あにも

2016年1月20日 (水)

『リバ!』2016年2月号

『リバ!』2016年2月号

内田康宏事務所よりご案内申し上げます。
『リバ!』2016年2月号が本日発行されました。市長のコラムは「ネコのいない冬は寒い」です。
また2月号では「飛び出す公務員誕生 康生のシャッターを開きました!」という特集が組まれています。こちらも面白いですよ。

『リバ!』2016年2月号

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2015年12月28日 (月)

ネコのいない冬は寒い

アルとミー

 この9月、18歳を前にして愛猫ミーが亡くなった
 18年前に彼女が産まれた時はこんなに長い付き合いになるとは思っていなかったが、共に過ごした時間は女房よりも長く二人目の娘のようなネコの死は誠にさみしい限りである。
 ネコと一緒にいれば木枯らしの季節を迎えても、暖房機器無しでも暖かかった。ネコの死はCO2削減にも影響してくるのではないかと勝手に思っている。

 以前、私が家のペンキ塗り作業をしていた時、興味深げに眺めていた子猫のミーに「君はここでおとなしくしていてネ」と言って私の作業が見下ろせる毛布の上に座らせておいた。
 ところがしばらくして気がつけば、股下から「ミャー」と声がした。いつの間にか私の足の間まで来ており、振り向けば、塗ったばかりのペンキの上に小さな梅の花マークが点々と続いていた。赤ちゃんネコをしかる訳にもいかず、苦笑いで四つの足を濡れゾウキンでふいてやったことをなつかしく思い出すものである。
 昨年1月にこれも18歳目前で愛犬が亡くなってから、「お前は長生きしろよ」と言って高級な高齢猫用のエサを組み合わせて、健康状態を見ながら小分けして1日5~6回与えてきたものであるが、この9月8日に逝ってしまった。
 昨今は相変わらず朝夕ネコの写真に話しかけて生活しているものであるが、不思議なことに今もって他のネコたちは私の部屋に入ってこない。ネコ同士でしか分からないニオイがあるのか、前のネコにイジメられたトラウマがあるのか連れて来ても嫌がってすぐに出て行ってしまう。前のネコの霊が残っているのかもしれないとも思うものである。

 ところで、岡崎市のあにも(岡崎市動物総合センター)では、今年の秋から〝御長寿ネコちゃん、御長寿ワンちゃん〟の表彰を始めている。これは私が夏前に提案したプランであったのだが、偶然にもあにもでも同様のことを考えており、今年9月の動物愛護週間より早々に実現することとなったのである。
 お祝いの品がもらえるのは満17歳以上(人間で言えば85歳以上)の飼い犬と飼い猫である。犬は登録の義務があるので年齢が分かるが、そうではない猫の場合は誕生日や年齢の分かるもの(子猫の頃の日付入りの写真や獣医師の証明書など)を持参し、前もってあにもにお気に入りの写真を届ければ、当日表彰状と生花と副賞として写真の缶バッジを受け取ることができる。来年度も予定されているとのことなので、愛犬・愛猫家の皆さんは是非参加してみて下さい。

岡崎市動物総合センター 動物愛護週間(2015年)

 今年犬の登録情報で調べた17歳以上の対象犬は750頭ほどあったが、電話連絡したところ3分の1がすでに亡くなっており、来年の狂犬病予防注射連絡の通信費が削減されるという効果もあったと聞いている。

 我が家の犬猫は表彰式の日には間に合わなかったが、私は宣伝用に缶バッジを造ってもらい、今あちこちでPRにこれ務めている。先日市長会の席で披露したところ、「そのアイデアもらった」と言って缶バッジの写真を撮っていった他市の市長もみえた。
 現在この缶バッジは、お守り替わりに毎日私のワイシャツの胸ポケットに入っている。
 しかしネコのいない冬の夜はやはり寒いものである。

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2015年3月31日 (火)

東公園恐竜モニュメント完成!

