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2012年10月25日 (木)

初登庁と市長訓示

 開票結果の発表の後、記者会見が深夜1時半ごろまで続いた。
 残っているお客さんのお相手をしたら家に帰ろうと思っていたら、「市役所の人が来てます」ということであった。
 どうしてこんなに早く市役所の人が来ているのだろうと思ったら、秘書課の職員で、その日の朝から仕事が始まるという連絡であった。2、3日のんびりしてから当選証書をもらって仕事が始まるだろうと思っていたのに、まったく認識不足であった。秘書課の職員は本日の日程と向こう一週間の予定表まで持ってきていた。
 朝9時40分ごろ車で迎えに来て10時から初登庁、10時20分当選証書付与式、そして10時45分から市役所大ホールにて幹部職員に対して「市長訓示」をおこなうことになっているのだそうだ。その後再び記者会見、そして市長事務引き継ぎの打合せ、臨時部長会議、さらに秘書課打合せ、などなどと初日の仕事がびっしり詰まっていた。

 選挙事務所にみえていたお客さまのお相手が終わったのが、朝4時半だった。家に帰って犬の散歩をして猫のご機嫌を取ってから市長訓示の原稿を書き始めた。6時半を過ぎたころから電話が鳴り始めた。もちろんお祝いの電話である。電話を頂くのはありがたいことであるが、こちらは原稿のことが気になってそれどころではない。そんなことを考えながら電話の応対をし、原稿を書いているうちに車の迎えの時間が近づいてきた。新しい背広を用意する時間もない。結局最終日に着た背広をそのまま着て行くことにした。大きな市長車の後部座席に座ったものの、なんとなくしっくり来ない。随行秘書が「市長さん」と言うが、誰のことかと振り返ってしまいそうになる。まだ当選して何時間も経っていないのだ。

 市役所の近くに来たが、車は市役所に行かない。
 近くの駐車場に止まって運転手が時計を見ている。
「30秒前です。出発します」
 と言って車を走らせた。

岡崎市役所へ初登庁(2012年10月22日)

 市役所に着いたのは午前10時ジャストであった。
 到着する前は気楽に考えていたが、出迎えの人波にびっくりしてしまった。女の人から花束を渡されていきなりカメラのフラッシュに囲まれた。新聞社のカメラマンがこっちを向けと手を振ったのを勘違いして、手を振り返してしまった。いったい何をやっているんだろう。

内田康宏

 登庁記念の写真を撮ってから、4階の市長室に通される。よく考えてみたら市長の執務室に入るのはこれが初めてである。
 説明に来た職員から「市長」と呼ばれるがまだぴんと来ない。借りて来た猫というのはこんな気分なんだろう。改めてその日の日程の説明があった。
 市長訓示のため福祉会館の6階大ホールに向かった。何回も会議などで来た場所であるが壇上から幹部職員360人ほどを前に訓示をするというのは、何か緊張する。おまけに慌てて書いた自分の原稿の字がよく読めない。途中から読むのをやめてしまい、自分の言葉で喋ることにした。選挙のときに市民の皆さんに話しかけたことをもう一度話すことにした。

「岡崎市役所各部の部課長はじめ、職員の皆さんにおかれましてはお忙しい中、ご参集頂きありがとうございます。わたくしは昨日の市長選挙におきまして岡崎市民の皆様の負託を得て第11代の岡崎市長に当選いたしました内田康宏であります。本日より、わたくしが市政を担当させて頂くにあたりまして、職員の皆様にひとことお話申し上げたいと思います。
 今般の選挙を通じて、わたくしが市民の皆様に提案申し上げて来た政策や、わたくしの考えにつきましては、職員の皆様には十分ご理解を頂き、実現に向けて叡智を絞って頂きたいと考えております。しかしその際、もし異論があるならば積極的に申し述べて頂きたいと思います。議論を積み重ねることでより良いものが見出されるからであります。そして、そうした意見を聞く耳をわたくしは持っているつもりであります。
 もちろん今まで過去の方針のもとに政策を積み上げて来た皆様ですから、これまでの様々な経緯やしがらみもあろうと思います。また、法律や財政上の限界といった壁もあろうと思います。しかしながら、そうしたことをすべて承知した上で皆様と共に知恵を出し、新しい岡崎、次の時代の岡崎を築いて参りたいと考えております。
 言うまでもなく、岡崎は歴史と文化、伝統に支えられた素晴らしい町であります。市職員の皆様と二人三脚で本市がますます発展いたしますよう、夢と実効のある政策をすすめて参りたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上簡単ではありますが、わたくしの市長就任のご挨拶といたします」

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