防災・消防

2016年9月18日 (日)

愛知県・岡崎市総合防災訓練

愛知県・岡崎市総合防災訓練

 8月28日(日)、県・市合同による大がかりな総合防災訓練が開催された。岡崎市で行われる県の防災訓練としては実に18年ぶりとなる。当日、総参加者は5,200人、訓練参加者は99機関、3,200人であった。岡崎中央総合公園をメイン会場とし、根石小学校と東岡崎駅周辺がそれぞれサブ会場に選ばれた。当日の私の行動順にしたがって書いてみたい。

岡崎市立根石小学校(サブ会場)
 朝8時、根石小学校において大村愛知県知事の到着を待ち、共に炊き出し中の主婦の皆様をねぎらい、地震体験車の体験、避難訓練中の皆様からの意見の拝聴などを行った。
 ここで行われた避難所開設運営訓練は、毎年市内各地で行っていることであるが、地元の皆さんのテキパキした災害対応訓練の様子に、地域の安心安全を守る強い決意が現れているようで頼もしく思った次第である。

愛知県・岡崎市総合防災訓練

大村秀章知事、青山周平衆議院議員、新海正春県議、内田康宏、市民のみなさま

東岡崎駅周辺(サブ会場)
 朝9時、東岡崎駅に到着。大災害時には3万人を越えると想定される帰宅困難者対策が今回の新たな課題として取り上げられている。自然科学研究機構との「大規模災害時等における帰宅困難者支援施設の使用に関する協定」の締結に基づく実地訓練が三島学区の皆さんの御協力のもとに行われたことは大きな成果である。併せて御協力頂いた岡崎警察署、名古屋鉄道関係の方々、消防団、民間企業の皆様にも御礼申し上げます。

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 東岡崎駅と言えば、老朽化した岡ビルの様子が大変気にかかるものである。民間企業の経営方針に関して公共として指図する訳にもいかないが、今後周辺の変化する中、唯一取り残された形となる施設に対しなんらかの対応が行われることを期待している。
 これから駅周辺整備が進行する中で、ペデストリアンデッキが完成した暁には、非常時における屋年のある空間としてデッキ下の空間を合理的に活用してゆきたい。

岡崎公園河川緑地
 その後乙川河畔に向かった。大村知事に菅生川端石垣の様子を見て頂いた後、ヘリコプターに乗り中央総合公園へ飛んだ。

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 思えば昭和38年(1963年)には、本市の市制50周年を記念して再開発中の市街地の空き地、岡崎公園等で〝花と産業科学大博覧会(岡崎博)〟が開催された。その折この乙川河畔においては自衛隊の模擬演習が行われ、花火大会と同じ空間にヘリコプターが飛び、戦車が走り、完全武装の自衛官が演習を行った。それを殿橋や河川堤防上から多くの市民が見学していたことを覚えている。当時小学生であった私達ワンパク坊主は事後、川の中に落ちた薬莢(やっきょう)を拾い集めて友達に自慢したりしたものである(地上の薬莢は今も昔も自衛隊員が回収している)。

岡崎中央総合公園(メイン会場)
 知事と共に搭乗したヘリコプターは市の中心部を旋回しながら無事、メイン会場である中総の運動広場に到着する。草原と違い、土の着陸地は土ぼこりが尋常ではなく口も目も開けてはいられなかった。
 すぐに本部テントへ向かい、知事と共に国土交通省中部地方整備局の災害対策本部長(名古屋)とのテレビ会議を行い、会場の巡視に移った。
 中総では実働訓練、防災啓発、防災フォーラム、中学生代表によるHUG訓練等が行われた。訓練とはいえ、現実に即した対応訓練ばかりであり、ことに医師会による負傷者手当て、模擬手術の様子は生々しかった。歯科医師会による遺体の歯のデータ収集、遺体バッグに遺体を収め棺桶に納棺するまでの展示は、改めて大規模災害の恐ろしさを私達に知らしめていた。

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 防災啓発会場では、各業界、団体、ボランティアにおけるそれぞれの防災対策、事後対応、そして市民への啓発が目で見て分かるようにアピールされていた。中学生代表による災害時のケース・スタディ型の学習が行われていたが、これは大人にも必要なことであろうと思われた。
 その後、閉会式を迎えることとなった。この度、県市合同による総合防災訓練が事故も無く終了できたことに対し、関係者並びに御協力を頂いた皆様方に改めて感謝申し上げたい。

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―終了時の講評あいさつ―
『本日は多数の防災関係機関団体の参画を得て、盛大かつ実践的な総合防災訓練が実施できましたことに、深く感謝を申し上げます。
 この岡崎中央総合公園は県市の広域防災活動拠点として位置付けられていましたが、昨年3月には新たに国の広域物資輸送拠点に指定されました。南海トラフ巨大地震が予想された規模で発生した場合、その被害は死者32万3千人、建物の全壊・焼失238棟にのぼると想定されます。こうした大規模災害が発生した際には、中央総合公園は岡崎市域のみならず、西三河、県、東海地方等の広範な活動拠点となることになります。
 各機関が見事に連携されました本日の訓練は、必ずや愛知県の防災力の強化に繋がるものと確信しております。私達は災害の発生そのものを防ぐことはできませんが、日頃からの十分な備えによりまして被害を最小限に留めることができます。
 この防災訓練が減災の起点となりますことを祈念申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。本日は本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。』

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2016年9月13日 (火)

シン・ゴジラに見る危機管理

GODZILLA

 「秋に選挙を控えて何が映画だ!」とお叱りを受けそうだが、正月に次男と約束したことでもあり、8月16日の夜、最終のレイトショー(9:30PM、1000円です)を利用して、話題の『シン・ゴジラ』を観てきた。
 新作のゴジラは長らく続いていた、ゴジラが他の怪獣と戦うという子供向きのものではなく、第一作のゴジラの内容を現代に焼き直したような、文明批判を含んだものでもあった。

 はじまりは、得体の知れない怪現象の原因となる物体として描かれており、生物というよりその存在の無機質性(ロボット的)なところが目についた。幼体のゴジラは目がぬいぐるみの目のようであり、コッケイであった。東京湾で続発する原因不明の事故、海底トンネルの浸水、船の沈没などに対する政府の危機管理対策からストーリーは始まる。
 今回の映画の特徴はリアリズムに基礎を置いた点にある。現実の日本の行政機構と法体系の中で、何ができて何ができないかという問題が次々にあぶり出される。国防・防災の要諦は「想定外の現実に対して、いかに迅速、かつ適確に対応できるか」ということに尽きると思う。想定されていることには準備ができ、対応もできる。防災、防衛問題のシミュレーションとして参考になった。
 2001年の9・11の折、ブッシュ大統領は小学校の視察中であった。大統領は教室でハイジャック機のWTC(世界貿易センター)ビル突入の報を受けるが、茫然自失となり20分近く思考停止状態の様に見えた(マイケル・ムーア監督の『華氏911』で映像が確認できる)。他人のことを批判するのは簡単であるが、何か予想外のことが起きた時の咄嗟の判断、行動は訓練していない限り容易なことではない。

