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2013年8月 5日 (月)

安倍夫人・岡崎訪問の記

橘凛保さん、安倍昭恵さん

 7月10日(水)、総理夫人である安倍昭恵さんが、昨年の市長選挙以来約9ヶ月振りに岡崎を訪問された。このことはブログの記事にしてはいけないかと思っていたが、翌々日の新聞に載っていたので、こちらでも書かせて頂くことにした。
 原爆の投下により焦土と化した広島の被爆地のガレキの中からカンナの花が咲いた。そのカンナの花にちなんだ「平和カンナ・プロジェクト」を推進してみえるご友人の橘凛保(たちばなりほ)さんと共に、今回の岡崎訪問はなされた。昨年の修学旅行の際に安倍夫人にインタビューするために議員会館を訪れた附属中学の卒業生らとの再会も目的の一つであった。

 夕刻より、松井幸彦先生をはじめとする友人の皆様と共に「安倍様、橘様を囲む会」をもつことになった。私自身、昨年の選挙でお世話になりながら当選直後幾度も上京したものの、日程の都合もあって直接お会いしての御挨拶ができていなかったこともあり、家内共々、出席させて頂くことになった。松井先生はかねてより「ミャンマーに小学校を作る運動」や「ミャンマーに消防自動車を送る運動」などを通じて安倍昭恵さんとはとても親交が厚い。
 昭恵さんは、卒業論文のテーマが東南アジアの民生、ことにミャンマー(旧ビルマ)の教育にかかわるものであった。学生時代にかの地を訪れたことが一つの切っ掛けとなり、ミャンマーの子供達のために小学校を作る運動に参画された。その運動は今日に至るまで続いている。すでにミャンマーには、昭恵さんの名を冠した小学校がいくつも誕生している。
 松井先生については以前も私のブログに記した通り、ビルマ時代のミャンマーに教師として海外赴任の経験があり、当時から戦後日本兵の遺骨収集、本国への送還活動や小学校建設運動、そして消防車両の寄贈運動でも御活躍をされてみえる。(私は、時として松井先生が宗教家に思えることがある。)
 橘さん、昭恵さん、松井先生に共通するのは、限りないヒューマニズムである。昨今の利害関係のみで行動する人々が目に付く世相において、こうした方々とお会いしお話を伺う機会を得ることは心洗われる思いがするものである。
 また前にもブログ上で触れたことがあるが、昭恵さんは森永製菓の社長令嬢である。しかしそんなことをけぶりも感じさせないさわやかさと天真爛漫さが彼女の魅力であると思う。(ウチの嫁さんは帰り際に「これからもガンバってネ!」と言われてハグをされて、感激していた。)

 もう30年近く前のこと。父上の安倍晋太郎先生の秘書官であった晋三さんが「この業界(政界)にいると、嫁さんを見つけるのが大変なんだ」という話をされていたことがある。大物政治家の息子は親の名前の重さで、それなりに苦労があるものだと当時理解していたものだ。同じように国会や議員会館界隈には、やんごとなき家系の才色兼備のお嬢様方がたくさん秘書として働いてみえるが、彼女達も同様の悩みがあるようであった。毎日テレビに出ている大物政治家達と同席しているために、若い男の秘書達は怖れをなして彼女達に近づこうとしないのである。(もちろん私もその一人であった。)
 しかし昭恵さんと親しくお話をさせて頂いて、そんな中で晋三さんが彼女を選ばれたことが十分納得できるような気がした。私の悪いくせで、晋三さんの若い頃の話をしながら、ついまた余計なことを言ってしまった。
「晋三さんのような方と結婚することになれば、将来政界の荒波をくぐる運命が待っていることは明らかです。御両親は反対されませんでしたか?」
 彼女は「親は嫁に行ってくれるならどこでもよかったようです」と明るく笑われた。私もそこで笑って止めておけばよかったのであるが、
「一般に親は口ではそう言いますが、私のような者でもウチの家内と婚約した頃、嫁さんは色んな人から『苦労するから止めた方がいいわよ』と言われていたそうですよ。もっとも私の場合、衆院選の大選挙違反もあったので、結婚などできそうもないし、もう人生終わったなと思っていましたけどね」
 と話したところ、反対に昭恵さんから「それじゃー奥さんに感謝しなければ」と言われてしまった。そのあとで「御主人が感謝してるってよ」とウチの嫁さんに向かって言っていた。これではインタヴュアーとしては失格で、全く〝やぶ蛇〟である。
 おまけに私はまた、次のような失礼なことを言ってしまった。
「あなたを個人としていい人だと思っても、〝森永の娘〟と分かった時点で普通の男は腰が引けてしまうもんですよ。そうでないとしたら、よっぽど自分に本当に自信のある男か、自信過剰のおバカさんか、逆玉を狙う野心家か、何も考えていない奴のどれかだと思いますよ」
 もしかしたら晋三氏は、同じ様な立場にある昭恵さんにシンパシーを感じたのかもしれない。(今度、会ったら聞いてみよう。)どちらにしても、ハタから見れば、何不自由なさそうな立場というものも、当人の立場となってみれば、それなりに嫌なこと、不自由なことがあるものである。天皇陛下は夜中に腹が減ったとしても、ちょっと車でラーメンを食べに行くというようなことはできないだろう。

安倍昭恵さん、私、ウチの嫁さん

 ウチの嫁さんと昭恵さんが笑いながら何か話をしていたので、あとで確かめたところ、お互いの亭主の共通点を酒の肴にしていたとのことだった。男のくせに酒が苦手で、アイスクリームやお好み焼きが好物で、好みのアイスクリームが「白くま」という所まで一緒であったため、声を出して笑っていたようである。

 私と安倍総理はもう一つ共通点がある。お互いに忙しくて映画を観に行けないため、夜遅く一人でDVD(変なヤツではない)を観ている点である。二人ともかなりの映画マニアであるが、観賞のスタイルだけは随分対照的であるようだ。
 私はDVDを観る場合、まず本編を筋を追いながら観る。その次に本編から削除されたカット・スペシャル、NG特集、予告編CMと続けて、監督や主演俳優や脚本家の解説版があればそれも観て、さらにハリウッド・ノートのような資料まで時間があれば目を通すことにしている。おまけに、時にはそれからまた本編を見直すことさえある。ウチの嫁さんに言わせれば「あなたはビョーキ」だそうである。
 安倍総理の場合は、時間も無いのであろうが、同じ映画は一度しか観ないそうである。よほど気に入った作品以外は定期的に箱詰めにして御自分で処分してみえるそうである。確かにそういう対応にすれば、私のように2000本を超えるDVDとまだ数百本はあるビデオテープ、自分で編集したTVのDVD500~600本に埋まって生活するようなことにはならないだろう。私の部屋の壁面はほとんどDVDと本でふさがっている。
 私の場合、以前観た映画でもしばらくするともう一度観たくなったり、場面やセリフを確認したくなることがよくあるのだが、安倍総理はそういうことはないのだろうか? ひょっとすると「男は身辺に余分なモノを多く持たない。そうしたものは柔弱未練の心の元となる」という長州武士の質実剛健の気風による生活習慣のせいなのかもしれない。

昭恵さん、橘さん、松井幸彦先生ほか

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