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 3月29日(日)。いよいよ、待たれていた東公園の恐竜モニュメントのお披露目の時を迎えました。ぜひ青空の下での完成式を願っていましたが、当日は曇り空の下での式典と相成りました。雨の予報もあった中、大勢の皆さんの御来場を頂き心から感謝を申し上げます。
 今回設置の完了した5体の恐竜達は、既に皆様にも御案内のとおり、市内のある篤志家の方からの善意の御寄付により、製作から設置までの費用を賄(まかな)っております。
 さらに展示のコンセプトについては、福井県立恐竜博物館のアドバイスを頂き、数々の実績のある東京都羽村市の(株)ココロの製作チームの御尽力によって、比類のないリアルな恐竜が誕生しました。

ブラキオサウルスとティラノサウルス(岡崎市東公園)

 これまでの経緯についてはブログ上で何度も御説明申し上げていますが、そもそもは、少々手狭となり年々展示動物の頭数や種類が減少しつつある東公園動物園の現状を踏まえ、無料で楽しめる動物園をいかに維持するかという所から始まっています。
 このところの野生動物保護に関する国際条約の強化と動物の購入価格の上昇によって、目玉となる飼育動物を新たに入手することが困難になってきております。しかも生きた動物は食事や飼育係に加え、設備の整った施設を造らなくてはなりません。
 東公園の新たな魅力の向上のためには、生きた動物だけに頼らない発想が求められました。そこで、東公園の広大な自然景観や地形というものを活用して、公園法の規定にもかなう実物大のリアルな〝恐竜モニュメント〟を設置し、最新の学説に基づいて恐竜が生息していた時代をジオラマ風に再現するという「恐竜の森構想」に着手することとなったのです。

恐竜モニュメント完成記念式典(2015年3月29日)

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プテラノドンと巣(岡崎市東公園)

トリケラトプス・ヤング(岡崎市東公園)

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 かつて私達が子供であった頃、名古屋の東山動物園にあるコンクリート製の恐竜を見るために幾度足を運んだことでしょう。あの恐竜がきっかけで生物学や考古学の道を選んだ人もいますし、造形への目を開かれた方もいると聞いております。
 確かに大人にとっては単なる大きな造形の一つに過ぎないのかもしれません。しかし子供達の目には、もはや大人の目には映らなくなってしまったものが見えているのです。そうしたものが、今後、彼らが生きていく上で何らかのイマジネーションやインスピレーションのきっかけとなることを期待するものであります。
 実物大の恐竜を大空の下で、森の中にいる自然な姿で子供達に見てもらいたいというのがこのプロジェクトの主旨です。「恐竜の森構想」は、当初10年位かけてゆっくり実現して行こうと考えていたものですが、篤志家の方の御好意によってこのような形で完成式典を迎えることができたことに大きな感慨を覚えます。

 今回の展示は全体計画の第一歩でありますが、東公園の施設の充実を図ると共に、次世代を担う子供達がそれぞれに想像力を高め、夢をふくらませることができ、また親子共々楽しめることを目的としております。
 東公園に展示してある恐竜モニュメントは、最新のデータに基づいて造られているものです。しかし恐竜研究の分野も科学技術の進展と共にこのところ日進月歩で進んでおり、毎年50種以上も新種の恐竜の発見が続いているそうです(BBC『最新科学でよみがえる恐竜たち』)。最近では恐竜の体の色や模様まで解析する研究が進められており、将来は鳥のようにカラフルな色調の恐竜が製作されることになるかもしれません。ひょっとすると、岡崎の恐竜達も次に改修や手入れをする時には違う色で塗り直さなくてはならないかもしれません。子供さん達には、そうしたことをしっかりと覚えておいてほしいと思います。
 今回、完成した恐竜の展示を改めて見直してみて、小さな子供達だけのトリケラトプス(角竜)にお母さんがいないことが気になりました。早く造りたいとは思いますが、またどなたか一頭プレゼントして頂けるとありがたいのですが・・・。

内田康宏

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 ともかく記念式典には地元の根石小学校、根石保育園の良い子の皆さんはじめ多くの御来賓、マスコミ関係者の方々の御参集を頂きました。さらにオカザえもん、ワルザえもん、ルネサンスくん、そして紅一点で頑張ってくれた「2015観光大使おかざき」の須貝美咲さんにも改めて感謝申し上げます。
 今後一人でも多くの皆様に東公園に御来園を頂き、この実物大の恐竜モニュメントを実際に自分の目で見、触れて、何かを感じてほしいと思います。そして恐竜達が生きていた時代を想像することを通して、子供達にそれぞれの夢の出発点を見つけて頂くことを期待しております。

 最後に、この恐竜モニュメントの完成に対し、様々に御協力頂いた皆様方に重ねて御礼申し上げると共に、今後の施設の拡大と将来の発展に対しましても、引き続き皆様の御理解と御支援を賜りますことをお願い申し上げます。