 映画の中では、動く原子力発電所とも言えるゴジラの活動に対して為すすべが無い。実際に自衛隊に配備され、装備されている兵器・武器によって対処するのであるが、無力であることが実証される。判断の誤りから、初期の段階において主要閣僚の乗ったヘリコプターが墜落してしまい、指揮系統の混乱を招くこととなる。今年の8月、防衛大臣に女性が就任したが、映画も現実と同じく女性であることも面白い。
 優柔不断な臨時内閣に対し、米露中などの大国から、ゴジラ問題を日本国内にとどめるために核兵器を使用するよう圧力がかかる。東京に核攻撃を行うに当たり、「米国はたとえ場所がニューヨークやワシントンであっても同じ判断をするだろう」という台詞はいかにもアメリカらしいと思った。危機管理能力を問われる臨時総理(演じるのは、今年岡崎市の市民栄誉賞を受賞された平泉成さん)の迷い、事後処理と外国からの復興支援までを考える為政者の思惑など、様々な現実的政治の要素をちりばめながら物語は進んでゆく。
 科学者の分析により、ゴジラは深海に不法投棄された核廃棄物に汚染されたものを吸収して、進化したモノであるらしいことが分かってくる。より巨大化し破壊活動を続けるゴジラに対し、最新兵器の数々も歯が立たない。まるで温度の上がった海水の影響と他の低気圧を吸収することにより巨大化する昨今の台風やハリケーンのようでもある。
 最後になってゴジラ対策の秘策を知る科学者が出現するのが映画らしいところと言える。途中までの不作為とは対照的に、終盤のゴジラ対策だけがスピーディーに進んでゆくのも不思議なことであるが、制限時間のある映画ではやむを得ないことだろう。

 防災を担う者はぜひ一見しておくべき映画であると思ったので、部長会の後、防災担当部長に「ヒマな時に一度見るように」と言っておいたところ、さっそく課長と連れ立って観劇に出かけたそうである。そこまでは言っていなかったのに報告レポートが提出されたので、その一部を紹介したい。

シンゴジラを視聴しまして
防災担当部長

考察

① ゴジラを巨大な災害に比喩しての、事実(災害対策基本法第105条に基づく「災害緊急事態の布告」、これに伴う緊急対策本部の設置といった実際の対策)に即した脚本であると感じた。放射能は原発災害、破壊された都市は首都直下型地震を彷彿とさせるものがあった。住民の避難誘導シーンでの「地震時の避難場所では無理だ」という警察官の言葉が印象的であった。

② 初動期における情報収集能力の重要性、想定外の事態に対する対処、また応急時における決断力、臨機応変に対応する能力や人物評価能力の重要性を改めて考えさせられた。

③ シンゴジラの「シン」は「神」、神の雷(いかずち)を表し、現代社会への戒めを象徴しているのではないかと感じた。

 念のため、映画は私費で観に行っている。改めて本市職員のまじめさと優秀さを知ったものである。

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2016年6月23日 (木)

平成28年6月議会 その3(一般質問答弁・後編)

岡崎市議会・平成28年6月定例会

 6月定例会、一般質問答弁の後編です。太田俊昭議員、鈴木英樹議員、簗瀬太議員、三宅健司議員にお答えしました。


太田俊昭議員(民政クラブ) 6月9日(木)

太田俊昭議員(民政クラブ)

――国内外の広域連携観光事業の現状と今後についてお聞かせ下さい。

○市長 広域連携関係事業に関するご質問ですが、現在、本市は国内外からの観光客誘致についていくつかの事業に参画しております。
 国内向け広域連携事業としましては、本市と蒲郡市、西尾市、幸田町及び各商工会議所、観光協会、民間事業者などによる「三河観光ネットワーク協議会」と、西三河の9市1町の自治体で設立した「西三河広域観光推進協議会」があります。地域の資源をつないだ観光ルートの案内などの宣伝活動に取り組んでおります。
 外国人観光客向けの広域連携事業では、中部・北陸地域を縦断する「昇龍道プロジェクト」に参画し、エリア内で高い事業効果が期待できる市町との連携を強化しているところです。中でも、国と地方の連携事業である「ビジット・ジャパン地方連携事業」では家康公を軸とし、平成26、27年度には静岡市、浜松市等とともに中華圏に向けた施策を展開してまいりました。今年度は「古き良き日本プロジェクト」として、古い街並みが残る郡上市や中部国際空港等と新たに連携し、ターゲットを親日国家であるタイに定めてメディアを招請するなど、この地域ならではの魅力を発信し誘客につなげる取り組みをしているところです。
 また、政府観光庁の事業として実施される、広域観光周遊ルート形成促進事業の一環として、サムライゆかりの城や古戦場などを巡る「浮世絵コース」の中に本市も選抜されました。
 今後も広域によるスケールメリットを活用し、本市の歴史や自然、産業などの観光資源を広くPRし、国内外からの多くの方にご来訪いただきたいと思っております。

The students at University of South Carolina (May 18, 2016)

 ところで先日、米国サウスカロライナ大学の訪問団が日本研修旅行のため岡崎を訪れました。岡崎城や家康館はじめ八丁味噌蔵などに加えて、太田議員の御尽力によるトヨタ自動車の工場見学を紹介させて頂いたところ大変満足されておりました。こうした〝産業観光〟もこれから重要な観光の柱となるものと思います。
 この訪日研修は今回で3度目となり、同大学の学長より本市は感謝状を頂いております。学生たちが市役所に訪れた際には、岡崎のおみやげとして英語のパンフレットや観光DVDをプレゼントし、帰国後のPRをお願いしました。

 こうした積み重ねと本市への視察等に対して丁寧に接することで、国外でも日本に興味や親近感を持つ方が増えて、再来日の動機づけ、観光客の誘致につながればと考えております。また、将来彼ら自身が社会で重要なポジションに就いて日本と関わりのある仕事をもった時、岡崎という町のことを思い出してくれたらと思っております。


鈴木英樹議員(民政クラブ) 6月9日(木)

鈴木英樹議員(民政クラブ)

――「愛知県・岡崎市総合防災訓練」の主な内容をお聞かせ下さい。また、この訓練に期待することは?

○市長 今年の8月28日(日)、愛知県との合同による防災訓練を、平成10年以来、18年ぶりに実施することとなりました。広域防災拠点と位置付けている中央総合公園でこのように大規模な訓練を実施するのは初めてのことでありますので、関係機関と連携による、より実践的な訓練をしたいと考えております。
 重点事項としまして、以下の5つの訓練を行うことを掲げております。

1.各機関の連携による救助及び救出
 メイン会場となる中央総合公園において、航空自衛隊の救難捜索機U-125A、戦術輸送機C-130H(私も県議時代3回程乗ったことがあります)、その他ヘリコプター5機を投入しての救難・救助訓練を行います。

2.道路の応急復旧と緊急物資輸送
 国土交通省の緊急災害対策派遣隊・テックフォース、近隣消防署の救助工作車及び本市のレッドサラマンダーが連携しての道路啓開(けいかい)訓練を実施します。

3.応急救護及び避難所運営の訓練
 岡崎、西尾両市民病院及び刈谷・トヨタ総合病院のDMAT(ディーマット)隊、3隊合同による医療連携訓練など40項目に及ぶ実働訓練を行う予定です。また、防災防犯協会を始め地域の皆様方のご協力を得まして、サブ会場である根石小学校では避難所開設訓練を実施します。
 今回初の訓練として、名鉄東岡崎駅と国立共同研究機構コンファレンスセンター周辺では、帰宅困難者の支援訓練も予定させて頂いております。

4.若年層によるフォーラムと避難所運営ゲームの実施

5.防災啓発の推進
 体育館アリーナと武道館では、防災関係機関42機関による防災啓発ブースを開設するほか、小中学校の児童・生徒さんによる防災フォーラムを予定しております。

岡崎市地域総合防災訓練

(平成27年度 岡崎市地域総合防災訓練)

 以上のような多岐にわたる訓練に対して93機関が参加を表明しておられることから、必ずや連携強化につながるものと期待しております。また、このような大規模な訓練は、応急対策上の課題点の検証を行う上ではまたとない機会であり、南海トラフ巨大地震に対しての備えの強化につなげてまいりたいと考えております。


簗瀬太議員(自民清風会) 6月10日(金)

