東部地区でも地域の特色を活かした内容で展開されると聞いております。
 会場の一つとなる「わんパーク」では、竹や木材などを使って自然と触れ合う遊び体験を中心に、子どもたちが楽しめる催しが予定されております。
 今後ともこうした地域資源を掘り起こすとともに、点を線でつなぎ、さらに来訪者の消費行動に結びつくよう、観光地化に向けた民間の動きを積極的に支援してまいりたいと考えております。またそうした政策は雇用の創出にもつながると思います。

 額田地区にて度々お話しておりますが、さらに私の夢としては、将来的には額田の自然を活かした山間リゾート地として整備したいという思いがあります。

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 わざわざ蓼科や軽井沢まで行かなくても、市街地から1時間程度で行くことができ、豊かな自然環境とすばらしい景観に囲まれ、家族やペットと一緒にのんびり滞在できる、そんな山間リゾート地ができればと思っております。
 高齢化社会の進展と価値ある余暇生活の望まれる時代において、こうした取り組みは有効な政策ではないかと考えます。またそうした政策は雇用の創出にもつながると思います。一家は円満になり、夫婦喧嘩も減り、うまくいけば子どもも増えるかもしれません。
 私からは以上です。


柴田敏光議員(民政クラブ) 6月8日(木)

柴田敏光議員(民政クラブ)

――2026年に開催されるアジア競技大会について。
(1)アジア競技大会の受け入れ体制として、事前整備のお考えはありますか?
(2)アジア競技大会を受け入れるにあたり、(仮称)龍北総合運動場の利用は考えておられるかお聞かせ下さい。

○市長 2026年のアジア競技大会の受け入れにあたっての事前整備についてお答えします。
 これまでご説明させていただいたとおり、現在のところ、本市で開催される競技種目は県の決定を待っている状況であります。しかしながら、施設の整備には一定の工事期間が必要となってまいりますので、大会まであと9年とはいえ、大会運営に支障のないよう早めの対応が必要であると考えております。
 したがいまして、今後も県の動向を注視するとともに、必要に応じて県と連絡を取りながら情報収集を行い、整備の遅れが生じないよう確実に対応していきたいと考えております。

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 (仮称)龍北総合運動場の利用についてでありますが、アジア競技大会の練習会場として利用可能な施設は、現時点で、本市での開催が予定されている競技種目で言えば、野球場とアーチェリー場になると考えております。
 野球場につきましては、今回の整備におきまして硬式野球に対応できる施設とする予定であります。
 アーチェリー場につきましては、シューティングラインの舗装、利用者の荷物置き場を含めた観覧スペースを整備する予定であります。
 平成32年(2020年)7月には、(仮称)龍北総合運動場の完成を予定しております。完成後はアジア競技大会の練習会場としても十分活用していただける施設となり、さらに本市のスポーツ振興にも大きく寄与するものと期待しております。


加藤学議員(民政クラブ) 6月9日(金)

加藤学議員(民政クラブ)

――乙川リバーフロント地区及びシビックコア地区における放置自転車とポイ捨ての防止によるきれいなまちづくりの推進に関してお伺いします。「路上喫煙」や「ポイ捨て」を規制するための新たなルールをお聞かせ下さい。

○市長 「路上喫煙」や「ポイ捨て」を規制する新たなルールを作る上での手法についてお答えいたします。
 こうした行為を規制するにあたって、その実効性を担保することは非常に重要なことであります。そのための手法として、区域を限定し「路上喫煙禁止区域」や「ポイ捨て防止重点区域」を指定する方法があります。先進地の事例からもその効果の高いことが既に明らかになっております。
 そのため、本市では先ほど部長が答弁しました実態調査の結果をもとに、規制する区域や行為、罰則等を盛り込んだ新たな条例の検討を始めております。この中には、たばこ以外のポイ捨てごみや、なかなか徹底されない「犬の糞の後始末」についても規定する予定であります。

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 なお、本条例の施行時期については、現在進行している東岡崎駅周辺地区整備、具体的には、北東街区の複合施設の完成やペデストリアンデッキ・明大寺交通広場の供用開始に合わせるのが最も適切ではないかと考えているところであります。
 また、これらの整備に合わせ、受動喫煙防止の観点からもたばこを吸う人、吸わない人の双方に配慮し、適切な場所に喫煙所を設ける予定もしております。
 どこに行っても、来訪者の第一印象は玄関で決まります。快適で魅力的な駅前空間を創出し、岡崎を訪れた方々をごみ一つ落ちていない駅前と美しい乙川の景観、そして力強い若き日の家康公像でお迎えすることで、岡崎ファン・岡崎リピーターの獲得につなげてまいりたいと考えております。
 もちろん快適な空間は市民の皆様にも十分楽しんでいただけるものと考えております。
 私からは以上であります。