恐竜モニュメント完成記念式典(2015年3月29日)

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2014年12月17日 (水)

ネコが帰ってこない

内田家の猫・キック

 10月、岡崎市との姉妹都市提携30周年記念式典のために米国カリフォルニアのニューポートビーチ市に5日間行っていた間に、ボスネコ・キックが行方不明となってしまった。
 これまでも1~2週間いなくなることはあったが、すでに2ヶ月近くとなり、さすがに心配している。岡崎市の「あにも」ではネコの室内飼育を奨励しているが、何せ、相手は〝天下御免の自由人・ネコ様〟である。マンションの高層にでも住んでいない限り、ことにオスネコは自分で出口を探して(作って)脱走してしまうのである。(だからネコを飼うためには、去勢手術とマイクロチップの装着が必要となるのである。)

 帰巣本能に優れたネコではあるが、時に外出した折に帰宅不能となることがある。多くのケースが交通事故や病気かケンカの怪我によるもの、あるいは高齢によるボケ、それともより良い住み家を(飼い主を)見つけたのかもしれない。

内田家の猫・キック

内田家の猫・キック

 「ネコは人に死に場所を見せない」というが、どうもそうではないようである。キックの場合も、このところ病気のせいで元気が無く、獣医に通っていたところであり、もう一度連れて行こうと思っていた矢先の失踪であり大変気になっている。
 岡崎市では本年度10月末までに140頭あまりの犬猫の路上死体の処理をしているそうであるが、そのうちの一体でないことを祈っている。

 また、先般ブログに「16歳の婆さんネコ・ミーが毎日夜中に私を起こしに来て困る」旨のことを書いたところ、読者の方から「死期が近づくとそうした行動をとることがあるので、やさしくしてやって下さい」というアドバイスを頂いた。その後、エサをより高齢ネコ用のモノに替え、一緒に寝てやるようにしたところ元気になってきている。動物も高齢期には人間と同様、食べ物や心の安心感ということに対する気遣いが必要となってくるようである。また、最近気がついたことであるが、どうやらネコも年をとると視力が落ちてくるようだ。
 このネコとも長い付き合いであるが、あとどのくらい一緒にいてくれるのだろうかと思うこの頃である。

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2014年6月 8日 (日)

大恐竜がやってくる! その2(動物園について)

 そもそも「恐竜の森」構想の始まりというのは、「高齢化し、減りつつある東公園の動物達をどうしていくか」というところから生まれたアイデアである。
 昨今の国際的自然動物の保護と動物福祉の気運の高まりの中で、注目される新種の動物を入手することは極めて困難な状況となっている。その影響は国内で繁殖されている動物にも及んでおり、入手のためには高額の出費を覚悟しなければならない。たとえ多額の寄付や希少種の動物の寄贈があっても、その動物にふさわしい最適な施設の準備と維持管理に巨額の費用が必要となる。計画性のない動物の購入は不可能に近いと言える(家で犬猫を飼うのとはわけが違う)。

岡崎市東公園動物園

 現在、東公園で一番人気のゾウのふじ子は31年前に、〝ゆかりのまち〟福山市から送られたゾウであり、飼育係の献身のおかげで46歳の今でも元気である。しかしながら長年の一頭飼いのせいか、よく知らない人には友好的でないという。本来群れで暮らしている動物を長年一頭飼いしてしまった結果でもある。豊橋の動物園ではこれからゾウの多頭飼いを目指すそうであるが、それが本来の姿である。「動物を増やしたら」と簡単に言われる方がよくみえるが、施設整備の問題に加え、動物にも相性という問題がある。決して、動物はモノではなく、彼らにもそれぞれ心があることを忘れてはならない。
 また現在、すべての動物園で動物の多様化、繁殖と並んで重要な課題は運営経費をどうするかということである。岡崎の東公園動物園の場合、入園無料であることが一番のウリなのであるから、有料化を考えない限り、規模の拡大にはおのずから限界がある。さらにもう一つ、東公園は敷地面積こそ大きいものの、公園法や様々な用地的制限もあり、勝手な施設計画を行うことはできない。
 そうした様々な困難な前提条件の中から考え出したプランが、恐竜モニュメントを活用した「恐竜の森」構想なのである。