簗瀬太議員(自民清風会)

――六供配水場の工事が完了した際に、用地の一部を公園として活用することが可能であるかお聞かせ下さい。

○市長 この地域はかねてより、地元の愛宕学区より憩いの広場や公園の要望を頂いておりました。私としては何とか地元要望に沿った形での利用ができないかと考えておりました。
 先般も私のブログに、一つのプランとしまして、建物の形状の似たニューヨークのグッゲンハイム美術館を参考にした「六供浄水塔ギャラリーの夢」を掲載したところですが、現在も配水塔本体の状態は良好であり、上下水道局としては当面は継続して使用していく計画とのことであります。ですから今すぐに、私のプラン全てを実施できるわけではありません。

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 とは言え、念のために担当部局に実現の可能性を尋ねたところ、この図のように車イスの使用可能なスロープを五層設け、中央にエレベーターと吹き抜けを配した建物として使えそうなことが分かりました。そうした将来的な可能性はともかくとして、まずは水道施設を身近に感じていただけるスペースとして今回は約1,000平方メートルを公園という形で整備を行い、地元要望に応えていきたいと考えております。
 今後地元の方々と共に、整備に向けた具体的な施設配置や整備計画を進め、景観重要建造物である配水塔の眺望につきましても併せて検討してまいります。こうした利用価値の高い伝統的な施設や歴史の重さを感じさせる景観が市内にたくさん残っている岡崎は、本当に素晴らしい所であると思います。そうしたふるさとの遺産を一つ一つ大切に有効活用してゆきたいと考えております。

 自分から提案しておいて大変恐縮ですが、今回の「浄水塔ギャラリー」のアイデアは当分お預けとなります。議員におかれましてはぜひこのアイデアを覚えていて頂き、将来、簗瀬市長誕生の折にでも実現して頂ければ、きっと私も草葉のカゲで喜ぶことができるものと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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三宅健司議員(民政クラブ) 6月10日(金)

三宅健司議員(民政クラブ)

――家康公四百年祭について。今後の取り組みは?

○市長 家康公四百年祭の今後の展開について回答させていただきます。
 家康公四百年祭では、「家康公の生誕の地・岡崎」としてオンリーワンの歴史遺産などを活用し、様々な顕彰事業を実施することで、地域の魅力向上、市民の誇りの醸成、地域の活性化につなげることができたものと考えております。本市といたましては、家康公四百年祭である2015年を「観光産業都市実現へのステップの年」と位置付けました。そして今後も多くの方々に本市を広く知っていただき、訪れていただくとともに、市民の皆さんにも家康公や三河武士を輩出した岡崎の市民という誇りを持っていただけるよう、観光PRやおもてなしなどの事業を新たな工夫を加えながら継続・発展させてまいります。

大岡稲荷社祭礼(2016年4月24日)

鈴木康友浜松市長、内田康宏、田辺信宏静岡市長

 家康公の生誕日である昨年12月26日には、四百年祭を共に取り組んだ静岡県知事と静岡、浜松、岡崎の3市の市長、3商工会議所会頭が「岡崎宣言」に署名し、連携の取り組みを一過性にすることなく、絆をさらに深めていくことを約束いたしました。
 そして、本年4月に後継組織である「全国家康公ネットワーク」を設立し、さらなる観光交流の拡大を図ることになりました。家康公に関する節目の年としては、かつては1992年(平成4年)に生誕450年として記念事業を実施いたしました。
 26年後に迎える2042年、その頃私は存命しておりませんが、家康公生誕500年の際も今回の薨去(こうきょ)400年のとき以上に盛大な祝祭事業ができるよう、今後も家康公を本市の観光の大きな柱とし、岡崎に生まれたことを誇りに思い、高い郷土愛のもてる「夢ある新しい岡崎」の実現を目指してまいりたいと考えます。 (つづく)


平成28年6月議会 その1(市長提案説明) (2016.06.14)

平成28年6月議会 その2(一般質問答弁・前編) (2016.06.20)

平成28年6月議会 その4(閉会の挨拶) (2016.06.26)

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2016年2月 6日 (土)

床上浸水対策特別緊急事業完成式典

床上浸水対策特別緊急事業完成式典(2016年2月2日)

 平成20年8月末豪雨による甚大な被害を受けて以来、本市の防災行政の一大課題となっていた市内主要5河川における「床上浸水対策特別緊急事業」が本年度をもってひとまず完了することとなった。
 平成21年度から始まったこの事業であるが、4河川(伊賀川、鹿乗川、広田川、砂川)については県が、1河川(占部川)については市が河川の拡幅と川底の掘削、橋の架け替えなどを行ってきた。
 その事業の完了を記念して、2月2日(火)午前10時よりりぶらホールにて完成式典が開かれた。当日は、大村知事、地元国会議員、県会議員、市会議員はじめ地元総代、沿線関係者、そして国・県・市の事業関係者の皆さんの多数の御出席を賜り、改めて御礼申し上げる次第である。

伊賀川改修(2013年4月撮影)

伊賀川改修(2013年4月撮影)

―当日の挨拶―
 式典のサブタイトル「平成20年8月末豪雨、岡崎の水害を忘れない」にもありますとおり、平成20年8月末豪雨の災害から早いもので、すでに7年5ヶ月の歳月が過ぎました。
 しかし、当時の悲惨な光景の記憶は薄れることなく、今でも多くの市民の皆様の記憶に鮮明に刻まれていることと思います。この、未曾有の大水害に対しては市だけではとても迅速な対応や復旧は困難であり、愛知県そして国土交通省の皆様の御尽力と御支援のおかげを持ちまして、このたび無事に事業の完成を迎えることができました。
 また、各地域の皆様方の多大なる御理解と御協力により、予定の期間での工事完了の運びとなりましたことに改めまして心から厚く御礼申し上げます。

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 今回の改修工事は地域住民の皆様の安全な生活を守ることを目的としたものでありまして、そのため伊賀川の桜を一部、伐採しなければなりませんでした。しかし伐採は必要最低限に留め、可能な箇所へは補植も行っていただいてあります。今後も〝桜咲く伊賀川の景色〟を、地域の皆様とともにしっかりと守り、次の世代へ大切に引き継いでまいりたいと考えております。

 一方で、近年全国では時間100ミリを超える豪雨が頻繁に発生するようになっております。今回の緊急改修により、豪雨に対する安全性も大きく向上するものと考えておりますが、さらなる対策の必要性も高いことから、現在本市では「総合雨水対策計画」の策定を進めております。この計画において、市と市民、事業者のそれぞれが担う役割を明確にしながら、全市が一丸となって浸水対策に取り組んで参りたいと考えております。今後も引き続き、愛知県と連携のもとで雨水対策を推進し、さらなる被害の軽減・解消にも努めてまいります。

 さて、岡崎市は本年、市制施行100周年という節目の年を迎えます。
 新世紀に入る岡崎のさらなる発展や活性化につながり、将来のまちづくりの基礎となるよう、「桜まつりの家康行列」や市内に桜のスポットをつくる「さくら100年プロジェクト」、そして本市の食べ物や伝統工芸、歴史を魅力的に結びつける「赤い糸プロジェクト」など、多くの市民の皆様とともに各種記念事業に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、新たなまちづくりの第一歩として進めております、乙川リバーフロント計画では、(仮称)乙川人道橋の工事などに着手しておりまして、いよいよ魅力的な街に生まれ変わるための事業が本格化していることが実感していただける状況となりました。この計画は、水辺空間を活用した〝活気あふれる、賑わいのまちづくり〟を民間と行政が連携して、県の河川で実施する全国の先駆けとなる事例として国の事業登録を受け、進めております。
 かつて、記録的集中豪雨の被災地として注目された岡崎は、今では河川空間を活用したまちづくりで注目されるといった変化を遂げることができました。
 今月16日には東京で開催されます「かわまちづくり全国会議シンポジウム」において、先進事例として私が紹介する予定となっております。こうした機会を通じ、今後も岡崎の取り組みを全国に発信してまいりますので、引き続き大村知事には御支援をいただき、ぜひこの「乙川リバーフロント地区かわまちづくり」を観光アイチの目玉事業の一つとして成功させてまいりたいと考えております。
 他にも、市政の着実な推進を図るため、10月完成予定の市民会館のリニューアル工事や、発達に心配のあるお子さんを総合的に支援する「こども発達センター」の建設、さらに本市南部では、平成32年の開院を目指して学校法人藤田学園の大学病院建設計画が進められるなど、誰もが訪れたい、住んでみたいと思うまちづくりを市民の皆様と共に進めてまいります。