平成29年6月議会 その1(市長提案説明) (2017.06.04)

平成29年6月議会 その3(一般質問答弁) (2017.06.27)

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2017年6月23日 (金)

『リバ!』2017年7月号

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内田康宏事務所より『リバ!』2017年7月号発行のお知らせです。
先日の「ボーイスカウト気質とDO IT YOURSELF」で市長はこう書いています。
「当時の先輩や仲間が今日も指導者として元気にガンバっている様子を見ることは、OBの一人としてうれしい限りである」
まさしくこの中に写っている方のお一人は、岡崎市のボーイスカウト活動を長く牽引しておられました。
内田市長は前列右側の男の子です。

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2017年6月19日 (月)

「三菱オートギャラリー」リニューアルオープン

三菱オートギャラリー

 岡崎にある三菱自動車工業の拠点の名称が「名古屋製作所岡崎工場」から「岡崎製作所」と改められた時期に合わせたかのように、三菱自動車岡崎硬式野球部が4年振りの都市対抗野球・東海地区の代表となった。
 またそれに先立つ5月22日(月)、岡崎製作所にある博物館「三菱オートギャラリー」がリニューアルオープンを迎え、5月18日(木)の記念式典に私も出席した。
 同ギャラリーは平成元年(1989年)に開設されたものであり、今年が国産初の量産乗用車「三菱A型」の誕生100年にあたる。さらに多くの皆さんに同社の発展の歩みを正しく理解してもらうように拡充しリニューアルされたものである。

 新装なった館内では入口の「三菱A型」のレプリカのほか、初期の代表車「三菱500」や我々の世代には懐かしい「ギャランGTO」などの開発の歴史が展示されている。

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三菱500

ギャランGTO

 新しいギャラリーは大きく3つのゾーンに分けられている。
 最初のゾーンは日本の自動車産業の始まりと日本初の量産乗用車として登場した「三菱A型」の誕生の様子、そして後の三菱自動車の基盤を作ることになったオート三輪車や飛行機の部材の活用から始まったスクーターの開発など、黎明期の同社の技術者達の情熱と工夫の歴史が感じられる。
 2つ目のゾーンでは、高度経済成長期を経て豊かになった日本の社会において、実用性だけではなく、個性的でスポーティーな車への要望が高まる中登場した「ギャランGTO」をはじめとする若者向けの一連のGT・スペシャリティーカーの実車や模型が、我が国の経済成長の歩みと共に展示されている。
 そして最後のゾーンでは、1962年のマカオ・グランプリでの「三菱500」によるクラス初優勝に始まり、第1回日本グランプリ、ヨーロッパのフォーミュラーカー・レースへの参戦、さらにサザン・クロスラリーやパリ・ダカール・ラリーなど三菱自動車の名前を世界にとどろかせた幾多のモータースポーツ挑戦の歴史が数多くのトロフィーや賞状と共に飾られている。

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 一番奥のコーナーは休憩用のカフェとなっており、従業員の厚生施設としての活用も考えられているようである。
 当日はギャラリー視察前の記念式典で三菱自動車山下光彦副社長と共に御挨拶を行いましたので、御報告致します。

《追伸》
 ところで、三菱自動車岡崎硬式野球部が出場する都市対抗野球大会の日程が決まりました。
 なんと対戦相手は4年前と同じ大阪府門真市のパナソニックであります。前回は惜しくも3-0で負けましたが、今回は何としてもリベンジしてほしいものです。試合は7月15日(土)、東京ドームで行われます。私も始球式で参加する予定です。


