むらさき麦ビールと田んぼアート
むらさき麦100%ビール
これまで岡崎市藤川町においては、「藤川まちづくり協議会」の皆さんを中心に整備された本陣跡広場、米屋あるいは「道の駅 藤川宿」を活用して活発なまちおこしの運動が展開されてきた。
地元特産のむらさき麦を使った製品としては、お菓子やうどんに加え焼酎もあるが、今回むらさき麦を100%使用した地ビールが開発されることとなったのである。(地元ではクラフトビールと呼んでいる。)
このアイデアは愛知産業大学の学生さんが地域活性化のプランの一つとして提案したものである。愛知学泉大学の横田正准教授の成分分析を経て、明大寺町に本社のあるプログレッシブパートナーシップのクレイグ・モーリーさんと微生物学の研究者であった冨成和枝さんが中心となり、蒲郡市にある同社の醸造所で完成された。
むらさき麦は、成分に関してはふつうの大麦と比べて大きな違いはない。ビールの色こそ市販のメーカー品よりも濃く、味も濃厚であるが、意外にも酒をたしなまない私にも飲みやすいスッキリとした口当たりであった。食事時の飲用に適するのではないかと思った次第である。
30キロのむらさき麦から、450リットルのビールができるそうであるが、量産するまでの量はなく、当面試験的に地元の飲食店を中心に限定販売をしながら生産を続けてゆくとのことであった。
これは余談であるが、クレイグ氏は元・基礎生物学研究所の研究者であり、在米中は私のいたインディアナ州の隣のイリノイ州立大学で学んでいたそうである。彼は私がインディアナ大学にいたことを御存じであり、しばらくなつかしい昔話に花が咲いた。米中東部(五大湖の辺り)にあるインディアナ、イリノイ、パーデュー、ノートルダム、ミシガンの5つの大学は、アメフト、野球、バスケットボールなどでリーグ戦を行っており、ライバル校同士である。インディアナが優勝すると政治学部の前にある噴水に学生が飛び込み大騒ぎをするのであるが、私の在学中は残念ながらその機会は無かった。
田んぼアート開催
また藤川町では5月24日(日)、家康公四百年祭を記念して「田んぼアート」というイベントが開催された。これは古代米を含む五色の苗を使い、実際の田植え作業をしながら一般公募によって選定されたデザインを描くものである。当日は多くの市民、親子の皆さんが参加された。
図柄は、葵の紋と「いえやす公 400年祭」の文字、そして徳川家康公の似顔絵である。背景に緑色となるうるち米を使い、文字や似顔絵として赤、黄、黒、白の4色の稲に育つ古代米を使用する。田んぼには田植えをリードするためのヒモが張り巡らせてあったが、6月中旬頃から全貌が判別できるようになった。
私は「康生生まれ、康生育ち」で農作業とは縁の少ない生活をしてきた者であるが、幸い小学生時代の先生の一人が「田植えをしたことのないような奴はロクな人間にならない」と言って、私に田植えと稲刈りの体験をする機会を与えてくれた。町育ちの子供にとって単に珍しい体験という記憶しかないが、今思えば貴重な機会を与えて下さった恩師には感謝している。
今回も多くの親子連れが参加してみえたが、こうした機会に日本の文化、日本人の生活様式、日本人のモノの考え方の形成にも通じる稲作というものを自ら体験して親子で改めて語り合ってほしいと思っている。
私も個人的にどのように苗が育ってゆくものか大変楽しみであるし、岡崎市東部の玄関口を飾る名物として、訪れる方の目を楽しませる試みとして今後も続けてほしいと考えている。なお、当日は「田んぼアート」のデザイン公募に参加され優秀賞を受けた7名の小中学生の表彰も行われた。
今回の事業推進に対して御協力頂いたお地元の皆様、また御協賛頂いた多くの皆様に心から感謝申し上げます。
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