 最後となりますが、この岡崎には多くの川が流れております。
 このたびの床上事業により改修された川を含め、市内の豊かな自然や歴史を通じてこのまちに生まれた子供たちがふるさと岡崎により大きな愛情と誇りを持てる「夢ある次の新しい岡崎」に向けまして、今後ともどうか一層のお力添えをお願い申し上げます。

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2016年1月22日 (金)

平成28年 消防出初式・成人式・寒中水泳

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 1月1日の岡崎市新年交礼会に続き、10日(日)には消防出初式と午後の成人式、そして11日(月)には寒中水泳大会が行われた。毎年これらの行事が終わると、ようやく正月が始まったという気がする。

岡崎市消防出初式
 昨年秋から乙川リバーフロント計画が着工しており、今年は右岸のスペースを使用できないため、左岸において出初式を行うこととなった。
 観客や御来賓の一部が日陰となる不具合もあったものの、土手の階段がそのまま観客席として使え、お城と緑の風景をバックに順光の写真が撮れるため、カメラマンには好都合であったとも言える。幸いにも好天に恵まれ、全市の消防団、婦人自主防災クラブ員、消防本部、総勢1,661人、消防車両110台を使っての分列行進はみごとなものであった。今年も岡崎の安心と安全は十分な体制であることが確認できたような気がした。

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 ことに昨年9月の鬼怒川災害の教訓もあり、今回は新たに水上訓練を採り入れることとなった。流された家屋からの住民救助を想定した訓練は、救命ボートを出動させたことにより時を得たものとなり、岡崎市消防本部の新たな能力を見る思いであった。
 また今年も岩津消防団の皆さんにみごとな伝統のはしごのりの技を御披露頂いた。
 レッド・サラマンダー(全地形対応車両)の走行と共に、新設された、化学防護服着用の特別消火隊による泡消火も新たな試みとして興味深いものであった。
 最後に行われた恒例の乙川一斉放水は、まるで市制100周年を祝福するかのように、陽光の下、七色の虹に彩られていた。

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岡崎市成人式
 10日午後からは中央総合公園武道館において成人式が行われた。本市において今年は3,892人の方々が新たに成人になられることとなった。岡崎市制100周年の年に成人になられたことをしっかりと胸に刻み、これからは、政治経済社会への関心をこれまで以上に深めていただき、より良い岡崎、すばらしい日本を築く原動力となっていただきたいものだと考えている。
 新成人代表の10人の皆さんからは、それぞれに抱負や大人としての心構えの言葉を述べていただき、頼もしく思えるものであった。
 成人式では一部、大人の自覚を疑わせる言動の参加者もあったが、こうしたふるまいをする者達には、来年からはしっかりと対応してゆきたいと考えている。

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第41回 岡崎水泳協会寒中水泳
 翌11日(月)の岡崎水泳協会主催の寒中水泳大会は、出初式と同じく乙川の工事のため、いつもよりも下流で行われることとなった。この日のために水泳協会の皆さんには草刈り、整地作業の御苦労をおかけすることとなり、改めて感謝申し上げます。
 今年は新成人の男性3人を含む、9歳から63歳までの56人の方々が御参加いただいた。元・高校水泳部の私は、毎年会場に来る度に「泳がないのか」という声を掛けられるのであるが、先年、夏にカヌーで転覆した折に乙川の水の浄化具合については確認済みであるので、御勘弁いただいている。
 この寒中水泳も中断期間があるものの、昔から続いている本市の伝統行事であり、第41回を数える今日では、すっきり岡崎の冬の風物詩となりつつあるようである。今後とも市民に愛される行事として続くことを祈るものである。

第41回 岡崎水泳協会寒中水泳(2016年1月11日)

第41回 岡崎水泳協会寒中水泳(2016年1月11日)


平成27年 岡崎市消防出初式と成人式 (2015.01.14)

平成26年 岡崎市消防出初式と成人式 (2014.01.17)

名鉄ラッピング電車と第40回寒中水泳 (2015.01.28)

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2015年12月21日 (月)

平成27年12月議会 その2(一般質問答弁)

岡崎市議会 平成27年12月定例会

 12月議会における一般質問に対して私が行った答弁の内、4件について項目別に記載します。
 他に自民清風会の簗瀬議員(12/3)、三浦議員(12/3)、田口議員(12/4)の質問にもお答えしておりますが、今回は割愛しておりますことをお許し下さい。


川上守議員(自民清風会) 12月2日(水)

川上守議員(自民清風会)

――高齢者の公園利活用についてお伺いします。グラウンド・ゴルフやマレットゴルフなど、高齢者が気軽に参加できるような利活用はできないか?

○市長 グラウンド・ゴルフやマレットゴルフは、高齢者が参加しやすいスポーツと認識しており、昨年6月定例会の一般質問、今年3月定例会の代表質問でもグラウンド・ゴルフやマレットゴルフのプレーできる環境整備について「今後検討する」と回答させていただいております。
 まずグラウンド・ゴルフですが、本市のグラウンド・ゴルフ協会役員のみなさまの、大きな大会ができるグラウンドが欲しいという要望を受け、中央総合公園の多目的広場の整備について大筋合意に達しております。中央総合公園の多目的広場は、グラウンド・ゴルフをプレーするには地面の凹凸がありすぎることが問題でありました。これについては、協会と協議を重ね、芝の刈り込みの実施により対応することと致しました。
 また、既存器具庫の整備により、グラウンド・ゴルフ用具や大会用テント等の収容スペースを確保することとし、整備案についてご理解を頂いたところであります。専用グラウンドではありませんが、来年度から高齢者の皆さんが準備しやすく、快適なプレーを楽しんでいただけるよう環境を整えてまいります。

男川学区・第12回グランドゴルフ選手権大会(2013年12月1日)

岡崎市マレットゴルフ協会設立総会(2015年2月28日)

 マレットゴルフについては、その競技の特性上どうしても専用コースが必要であります。そのため、公園の活用としてマレットゴルフ専用とすることの可否については、もう少し検討が必要と考えております。
 一方、今年2月に設立されたマレットゴルフ協会とはマレットゴルフができる場所の選定作業を進めて参りました。現在のところ、公園の利活用ではありませんが、仁木町内の矢作川左岸の河川敷でマレットゴルフの専用コースの開設に向け、協会の皆さんと一緒に計画づくりを進めているところであります。
 このように、高齢者が健康を維持し余暇の充実にもなる高齢者スポーツの推進については積極的に取り組んでおりますので、ご期待いただきたいと思います。


井町圭孝議員(民政クラブ) 12月2日(水)

井町圭孝議員(民政クラブ)

――歩いて楽しいまちづくりについてお伺いします。四天王像および徳川家康公の配置の考え方は?