 この度は三菱オートギャラリーのリニューアルオープン、おめでとうございます。
 また、先般は事業所名を従来の「名古屋製作所岡崎工場」から「岡崎製作所」に改められたことを記念して、最新のプラグイン・ハイブリッドシステム搭載車両「アウトランダー・PHEV」を本市にご寄贈頂き、誠にありがとうございました。本日は早速頂いた車で来させて頂きました。重ねてお礼申し上げます。
 本市をはじめとする、ここ西三河地方は古くからものづくりの盛んな地域であります。その中にあって、100年前の1917年、我が国初の量産型乗用車を手がけられてから現代に至るまで、その時代のニーズに合った最先端の自動車を絶えず製造し続けて来られたことに、改めて心から敬意を表するものであります。
 こちらの「三菱オートギャラリー」につきましては、これまでの発展の歩みに触れることができる貴重な施設であるとお伺いしておりますが、この度、より洗練された落ち着きのある施設にリニューアルされたとのことです。後ほど見学させて頂くことを大変楽しみにしております。今後は更に多くの皆様にここを訪れて頂き、自動車づくり・ものづくりを見学しながら、地域経済を支える自動車産業に興味を持って頂ける施設になりますようご期待申し上げます。ただ今、本市では観光産業の振興に力を入れておりますが、産業観光もその一つであり、ぜひバスツアーなどの受け入れの方もお願い致します。

 さて先ほどより場内に目を向けてみますと、新しいオフィスビルの建設に向け準備が始まっているようであります。こちらでは技術開発に携わる様々な部門の強化・拡張を図るものと伺っており、完成が大変待ち遠しく思います。地元の基幹産業として本市もできる限りのバックアップをさせて頂くと同時に、今後の更なる発展に大きな期待を申し上げます。
 最後になりますが、山下副社長はじめ三菱自動車工業株式会社の皆様の今後ご活躍とご健勝を心より祈念いたしまして、挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。

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2017年6月16日 (金)

新ゾウ舎の完成

岡崎市東公園動物園

 岡崎市東公園にある動物園のスターである雌のアジアゾウ「ふじ子」(49歳)の新しいゾウ舎の建て替え工事が2年前から行われてきたが、この4月29日(土)にオープンした。
 新ゾウ舎の主な整備内容は次のとおりである。
・「ゾウ舎」――鉄筋コンクリート製。主寝室・副寝室がある。190平方メートル。
・「多目的舎」――ゾウの食事を作る調理室と飼料倉庫を兼ねている。
・「ビューイングシェルター」――ふじ子を間近で観察できる。70平方メートル。
・「屋外施設」――パドック、水飲み場、砂場などを整備し、プールを拡張。
 砂場では横になって砂浴びもできるため、ゾウの体調管理やストレス解消にもつながるものである。なお旧ゾウ舎から引き継いだ「ベルトコンベアー」によるエサやりシステムは、本動物園の無料運営の一助となっている。

 体高約3メートル、体重4トンのふじ子の力は想像以上であり、これまでも寝室の扉が壊されることが度々あったそうである。この度の新ゾウ舎の整備は老朽化した施設の改善と共に、高齢化したゾウへの対策、飼育係並びに来園者の安全性の確保もはかられている。
 今回の改造工事においては大きな音の出る重機の使用もあったため、繊細なゾウの気質を考慮し、時に工事を中断しながら1ヶ月半の工期延長をして完成に至ったものである。
 4月29日のオープン記念イベントにおいては、式典の後ふじ子にお祝いの紅白餅やケーキが与えられた。続いて4月10日生まれのふじ子に誕生祝いのメッセージを書かれた来園者のうち、先着100名の皆さんに対して記念缶バッジがプレゼントされ、正式に運用開始後は見られないバックヤードも公開された。

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東公園のふじ子

 ふじ子はインド洋のスリランカ(旧セイロン)で生まれ、現在人間の50~60歳にあたり、昭和57年(1982年)に広島県福山市の赤坂遊園から本市に寄贈されたものである。
 現在日本で唯一の無料でゾウが見られる動物園となった本市の東公園であるが、将来の利活用も含めた改造ができたものと思っている。いずれにしても本市の無料動物園としての運営を堅持しながら、できる限り動物を増やしていきたいと考えている。国内で比較的容易に入手できるツキノワグマ、イノシシ、タヌキ、キツネ、カピバラ、ワニ、海獣(アザラシ、ペンギン)等、スペースと獣舎の設置の可否なども考慮しながら実現したいものである。

 またオープン2日前の4月27日には、国際ソロプチミスト岡崎(星野淳子会長)の皆さん達から昨年の認証30周年記念事業の一環として、ゾウ舎の西側に来訪者用の東屋(あずまや)を寄贈していただいた。

国際ソロプチミスト岡崎の皆さん

岡崎市東公園のジミーくん

 10年前の20周年の折にも、東公園の名物となっている〝チンパンジーのジミーの座っているベンチ〟をプレゼントされており、大変感謝している。
 今回は屋根付きで大人が12人座れる東屋であり、ふじ子を家族でゆっくり見られる新たな憩いの場として市民に喜んで頂ける施設となる。遅ればせながら、心から感謝申し上げるものである。

