新東名高速道路・名称問題
9月18日、中日本高速道路(NEXCO)より、市内樫山町(かしやまちょう)で建設中の新東名高速道路のインターチェンジの名称を「岡崎東インターチェンジ」とすることが正式に発表されました。併せて、市内宮石町に建設中のサービスエリアの名称を「岡崎サービスエリア」とすることも正式に発表されました。
お地元の額田地域の皆様、ことに用地のとりまとめの段階で多大な御協力を頂き、地元の額田の名前を残すことに大きな期待感をお持ちであった皆様には、お詫びを申し上げます。(正直言って私がお詫びするのも筋違いなのですが・・・。)
当初、国との話し合いの席で出されていた資料の地図上には、仮称とは言え、「額田インターチェンジ」という表記がなされていたものもあり、名称は意外と簡単に地元の意向が通るのではないかと思っておりました。
用地の問題が終了すると、工事が始まり、各地域でNEXCO(ネクスコ)による地元説明会が行われるようになりました。当時県議であった私も、毎回説明会の御案内を頂き、できる限り出席していたため、各地区の期待や要望がどんなものかおおよそ把握しておりました。また、地元の国会議員、県会議員、一部の市会議員と話をしたときの感触から、新東名インターの名称は、NEXCOとの直接の話し合いに入った段階でも「岡崎額田」か「岡崎ぬかた」くらいだろうと思っておりました。
ところが「新東名高速道路インターチェンジ及びサービスエリアに係る名称検討委員会」(平成24年6月に設置)が行った、各業界団体並びに地域代表の皆様19団体34名の有識者の意向調査では、以下のような結果となりました。
「岡崎東」 第1回 59% → 第2回 85%(29名)
「岡崎額田」 第1回 23% → 第2回 15%(5名)
額田地区の方9名の内、「岡崎東」を選ばれた方は5名、「岡崎額田」は4名でした。サービスエリアについては、「岡崎」が31名、「岡崎奥殿」が3名という結果でした。
委員会においても、「道路利用者が地図上にない『額田』の名に困惑する」、「全国の名称決定基準の法則に準じて行うべき」との意見が多数を占めました。
一昨年10月に市長に就任してからこの問題を引き継ぐことになった私は、当初、NEXCOとの話し合いにおいて「岡崎ぬかた」の名称を主張していました(外部の人は「額田」を読めない)。
しかし、前述の「全国・名称決定基準」による、誰にでも分かりやすい名称という方針と意向調査の結果報告で「岡崎東」が多数であったこともあり、その方向で承認することとなったのです。
もちろん、額田で一般投票を行えば、そうした結果にならないことは十分承知しております。けれども高速道路を利用する方々はこの地方の人間ばかりではありません。北海道の彼方からみえる方、九州の端から来られる方など様々であります。それに必ずしも事前に経路をチェックしてみえる方ばかりでもありません。そうした不特定多数の方々が時速100km前後のスピードで走りながら、迷うことなく瞬時に名称を判別でき、今自分がどこらあたりを走っているかを認知できることが、安全走行のためにも一番大切なことであると思います。高速道路を利用するドライバーにとって、通過地点にある地方の独特の名称というのは不必要な情報であります。
郷土愛の心から、地元を全国にPRしたいという気持ちは十分理解できますが、そうしたことは機能を主体として成立している高速道路に求めるべきではないと考えます。その代わりとして額田の名前は、付属するトンネルや橋、サービスエリアの中の施設、あるいはオミヤゲ、地元の地域施設の名称として生かしていくべきではないでしょうか。
例えば私達がアメリカに行った場合、外国人としてレンタカーを借り、高速道路を走ったとして、地理に明るい人でなくても、案内地図のアルファベットの記号と道路のルートナンバーを間違えることさえなければ、ちゃんと目的の都市へたどり着くことができます。道路、ことに利用客がお金を支払って利用する高速道路において一番必要なことは、そうした利便性の良さであります。
何とぞ日本全体を見渡した大きな心で御理解頂けますようお願い致します。
新東名開通前イベント (2015.11.28)
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