岡崎の国際交流 その2(姉妹都市交流)
現在、岡崎市は海外3都市、国内5都市とそれぞれ都市提携をしている。アメリカのニューポートビーチ市(カリフォルニア州)とスウェーデンのウッデバラ市とは姉妹都市提携を、中国・内モンゴル自治区のフフホト市とは友好都市提携を結び、相互友好訪問事業を続けている。
ニューポートビーチ市は昨年、提携30周年を迎え、春の桜まつりの時に訪日団をお迎えした。
そして秋には私、議長、市議有志、商工会議所会頭、国際交流協会会長を含む、30人程の訪米団で友好訪問した。
その際には、現地で式典を行い、家康公顕彰400年を記念した家康公の石像を寄贈した。先方からも中央総合公園に記念植樹とベンチのある景観を造って頂けることとなっている。
なおフフホト市とは、鳥インフルエンザ発生の影響もあってこのところ相互訪問が途絶えているが、米・欧の両市については現在も毎年中学校の生徒の代表20人程が相互に訪問しホームステイを行う関係が続いている。
つい先日(5月25日)、岡崎市側の結団式が行われ、中学生代表の力のこもった決意表明がなされたところである。まず6月から7月にかけて、ニューポートビーチ市からの使節団を受け入れ、本市からの使節団の派遣はこの秋に行われることとなっている。ウッデバラ市においては、同じくこの秋、両市の使節団がそれぞれ訪れることになっている。
若い時に異文化に触れるのは貴重な体験であり、感受性の豊かな若者達が自らの文化や生活習慣とは異なった考え方、生き方があることを知り、またそれと同時に人種や宗教が違っても同じ人間であるということを体感してもらうことは、日本の社会にとって重要なことであると考えている。
さしたる天然資源も無い、孤立した島国である我が国は、外国との友好関係無しには国家の存立維持が難しいという宿命がある。国際的センスと国際関係の本質を読み解き、国のカジとりを誤らない人材を育てることは、将来の国家存亡にも関わる重要課題であると考えている。
現実に岡崎の試みは様々な成果をもたらしている。かつての中学生訪問団のOBの中には、その時の体験が切っ掛けとなって外交官となり、スウェーデンのストックホルムにある日本大使館に赴任している人もいる。
また以前、本市にも教員の海外研修制度というものがあったのであるが、長引く景気後退による財政的影響もあり、こちらの方はこのところ途絶えているように聞いている。子供達を教育する先生方には、できるだけ大きな視野を持ち、多様な考え方を理解してほしいと考えている。今後何らかの形で海外研修システム制度を復活させたいものと思っている。
県会議員時代、私は「教員採用試験において、青年海外協力隊に参加したような人材は、加点ポイントを設けて優先的に採用してほしい」と常々申し上げてきた。
単なる知識の伝達者ではなく、子供達に夢を語り、希望を与えてくれる教員になってもらいたいと思うものである。昨今頻発している社会的凶悪事件、陰湿なイジメや救い難いほど自己中心的な考え方の人間の増加を見る時、単に教科を教えるだけの教員ではなく、人生の師となる教師の育成ということも重要である。
海外研修や海外体験だけがその解決策になると思うほど単純な考え方を持っている訳ではないが、様々な海外交流の機会を設けることによって、世界の多様性を知り、考え方の柔軟性を養い、型にはまった思考にとらわれない人材の育成ということが、子供、教師共に必要であると考えている。
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