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2016年9月 5日 (月)

あいちトリエンナーレ2016始まる

あいちトリエンナーレ2016

 3年に一度、この愛知県で開催される国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」が第3回目を迎えた。今回は主会場の名古屋に加え、地方会場として岡崎と豊橋が選ばれ、こちらもトリプルということになった。岡崎市は前回も地方会場として参加しており、今回は市制100周年の記念の年でもあり連続して会場に立候補していた。

 思えば6年前の第1回トリエンナーレが神田真秋・前知事の提唱に基づき発表された時、県議会は喧々囂々(けんけんごうごう)の議論に包まれたものであった。既成の展覧会などと違い、革新的要素の強い現代アートは常識を超える点に一つの意味があり、必ずしも万民に理解されることが必要とされていないからである。
 しかし考えてみれば新しい芸術というのはいつも時代に先駆けたものであり、登場の折には「反社会的である」とか「卑猥である」とか「下らない」等、無理解による様々な批判を受け、多くの議論を巻き起こすのを常とする。
 第1回のトリエンナーレの実現に際しても同様の経緯があったが、県議会から外国で行われている他の現代アート展への視察も行われ、議会報告もなされた。なにげなく行われているかに見えるあいちトリエンナーレも、そうした先人達の議論と調査、準備の結果成し遂げられてきものである。
 これまで2回の経験を通じて一番の成果とであると思うことは、芸術という一種特殊領域に属すると思われてきたことをお祭り的に身近な存在に感じさせてくれたことである。ことに子供達に「これなら自分もできるかもしれない」と思わせるようになったことが一番大きいと思う。その成果はこれから10年、20年先に出てくることであり、こうした積み重ねがその地域、社会、その国の文化として蓄積されていくものであると考えるものだ。

 8月10日(水)、午後6時より行われた「あいちトリエンナーレ2016」のオープニングレセプションは大村知事の挨拶から始まった。そして文化庁の内丸文化部長の祝辞に続いて、港千尋(みなと ちひろ)芸術監督から「虹のキャラヴァンサライ開始」の挨拶が行われ、同時に開催3市・市長の登壇となった。

あいちトリエンナーレ2016

 開幕式として、私達も参加しての「光のキャラヴァン・ショー」を行うこととなったが、はじめは何をやらされるのか全くわかっていなかった。黒いハッピに白地で県章と各市の市章が染め抜かれ、さらにそれをLED電球によって発色アピールするという手の込んだものであった。なんとなくイナカのマイケル・ジャクソンのようで恥ずかしくもあったが、結構受けていたので「マァ、イイか!」と思ったものである。
 知事からは「これせっかく作ったから各市でそれぞれまたイベントで使ったらどうですか?」と言われているので、ひょっとしたら岡崎でも偽マイケルをやらされるのかもと、内心恐れているところである。

 今回はオープニングレセプションの前に名古屋会場の一部を視察することができた。それぞれ面白い展示があったが、全てを紹介することはできないため、愛知県芸術文化センター会場の二、三の作品について触れてみようと思う。

カワヤン・デ・ギア 「Trojan Horse」Aichitriennale201608106

 はじめに、入口の反対の出口に実物大の四体の黒馬の姿が見え、それが大変気になっていた。ブロンズ製かと思いながら近づいてみると、なんと古い映画のフィルムを筒状に巻いてホース状の部材(ホルン)とし、それを束ねて馬の像を形作っていたのである。HORSEだからホース状のフィルムを使ってシャレてるのかと思ったが、そうではなく、フィリピン国内で使用されたB級映画の膨大な量の35ミリフィルムを再利用して、聖書の「ヨハネの黙示録」の四騎士を表現しているとのことであった。台座の一部に人面形ののぞき窓があり、中にラブシーンを含む映画の一部が映写されていたのも面白かった。
 また10階の会場では、フロア一面に様々な鉱石の粉末(日本画の顔料)を使った鳥や花などを含む、手の込んだ絵模様が円形に何重も描かれた作品があり、不思議な空間が広がっていた。

大巻伸嗣 「Echoes-Infinity」

 床から壁、天井まで白い空間にこれだけの彩色の絵を描くのに20人以上の人手で一週間かかったという。それを「最後には靴で上を歩いてもらい、絵を壊してしまうことにより文明や芸術のはかなさを表現したい」ということである。
 そしてもう一つ面白かったのは、「イギリスに留学中に大英博物館から持ち出し、返却しなかった本」という展示があった。なんでも「かつて欧米の帝国主義国家が行ったことに対する〝お返し〟の意味、〝抗議〟が表現されている」ということであった。「ものごとは犯罪も理屈のつけ方次第で芸術になるものなのか」と考えさせられたものである。(もっとも左翼の論理というのは伝統的にこうしたものである。)
 いずれにしてもこうした様々な現代アートの試みに触発されて、一人でも多くの未来の芸術家達が生み出されることを期待するものである。


あいちトリエンナーレ2016・岡崎地区の紹介
名鉄東岡崎駅ビル
2階、3階
10:00~19:00
 8/24 (水)・25 (木)、9/14 (水)・28 (水)、10/12 (水)
岡崎シビコ
6階、屋上
10:00~19:00
 8/18 (木)、9/15 (木)、10/20 (木)
岡崎表屋2階、3階 同上
岡崎公園
多目的広場
10/1 (土)~16 (日) 11:00~17:00
ペンタルム・ルミナリウム
石原邸 10:00~19:00
 8/24 (水)・25 (木)、9/14 (水)・28 (水)、10/12 (水)
籠田公園 10/16 (日)まで 11:00~19:00
 8/18 (木)、9/15 (木)
松應寺 9/17 (土) 17:00のみ

岡崎シビコ1階

籠田公園

石原邸(岡崎市六供町)

乙川河川敷

 岡崎会場の詳しい情報はこちらへ。

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