本省、お百度参り・再び その1(河川整備要望)
7月に入ると、毎年夏を迎える頃の恒例の行事が始まった。次年度の予算編成に向けて重点事業に対する国庫補助を確かなものとするために、要望書を作成し、各省庁に陳情活動を行うのである。
現在では、かつてのように個別細分化した補助金バラまき行政の形態とはなっておらず、国からの補助金は「社会資本整備総合交付金」という形となって、地方でそれを工夫しながらメリハリをつけて各事業を行うタテマエとなっている(平成22年度創設)。
そうは言うものの交付金算定の基礎となるのは、各地方でどういった事業を行おうとしているかという説得力のある計画書と、それを推進していこうという各自治体の熱意であるため、こうした地道な活動が必要とされるのである。
昨年、ブログに〝お百度参り〟という言葉を使ったところ、「確かに実態はその通りですが、神頼みのような感じを与えるので要望活動と記した方がよいのでは」という御意見を頂いた。
私としてはどちらでもいいのだが、いずれにしてもお百度参りであることには間違いない。理と礼を尽くして活動すれば必ず予算をつけてもらえるのなら要望活動であろうが、努力をしても最終的にあなたまかせの判定ならば、お百度参りと言っても構わないと思う。
7月2日、昨年同様、早朝より新幹線で上京することとなった。まずは午前中に衆・参両院の地元出身の先生方を中心に、県内出身のお世話になっている議員、並びに政党の有力者の方々の所へ要望書を持参してそれぞれ御挨拶に回る。
私の選挙公約であり、重点施策である「乙川リバーフロント地区整備計画」については国、県の協力は不可欠である。とりわけ国交省(国土交通省)の各部局へのきめ細かい説明と要望活動は予算獲得に向けて重要な活動である。
しかも今回の要望活動は、岡崎に関するものばかりではない。私は矢作川・鹿乗川各河川整備期成同盟会の会長として、西尾の榊原康正市長は矢作古川の期成同盟会・会長として、沿川市町の代表として県の河川担当課長と共に上京して来ているのである。
11時20分の水管理・国土保全局長に始まり、河川環境課長、国土交通副大臣、事務次官、国土交通技監、砂防部長の順に予約した時間どおりに訪れ、要望書を手渡し、手際よく要点を説明してゆく。そして私の場合、岡崎の重点施策も併せてお願いしていくのである。予約していても、急用のため時間が変更になったりすると間が空いてしまう。そうした時間を使って各課長の所へもできる限り細かく要望書と名刺を持って挨拶に回る。気が付くと交換した名刺が輪ゴムでくくる程の量となっている。私は用意された資料を自分の名刺と共に手渡して話をしてくるだけであるが、各資料をミスなく用意し、封筒に個々の役職と担当者の名前を正確に記して準備する担当職員の気苦労がしのばれる。
しかも本人確認をして手渡す瞬間まで油断はできない。相手を間違えて手渡してしまったら、最悪である。
一通りの要望活動が終了した後に、私と副市長は岡崎の重点施策の説明のために市街地整備課長の所まで出向いた。今回は岡崎市の施策についてのみであるので、心置きなく細部に亘って説明の弁をふるうことができた。
その上さらに、地元代議士に個別に再度、念押しの陳情をポイントとなる部署、大臣に対しおこなって頂く。私も御縁の深い安倍晋三事務所へ要望活動にうかがったことは言うまでもない。
ここまでの活動をしても確実とは言えないから、〝お百度参り〟と言うのである。 (つづく)
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