城南小学校の子供たち(多文化共生子ども会議)
JR岡崎駅の西北辺りに「城南小学校」という小学校がある。周辺はかつて農村地帯であったころからの地元住民と、新興住宅地域となってからの新しい岡崎市民が混在している。
この学校の特徴のひとつは周囲に県営住宅があるという条件のせいか、市内でいちばん多くの外国籍の児童が学んでいる点である。
なぜか私は県会議員時代からこの学校と縁が深く、歴代の校長先生始め、地域の皆さんともたいへん親しくお付き合いさせて頂いている。児童ばかりでなく先生方も、校長先生始め海外赴任の経験者がおられ、校内の雰囲気も他校とは一風変わっている。
まず最初に気が付くことは、校内の各種表示・標語が日本語だけではないことである。日本語、英語、中国語、ポルトガル語(ブラジル)の四か国語で表示されている。現在471人の児童のうち、40人が外国籍の子供だそうである。運動会や文化祭では各国語で場内アナウンスがされており、ママさんバレーや各種スポーツ大会も国際色豊かである。
名古屋のアメリカンスクールにわざわざ通わなくても、この学校では外国の様々な言葉や文化を岡崎にいながらにして学ぶことができる。
私は県会議員のときから、この城南小学校のことを文教委員会などで「岡崎にはこんなにユニークな学校がある」と紹介してきたものであるが、1月22日に城南小から「多文化共生子ども会議」の皆さん22人が市役所を訪ねて来てくれた。その中にはブラジル、中国、フィリピン国籍の親を持つ子供たちもいた。この会議はいろいろな国から来た子供たちが、日本人の児童と共にお互いを理解し合い、仲良く助け合って学校生活を送れるように活動しているという。
ときには学校の外から、タガログ語(フィリピン)、ペルシャ語(イラン)、ロシア語などの通訳ができる人も手伝いに来ることがあるそうである。
そうした長年の城南小学校の活動が国際的にも認められて、昨年国連から「ユネスコ・スクール」に登録されたそうである。
子ども会議の子供たちを前にして私は、「世界には、様々な文化、習慣、言葉を持った異なる人種がたくさんいますが、それぞれ違いはあっても同じ人間であり、親しくなってみると同じようなことを考えて生きていることがわかります。皆さんの力で平和で戦争のない世界を作って下さい」という話をした。私が「質問があったら何でもしていいよ」と言ったところ、子供たちは次から次へとこだわりのない質問をして来た。子供たちのペースに乗せられてついつい昔のアマゾン探検の話や、中東歴訪の話をしてしまった。本当はもっと愉快で面白い話もあったのだが、子供にどこまで喋るべきかというのは本当に難しいものである。
いずれにしても、岡崎にこうした小学校があるというのはうれしいことである。これからの城南小学校の子供たち、並びに先生、ご父兄の皆さんのさらなる健闘に期待している。
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