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2017年6月12日 (月)

ボーイスカウト気質とDO IT YOURSELF

日本ボーイスカウト愛知連盟 三河葵地区協議会

 今年も恒例のボーイスカウト三河葵地区協議会の年次総会に出席した(5月14日)。昨今、少年期、青年期の問題が社会の関心事として注目を集めることが多い中、ボーイスカウト活動に再び光が当てられている。
 ボーイスカウトは社会奉仕や自然体験など様々な活動を通じて、生命を尊重する心、仲間と話し合い協力する心、モラルや正義感、自然や美しいものに感動する心などを育むことを目的とする。様々な知識と経験を重ね、自立心を養い、子供達をより良い方向に導いてゆく教育活動としてその果たす役割には大きいものがあると認識している。

 実は私も今は無きボーイスカウト岡崎第9団の一員であり、小中学校の内、5年間お世話になったものである。当時ボーイスカウトは習い事の一つのようになっており、私の町内(東康生)では子供会がそっくりボーイスカウトに入団していた。横着なクソ坊主であった私が少しはまともになれたとすれば、まさにボーイスカウトのおかげであると思っている。

ボーイスカウト 岡崎第9団(旧)

 当時の先輩や仲間が今日も指導者として元気にガンバっている様子を見ることは、OBの一人としてうれしい限りである。かつて岡崎市には10ほどの地域に団があり、毎週末の各団ごとの活動に加え、様々な地域行事への参加、清掃奉仕活動、交通整理の手伝いまでしていたものである。
 あれから数十年の月日が経っているが、ボーイスカウトで身に着けた知恵と技は今も生活の各場面で役立っている。ロープワークの技術は作業時に助けとなり、私の場合ヨットを始めた時に新たに覚えることはなかった。手旗信号は今もできるし、飯ごう炊さんも今でもやれる自信はある。
 今も私の手提げカバンの中には多用途ナイフ、裁縫道具、救急セット、薬、歯ブラシに加え、底には2メートルあまりのロープがクッション代わりに入れてある。口の悪い友人からは「貧乏性だ」と言われるものの、こうした備えのおかげでいつ命が助かることがあるかもしれない。明らかに〝備えよ常に!〟が合言葉であるボーイスカウト生活の後遺症(?)であると思っている。

 前にも触れたことがあるが、面白いことにボーイスカウト経験者は大人になっても同様のクセが抜けない人が多い。
 私は今もシャツのボタン付けやズボンのスソ上げくらいは自分で行うし、料理もできるので一人暮らしも苦にならない。全てボーイスカウト生活のおかげである。何より「自分のことは自分でやる」という生活習慣を叩き込まれたことは生涯の財産となっている。
 だからという訳ではないが、県会議員の最後の2年間の頃には家のリフォームにまで手を出すことになった。
 今住んでいる家は築66年目を迎える木造モルタル建てである。本来二棟であったものを後から接続して一棟にしたため、20年来雨漏りが絶えない。そのためにこれまで何度も自分で屋根に登りペンキを塗ったり、壁のひび割れをコーキング剤を使って埋めたり、レンガとセメントで補強を行ったりしてきたものである。
 10年ほど前に知り合いの建築業者や大工さんに相談したところ、「もう寿命が来ており、リフォームは金の無駄づかいであり、建て替えた方がいい」と同様の答えをもらった。そのため「失敗したらその時に建て替えを考えよう」と自分で家のリフォームに挑戦したのであるが、以来8年間は使用に耐えたものの、ここに来て温水器が壊れ、原因不明の雨漏りが増え、TVが映らなくなり、とうとうガス台も壊れギブアップすることになった。

 話が家のリフォームに脱線してしまったが、ボーイスカウトをやってなければ自分で家を直そうなどとは考えもしなかったことだろう。
 今の子供達はヘタに小利口になってしまい、何事もやる前からできることできないことを自分で決めてしまい、難しいことに挑戦しようという気概、〝チャレンジ精神〟に欠けているように思われる。私がそうした気概に満ちた人間であると胸を張る自信はないが、現在の家庭教育や学校教育に不足している要素をボーイスカウトの活動が補ってくれる可能性があると考えるものである。

岡崎こどもまつり(2017年5月4日)