 かつて私の幼稚園時代(古い話で恐縮です)、毎年春の遠足は名古屋の東山動物園と決まっていた。毎年子供達も入れ替わるため、同じ所でも大した文句も出ず、私は3年保育であったため3年連続で東山動物園に行った。もとより動物園は今でも好きであり、少しも不満はなかった。他の多くの子供がゾウやライオン、ゴリラといったスター達の獣舎の周りに集まっている中、私はいつも一番奥の、現在も植物園の中にあるコンクリート製の恐竜像を見に行き、しばらくそこにクギ付けとなっていた。その後集合時間に間に合うように園内を周り、集合地点へ向かうというのがいつもの行動パターンであった。これは私だけのことかと長い間思っていたが、長じてこの話をしたところ、同様の行動パターンをとっている人が少なくないことを知って驚いている。(元・医師会会長の志賀先生も同じことをしていたそうである。)
 興味のない人には、「動かない恐竜は一回見れば十分」ということかもしれないが、古代生物や地球史に関心の深い人間には、恐竜はたまらない魅力である。今見れば確かにチャチな観は否めない。だが、76年前の昭和13年に造られたコンクリート製の恐竜の立像を見つめながらいったいどれだけ多くの子供達が想いを巡らせてきたことであろう。前から後ろから左右からと、ためつすがめつ見上げながら、「どんな鳴き声だろうか?」「色は?」「歩き方は?」「何を食べていたか?」と様々に思いを膨らませ、まったくアキのくることはなかった。

東公園の恐竜(イメージ図)

 歴史的事象や古代生物に関心の薄い方には「何ということのない大きな模型」ということかもしれないが、想いが夢や想像力をかき立て、そこから科学や芸術への芽生えが始まることはよくあることである。世界的な芸術家、科学者といった人達は皆イマジネーションの力が豊かである。昆虫記のファーブルやアインシュタイン、ウォルト・ディズニーや手塚治虫も、映画監督のスティーヴン・スピルバーグも、恐竜博士のジャック・ホーナーや恐竜温血説のロバート・バッカーにしても皆イマジネーションの塊(かたまり)のような人々である。感性豊かな子供達には、大人の目にもはや映らなくなったものも見えている。
 子供達が想像の夢の世界に想念を遊ばせることのできる触媒としての役割を、この新しい恐竜達に期待している。また、今後そうした展示方法をしたいと思っている。

岡崎市東公園動物園

 もちろん東公園の整備計画は「恐竜の森」構想だけではない。岡崎の動物園は名古屋や豊橋の動物園のように、希少動物や珍奇な動物やライオンやトラやゴリラなど人気大型動物のスター指向ではなく、〝古里の動物達〟(シカやタヌキなど、魚類も含めて)というローカルなコンセプトで特色を打ち出せないかと考えている。いわばスキマ商法である。昨今は近くにいて人と共生していながら、町育ちの子供達は自然の生き物の生態を見る機会が少なくなってきている。そうした生息域を失いつつある生き物を、保護の意味も兼ねて動物園で展示飼育できないかと考えている。(現実に今その方向の努力を始めている。)
 そして全体を通した整備の中で、動物園の新しい顔となる動物が手に入るならば、積極的に対応したいと思っている。ある議員からは「温帯でも成育できるフンボルトペンギンはどうか」という意見も頂いている。無料の動物園でゾウを見ることができ、ふれあい体験などで人気のある東公園動物園ではあるが、実は運営経費の一部は皆さんに負担して頂いている。エサやり体験のエサ販売収入だけで毎年1,000万円程もあり、これは公営の動物園ではトップクラスとのことである。これも職員のチエと努力の賜(たまもの)であり、市民の皆さんの御協力のおかげと感謝している。

 今度の新しい「恐竜の森」も、見て、触って、感じて、無料である。完成後はグッズ販売の方で皆様の御協力を期待しております。
 将来的には、ビッグバンから始まる宇宙138億年の時の流れと生命の進化を感じさせるような施設を目指していきたいと考えている。

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<追記>
 その後恐竜は計5体に増え、東公園時計台前広場にしばらくのあいだ設置することが決まりました。2015年3月29日(日)、同広場にて「恐竜モニュメント完成記念イベント」が開催されました。

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2014年4月15日 (火)

「あにも」について

 このところ私が犬のことを続けてブログに記載したせいか、先日、市外の方から「岡崎のあにもに行ったら犬猫がもらえるのか?」という問い合わせがあった。
 結論から言うと、基本的に譲渡後の動物管理責任上、岡崎市民に対してのみ犬猫の譲渡は行われている。私は「命が助かるならば市外の人でもいいではないか」と思っているが、世の中は動物愛護の心を持つ責任感ある人ばかりではなく、もらわれていった動物の健康管理や幸せまで考えると市外までは責任を持ち兼ねるということであった(私は現時点ではムリにしても、将来的には柔軟に対応したいと思っている)。

