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2017年1月 1日 (日)

平成29年 あけましておめでとうございます

岡崎市 新年交礼会(2017年1月1日)

 皆様、新年あけましておめでとうございます。
 輝かしい希望に満ちた新春を、健やかにお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
 この新年交礼会は、元旦に行われる公的行事としては、全国的にも珍しく、昭和初期から今日まで引き継がれている本市独自の伝統行事であります。
 本年も岡崎市と岡崎市総代会連絡協議会との共催により、開催いたしましたところ、ご来賓の皆様、そして多くの市民の皆様のご臨席を賜り、誠にありがとうございます。

 昨年の市長選挙では、多くの皆様からご支持をいただき、こうして二期目の市政運営を担わせていただくことになりました。
 これからの4年間は、一期目の公約に基づいて蒔いた事業の「種」が、地上に芽を出し、花を咲かせ、直に成果を感じていただけるようになります。岡崎の将来に対する責任の重さを感じておりますが、今後さらに強い決意を持って各事業の完遂に向けて取り組んでまいります。

 さて、昨年を振り返りますと、8月に開催されましたリオ五輪では、多くの日本人選手が活躍し、私たちも歓喜の瞬間を共有できました。
 岡崎市からも山本萌恵子選手が、パラリンピックの陸上1,500m競技に出場され、ゴールを目指すひたむきな姿に、多くの方が声援を送られたのではないかと思います。パラリンピックでは本市初めての出場であり、かつ7位入賞という結果は、本市にとっても大変誇らしいことでありました。

大隅良典栄誉教授、ノーベル医学生理学賞を受賞

 また、先月10日には、東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞されました。大隅氏が本市の自然科学研究機構にいらっしゃった13年間は、熱心に基礎研究に取り組まれる中、岡崎の街で過ごされたエピソードが披露されたことで、一躍、岡崎市、そして基礎生物学研究所が話題となりました。
 「人がやらないことをやる」という信念のもと、科学の本質を貫き、世界的な評価を受けたことは、市民である私たちにも明るい希望をもたらし、活気に満たされた瞬間でありました。
 では、ここで、最近の市政の動向と今後の展望について、ご報告申し上げます。

市制施行100周年
 昨年は、市制施行100周年という節目にあたり、「新世紀岡崎 飛躍祭」と銘打って、多くの市民の皆様にご参加、ご参画いただきながら様々な記念イベントを実施してまいりました。
 7月1日の市制記念日には、この会場で「市制施行100周年記念式」を挙行し、皆様とともに100周年の記念の日をお祝いできましたことは感慨深いものがありました。

岡崎市制施行100周年記念式

 それに続く、「おかざき100年祭」では、市民参加の祝祭を体感するイベントとして、100年祭遊園地やディズニーパレードを含むバースデーパレードのほか、食育メッセやミソラボといった食のイベントを同時開催し、岡崎の魅力を再発見していただくなど、記憶に残る楽しい時間をお過ごしいただけたものと思っております。

 8月11日から10月23日までの期間、現代アートの国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2016」が開催され、岡崎会場には7万人を超える方が訪れてくださいました。
 岡崎公園多目的広場に設置された「ペンタルム・ルミナリウム」は、日本初の展示となる五角形のエアドーム型の作品で、中に入ることで、光や色が織り成す美しさを体感でき、大変好評でありました。また、本日ご臨席を賜りました大村知事には、運営についてご配慮をいただき、厚くお礼申し上げます。

市民会館、乙川のイベント、イルミネーション
 10月に大規模改修工事が終わり、リニューアルオープンした岡崎市民会館「あおいホール」は、音響が充実し、バリアフリーに対応したことで利用しやすい施設になったと高評価をいただきました。現代のニーズに合った、これまでよりも使いやすい施設として、多くの思い出と共に次の世代へと継承することができたものと思います。
 今後も市民の声を反映して、より使いやすい施設整備を心がけてまいります。

 乙川周辺では新たなまちづくりが進み、河川敷の整備をはじめ、殿橋と明代橋のライトアップなどにより、本市ならではの魅力的な景観に変わりつつあります。
 昨年の夏の花火大会は、広大な河川敷を最大限に生かした「ワイドミュージックスターマイン」や、殿橋のライトアップとコラボレーションしたフィナーレの「ドラマチック・ハナビ」が繰り広げられ、会場は大歓声につつまれました。
また、乙川の水辺空間を利用したイベント「おとがワ!ンダーランド」は、民間の皆さんのアイデアをもとに、水辺でのキャンプや殿橋のたもとでのオープンカフェやクラフトビールの販売などを行い、水辺活用の可能性を見出しました。