 昨今、ボーイスカウトの募集活動に対して否定的な方もいるという話を聞いている。確かにボーイスカウトは陸軍の伝令役の少年兵から発展して、イギリスのベーデン=パウエル男爵によって少年教育の手段として始まったものであるが、軍国主義的な組織ではない。世界的な組織として各国で様々に有意義な活動を続けている。
 自立した生活習慣、チャレンジ精神の涵養、生活の知恵の獲得など、人生に大きなメリットのあるボーイスカウト活動に対し、市民の皆様の御理解と御協力をお願いします。

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ボーイスカウト、備えよ、常に! (2013.03.06)

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2017年6月 7日 (水)

六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年)

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 6月4日(日)午後、「六ツ美悠紀斎田お田植えまつり」が抜けるような青空の下、執り行われた。
 今さらではあるがこの催しは、大正天皇の即位を祝う大嘗祭を挙行するに当たり、新米を皇室に献上する東日本の農地として、大正3年(1914年)にかつての六ツ美村が選定されたことに始まる(西日本は香川県綾川町)。お田植えまつりは翌大正4年(1915年)6月に行われ、悠紀のケースのように毎年継続的に儀式を継承しているのは他に綾川町だけであり、今年で102周年となる。なぜ大正天皇のモノだけがこうしておまつりとなって続いているかは定かでないが、いずれにしても米づくりというのは日本人の生活様式、精神風土、国民性、伝統文化というものに密接な関わりがあり、その象徴的儀式としてこの六ツ美の地において一世紀にわたり続けられていることは大変意義深いものがある。

 当日、中島町の地域交流センター六ツ美分館・悠紀の里において、古式の伝統にのっとった踊りや田植えの様子が再現された。現代ではほとんどの農作業が機械化されており、農業地域の子どもでも人が行う田植えの様子を直に見るのは貴重な機会であり、日本の農業文化を伝え、日本社会、日本人の成り立ちということを考える意味でも重要な催しであると考えるものである。
 おまつりとしては六ツ美地域のものではあるが、岡崎市としてこれからもできる限り協力は惜しまないつもりである。

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六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年6月4日)

六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年6月4日)

六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年6月4日)

 また6月としては大変暑い日となったため、御協力頂いた皆様、ことに踊りや田植えに早乙女役で御参加下さった学区女性部の皆さん、小中学校の児童・生徒諸君には重ねてお礼を申し上げるものである。

 以下は当日の私の挨拶です。

内田康宏

―挨拶―
 本日は、六ツ美悠紀斎田お田植えまつりが、香川県綾川町の副町長様をはじめ多くの来賓の皆様方をお迎えし、このように盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。また、日頃は市政全般にわたりご理解とご協力を賜り、厚く感謝申し上げる次第であります。
 このお田植えまつりは、大正4年にお田植えが行われ以来長年受け継がれ、昭和37年の六ツ美町の岡崎市への合併後、昭和41年には岡崎市の無形民俗文化財に指定され今日まで伝承されております。
 そして一昨年100周年には、秋篠宮殿下・同妃殿下をお迎えして盛大に開催されましたことは記憶に新しいところです。また、このたびの秋篠宮家の長女眞子さまのご婚約に関するニュースは誠に喜ばしい限りであります。
 さて本市におきましては、昨年度、市制施行100周年を迎え、今年は次の100年に向けて新たな一歩を踏み出す大変重要な年でもあります。六ツ美地域をはじめとする本市の南部地域におきましては、ご存じのとおりこの10月にJR岡崎駅東口の複合施設がオープンするほか、平成32年には藤田学園の新病院の開院を予定しております。これらの事業が順調に進むことで、六ツ美地域も一層発展してまいりますのでぜひご期待下さい。

 このように六ツ美地域においてお田植えまつりが長年継承されておりますのも、日頃から熱心な保存・育成活動を進めておられる保存会の皆さんをはじめ、地域の皆様の熱意と努力の賜(たまもの)であると考えております。
 今後もお田植えまつりが継承され、ますます発展していくことを祈念申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。ありがとうございました。

六ツ美悠紀斎田お田植えまつり(2017年6月4日)

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2017年6月 4日 (日)

平成29年6月議会 その1(市長提案説明)

東海愛知新聞(2017年6月2日)

