ミャンマーへ贈る消防車の寄贈式
以前から、何度もブログに取り上げていたミャンマーへ贈る消防車両の話であるが、その寄贈式並びに出発式が、8月2日、岡崎市消防本部にて取り行われた。
寄贈することはもう昨年のうちに決まっていたし、議会の承認も得ていたため、私としてはすでに送られたものと思っていた。そのため、今回式が開かれたことは意外であった。しかし実際にこの手のことを行うためには、隣の家に饅頭のおすそ分けをするような訳にはいかず、手続きの手順が結構ややこしいことが分かった。まず日本国内における消防自動車としての任務を解除する書類上の手続きがある。以下はそれに伴う手続きの手順である。
①登録を抹消して、ナンバープレートを返納する。併せて仕様の変更も行う。
②譲受者(この場合「ミャンマーへ消防車をおくる会」)から「消防車両譲与申出書」の受理をする。
③市議会で議決・承認を得る。(「議決証明書」作成)
④市役所の内部決裁として、物品譲与決裁をする。
⑤「譲渡証明書」を作成。
⑥「物品譲与決定通知書」の送付。(正式決定)
⑦譲受者から「受領書」の受理。
⑧輸送のための「仮ナンバー」の取得と自賠責保険加入。(譲受者が行う)
全くお決まりの手続きとはいえ、ウンザリしてしまう。内実は、「隣の子にお古の自転車をあげる」のと同じことなのにこれだけ面倒な手順が必要とされるのである。なんとかもっと簡略化できないものかと思い、現在対応策を考えている。
今回、岡崎市消防本部の皆さんの特別なお心遣いで、外国に寄贈する車両が岡崎から送られるものとして恥ずかしくないようにと入念に再整備・点検がなされた。
後から聞いた話によると、ミャンマー駐日大使が寄贈車両を見て「今まで寄贈を受けたすべての車両の中で一番きれいな車両である。まるで新車のようだ」と大喜びであったそうだ。まさに岡崎の面目躍如である。
当日は好天に恵まれ、寄贈・消防車両の晴れ姿が披露された。松井幸彦先生はじめ10名ほどのグループの皆さんと共に、田口市会議員も大型車の運転手として東京まで車を送り届ける役の一人を買って出ていた。4台の車は、ポンプ車や消防積載車であり、製造から20年前後経過している。岡崎市消防本部として更新の時期を迎え、従来は廃車されて来たものである。とはいえ、一般に日本の公用自動車は常日頃きちんと点検・整備されているため、日本の法律によらなければまだ十分に使える車両ばかりである。そうであるなら、廃車にしてスクラップにしてしまうよりも、喜んで使ってもらえる海外でもう一働きしてもらった方が良いだろうというのが私達の考えであった。廃車になるはずであった車が岡崎の名を付けたまま、再度ミャンマーの地で活躍している姿を見ることがあれば岡崎出身者でなくとも日本人として誇りに思えるだろう。
日本は海外支援にお金は使うが、その割に感謝されていないと言われるのはPR不足のせいである。こんなことでも、その一助となればと思っている。
現実に社会のインフラ整備の遅れているミャンマーでは、火事ばかりでなく、毎年の自然災害による被害も多い。消防車両の活躍の場は大きいと言える。ことに乾期(11月~4月)には山火事により村中が燃えてしまうこともあるという。そんな不幸な人々が一人でも救われることを願ってやまない。
松井先生達の「ミャンマーへ消防車をおくる会」の皆さんは、これまで19台をミャンマーへ送るお手伝いをされているが、50台を一つの目標としているそうなので、岡崎市としてもできる限りの協力をしていきたいと考えている。近隣の市町の皆さんからも御協力頂けますよう、私からもお願い申し上げます。
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