ハグちゃん、アミちゃん

 今回「あにも」(岡崎市動物総合センター)から犬をもらい受けるに当たって、私自身、岡崎市(あにも)の管理体制があまりにしっかりしていることに驚いたくらいである。
 今から18年前、先代の犬を引き取りに豊田市にある県の動物保護管理センターまで出かけた時には、書類一枚に住所氏名を記入して、タオルをひいた段ボール箱に子犬を入れてもらってくるだけだった。ところが今回は、犬が生後6ヶ月を経過していたことと先住の猫がいたことで、まず顔見せして犬との相性を確認してから、通販でもあるまいが〝お試し期間〟として1~2週間家に連れて行くことになる(これをあにもでは「トライアル」と呼ぶ)。また、その間犬を飼うための機材・食料なども一式貸し出される。そしてその時に言われた言葉が、
「くれぐれも無理をしないで下さい。無理を承知で飼おうとすれば、飼い主にも、犬にも不幸な結果となります。私達は双方にとってより良いマッチングを考えていますので、トライアルが良好でない場合には遠慮なく戻して下さい」というものであった。まるで人間の養子縁組のような慎重さである。どっかのイイカゲンな結婚相談所に聞かせたい話である。

犬の登録事項変更届

 そして犬を飼う環境と相性をあにもの職員が確認してOKが出ると、ようやく正式に書類を記載して譲渡手続きが完了となるのである。書類はいくつもあり、まず責任を持って犬を一生飼育しますという誓約書に記入。そこには適正管理ができない場合にはあにもへ犬を返還することが明記されている(要するにとりあげられるのだ)。それから犬の登録事項変更届(飼い主の住所等)、家族の同意を含めたアンケートと、順に答えることになる。
 さらに今はもう一つ、あにもで譲渡する犬猫にはマイクロチップが挿入されているので、動物個体識別記号(マイクロチップ・動物ID)の登録申込を、公益社団法人日本獣医師会が所属するAIPO(動物ID普及推進会議)に1000円郵便振り込みを行う必要がある。万が一犬が迷子になっても、チップのデータにより飼い主のもとに帰りやすくなる。
 そしてこれらの手続きの前に、はじめに犬を飼うための事前講習会を受講しなくてはならないし、譲渡後も、犬が1歳になる前に「パピースクール」という犬の社会化の教室の受講も義務付けられている(子犬のうちにいろいろなものや状況に慣らすことが飼いやすい犬になる秘訣らしい)。さらにまた、犬や猫がどんな状態で飼われているのかを職員がお宅に伺って状況確認をしているそうだ。

 私はそれを聞いて感心すると共にあきれてしまった。昨今はそこまでやらないといけないのである。現代は自分の実子でさえ一時の感情で殺害する親もいる時代であるため、担当部局がここまで念入りな対応をするようになっていることが分かった。そしてまたそのことが譲渡を岡崎市内在住者に限定している理由でもある。しかも、オムツをしている頃から犬小屋で寝ていた私に対しても「規則ですので市長さんでも講習を受けて頂きます」と言うくらいである。私に犬の飼い方を教えるなどというのは、「百姓に米の作り方を教える」というのと同じことであると不満に思ったものである。

ハグちゃん(あにも犬)

 いずれにしても、現在岡崎市の行っている犬猫対策は、動物愛護の精神をしっかり踏まえた念入りなものであることがお分かり頂けることと思う。
 実際あにもに行ってみると、所長以下獣医さん、担当職員に至るまで、まるで保育園か幼稚園の保育士か先生のように犬猫に接している様子が見られ、ほほえましく思えるものであった。

 我が家にやってきたアミちゃんのその後であるが、毎日1回は次男と私で散歩に行っている。最近はようやく私がロープを持っても暴れなくなった。しかし散歩途中でコンビニに立ち寄って息子の姿が見えなくなると、外で一緒に待っている私に対しあからさまな拒否の姿勢を示すことがある。今までより距離を置き、警戒の目でこちらを見ているのである。
 家に帰り着いてから、まだ怖そうにこちらを見ている犬の頭をなでながら、「俺が何か君の嫌がることでもしたかね? 毎日ごちそうを少しずつ持ってきているではないか」と語りかけるも、体を震わせているのですぐ止めることとなる。
 まことに思春期の♀は、人間も動物も対応が難しいものである。