 平成29年6月定例会(6月2日~23日)の初日に述べた「市長提案説明」をブログに掲載します。


市制100周年記念事業が完了
 6月定例会の開催に当たりまして、所信の一端を申し上げますとともに、今議会に提案いたしました議案の大要につきましてご説明申し上げます。
 はじめに、このたび三菱自動車岡崎硬式野球部が、第88回都市対抗野球大会への出場を決めましたことにお祝い申し上げます。都市対抗野球大会へは4年ぶり10回目の出場と伺いました。東海地区の第1代表でもあり、しかも節目の10回目の出場ということでもありますので、大いに盛り上がり、ぜひ良い成績を勝ち取っていただきたいと願っております。

 さて、昨年4月から『新世紀岡崎 飛躍祭』と銘打って実施してまいりました市制施行100周年記念事業でありますが、「おかざき100年祭」を始め、約150もの事業を市民のみなさまと一緒に展開し、本年3月末に無事完了できましたことに、改めてお礼申し上げます。
 最後のイベントとして「新世紀岡崎へのメッセージ封入セレモニー」を行い、100周年記念事業で作成いたしました成果物のほか、市民のみなさまから募集いたしました将来の岡崎やご自身へのメッセージを、岡崎市産の檜(ひのき)で作成したタイムカプセルに封入し、100周年のエンディングとして締めくくることができました。タイムカプセルは市制施行110周年に開封し展示する予定ですので、10年後を楽しみにしていただきたいと思います。

岡崎公園周辺さくら再生業務
 100周年記念事業の一つに「岡崎さくら100年プロジェクト」がありました。一昨年より、新たな桜の名所づくりとして桜の植樹に取り組んでまいりました。
 みなさまご存じのとおり、本市の岡崎公園周辺は「日本さくら名所100選」にも選定され親しまれております。今後も桜を活かしたまちづくりを進める中で、市民の郷土愛が一層育まれることを願い、市の花に「さくら」を加えました。

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 そこで本年度は「岡崎公園周辺さくら再生業務」に取り組みます。10年後も20年後も本市がさくらの名所であり続けるために、先人から受け継いだ既存のソメイヨシノの長寿命化を図る処置や管理方法を検討するほか、桜のある景観の保全・充実のための方策を検討してまいります。また、桜だけでなく、四季折々の乙川の自然景観の移り変わりを楽しんでいただける植栽の仕方について考えております。

 市の花に「さくら」を加えて最初の開催となりました今年の桜まつり・家康行列には、朝までの雨を吹き飛ばし、晴天かつ満開の桜の中、NHK大河ドラマ『真田丸』でも本多忠勝公を演じられた、俳優で武道家の藤岡弘、さんに特別出演していただきました。

家康行列

I家康行列、戦国模擬合戦

 当日は、藤岡さんの姿を一目見ようと沿道は黒山の人だかりであり、特に模擬合戦が行われた乙川河川敷は今までにない数の観客で埋め尽くされておりました。一声発するだけで観衆から歓声とため息がもれ、「さすが千両役者とはこういうモノだ」と感じました。藤岡さんの出演により、あらためて家康公と徳川家康四天王を始めとする三河武士の故郷である岡崎を市内外のみなさまにアピールし、観光振興に十二分に寄与することができたと思います。そして、次の100年に向かって歩み出した本市にとりましてこれ以上ないスタートを切ることができたのではないかと考えております。

岡崎市こども発達センター「すくも」
 次に4月1日から供用開始いたしました、こども発達センター・すくもについてです。「すくも」は、本市および幸田町在住の、発達に心配のあるお子さんに対し、発達に関する相談、医療および療育を総合的に提供する施設として欠町にオープンいたしました。

岡崎市こども発達センター すくも

 木材を建物の内外に多く使用し、内装を子どもが楽しめるデザインにしただけでなく、中央には吹き抜けの中庭を配すなど、温かみや親しみを感じさせる施設となっています。療育を提供する支援センターは4月6日、7日と入所式を行い、一日に80名ほどのお子さんが通っております。専門的な相談にのる相談センターおよび診療を行う医療センターは4月17日から本格稼働し、すでに多くの方にご利用をいただいています。相談センターでは受けた相談を医療や療育につなげるだけでなく保育所・幼稚園など関係機関と連携した支援も行っています。
 「ことばが遅い」「落ち着きがない」など、ご両親がお子さんに対して「気になること」は様々であり、待ち望まれた専門的な施設ができましたことは大変意義のあることと感じております。
 みんな元気にすくすくと育ってほしいという思いを込めて愛称を「すくも」と名付けました「こども発達センター」において、これからもその子に合った健やかな発達をサポートしてまいります。

