平成29年3月議会 その2(代表質問答弁)
2月28日、3月1日、3月2日に行われた代表質問において、私が市長答弁として行った部分について御報告します。
加藤義幸議員(自民清風会) 2月28日(火)
――都市再生プロジェクトについて(北東街区有効活用)。
(1)優先交渉権者が提案した、まちづくりに寄与する取り組みについてお聞かせ下さい。
(2)東岡崎駅のまちづくりへの波及効果をどのように考えているか?
○市長 北東街区有効活用に関する2点のご質問にお答えします。
先日、優先交渉権者決定の発表をいたしました「北東街区有効活用事業」は、本市において「シビックコア地区交流拠点整備事業」に続く、2件目の公民連携による市有地有効活用事業であります。
この事業は、観光産業都市の創造に向けた本市の取り組みの一つである名鉄東岡崎駅周辺地区整備の一環であります。そして、「かわまちづくり」、「歴史まちづくり」、「リノベーションまちづくり」という、三つの大きなまちづくりで「まちの回遊性とにぎわい」を創出する、「乙川リバーフロント地区整備事業」との相乗効果が生まれるように、歩調を合わせて進捗を図っているものであります。
(乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議資料)
(1) はじめに、優先交渉権者が提案した、まちづくりに寄与する取り組みについてお答えします。
官民連携で進めている「乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議」の参画を前提に、これまで行われたまちづくりの経緯を大切にし、「かわまちづくり」、「歴史まちづくり」との連携を積極的に行っていく内容が提案に多く盛り込まれておりました。
また、導入施設においても、ものづくり岡崎の伝統産業や工芸品を扱う店舗、老舗飲食店、また岡崎の名産品と人気の飲食店をコラボさせたコンセプトレストランなど、「岡崎の文化を継承し、それを発展させる」効果をもたらす施設により、市内外からの来訪者が「岡崎を味わう」仕掛けとなっていることは高く評価しております。
そのほか、来訪者にとって岡崎観光の起点となるよう観光案内スペースを設けて、岡崎の歴史や伝統・文化、食や祭り、キャラクターを紹介するとともに、レンタサイクル事業も行うとされており、「岡崎を知る」「岡崎を回遊する」仕掛けも多く盛り込まれております。
ホテルにつきましても、ビジネス利用も可能な価格設定で宿泊者の間口を広げ、観光客をはじめ多くの方が利用できるような「岡崎にとどまる」提案がされております。さらに、建築デザインについてはホテルの外壁に「矢がすり」のパターンをほどこしたり、各所に岡崎産御影石(みかげいし)を使用したり、展望台を櫓(やぐら)風にするなど、岡崎らしさを随所に取り入れております。
これらの提案内容は、選定審査委員会の評価としても優秀提案と決定されましたが、本市においても事業の目標である「にぎわいと憩いの空間の創出」と「将来的にも持続可能な魅力ある都市空間の創造」を十分に実現できると判断して、優先交渉権者と決定したものであります。
私自身、かねがね「JR岡崎駅前のプランに負けないものを!」と言ってきましたので、今回の提案決定には大変満足しております。
(2) 駅周辺のまちづくりへの波及効果についてでありますが、本事業が提案のように進めば、北東街区のみではなく、東岡崎駅周辺地区全体の不動産価値が上がり、遊休不動産の再開発の気運が高まることが予想されます。事実そうなりつつあると思っております。
名古屋駅前とはいきませんが、100年に一度の駅前再開発につながり、次の100年に向け、このまちに生まれ育った子ども達がふるさと岡崎に対してより大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」の玄関口となることを期待しております。
太田俊昭議員(民政クラブ) 3月1日(水)
――市制施行100周年記念事業の総括についてお伺いします。事業の課題と次への展開をお聞かせ下さい。
○市長 市制施行100周年記念事業の課題と次への展開についてお答えします。
市制100周年記念事業については、基本理念を「市民と創る、新世紀岡崎」とし、市民の皆様はもちろんのこと、市内の様々な団体や企業の方々と事業を実施してまいりました。
今年1月までの10か月間において、140を超える事業が実施されましたが、約180万人の方が参加され、約1万6千人の方に参画をいただくなど、実に多くの皆様とともに記念事業を実施することができました。御協力いただいた皆様には心より感謝を申し上げる次第であります。