○市長 観光産業都市に必要不可欠なキーワードとしては、まずおいしい食べ物、魅力的なお土産、興味を引く催し、そして岡崎ならではのサービスの4つが必要であります。
 これらを実現するためには、新しい観光魅力の創出とストーリー性が必要であります。さらにそのストーリー性を体感していだくためには、東岡崎駅から、仮称ではありますが「人道橋」を渡り、同じく仮称「セントラルアベニュー」を通り籠田公園から中心市街地を抜けて、そして岡崎城へと回遊させる取り組みが大変重要であると考えております。
 現在取り組んでおります回遊性のある観光事業のひとつに、鉄道事業者と連携したキャンペーンがあります。これは春と秋に鉄道の往復割引切符と市内の店舗での食べ歩きチケットなどをセットにして販売するもので、市外からの観光客が乙川リバーフロント地区など市内を回遊することにより、滞在時間も増え観光消費の拡大にも寄与しております。
 そして観光交通の充足とおもてなしのため、市内の観光スポットをつなぐ「早回りバス」の運行や歴史遺産を、そのエピソードを交えて案内する「歴史かたり人」の養成様々な取り組みを始めているところであります。

伊賀川にて(2015年4月3日)

第1回家康公生誕祭(2013年12月26日)

 徳川四天王像及び徳川家康公像が完成した折には、これらをさらに発展させ、家康公ゆかりの歴史観光資産と自然、産業、岡崎市ならではの食べ物、櫓漕ぎの観光船の体験などといった観光スポットを新しい観光の動線軸としてまち歩きルートの設定や観光PRなどに取り組んでまいります。岡崎ならではの河川空間の自然や家康公ゆかりの歴史資産などを楽しみながら回遊できる、誰もが訪れたい、住んでみたいと思う魅力あるまちづくりを官民一体となって進めてまいりたいと考えております。


畔柳敏彦議員(公明党) 12月3日(木)

畔柳敏彦議員(公明党)

――若い力の希望と夢の実現についてお伺いします。デザインシャレットに参加した大学生の動機と、今後のまちづくりの携わり方は?

○市長 8月2日から8日までの期間開催された「岡崎デザインシャレット」について、お答えします。
 今回、乙川リバーフロントから始まる岡崎のまちづくりのワークショップに、「デザインシャレット」という手法を用いたわけでありますが、一地方都市の活性化計画のワークショップに対し、全国から34名もの有志の大学生の方々が交通費や宿泊費を自前で、いわゆる手弁当で参加いただいております。とかく「最近の若い人は功利主義的だ」と言う人もいますが、私は最近の若者も見上げたものだと思っております。
 参加動機については、「地元である岡崎をよりよいまちにしたい」「何か社会の役に立てることをしたい」「岡崎を中心に活動したいといった地元への愛着からのものや、大学ではできない経験を積むことができ、視野の拡大につながる」「まちづくりの在り方を専門家と模索できる」といった、自身の経験値を上げることを目的としたものが数多くあることが応募書類から分かりました。また、「公共空間への提案というテーマそのものに興味を抱いた」というものもあり、いずれも強い目的意識を持った動機となっております。
 斬新なアイデアの詰まった成果を学生の皆さんが短期間で出していただいたことと、彼らの真剣さには圧倒される思いであり、私自身大変勉強になりましたし、またこの試みは都市計画の専門家にも注目されたそうです。

Okazakidesigncharrette20156

Okazakidesigncharrette20157

 さて今回の試みの成果として一番意義があったと思われることは、若い力と才能の発見であります。デザインシャレットに参加いただいた学生の皆さんは、自らが創りあげた提案に対する市民の評価や考えを幅広く収集するため、市役所、籠田公園、りぶら、そして現在も中央緑道に隣接する民間ギャラリーにおいて意見の聞き取りを行っております。その他に住民の方々と一緒になって進めているまちづくりワークショップに参加している学生もおります。
 今後とも、こうした意欲を持った学生が、その若い力を存分に発揮できるようなまちづくりを進め、地域社会を支えるパートナーとして活かしていきたいと考えております。
 そしてこれは私の個人的見解でありますが、ぜひこうしたやる気のある人達に、我が岡崎市役所に来て頂きたいものと思っております。


加藤学議員(民政クラブ) 12月1日(火)

加藤学議員(民政クラブ)

――浸水対策事業についてお伺いします。浸水警戒地区指定の基準等の考え方と、指定地区に対する対策の考えは?

○市長 総合雨水対策についてお答えします。
 平成24年10月、議員の皆様のご尽力により「岡崎市防災基本条例」が設置されました。当条例は、条文で謳(うた)われております『自助、共助、公助』の3つの基本理念をより具体的な形で広くお示しをし、官民が相互に密接に連携することで市内の全域において迅速かつ効果的な雨水対策を推進するものであります。
 この計画を推進することで、平成20年8月末豪雨のような近年増え続ける集中豪雨に対しても、部長の答弁にありましたような、各種の雨水対策事業の効果を最大限に発揮させ、併せて多くのソフト事業を効率的に組み合わせることで、浸水被害を大幅に軽減できるものと確信しているところであります。
 その中の重要な施策のひとつとして、今回ご質問の浸水警戒地区についても現在検討を進めております。防災の基本である『自らの身の安全は、自らが守る』といった、自助活動を強力にサポートできるよう、どの程度の雨でどの地区がどれほど浸水するのか、そういった情報を事前に知っていただくことで多くの被害を未然に防止することに役立てて行きたいと考えております。
 つまり、分かりやすい地図などで「浸水リスクの見える化」をして、例えば新たに家を新築される際や増改築に合わせて浸水を考慮した建て方などを検討していただいて、一軒でも多く浸水被害を減らすようなルール化やシステムを検討しているところであります。また他にも、浸水の深さをある程度想定できるようになりますので、玄関や入口で浸水を防止する板の設置に関する助成や、ハード整備に替えて住宅を嵩(かさ)上げした方が安価で効率的と判断されるような一部の場合には、個人の住宅嵩上げに対する助成といった、各種の施策への展開も可能と考えております。

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 さて、今年も茨城県の鬼怒川で大変大きな水害が発生するなど、気候変動も顕著化をしてきております。鬼怒川と同規模である本市の矢作川では、去る11月25日に国と地元消防団や町内会、市の職員が合同で危険個所などの共同点検を実施し、洪水の危険性など情報共有を図った記事が新聞で報道もされております。
 このような異常気象と言われていた豪雨も、今日では恒常化しており、対策の必要性を感じております。そのような状況からも、この総合雨水対策を早期に進め、水害に強い安全・安心なまちづくりを実現してまいりたいと考えております。

~おわりに~
 さてこれで私の4度目の12月議会が終わりました。
 選挙で公約を打ち出し、ようやく具体的な形となって現れてきたその政策は、議会の審議及び議決という、正当な民主主義の手続きを経て決定し、また多くの市民の皆様の声や見識者の意見を積み重ねた成果であると自負しております。
 私は、岡崎市議会の議員の皆様の御協力と市民の皆様の長年の期待や支援の声を追い風にして、これからも国・県を含めた官民一体となって「夢ある次の新しい岡崎づくり」に邁進する覚悟であります。


平成27年12月議会 その1(市長提案説明) (2015.12.18)

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2015年10月11日 (日)

第9回 消防団員消防技術発表会

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 9月27日(日)早朝、乙川河川敷において第9回目の消防団員による消防技術発表会が開かれた。地域住民との共同の防災訓練は全国各地でよく行われているが、消防団員の士気の鼓舞と技術の向上を目的とした実戦的な技術錬磨の競技を行っている所はあまり例がないそうである。そのせいか、当日は早朝にもかかわらず他市からも視察の関係者が訪れていた。
 これは形式的な訓練ではなく「より実戦的な訓練を行いたい」という岡崎市の消防団員達の声を受けて消防署が考え出したモノだという。訓練の一つである放水訓練は、分かりやすく言えば、アメリカの刑事映画によく出てくる射撃訓練の場面で順番に標的が現れそれを次々に撃ち倒す形式のモノに似ている。具体的には地震による火災発生を前提として4つの標的が設定されている。標的への放水の順番は自由であり、基本的にタイム競技となっている。