認定こども園へ移行
 子ども子育て関連についてもう一点申し上げます。
 本市における保育園の入園者数は年々増加しており、今後も女性の就労拡大などに伴い、保育需要は増加する見込みであります。保育環境の整備を喫緊の課題ととらえ、対応策の一つとして、4月より梅園、広幡、矢作の公立幼稚園3園を幼保連携型認定こども園へ移行しました。

広幡こども園

 こども園は幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持った施設であり、保護者の就労状況にかかわらず入園することが可能となりました。そのため、保護者の就労状況が変わっても通い慣れた園を継続して利用でき、多様化する教育・保育ニーズに対応できるといったこども園ならではのメリットがあります。こうしたメリットを活かし、こども園では公立幼稚園としてこれまで培ってきたノウハウや特色を活かし、幼児教育や保育が提供できるよう取り組んでいるところであります。

駅南中央公園の取り組み
 次に、これからの本市の担い手である子どもたちの声をまちづくりに反映し、地域の顔となるような特徴のある整備を行っていくJR岡崎駅南中央公園の取り組みについてであります。

Ekiminamichuoupark1

 平成32年4月に開院予定の「藤田保健衛生大学 岡崎医療センター」に隣接するJR岡崎駅南西の市有地2ヘクタールに整備する駅南中央公園につきましては、昨年度地域住民によるワークショップを開催し、小学生を含む幅広い世代の方々の意見を盛り込んだ基本計画が策定されました。意見の中には、小学校の総合学習で取り組んだ際の、子ども用の珍しい遊具や親子で昆虫観察のできる公園など、たくさんの意見があったと伺っております。今年度実施設計を行い、平成32年春の開設に向けて進めてまいります。なお園内には、学校法人藤田学園が監修する健康器具や、緊急輸送時のヘリポートを兼ねた多目的広場などを配し、健康と防災に配慮した公園とする予定であります。

東公園ゾウ舎の改修工事
 東公園におきましては、人気者であるゾウの「ふじ子」が高齢になってきたことから、飼育環境の改善を目的としたゾウ舎の改修工事を行ってまいりました。約2年間にわたった工事もこの4月に完了し、ゴールデンウィークより一般公開しております。

東公園動物園、ゾウのふじ子

 「ふじ子」にとって快適な環境になっただけでなく、来園者が壁にある観察窓からエサを食べる「ふじ子」の様子をガラス越しに間近で観察ができるビューイングシェルターが新設され、来園者の人気スポットとなっておりますのでぜひ一度ご覧下さい。全国で唯一無料でゾウを見ることのできる動物園でありますので、新しくなったゾウ舎で日本一の長寿を達成してほしいと願っております。
 また、東公園では今後も引き続き施設のさらなる拡充の計画を検討してまいります。まだ発表の段階ではありませんがご期待下さい。

議案説明
 それでは本議会に提案をいたしております議案について説明をさせていただきます。
 改正条例は以下の2件です。
・「市税条例」――地方税法の一部改正に伴い、関連規定を整備します
・「職員の退職手当に関する条例」――雇用保険法の一部改正に準じ、失業者の退職手当の給付内容を拡充します
 廃止条例は以下の1件です。
・「農業委員会の部会に関する条例等」――農業委員会等に関する法律の一部改正に伴い、事務の内容別に設置されていた従来の農業委員会の部会に関係するため廃止します
 その他物品取得等の議案は以下のものを含め計11件です。
・「工事請負契約議案」――東岡崎駅から乙川リバーフロント地区及び北東街区への移動を円滑にするための東岡崎駅ペデストリアンデッキ築造工事を行います
・「財産の無償貸付け及び減額貸付け議案」――東岡崎駅周辺地区の活性化を図るため、民間事業者のノウハウを活用し、にぎわいと憩いの空間を生み出す北東街区有効活用事業の用地を貸し付けます
・「物品取得議案」――消防用の車両、消防指令システム機器、小中学校用の机・椅子などを買い入れます

 次に補正予算議案でありますが、一般会計で3,173万6千円の増額補正をお願いしております。内容は以下のとおりです。
・総務費――総務省の委託事業に採択されたことによる政策企画推進支援委託料の計上、寄附金をさくら基金に積み立てるための増額、イオンモール岡崎において期日前投票所を開設する協議が整ったことに伴うネットワーク回線整備委託料の計上
・民生費――国の単価改正に伴う私立保育園園舎建替等事業費補助金の増額、
・商工費及び土木費――寄附金をそれぞれ家康公観光振興基金、東岡崎駅周辺地区整備基金へ積み立てるための増額
・教育費――岩津城跡において法面(のりめん)の一部が崩落し安全対策の工事が必要となったことによる測量設計委託料の計上
 これらの補正財源といたしまして、国庫支出金、繰越金などにより収支の均衡を図っております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