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2014年3月29日 (土)

「新しい犬が来ました」

Amie(アミ)

 「愛犬が死んだばかりなのに、2ヶ月ほどでもう新しい犬を飼うのか?」と思われる方もあろうことかと思う。しかし、モノゴトには偶然と出会いという要素がつきものである。愛犬アルが亡くなってひと月ほどして一向に気分が晴れなかったが、先日東公園の施設整備計画検討のため現地視察に出かけることになり、「あにも」(岡崎市動物総合センター)にも立ち寄ることとなった。
 敷地内には数匹の犬と〝あにも犬〟と名付けられた来客応対のできるお行儀の良い犬が飼育されていた。かわいそうなことをする飼い主もいるもので、その中には、吠えてやかましいからと声帯除去手術を施され、挙句の果て町なかを一匹でさまよっているところを保護された犬もいた。もうすでに成犬に育ってしまったような犬もいるので、彼らがこれからどうなるものか少々案じるところではある。

 私の家には先住のネコどもが五匹もいるので、最低限の条件として彼らと共生できるワンコでなくては困るのである。犬の中には猫を追っかけるのが趣味かと思えるような犬もいるがそれではマズイのだ。
 そんな中、目の前に現れたのが今ウチに来ている〝アミちゃん〟である。あにもから来た、子供達にとって3番目の犬ということで、「三(み)」を入れてそう名付けられた。テリア系の雑種で、六ツ美地区のお寺の境内の縁の下で10匹兄弟で発見されたそうである。他の兄弟は人好きのする個体から順番に養子先が決まっていったが、この子だけは異常に憶病で人見知りが激しいためもらい手が決まらなかったそうだ。なにせ、あにもの職員がつけたニックネームからして、ビビりの「ビーちゃん」であった。
 私も、こちらを見ておびえて隠れようとする犬を果たしてどうしたものかと考えはしたが、子供達(もう大人であるが)が気に入ってくれればいいと、判断は彼らにゆだねることにした。
 もともとこうしたことは神の采配と思っている私は、今回も「この犬のメンドウをみてやりなさい」という天のお達しのように受け止めていたのであるが、やはりトライアルのための顔合わせに行った息子がそのまま連れ帰るのを容認する結果となった。

Amie(アミ)

 当初はもっと簡単に考えていたのだが、アミちゃんの場合、まるで心にトラウマを抱えた子供を預かったようなもので、知らない人間に容易に心を開こうとしない。エサを与えてもなでてやっても体を震わせておびえている。毎朝顔を見に挨拶しに行くと、こわごわとこちらを上目づかいに見る。決して歓迎しているふうではない。
 それでも最初の何日か床にマットをひいて毛布にくるまって添い寝をしてやったせいか、唯一、下の息子だけには親近感を見せているようである。犬に嫌われたことのないのが自慢であった私としてはいささか不満であるが、そのうち慣れる時が来るだろうと思いながら、息子と共に一向に警戒心を解かない生後半年ほどの犬のお嬢さんの散歩を始めた今日この頃の私である。

 そしてこのアミちゃんが、いつか私にとっての本当の〝アミ〟(フランス語で「友だち」という意味)になることを願っている。

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2014年3月 4日 (火)

ペットとの共生と社会問題

岡崎市動物総合センター あにも

 昭和の時代も終わり頃までは、犬は屋外で飼う動物であった。
 しかし日本の住宅事情と人々の生活様式の変化に伴い、現在では大型犬をマンションで飼っているケースもよく見かける。
 そのように、人間世界に密着して生きるようになった犬猫であるが、その彼らが近年新たな社会問題になっていることを忘れてはならない。まずは古くからあるフン害とノラ猫問題であるが、これは犬猫ではなく飼い主のモラルの問題である。時の流行に左右されて単にかわいいからという理由で子犬や子猫を衝動買いして、飼い切れなくなるとモノのように捨てる無責任な人間がいる。(大体そういう輩の人生は、自らもろくでもないことが起こるものである。)かといって、かわいそうに感じ、無責任にエサを投げ与えるだけというのもこれまた困りものである。結果、不幸な運命を辿る動物が自然増殖することになるのである。
 現在各地で〝地域ネコ対策〟というものが試みられているようである。昨年ブログでお伝えしたように、地域ネコ対策とは具体的には「猫の避妊去勢手術」「捕獲檻による捕獲」「地域の責任において行う公園等での給餌」「猫のフン砂場の設置」などを指す。しかしこれを継続していくためには地域の合意と忍耐と努力と奉仕の心が必要とされ、よほどの覚悟が必要とされる。それよりもその地域の中できちんと飼ってくれる人を見つけることに労力を割く方が、あるいは良いのかもしれない。

