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2014年2月22日 (土)

宮内庁訪問記

宮内庁訪問

 市長職に就いて一番意外であったことは、これほど出張の多い仕事だとは思わなかったことである。
 事業ごとの国への東京陳情の件は以前ブログで記したとおりであるが、他に全国市長会、東海市長会、県市長会、西三河市長会、中核市市長会などに始まり、ゆかりのまち・親善都市・姉妹都市等との交流、125以上ある「あて職」の役員としての仕事もある。また今回(2月5日)のように特別祭事にかかわる陳情もあるのだ。

 大正天皇即位後の大嘗祭(だいじょうさい)で皇室にお米を献上する「悠紀斎田」(ゆきさいでん)に、中島町の水田が選ばれてから来年で100年目を迎える。
 六ツ美地区では、平成27年6月7日(第一日曜日)に開催される記念すべき〝大嘗祭悠紀斎田100周年祭〟において、宮様のご来訪の実現を切に願っている。そのために5~6年も前から地元役員と代表者による宮内庁への要請陳情活動を度々行ってきた。

岡崎市地域交流センター六ツ美分館・悠紀の里

 来年平成27年は、岡崎市にとって〝家康公400回忌〟を迎える重要な年であるが、地元の六ツ美地区においては、10年近く前からこの100周年をいかにお祝いするかということが話し合われている。数年前に100周年記念事業実行委員会も結成されたところでもある。100周年には例年にもまして盛大な記念式典、神事、お田植えまつりを執り行うために、現在着々と準備がすすめられている。岡崎市も昨年6月、悠紀斎田の隣接地に「悠紀の里」と命名した岡崎市・地域交流センターを建設し、地域の歴史と文化の伝承を企っている。
 いよいよ来年に本番を控え、「市長にも宮内庁詣でをしてほしい」という声が上がり、今回の私の上京が決まった。皇居へは代議士秘書時代に参内したことがあるし、県会議長として新年祝賀の儀に出席したこともあるが、いつも車で通過してしまうので、中を細かく観察することはできなかった。今回は皇居内でも宮内庁の訪問であったが、ゆっくりと見学することができた。考えてみると皇居前広場を歩くのも中学の修学旅行以来である。

 警備のゲートで身分照会をおこなってから歩いて坂下門をくぐる。坂下門外の変の頃と同じ門構えなのかどうかは分からないが門の大きさには圧倒される。
 白石の坂道をゆるやかに登ってゆくと右手に見える、3階建て(半地下1階)の建物が宮内庁である。以前訪れたのは随分前のことなので、あまりはっきりと覚えていない。最近の東京の官庁は随分モダンな建物になっているものもあるが、さすが宮内庁は入口、階段、手すり、置物まで歴史と伝統、風格を感じさせるシックな造りとなっている。エレベーターはさすがに新しくなっていたが、各階のフロアの移動表示が古風な時計の針様式に保たれている点が面白かった。
 宮内庁長官官房の宮務(きゅうむ)課長さんと調整専門官に面会して、地元の熱心な活動状況と伝統行事になっている悠紀斎田お田植えまつりについて改めてお話をする。100周年祭の皇室からのお成りを熱望する地元民の声などもお伝えした。こちらから、どなたをとリクエストできる筋合いのものでもないが、「大嘗祭は、男のまつりである」という話も聞いている。先方からは次のようなお返事を頂いた。
「一年後のこととなると、国内ばかりでなく外国とのお付き合いで国外に出向かれることもあり、直近にならないと最終的な決定とならない」
 地元としては、なるべく早く来訪が決まり、当日に向けて抜かりのない準備をしたいところであるが、なかなかこちらの都合の良いようにはことは運ばぬようである。とはいえ度重なる要請・陳情・活動のお陰で岡崎の熱意は十分伝わっていることは分かった。あとは祈るばかりである。
 もう一つ感心したことがある。役所ではどこも節電運動が行われているものであるが、宮内庁でも廊下の照明が一つ置きに消されていた。ご時世である。

宮内庁

 その後青山代議士に同行頂き、厚生労働省を訪れた。国民健康保険事業に関する陳情である。
 岡崎市は今年度、保険料の算定方式を「旧ただし書き方式」へ変更すると共に、豊橋市と共同で自治体クラウド・システムを構築し、安定的な国保運営を行ってきている。この制度改正において、保険料の激変を緩和する措置を「国民健康保険の財政調整基金」を財源として行い、被保険者の負担軽減を図っている。・・・等々のことを報告してきた。
 要するに「こんなにガンバってますから今年度も特別調整交付金の御配慮をお願いします」ということであるが、地方自治とは言っても常にこういう要望活動をしていかなくてはならないのが現実である。

厚生労働省

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