QURUWA(くるわ)について
 昨年8月に開催いたしました乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議におきまして、乙川河川敷から岡崎公園、りぶら、籠田公園など主要な公共空間を結んで一周する動線が岡崎城の総曲輪(そうくるわ)に重なること、東岡崎駅北東街区への動線を加えると、全体の形がアルファベットの「Q」の字に見えることから、ローマ字のKURUWAの頭文字「K」を「Q」に置き換え、この主要回遊動線を「QURUWA(くるわ)」と名付けております。

Otogawa Project (March 21, 2017)

 この「QURUWA」における事業進捗について申し上げます。
 まず、乙川リバーフロント地区整備におきましては、殿橋下流の川中の整備が概ね完成し、雨天後の水はけが大幅に改善されています。冒頭申し上げました桜まつり家康行列の模擬合戦が前日の悪天候にもかかわらず予定どおり披露できました裏には、この整備の成果がありました。
 また、(仮称)乙川人道橋につきましては、左岸の橋台に続き、新た2基の橋脚が完成しております。今年度は残りの右岸の橋台、橋脚の工事を進めてまいります。
 さらに、人道橋から籠田公園にかけての(仮称)岡崎セントラルアベニューにつきましては、公共が整備した空間を民間が活用し、賑わいの創出につなげられるような整備を目指しております。市民ワークショップや地元説明会での意見を取り入れ、新しい本市のシンボルロードに位置づけられるような工夫を凝らした基本設計をまとめ上げ、4月に公表いたしました。

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岡崎城跡整備業務
 岡崎城跡整備業務につきましては、「岡崎市歴史的風致維持向上計画」の認定を受け、3月に策定いたしました「岡崎城跡整備基本計画」の改訂版に基づき、まずは城郭全体の把握を目的とする発掘や資料の調査を積極的に進めてまいります。発掘調査の際には、現場の周囲から発掘状況を見られるよう常時公開し、現地説明会も開催いたします。

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 8月には建物跡や石垣の裏側などを確認する本丸月見櫓(つきみやぐら)跡の発掘を、11月には菅生曲輪枡形(すごうぐるわますがた)跡の発掘を行う予定です。今後は、史跡指定範囲の岡崎公園のみならず、近世の大城郭であった城下町を含めたQURUWAエリアと重なる総構え全体についても一体として整備を行ってまいります。また、古地図との照合により判明してきた過去の武家屋敷の様子(徳川四天王の屋敷跡)などの効果的表示も考えてゆきたいと思います。

かわまちづくり/リノベーションまちづくり/歴史まちづくり
 これらの整備と併せて「かわまちづくり」「リノベーションまちづくり」「歴史まちづくり」に取り組んでおります。
 リノベーションまちづくりとは、江戸時代における長屋の大家である「家守」のように、家賃の徴収だけでなく、店子(たなこ)の生活の面倒や仕事の世話など、地域のマネージャーとしての役割を担う「現代版家守」の手法を用いた遊休不動産や公共不動産を活用する新しいまちづくりの手法であります。
 3つのまちづくりの取り組みにつきましては、QURUWAを主軸とした公民が連携するまちづくり戦略の構築のために社会実験を実施してまいります。お分かりだと思いますが、乙川がもたらす広大なスケールの豊かな水辺空間は本市の象徴であり、市民の貴重な財産であります。また、本市を代表する史跡である岡崎城跡について史実に基づいた本物志向の整備を進めることで、歴史の重層感が感じられるようになり歴史文化資産としての価値も高まります。これからも引き続き、福祉や医療、防災や教育といった基本施策にはしっかりと取り組みながら、このような本市の独自資産や公共空間、中心市街地の遊休不動産の活用なども含め、公民連携事業による新たなまちづくりを積極的に推進してまいります。
 様々に魅力あるまちづくりを行うことにより、私がいつも申しておりますとおり、究極の目標である、岡崎の子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる「夢ある新しい岡崎」を築いてまいりたいと思いますので、さらなるご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 以上、提出をいたしております諸議案につきまして、よろしくご審議の上ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。
 ありがとうございました。

岡崎市議会(平成29年6月定例会)


平成29年6月議会 その2(一般質問答弁) (2017.06.24)

平成29年6月議会 その3(一般質問答弁) (2017.06.27)

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