【第1標的】
20kgくらいの石を3個、2メートル程の高さの台からホースの水ではじき飛ばす。
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【第2標的】
2階建ての窓部までロープに下げたボールを吹き入れる。
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【第3標的】
回転標識を10回転ほどさせて鎮火の旗を上げる。
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【第4標的】
大ダライの中のボールを水ではじき出す。
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 今回の発表会は23の消防団が出場し、こうした4種の標的をクリアしたタイムの合計が競われた。それぞれの競技には実戦的で正確な技術が要求され、6分以内にすべての試技を終了することが求められている。
 服装も実戦さながらに防水コートまで着用し、実車両を用いて出動するところから始まる。単に型を競うものではなく、実際に放水して技術の優劣を競うものであるだけに各隊とも真剣さが一層際立っている。
 先行の隊が良い試技を行えば、後続の隊は更に気合いのこもった試技となっていくことが間近で見ていて良く分かる。6分以内で全試技を終了する規定となっているそうであるが、私が見ることのできた8つの隊はすべて3分前後で試技を終えていた。
 ふつうの競技会では、ホースを落としたり手順が悪かったりすると減点されるものである。しかしこの技術発表会は、結果とスピードを重視して競うものであるため、ミスは実際の時にも有り得るものとして問われない。あくまで実戦に即したタイム・トライアルなのである。
 試技を終えてすぐ、本部前に立つ各団長の所まで、それぞれの隊が報告のために勢揃いするのであるが、肩で息をする小隊長の報告の声がかすれることがある点にも競技に対する真剣さがうかがえるようだ。

1.ポンプ車及び小型動力ポンプ付積載車の部(出場13チーム)

消防団名 部 名
優勝 岩津消防団 混成
準優勝 額田消防団 混成
敢闘賞 福岡消防団 混成
敢闘賞 広幡消防団 混成

2.小型動力ポンプ積載車の部(出場10チーム)

消防団名 部 名
優勝 羽根消防団 混成
準優勝 岩津消防団 混成
敢闘賞 額田消防団 混成

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 市民の皆様には、プロではない準ボランティアの消防団の方々がこれほどまでに真剣に岡崎の消防活動のためにガンバってくれていることを、ぜひ理解して頂きたいものである。岡崎市民の安心と安全はプロフェッショナルである常備消防の力と共に彼ら消防団の力によって守られているのである。
 多団制をとっている岡崎の消防団はそれぞれが各地元に密着した組織編成となっているため、より一層各地の地勢や状況に精通しており、いざという時に合理的で素早い活動が期待できるのである。
 ここまで書いて今の岡崎市の消防のあり方というのが、かつての古代ローマの軍隊編成と似ていることに気が付いた。ローマ軍はローマ人からなる正規軍が中核を担い、帝国各地で編成された予備軍がそれをサポートする形で構成されていたのである(ただし時代の経過と共に内実は変化して行った)。

 それから先日の記者会見の折に「全地形対応車両であるレッド・サラマンダーが度重なる自然災害になぜ出動しないのか?」という質問が出たので、この点にも触れておきたい。
 確かに全地形対応で水陸両用(水深1.2メートルまで)の対応力もあるサラマンダーがどうして昨年の広島の災害や御嶽山の噴火災害、そして今回の栃木県・茨城県の豪雨災害に出動しないのかというのは素朴な疑問である。
 結論から言えば、サラマンダーはいつでも出動できるように準備万端に待機していた。しかしこの車両は国から預かっているものであり、岡崎市消防本部の担当地区でない所に直接出動はできない。他地区へ出向くためには国か当該県の知事の出動要請が必要となるのである。名古屋空港(小牧)からサラマンダーを福井県に空輸する訓練もすでに済ませており、本市としては常にスタンバイの状態であった。しかし、いずれのケースにも出動要請はなされず出動はなかった。
 少し常識的に考えてみれば分かりそうな話であるが、まだ地下に人が埋まっている可能性のある地盤の上を戦車のような重車両が動く必要があるだろうか? また水害直後の軟弱地盤での活動が合理的であるとは思われない(実際活躍していたのはヘリコプターだった)。もちろん宝の出し惜しみをしている訳ではなく、必要があればいつでもどこへでも出動する準備も覚悟もできている。しかしサイレント・ネイビーと同じで、出る必要のないことが一番幸せと言えるとも思っている。

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 また10月1日、岡崎市消防本部に、火薬類や放射性物質など危険物の消火にあたる特別消火隊が設置された。隊員は特殊火災に対する研修や訓練を重ねており、今後市内で発生する特殊火災消火に対応することになる。こうした特別消火隊の設置は県内2例目となることも付け加えておく。

 さらに10月1日、2日の2日間にわたり、岡崎市民を対象とした自主防災組織リーダーの研修会が行われた。100人ほどの代表者に御参加を頂き、修了書の贈呈式に出席させて頂いた。災害対策と共に、事後の減災ということも重要な仕事であり、そうしたケースで特に地域の防災リーダーの皆様の力が発揮されるものと考えている。地域の安心と安全は、このように幾重にも積み重ねられた多くの人々の総合力によって支えられていることを実感したこの一週間であった。すべての皆様に改めて心から感謝申し上げます。

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2015年8月 6日 (木)

県・市懇談会(2015年)

 愛知県市長会・副会長としての初仕事となる「県・市懇談会」(知事と市長会)が7月24日(金)、名古屋のアイリス愛知にて行われた。毎年定期的にこうした形で県内各地における様々な問題をこの懇談会で話し合うのである。
 今回は行政部会、社会文教部会、経済部会の3部門、計13項目の課題について質疑が行われた。閉会後には、東日本大震災の被災3県の自治体関係者より愛知県内各市からの職員派遣に対するお礼と今後のお願いがあった。
 各市の提出事項、それに対する岡崎市の意見・回答は以下の通りである(いずれも抜粋)。

1.防犯カメラの設置に対する支援策の創設について <西尾市提出>
 西尾市においては、平成25、26年度に名鉄西尾駅及び桜町駅自転車駐車場に防犯カメラを設置したところ、抑止効果について十分な結果が得られました。しかしながら、1基の設置について20万~30万円以上の費用がかかり、さらにその後の維持管理費がかかるため、町内会等の団体にかかる負担は多大であります。
 ついては、県におかれては、地域の団体等が防犯カメラを設置する際の設置費及び維持費等、修繕費等にかかる財政的な支援策を講じられるよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <安全安心課>
 防犯カメラの設置、維持管理費用、機器の更新のためには多額の費用を要します。岡崎市の考え方としましては、県補助制度を望むため、賛同します。

2.河川海岸堤防等における地震・津波対策事業の推進及び支援強化について <西尾市提出>
 市町が管理する海岸堤防等の地震・津波対策については、後背地を一体的に防護するため、県の海岸堤防等における対策とともに進めようと考えていますが、そのためには国及び県の補助事業による財政支援が不可欠です。
 県におかれては、県が管理する河川海岸堤防等の地震・津波対策事業を着実に推進するとともに、市が管理する海岸堤防等の事業が県の整備に送れることのないよう、財政的支援の強化を要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <防災危機管理課・河川課>
 平成26年(2014年)12月、県の第3次あいち地震対策アクションプランが策定されました。このアクションプランは、対策の柱である「命を守る」という観点から対策区間の選定が行われており、本市内における県管理の一級河川については対象とされておりません。