岡崎市動物総合センター あにも

 なお岡崎市は平成26年6月から、猫の適性飼育の底上げ及び災害時における対応を容易にするために、市内の獣医師の協力を得て、避妊去勢手術の際における「猫のマイクロチップ埋め込み助成」を導入する予定である。現在は、飼い主のいない猫の問題については地域全体で取り組む「岡崎市ねこの避妊処置モデル事業」を実施している。

 こうした古くて新しい問題に対して、1960年に英国家畜福祉協議会において、健全なる動物福祉思想の普及のために「5フリーダム」(The Five Freedoms)が提唱されている。

1. 飢えと渇きからの自由

2. 不快からの自由

3. 痛み、負傷、病気からの自由

4. 自然な行動をする自由

5. 恐怖や抑圧からの自由

 以上は現在、世界獣医学協会(WVA)における動物福祉の考え方の基本方針となっている。
 こうした考え方のもと、日本の全国各地に動物保護管理センターのような施設(岡崎における「あにも」)ができ、飼い主のない犬猫の保護、管理、処分に当たっているのである。しかし、本来動物は家族の一員としてその一生を面倒みるのが常識である。近年の管理行政の高まりの成果として、年々総数こそ減ってきているものの、依然として毎年全国で16万匹の犬猫が殺処分されている。ここ岡崎においても、毎年犬は30~40頭、猫は300匹あまりが処分されているのである。
 繰り返して言うが、その原因と責任のすべては人間にある。私達はそのことを忘れてはならないと思う。

 ある県では「引き取って処分してくれ」という飼い主に対して、殺処分の現場に立ち会う義務を課すことにより、劇的に処分頭数を減らすことに成功したという。私は愛知県もそうするべきであると思っている。もっとも、売れ残ったペット用の犬猫を悪徳業者が不当処分するケースもあるそうで、課題は尽きない。
 一方で、人間関係がある意味希薄な社会となり、都市部において一人暮らしの方がペットを家族替わりにして生活するケースも増えている。ペットの同伴を認めるお店やレストラン、ホテルや旅館もまた増えている。彼らはもはやペットではなく、家族と同一の存在、コンパニオン・アニマルなのである。

岡崎市動物総合センター あにも

 しかし問題は、それが社会的な認知を得るところまでは行っておらず、当事者の間だけにとどまっている点である。世の中には動物を苦手とする人達もいるのである。それから一人でペットと暮らす場合、もしその人が先に亡くなったらそのペットはどうなるのであろうか? またペットに先に死なれた時のペットロスに対するケアはどうするのか? フン害やノラ猫問題ばかりではなく、私達自身が個人として考え、準備をしておかなくてはならない問題も多様化してきているのである。
 平成24年の時点で、我が国には2000万匹にのぼる犬猫がいて、人間と共に生活している。多頭飼いをしている世帯もあるが、一家5人家族とするとどの家でも犬か猫どちらか一匹はいる勘定になる。
 これ以上ペットが増え、問題が個人の手に余って行政への要求が高まることになれば、ペット税の導入も現実的な話題に上がることになるかもしれないと思うこの頃である。

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2013年3月23日 (土)

うちの猫 Ⅲ ―地域ネコについて―

 「うちの猫 Ⅱ」でボス猫キックについて書いているとき、「これをブログにアップしたら、たぶんどっかから文句が来そうだ」と感じてはいた。そのため文末で「間もなく彼の時代が終わることになる」と予防線を張って締めくくっておいたのだが、思わぬところからクレームが来た。保健所からである。
「たいへん面白い文章ですが、市長さんが○○つきの猫を飼っていると公言して頂いては困ります」
 ということらしい。もっともな話である。岡崎市役所の良いところは、おかしな点があれば市長に対しても直言してくれる優秀な職員がいるところだと感謝している。
 市議会の山崎憲伸(けんしん)市議からも「もしその猫が外で子供を作れば、その仔猫たちが悲劇の道を歩むことになる」と指摘された。この点私の考えが甘かったと反省している。同じように、山崎市議からは、以前から「岡崎で“地域猫政策”ができないものか?」という提言を頂いていた。