多くの市民の皆様が記念事業の企画や運営に携わり、自らが主役となって記念事業を盛り上げていただいたことは今回の市制100周年記念事業の大きな特徴でありました。この流れをどのように今後のまちづくりに繋げていくかが一番大切なポイントであると考えているところであります。
今後の展開についてでありますが、記念事業の3つのテーマ別に検証してみますと、1つ目のテーマ「たからの継承」では、次の岡崎を創(つく)っていく事業として、乙川リバーフロント地区におけるまちづくりや歴史まちづくりなどが挙げられます。これらについては先人から引き継いだ自然や歴史遺産を活かして、公民連携の手法により、すでにまちづくりが進んでいるところであります。
2つ目のテーマ「かがやきの創造」では、100周年を迎えたこの時点の市民の皆様が、『岡崎まちものがたり』の作成や「新世紀岡崎チャレンジ100」などの事業に対して、力を合わせて取り組んでいただき、岡崎の良さを一層かがやくものとしていただきました。「チャレンジ100」に参加した皆さんからは、今回の経験を活かして来年以降も継続して事業に取り組みたいともお聞きしており、今後も引き続き、市の魅力を創造していただけるものと考えております。
最後に「明日へのきぼう」では、「HOPEプロジェクト」や「赤い糸プロジェクト」の実施が、次の岡崎を担う人材の育成につながったものと考えております。「HOPEプロジェクト」におきましては、市内の子どもたちがその道で一流の講師の方々から刺激を受け、将来の飛躍に向け素晴らしい経験ができたのではないかと思っております。
また、「赤い糸プロジェクト」で開発された特産品から、次の関連商品が企画されるという新たな事業展開も進んでいると聞いており、経済活動の活性化にもつながっているものと実感しております。
今後も、多くの市民・企業・団体の皆さんがそれぞれの分野で本市のまちづくりの主役となって盛り上げていただくことができれば、活力ある「新世紀岡崎」につながっていくものと考えております。
畔柳敏彦議員(公明党) 3月2日(木)
――保健行政の推進についてお伺いします(健幸都市)。「スマートウエルネスシティ首長研究会」への加盟は?
○市長 私からは保健行政の推進について、〝健幸(けんこう)都市〟の質問のうち、議員お尋ねの「スマートウエルネスシティ首長研究会」への加盟についてお答えします。
団塊の世代の方が75歳となる平成37年には、日本の全人口の30%が高齢者となることが予測されており、本市においても高齢化の進行は例外ではないため、健康寿命の延伸に向けた取り組みは喫緊の課題であります。
この研究会の目指す、健康で幸せに暮らせる新しい都市とは、健康に関心のある人のみが参加するこれまでのスタイルから脱却し、生活習慣病や寝たきりを予防するために住民の誰もが気軽に健康的な活動に参加できる生活環境を整えるものであります。このために、安全性だけでなく景観に配慮した歩行空間や公園などのスペースの確保を推進している点において、本市の健康づくりの方向性とも合致するところが多いと認識しております。
特に、現在進めております「乙川リバーフロント地区整備計画」では、乙川の名鉄鉄橋から上流の吹矢橋までのエリアにおいて両岸の堤防道路を石畳風のプロムナードとし、河川敷へ降りるスロープや階段のバリアフリー化を進めるとともに、河川敷では水はけを改善しつつ、新たな遊歩道やベンチを整備しております。さらにプロムナードや遊歩道には、夜間でも安心して歩けるよう、街灯や足元を照らす灯りの準備もあわせて進めております。すでに完成したエリアでは若いカップルだけでなく、高齢者の御夫婦の皆さんにも散歩コースとして活用して頂いております。
また、殿橋や明代橋は歴史があるゆえの狭い歩行者空間でありましたが、乙川に架かる新たな「(仮称)乙川人道橋」により、人にやさしい安全で渡りやすい橋が整備されます。さらに、そこから北へ幅員を拡げて整備する「(仮称)岡崎セントラルアベニュー」はこれまで以上に歩きやすく、まちの回遊性を高める効果があり、まさに「歩きたくなる」、「歩いてしまう」といった健康活動に結び付くものと期待できます。もちろん、これまで何度も申し上げてきましたとおり、「橋を造る」ことが目的ではありません。その空間をいかに使うかが重要であります。これから市民と共に様々な面白い企画を仕掛けてまいる予定です。
そして今後は、適切な時期に「スマートウエルネスシティ首長研究会」にも加盟し、他の自治体からの情報収集や情報交換を行い、〝健幸〟をキーワードとしたまちづくりを推進してまいります。
私からは以上であります。
平成29年3月議会 その1(市長提案説明) (2017.03.02)
平成29年3月議会 その3(閉会の挨拶) (2017.03.29)
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