3.国民健康保険広域化における国保事業費納付金及び標準保険料率に対する市町村意見について  <犬山市提出>
 平成30年度より国民健康保険の運営主体を市町村から都道府県に移管する「医療制度改革法」が今国会で成立しました。
 県におかれては、被保険者の税負担に大きな影響が生じないよう、国保事業費納付金及び標準保険料率を決定する際には、市町村の意見を聴取する機会を設けるなど、各市町村の実情を考慮いただくよう要望します。

4.子ども医療に係る福祉医療制度の拡充について <碧南市、常滑市提出>
 子供医療については、県の補助制度をベースに各市町村が上乗せをする形で助成を行っています。どの地域においても同様の負担で受診できる全国一律の医療保険制度となるよう、制度の見直しについて国に働きかけていただくよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <医療助成室>
 岡崎市では、平成20年(2008年)4月から、入・通院の自己負担分につき以下の助成を行っています。

通院 入院
0歳~未就学児 県制度 県制度
小学生 市単独 県制度
中学生 市単独 県制度

5.強度行動障害児(者)の支援について <西三河ブロック提出>
 近年、激しい自傷他害や破壊行為などにより在宅生活が困難となる強度行動障害児(者)が増加傾向にあり、その人数は療育手帳交付数の概ね1%程度と言われています。
 県におかれては、強度行動障害児(者)及びその家族が安心した日常生活を送ることができるように、強度行動障害児(者)に係る施設入所にあたって市と協力・連携し、圏域もしくは圏域を超えた調整を主導するなど、積極的に支援・協力をしていただくよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <障がい福祉課>
 岡崎市では現在、強度行動障害児(者)の施設入所につき、市単独で「強度行動障がい者支援助成金」制度を設けています。そして平成27年度以降、一定の要件を満たす強度行動障がい者が通所の生活介護を利用した場合についても、「強度行動障がい者支援助成金」の対象とする方向で助成対象範囲を拡大しました。県域を越えた協力をして下さることを望みます。

6.軽度・中等度難聴児に対する補聴器購入助成制度の導入について <知多市提出>
 県におかれては、県の制度として身体障害者手帳の交付対象とならない軽度・中等度難聴児に対する補聴器購入助成制度を創設し、県下統一の基準による支援策を講じられるよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <障がい福祉課>
 岡崎市では、平成25年(2013年)8月に市民からの要望書の提出を受け、同年12月議会での質疑を経て、年少期の言語の取得やコミュニケーション能力向上を支援するため、平成26年4月より軽・中等度難聴児への補聴器の購入助成を行っています。購入にかかった費用の3分の2までを助成対象とし、平成26年度には9名に10個の支給決定を行いました。
 県から2分の1補助してもらうことにより、市町村間の助成のばらつきがなくなるよう要望することに同意します。

7.高齢化社会に向けたバリアフリー化の整備補助について <蒲郡市提出>
 県におかれては、それぞれの市町村の実情に応じて、地域に密接した施設をバリアフリー化するための新たな補助制度の創設をしていただくよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <市民協働推進課>
 岡崎市の学区集会施設(学区市民ホーム)は、現在49館あります。昭和50年代からの建物であり、保全工事などにあわせてトイレの洋式化、階段等への手すりの設置、玄関入口等スロープの設置など部分的に対応しています。

宮崎学区市民ホーム

宮崎学区市民ホーム

 こちらは平成26年(2014年)3月28日に新築、開館した「宮崎学区市民ホーム」の写真です。

8.放課後児童クラブの充実について <新城市提出>
 国においては、小学生の放課後児童クラブの拡充のため、施設準備に要する経費について「子ども・子育て支援整備交付金」で補助することとし、補助率は国が1/3、都道府県が1/3、市町村が1/3としています。
 しかしながら、県の補助金については、国より低い基準額となっています。県におかれては、放課後児童クラブの充実に向けて、より一層取組みを推進するとともに、施設整備に係る補助基準額を国と同等の水準まで引き上げていただくよう要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <こども育成課>
 岡崎市は、平成26年度までは、中核市として県の要綱ではなく、厚生労働省の要綱によって国から1/3補助金を受けてきました(市は2/3の負担を行っています)。
 今年度(平成27年度)からは大都市特例が廃止され、中核市の岡崎市としても、県の要綱に基づき、県から1/3補助金を受けられることとなります。
 負担割合が国・県・市ともに1/3となれば、本市としても計画的な施設準備が推進できるものと考えています。

岡崎市児童育成センター(岡崎学区)

9.少人数指導授業対応教員の配置について <尾張旭市提出>
 県におかれては、教育の質を維持するため、少人数指導授業対応教員の配置数の安定化を図られるとともに、その拡大についても要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <学校指導課>
 岡崎市は、少人数授業、ティームティーチングを活用して個に応じた指導を行うとともに、多様な学習形態を工夫し、学力の定着と主体的な「学び」の実現を目指しています。
 本年度、岡崎市の小学校では、32.5人(再任用短時間勤務者を0.5人と数える)の少人数指導授業対応教員の配置があり、47校中36校で活用しています。
 中学校には、38人(再任用短時間勤務者を0.5人と数える)の少人数指導授業対応教員の配置があり、市内の20校ある中学校のうち19校で、数学科・英語科・総合学習の時間等で主に活用されています。
 少人数指導授業対応教員の配置による教員の増員によって、授業はもちろんのこと、普段の学校生活の中でも児童生徒にきめ細かく目を行き届かせ、質の高い教育を維持することができます。

岡崎市立北中学校

10.観光施設整備に対する県補助金について <知立市提出>
 県におかれては、県内各地域の観光施設整備を一層促進するため、観光施設費等補助金の更なる充実を図っていただき、補助率どおりの交付をしていただけるよう要望します。

11.農地中間管理事業の制度改善について <豊橋市提出>
 県における農地中間管理事業は、貸出期間の制限や、複雑な手続が必要となること等から、「貸し手」がこの制度の利用に対し慎重になっており、平成26年度における県の実績は、国の目標の1%という状況となっています。
 県におかれては、中間管理機構による農地の集積・集約が進むよう、貸し手に対しては、機構集積協力金の交付要件における貸出期間の弾力的な運用や税制面における負担軽減などの優遇措置が講じられるように、また、貸し手・借り手に対しては手続きの簡略化が図られるよう、他都道府県と連携して国に対して制度改善の働き掛けを行っていただくよう要望します。

12.三河港における自動車物流機能の強化に向けた港湾施設の整備促進について  <豊橋市、豊川市、蒲郡市、田原市提出>
 三河港は、国内外自動車メーカーの輸出入の拠点港として重要な役割を担っており、平成26年の完成自動車の輸入台数・金額は共に22年連続日本一、輸出は全国2位を記録し、今後も完成自動車の取扱量の増加が見込まれています。
 ついては、三河港の物流・産業機能を強化するため、工業用地およびふ頭用地の確保や三河港周辺道路の整備といった、「第6次三河港港湾計画」に基づく港湾施設の整備を早期に実施するよう要望します。

13.道路標示の適切な補修について <半田市提出>
 半田市内においては、横断道路や「止まれ」の表示など、公安委員会が管理する道路標示が経年劣化している箇所が多くみられます。
 ついては、交通安全対策を推進するに当たっては、地域住民の意向を反映させることが重要でありますことから、道路標示の補修に関しましても、地元自治体と警察署、県警本部との連携・情報共有がより緊密に図られることを要望します。

→ 岡崎市の現状・意見 <安全安心課>
 公安委員会が管理する道路標示の補修要望は、本市においては、①岡崎市(安全安心課)を経由して岡崎警察署に要望するものと、②岡崎警察署が直接要望を受け付けるものの2種類があります。
 道路標示の早期補修は、「最も効果的な、交通安全対策のひとつであると考えて」います。早期の補修対応が実現できるよう、警察署や県警本部との連携を図ることを要望します。