岡崎市動物総合センター「あにも」

 ちょうどよい機会であったので、市の動物総合センター「あにも」にご教授願うことにした。地域ぐるみでノラ猫の対策を行うという「地域猫政策」については、既に横浜や京都、東京の新宿区などで先例があった。地域で猫対策をすると一口に言っても、簡単なことではないようである。世の中にはそもそも動物が苦手な人、猫が嫌いな人、猫アレルギーの人もいるのである。少なくともそうした方を含めた地域の同意を得なくては地域における活動には移れないのである。
 そして同意ができた場合、まずすることは ①メス猫の避妊手術である。これには行政が関与することで地域の協力を得て、②捕獲檻による捕獲を行う。そして公費による避妊。③獣医医師会による協力。オス猫の去勢手術もやるべきであるが、とりあえずメス猫を先行する(メス猫が発情しなければオスはその気にならないそうである)。
 そうして猫の増加の可能性を減じる対策をした上で、地域の責任において ④公園などで給餌を行う。さらに ⑤猫のフン片づけも共同で行う(猫のフン砂場を設ける必要もある)。そうした費用は公共が補助を出すとしても、主体はあくまで地域で担うことになる(例・猫救済募金活動)。
 新宿区のケースでは公共が関与しすぎて、個々の飼い主が自分たちで避妊・去勢手術の義務を行わなくなり、却ってノラ猫が増えてしまったと思われる例もあるので要注意である。いずれにしても放っておけば、一匹のメス猫が1年に3匹の仔猫を産むとすれば、3年後には54匹以上になってしまう可能性もある。無事に生まれてきたとしても慢性的な飢えに苦しむことにもなる。今日の飽食の時代に、こんな残酷なこともないのである。

 ただ餌をやるだけでは、「地域猫対策」とは言えない。平均3年と言われるノラ猫の寿命をできるだけ穏やかに全うさせてやるためには、ほかにもすることがある。⑥冬場の家としての段ボール箱や毛布、雨除けビニールなどの用意。⑦病気や怪我をした猫の世話、などである。
 そこまで面倒を見る覚悟がなくては「地域猫政策」は成立しない。本当は各自で家猫として、家族の一員として面倒を見てほしいものである。

岡崎市動物総合センター「あにも」

 動物総合センターではやむをえず飼育不能となった犬猫などを引き取ることもおこなっております。くれぐれも終生飼育と肝に銘じ、捨て犬、捨て猫にはしないで頂きたいと願います。今後岡崎市としてもより良い「新しい家族さがし」にするための努力をして参りたいと思っております。
 さらに東日本大震災の教訓として、「災害時のペット対策」ということも考えなくてはなりません。ペットを自分の子供のように思って暮らしている人は少なくありません。災害時にペットだけ置いて家を離れることができず、ペットともども命を亡くされた人もいます。避難所によってペットの受け入れ態勢のできているところと、できていないところがあります。これからはペット用の避難設備、食料、水の備蓄も必要となります。
 少なくとも、ペット個別のケージくらいは自分で用意しておきたいものです。これは緊急時には段ボール箱でも代用できるはずです。餌も各自で2、3日分は整えておきたいものです。

 岡崎市には「市民の声リスト」という資料があり、定期に私の机の上にも回ってきます。その中に「複数の猫を飼うのに注意することは?」という質問がありました。猫は犬のように集団生活になじむ個体ばかりではなく、後から来た仔猫ばかり可愛がっていると前からいた猫が出て行ってしまうということがありますので、同じように可愛がってやることが必要だと思います。
 犬は家族の中で誰がボスかということを見ているように序列を大切にする動物ですので、長くいる先輩犬の方から餌も与えるようにした方がいいと思います。

 ほかにご質問がありましたら、私よりも岡崎市動物総合センター「あにも」0564-27-0444までお尋ねいただきたいと思います。獣医師をはじめ担当職員が親切に相談に乗ってくれます。
(今日はまじめに書きました。面白くなくてすみません。)

追伸
 「うちの猫 Ⅱ」で、「うちの嫁さんは愛猫の失踪に心配のあまり夜も寝られず、昼寝していた」と書いたところ、嫁さんから厳重抗議が来た! 実際は彼女はインフルエンザで寝ていたのであります。ここに謹んで訂正させて頂きます。

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