« 平成29年度 岡崎市平和祈念式 | トップページ | 第88回 都市対抗野球大会 »

2017年7月27日 (木)

レッドサラマンダー(赤い飛竜)出動す!

レッドサラマンダー(2017年7月)

 2013年、国から岡崎市に全国でただ一台配備され、その活躍のほどを期待されていた全地形対応の消防車両「レッドサラマンダー」が、今回の九州北部地域への集中豪雨災害に対応すべく、愛知県の派遣部隊として本市の緊急消防援助隊の隊員と共に出動した。
 派遣部隊は3次にわたって交替派遣され(各8人)、1次隊は専用の運搬車に乗せられたレッドサラマンダーと共に総務省からの出動要請を受け、7月5日に岡崎を発ち、6日に大分県日田市に到着した。
 なかなか出動しないレッドサラマンダーを、時に「宝の持ちぐされ」の如く言う人がいるが、国からお預かりしている車両を、岡崎市単独の意志で他所へ出動させることは法的にできないのである。そんなことも知らないのだろうかと情けない思いがしている。さらに、戦車のように重車両の車体を下にまだ人間が埋まっているかもしれない場所で走らせることができるかどうかは子供ですら判断の付くことである。そういう人達に限って、キャタピラの跡のついた死体が出てきたような時には、逆に手の平を返したように出動したことを批判するものである。今回そうしたことが無かったことは幸いであった。

 7月6日に大分県日田市に到着した隊員とレッドサラマンダーは、同市の上宮町や鶴城町などの孤立集落に派遣され、住民の安否確認や情報収集、隊員と物資の搬送などに活躍した。直接ヘリコプターが降りられない地域や、ガケ崩れで道路が寸断された不整地形でもキャタピラの力で乗り越えて行ってしまう能力は頼もしい限りである。ただし、今回、車体のバランスが崩れればガケ下へ転落しそうな所での活動もあり、くれぐれも運用には慎重を期して頂くことをお願いしたい。

Redsalamander2017kyushu1

Redsalamander2017kyushu3_2

Redsalamander2017kyushu2

 帰任した隊員達の報告によれば、「これまで岡崎において積み重ねてきた、土砂や泥、水中、ガレキの上などを走破する訓練が十分に役に立った」ということであった。一方、「レッドサラマンダーのエンジン音が車内に響き、音による車外の変化の察知が十分できず、二次災害の心配がある」との意見もあった。この点は戦車の無線通信システムを参考に、外部との連携を密にする必要があると思う。

 レッドサラマンダー隊は7つの捜索地点の偵察を終え、9日からは3次部隊が大分県日田市から福岡県の朝倉市へ移動となり、災害活動を実施した。その後任務を終え、13日正午過ぎに岡崎に無事帰還している。また期間の翌日14日午前には、小牧・犬山両市の集中豪雨対策に備え、名古屋まで出動し待機していたが、幸いにもこちらは出番が無く戻ってきている。

『東海愛知新聞』2017年7月14日

 言うまでもないこととも思うが、勘違いをしないように一つ言っておきたいことがある。本来災害が無く、出番の無いことが最善なことで、災害だからと言って、考えもなくむやみやたらにしゃしゃり出て行けばいいというものでもないのである。
 今回の経験を踏まえて、どういうケースでどういう使い方が合理的であるかということを、再度、国・県と調整しておくべきであると考えている。

 それから地元の被災者の一人がTVのインタビューで「出動が遅い」というコメントを述べておられたが、国の指令を受け、岡崎から九州の現地まで行くには今回の手順が精一杯である。
 もしできることなら同様の車両を北海道、東北、関東、近畿、中国、四国、九州の各所に一台ずつ配備できないものかと思うものである。そうすれば、もう少し早い対応も可能となる。レッドサラマンダーは意外なことにシンガポール製で、1台1億円だそうである。我が国の高い技術力を活用して国産の車両が造られることになれば、もっと良いモノが出来そうな気がするのであるがどうだろうか?

|

« 平成29年度 岡崎市平和祈念式 | トップページ | 第88回 都市対抗野球大会 »

防災・消防」カテゴリの記事