おとがワ!ンダーランド

 合わせて、乙川に約3万個の青く光るLEDボールを流す「岡崎 泰平の祈り」を実施しました。今年度は岡崎青年会議所や市内7大学の学生の皆さんにも運営に携わっていただきました。今後もこの形をモデルケースとして新たな公民連携事業にチャレンジしてまいります。

 先日行われた家康公生誕祭は、冬のイベントとして定着し、提灯行列や岡崎公園二の丸能楽堂で様々なイベントが開催されました。

家康公生誕祭

家康公生誕祭

 公園内を約16万球のLED電飾で華やかに彩る「イエヤスコウイルミネーション」は、岡崎城大手門のライトアップのほか、黄金の昇龍伝説をイルミネーションで再現し、「家康公生誕の地・岡崎」を強くアピールできたものと思います。イルミネーションは、3日まで実施しておりますので、まだご覧いただいていないかたは、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。
 次に、今後進めてまいります事業について概要をご報告申し上げます。

こども発達センター、リノベーションまちづくり
 昨年は、熊本地震や鳥取県中部を震源とする大地震や、東日本大震災の余震と思われる地震も相次ぎ、日頃からの備えの必要性について再認識したところであります。
 本市におきましても、南海トラフ地震による甚大な被害を想定する中で、官民一体となった減災対策に重点を置いた「地震対策アクションプラン」の策定に着手いたしました。

こども発達センター・すくも

 4月には、発達に心配のある子どもの相談、医療、支援を総合的に提供し、健やかな発達をサポートしていく複合施設として「こども発達センター」がオープンします。施設の愛称も「すくすく育つ子ども」を略した「すくも」に決まり、保健・医療・福祉・教育機関のネットワークを構築して切れ目のない支援体制を整えてまいります。

 次に、愛知県からの移管が予定されている(通称)県営グランドでありますが、ご臨席の大村知事のご協力、ご支援をいただきながら第三種公認陸上競技場への改修を中心に、平成32年の供用開始に向けて整備を進めます。具体的な整備として、陸上競技場のインフィールドに天然芝を張るほか、観覧スタンドの設置を予定しており、本市のスポーツ環境の充実を図ってまいります。

 さて、乙川リバーフロント地区と一体的に整備を進めております、東岡崎駅周辺地区整備事業でありますが、平成30年度末の完成を目指し、駅前広場、明大寺交通広場及び周辺道路の整備を行います。また、東岡崎駅を利用する歩行者の動線の確保や乙川河川敷への回遊を促すため、駅と乙川をつなぐペデストリアンデッキの整備を進めてまいります。

 また、現在、乙川リバーフロント地区整備と平行し、中心市街地の空き店舗などを活用して新たなにぎわいを創り出すため、現代版家守の手法を用いたリノベーションまちづくりを進めています。この取り組みによる成果として、実際に子育てに頑張るお母さんたちで運営する惣菜店が昨年オープンしました。

Newyear201701017

 今後、この地区での成功が先行事例となり、「家守」がまちの空きスペースを一つずつ埋めていくことが期待されます。民間事業者が、こういった動きを円滑に進めていけるよう行政としても支援を続けてまいります。
 そして、市中心部以外の地域におきましても、市政を着実に進展していくため、引き続き、様々な事業を進めてまいります。

額田地区の開発と整備、JR西岡崎駅のバリアフリー化
 市東部地域の事業でありますが、昨年9月に着工しました「(仮称)額田センター」は、額田支所を始め周辺にあります額田図書館、森の総合駅、ぬかた会館の機能を集約し、平成30年春の供用開始に向けて着実に整備を進めてまいります。
 さらに額田の木材を活かした各種事業、地域独自の活性化対策についても、ただ今検討中であります。
 また、本宿駅周辺では、国道1号や名鉄名古屋本線に加え、新東名「岡崎東インターチェンジ」や国道473号バイパスが整備され、交通の利便性が向上したことにより、これらを活かした東の玄関口にふさわしいまちづくりを進めてまいります。

Newyear201701018

 その一つが、ただいま民間事業者により進出希望の出されている大規模商業施設であります。土地利用に関する課題はありますが、実現すれば東部地域の活性化に大きな好影響が期待されますので、大村知事並びに国会・県会の議員各位のご協力を得て、積極的に対応していきたいと考えております。
 西部地域では、矢作地区に不足している南北道路を補完するものとして矢作川堤防リフレッシュ道路の整備を進めており、今年度、整備計画について地元との調整が図られたところであります。今後は、地元の協力を得ながら事業着手を目指しているところであり、この地区の渋滞緩和に寄与できるものとして期待しております。
 また、JR西岡崎駅のバリアフリー化については、懸案事項でありました駅前の駐輪場を移動する目処が立ち、駐輪場の整備やエレベーターの設計を進め、平成32年度の完成を目指してまいります。

