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2014年6月 7日 (土)

大恐竜がやってくる! その1(ことの始まり)

東海愛知新聞 2014年5月22日

 「ひょうたんから駒」とはまさに今回のようなことを言うのであろう。
 昨年、両親の古い友人で、子供時代からお世話になっている方が市役所におみえになった。「今までの市長はよく知らないので、わざわざ面会に行くことはなかったが、あんたが市長になったので様子を見に来た」ということであった。
 久し振りの再会でもあり、昔話に花が咲き、「ところで市長になってどんなことをやるのかね?」という質問を受けることになった。
 選挙以来これまで語り続けている「モノづくりの岡崎」を大切にしつつ、もう一つの宝である歴史的文化遺産と河川の水辺空間を活用したまちづくりをしたいという話をさせて頂いた。
 その時、「これは私が個人的に温めてきたいくつかのプランの一つですが、実現には10年以上かかると思われます」と前置きをして、お話をさせて頂いた。それが、私がかねてから考えていた東公園の整備計画の一案としての「恐竜の森」構想であり、私の描いたラフ・スケッチをもとに説明をさせて頂いた。

ラフ・スケッチ(内田康宏)

ラフ・スケッチ(内田康宏)

一、「獲物を狙って攻撃態勢に入ろうとするティラノサウルスと、食べることに夢中で気が付かない草食恐竜」「肉食恐竜の接近に気づき警戒するトリケラトプスの親と子供達」といった情景を、森の中に実物大のジオラマで再現する。

一、ブラキオサウルスを東名高速から遠望できる位置に置くことによって、その首と頭が岡崎インターチェンジが近いことを知らせる印(しるし)となるようにする。

一、これらは見るだけでなく、触れることもできるようにする。

 といった具体的な話をしたところ、「面白いアイデアだね、お金は出してあげるからぜひおやりなさい」という思わぬ言葉を頂くことになった。
 1億円などという金額は予想すらしていなかったのであるが、「私が元気なうちに実現させてほしい」と述べられ、このたびの多額の寄付を頂けることになった。そして今回御本人の意志を尊重して、匿名での物品寄贈として頂く形とあいなった次第である。

岡崎市東公園

 私の考えていた構想としては、東公園の東名高速の東側の森林の中に、途中までできている遊歩道と隣接する自然景観を生かしながら、実物大の恐竜モニュメントを時代の流れに沿ってジオラマ仕立てに配置したいと考えていた。しかし、現地踏査をしながら担当課と相談した結果、相応の重量のある大きなモニュメントをいきなり山地に置くこともかなわないため、今回とりあえず時計塔北側広場前に設置してお披露目することとなったのである。
 ちなみに恐竜4体と付属品に設置工事費用を含めて総額で1億円ということで、今回市費の持ち出しは無い。
 先に書いたとおり、本来10年くらいかけてムリなく進めるつもりであったのであるが、想定外の救いの神の出現により、事業計画が早くなり本当に感謝感激である。(つづく

岡崎市東公園 屋外恐竜モニュメント イメージ図

岡崎市東公園 屋外恐竜モニュメント イメージ図

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