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2015年5月26日 (火)

新型はしご付消防自動車と婦人自主防災

はしご付消防自動車(日野プロフィア)

 世の中には、高い所の好きな人と嫌いな人がいるが、私は煙と同じで高い所が好きな方である。今回も試乗のお話を頂いた時、二つ返事で引き受けたものである。
 先頃導入した最新鋭のはしご付消防車のはしごは日本一の全長55メートル(54.7メートル)であり、風速10メートルまでは任務で使用できることになっているそうである。台風の接近もあり、当日(5月11日)は風速6メートルほどの風が吹いていた。「どうしますか?」と問われ、当然「やります」と答えた。

はしご付消防自動車(日野プロフィア)

 ものごとは何でも実際にその場に出かけて自らやってみなくては分からないことが多いものである。ヘルメットをかぶり、安全ベルトを装着し、命綱をつけてバスケットに搭乗した時、何年か前に自分で2階の屋根のペンキ塗りをした時のことを思い出した。しかし今回は高さが違う。55メートルと言えば2階建ての家の7倍の高さである。しかも風でユレるし、ハシゴそのものが南京玉スダレのようにそっくり返っている。

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 担当者の話では、ハシゴがそり返ってユレるから、かえって折れたり倒れたりすることがないそうである。高い所が苦手の人は興味本位で試乗されない方がいいと思います。

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 古参の方々の話では、昔の消防車のハシゴは今程の性能はなく、ユレもひどく、手足を使って自分で登る必要があり、しかもハシゴがよじれたりすることさえあったという。(ナンマンダブ、ナンマンダブ)

 火災に立ち向かう人達の苦労が単に消火だけではなく、こうした機器を使いこなして人命救助を行うだけではないことがよく分かった。高所恐怖症の人の救助に当たっては、火の燃え盛る最中、相手を落ち着かせるためにまずユックリと説得するのだそうである。おびえた人に高い所でしがみつかれれば二次災害の危険性があるからである。今回の新車両の導入によって、市内の高層ビルは3~4の建物を除いておおむね対応可能となったそうである。
 愛知県下の市町において岡崎市の消防装備は際立って優れたものとなっていることを、今回の試乗で深く理解することができた。

岡崎市婦人自主防災クラブ連絡協議会

 また同日、消防署の講堂において「岡崎市婦人自主防災クラブ連絡協議会」の定期総会が行われた。以下は総会の場で私が述べた話である。

『婦人自主防災クラブの皆様には、昭和56年の発足以来34年間にわたって「家庭内防災、家庭内救急」のスローガンのもと、家庭内はもとより地域防災力の向上のためお力添えを頂いているところであります。
 このところ、昨年夏の広島市の豪雨・土砂災害、秋の御嶽山の噴火など、甚大な自然災害が発生し心配しているところでありますが、本市としましても豪雨による浸水対策として、国県と共に河川改修を重点的に進めているところです。また同様に長年懸念されております南海トラフ巨大地震に対しましても、最大震度7の揺れを想定して市民の安全と安心を最優先に更なる防災力の向上を図っております。
 こうした防災・減災対策を進めていく上で、ハード面だけでなく、ソフト面の強化も欠かせません。特に、災害時の避難所の運営においては、女性の視点に立った、きめ細かい配慮が重要となりますので、地域の防災リーダーとしての女性の活躍に大いに期待するところです。
 そして今回は婦人自主防災クラブの皆様にお詫び申し上げることがあります。
 昨年は、長年の消防団からの要望を受け、消防団に支給している冬用コートを新調しました。ところが、婦人自主防災クラブの皆様へのものが予算から漏れておりました。そこで1年遅れて、今年度、新調支給することと致しました。今年の消防出初め式の折に寒い思いをされた方には改めてお詫び申し上げたいと思います。
 いずれにしましても、これからの防災・減災対策については家族、地域で相互に助け合うことが肝要であり、その中心は元気なお母さん、女性であると考えます。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。』

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2015年4月26日 (日)

中島雨水ポンプ場が完成しました

中島雨水ポンプ場完工式(2015年4月16日)

 4月16日(木)、完成を待たれていた「中島雨水ポンプ場」(岡崎市中島町字川田43番地1)が完工式を迎えた。中島雨水ポンプ場は、岡崎市南部の雨水を地下のトンネルから取水し、一級河川・広田川(こうたがわ)に排水するための下水道施設である。

 岡崎平野はもともと矢作川及びその支川の氾濫原であり、川の流れは自然の地形勾配に沿って矢作古川の位置を流れ下り、三河湾へと注がれていた。乙川を始め、伊賀川、青木川などの矢作川支川もかつては久後崎付近を南下し、矢作古川に流れ込んでいたため、市南部一帯の平野部は何度も洪水・浸水に襲われたのである。
 岡崎市南部の中島地区では、平成12年の東海豪雨や平成20年8月末豪雨などのゲリラ豪雨により、甚大な浸水被害が発生してきたという経緯がある。中島雨水ポンプ場の排水区域のうち、主に浸水するのは、字「紅蓮」(こうれん)と字「流」(ながれ)の区域である。地形の特徴を字名がよく表していると言える。
 岡崎市南部は長い間、農業地域として発展してきたところであり、これまでは田んぼが雨水の保水機能を果たしてきたという側面があった。しかし、元々の地形が平坦な農地であるため、増水によって河川の水位が上がると、雨水の排水ができなくなるという難点もあった。しかも、近年の急激な宅地化による農地の減少と異常気象による局地的豪雨の頻発によって、中島地区においても度重なる浸水被害が発生し、地域の重要課題となってきたのである。

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 こうした浸水被害を解消するために一級河川・広田川の河川改修が行われ、これにより下水道事業による雨水排水整備も可能となった。そこで新たなポンプ場建設計画が策定され、平成23年より建設工事が始まったのである。

中島雨水ポンプ場

中島雨水ポンプ場

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 中島ポンプ場は、3台のゲート・ポンプ設備により毎秒3.4立方メートルの排水能力がある。鉄筋コンクリート構造の建物の中には非常用の自家発電装置を備えており、停電した折にも20時間は排水を継続できる仕組みとなっている。
 今回中島ポンプ場が完成したことによって、当地域の長年の懸案事項であった浸水被害が解消・軽減されることが期待されている。この新しいポンプ場が役立つような機会が来ないことがベストであるが、今後まさかの時の地域の安全と住民の暮らしを守る新たな礎となることを祈るばかりである。

 浸水被害というのは因果関係が複雑であるため、一つの対策を講じればそれで解消できるというものではない。岡崎市では、頻発する局地的な集中豪雨や都市型水害に対し、市民・事業者・行政が一体となって効率的で効果的な浸水対策に取り組むために必要となる「総合雨水対策」の計画策定に取り組んでいるところである。
 河川改修、雨水管きょや調整池の整備、ポンプ場の建設など効果的なハード対策を推進する一方、浸水危険区域の指定や建築制限により新たな浸水被害を防ぐ対策を講じることを想定している。具体的には、中島雨水ポンプ場と同様にこれまで実現できなかった「福岡雨水ポンプ場」(建設中)や「針崎雨水ポンプ場」(平成26年10月完成)などの浸水対策を進めているほか、六名地区の浸水対策(「六名雨水ポンプ場」ほか)や北部地域においても早川地区や伊賀地区などの浸水対策を進めているところである。

 最後になりますが、この度の事業推進にあたって、一方ならぬ御協力を賜ったお地元の皆様並びに関係者の方々に心から感謝を申し上げます。

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