JR岡崎駅周辺の事業、スマートインターチェンジ
 JR岡崎駅近辺の南部地域は、保育需要が高まることが想定されることから、新たな保育園の設置を検討してまいります。先行して、南部市民センター分館敷地内に、暫定的に3歳未満児60人を対象とする乳児専用保育園を平成30年4月の開園に向けて整備してまいります。
 また、大学病院につきましては、藤田保健衛生大学との協定により、24時間対応の救急科を備えた400床程度の病院を、平成32年4月の開院を目指して協議を進めているところであります。さらに、病院に隣接する場所には新しい大型の商業施設の進出も決まっており、このエリアへのアクセスの向上を図るための道路整備を着実に進めてまいります。

 市北部地域、阿知和地区におきまして、ものづくり産業の新たな拠点となる工業団地構想の実現に向け、引き続き検討してまいります。現在、土地所有者の概ねの理解のもと、大規模開発に伴う周辺への生活環境変化の対策について調査をしております。
 今後は連携して構想を進めるスマートインターチェンジとの近接性をアピールし、採算性確保と事業主体の選定を行い、早期の事業着手を目指してまいります。
 スマートインターチェンジの開設につきまして、東名高速道路では、物流の効率化の観点から阿知和地区を、また、新東名高速道路では、山間部の地域振興に有益な「ネオパーサ岡崎」において検討しており、私自身も、先月、国へ要望に行ってきたところであります。今後も両インターチェンジの開設に向けて、関係機関との協議を進めてまいりたいと考えております。

岡崎まちものがたり、HOPEプロジェクト
 さて、平成28年度も残り3ヶ月となりましたが、ラストスパートをかけ、引き続き市制100周年の記念事業を実施してまいります。
 総代会連絡協議会を中心に取り組んでいただきました「岡崎まちものがたり」は、全市版が今月中に完成の運びとなり、学区版につきましては、学区ごとに市内各戸に配布させていただきます。総代会を中心とした学区まちものがたり作成委員の皆様のご尽力に深く感謝申し上げます。
 次代を担う子ども達を対象にした「HOPEプロジェクト」は、残すところあと3回になり、卓球教室、陸上教室、米村でんじろう氏によるサイエンスショーを開催します。

米村でんじろうサイエンスショー

 3月には、岡崎市民会館で「市民音楽劇」を開催します。戦前から戦後の岡崎を舞台として、激動の時代に翻弄されながらも、ひたむきに生きる主人公たちの姿を描く音楽劇でありますが、出演者は1年以上前から意欲的に演技や歌の稽古に取り組んでみえます。どうぞご期待ください。

家康行列に藤岡弘、さんが出演します
 また、現在、徳川家康公のブランドを生かした家康公観光プロモーションの推進をするため、観光基本計画アクションプランを策定中であります。観光産業をものづくりと並ぶもう一つの経済の柱とする「観光産業都市」の実現に向けて、公民連携のもと地域が「稼ぐ力」を高める取り組みを積極的に進めてまいります。

家康行列

 その一つである、桜まつりのメイン行事「家康行列」でありますが、俳優で武道家の「藤岡弘、さん」に特別出演していただくことになりました。昨年放送されましたNHK大河ドラマ「真田丸」で本多忠勝公役を熱演されたことはご承知のとおりですが、ご本人も一番好きな戦国武将とのことであり、忠勝公の生誕の地でもあります本市の家康行列への出演を快くお引き受けいただきました。
 今年の家康行列は、4月9日に開催いたしますが、その圧倒的な存在感を間近にご覧いただける絶好の機会となりますので、ぜひとも足をお運びいただきたいと思います。

 以上、本日は市政の動きの一端をご報告させていただきましたが、今後も、福祉や医療、防災や教育といった基本施策の充実には、引き続き、しっかりと取り組みながら、将来、「あの時代の市政の結果、今の岡崎がある」と言われるようなまちづくりに全力で邁進してまいる所存であります。

2017観光大使おかざき(白井梨花さん、田村汐里さん)

 本年の干支は「酉(とり)」であります。大きな翼を広げ、大空を羽ばたく鳥のように、次の100年に向け「飛躍の年」にしたいと思います。
 そして、このまちに生まれ育った子ども達がふるさと岡崎に対してより大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」づくりに努めてまいりますので、今後とも市民の皆様の変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げます。
 終わりに、本日ご参会の皆様をはじめ、市民各位のご多幸を心より祈念申し上げまして、新年の挨拶とさせていただきます。

平成29年1月1日  岡崎市長 内田 康宏

Newyear201701011

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