平成28年12月議会 その3(一般質問答弁・後編)
12月議会の一般質問に対する市長答弁の後編です。内田実議員、柴田敏光議員、畑尻宣長議員にお答えしました。
内田実議員(自民清風会) 12月2日(金)
――東部地域のまちづくりについて。
(1)アウトレットモール誘致の経緯は?
(2)アウトレットモールの進出が本市に与える効果を含め今後の展開をどのように考えているか?
○市長 (1) まず、経緯でありますが、本市は乙川リバーフロント地区整備事業、歴史まちづくり事業を推進し、市内外からの誘客により観光産業都市としてのさらなる発展を目指しているところであります。
また、本宿駅周辺につきましては、本市東の玄関口として、国道1号や名鉄名古屋本線の沿線であるほか、新東名高速道路の岡崎東インターチェンジや国道473号バイパスの整備により、市内のみならず県内における重要な交通結節点の一つとなっております。
この利点に目をつけた事業者から、先年、アウトレットモール進出の打診があったわけであります。そもそもそれがすべての発端であります。
この事業者がこの地に目をつけた一番の理由は、「東名と新東名の二つのインターチェンジから適当な距離の中間点にあり、国道1号への迂回もでき、渋滞回避の可能性が高いこと」と聞いております。
この事業は、県内初の本格的なアウトレットモールとなること、また、県内及び市内への大規模な誘客となること、雇用を含む経済効果が本市にとっても非常に有効であることから市としても協力する旨を回答したところであります。また、同時に地元住民からも熱烈なる建設促進要望の声を頂いているところです。
アウトレットモールは大型商業施設ではありますが、一大レジャー施設でもあるとも認識しております。現在進めている観光産業都市政策において、重要な位置付けになると考えております。
(2) 今回のアウトレットモールは、新東名岡崎東インターチェンジを利用した来客が見込まれ、広域をターゲットとした集客施設となり、東部地域だけでなく、市内の観光地への回遊の起点となると考えております。ここから市内回遊を促すため、アウトレットモール内のインフォメーションを活用して、積極的に観光情報を提供するなど、来客を市内観光地へ誘導する機会も創出できます。
また、道の駅藤川宿と連携して、旧東海道松並木のまち歩きや、八帖味噌ブランドなどの特産品の観光消費につなげていくことも期待できます。さらには岡崎東部地域における歴史資産のみならず、蒲郡のラグーナテンボスや豊川稲荷、伊良湖など県内の大規模集客施設との観光コラボレーションも期待できるものと考えております。
一方でアウトレットモールには、多くのファッション関連店舗の出店が見込まれ、女性を主体とする雇用の場としても期待されます。このように経済効果や雇用創出など、本市にとってもメリットの多い施設でありますので、進出についても積極的な協力をしてまいります。
ただし、設置までには多くの課題があり、国、県、近隣市町、事業者、農業団体、商工団体そして地元の理解と協力が不可欠であります。今後課題の整理を進め、さらに多方面に働きかけてまいりたいと考えております。
しかし基本的問題として、この事業は公共事業ではなく、あくまで民間の行う事業であるということを忘れてはならないと思います。私からは以上であります。
柴田敏光議員(民政クラブ) 12月5日(月)
――市民サービスについてお伺いします。マンホールカードを作成した目的は?
○市長 岡崎市長は愛知県下水道推進協議会の会長であるほか、全国浄化槽推進市町村協議会の会長でもありますので、下水道行政に対する市民の関心や理解を求めていく立場でもあります。
下水道は、生活環境の改善、公共用水域の水質保全、浸水の防除など、市民生活を支える上で必要不可欠なインフラ施設ですが、下水道普及が進むにつれ「あって当たり前の下水道」は市民から関心が薄れていくのが実情です。
そこで市民と下水道との接点になるものとして、道路上に点在する〝マンホール蓋〟の活用が考え出されました。各市町において地域の特色などをモチーフにしたご当地ならではの工夫を凝らした様々なデザイン・マンホール蓋が設置されてきました。
本市では、市制施行70周年の昭和62年にデザイン・マンホールを採用したのが始まりです。通常の蓋は着色がありませんが、東岡崎駅周辺と、りぶら周辺の歩道に単色カラーで着色した蓋を設置しました。
平成27年度には、リバーフロント地区プロムナードのうち岡崎城周辺に、「岡崎城」と日本さくら名所100選に選ばれた岡崎公園の「桜」、夏の風物詩である伝統の「三河花火」を描いた8色カラーの蓋を設置しました。
市制施行100周年を迎えた本年、本市にとって非常にタイミングよく、全国規模でマンホールカードが発行されることとなりました。全国から岡崎の地に足を運んでいただけるアイテムの一つになるのではないかと考え、この8月からプロムナードに設置した図柄を採用したカードを発行いたしました。
昔からマンホールブタ・マニアはいましたが、近頃ではマンホールに興味を持つ女性のことを、発音に気を付けて頂きたいのですが、「蓋女(フタジョ)」と呼ぶそうです。密かなブームとなっていることもあり、度々マスコミに取り上げられ、現在でも途切れることなく、ほぼ毎日カードを求めての来客があります。
市民の皆様には是非、この機会にカードを手にしていただき、蓋デザインの素晴らしさを楽しんでいただくとともに、存在を忘れがちな下水道に関心を持っていただきたいと思います。
畑尻宣長議員(公明党) 12月6日(火)
――水源涵養について今後の予定をお聞かせ下さい。
○市長 私から水源涵養の施策について回答させていただきます。
水はすべての生命の源であり、水が私たちの暮らしを支えていることは皆さんもご承知のことと思います。私たちはこのような水を取り巻く現状を認識し、将来にわたって健全で恵み豊かな水が維持されるよう、水を大切に守りながら使い、きれいな水を作り育む使命があります。
健全な水循環に関する施策を推進する目的で設置されている「水循環推進協議会」において、水量に関する重点施策を検討するために置かれた「緑のダム部会」は、今年度3回開催されたところであります。
この部会の中で概ねの方向性として検討されている施策は次の5つであります。
1つ目は、放置人工林における水源涵養機能の向上、
2つ目は、里山の保全、
3つ目は、敷地境界及び森林所有者の明確化、
4つ目は、水循環影響調査の実施、
5つ目は、水源涵養機能に関する啓発事業の強化であります。
これら5つの施策を進める上で課題となるのは費用の確保と市民の理解であると考えております。
まず費用については可能な限り国・県等の補助制度を活用していきますが、それだけではなく、新たな財源を確保するための様々な方法を検討していく必要があると考えております。
そして施策に取り組むに当たって最も大切なことは、市民皆様の理解を得ていくことであります。
今、森林の水源涵養機能の向上に取り組もうとしているのは、森林所有者のためだけでなく、その森の恩恵を享受している私たち38万人市民のためであります。このことを様々な機会を通じて説明し、積極的に理解を求めていきたいと考えております。私からは以上であります。
平成28年12月議会 その1(市長提案説明) (2016.12.06)
平成28年12月議会 その2(一般質問答弁・前編) (2016.12.10)
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