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2016年7月 7日 (木)

若手職員に向けた事業説明会

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 6月29日(水)、一昨年に続いて、市役所内において「観光産業都市の創造に向けた本市の取り組みについて」と題する事業説明会を行いました。
 所管の違う仕事であっても、本市の基幹事業については市の職員であれば、市民に対して基本的な説明ぐらいはできるようであってほしいという、私の願いから開催しました。もうすでに「そのくらいできますよ」という方もみえることとは思いますが、一度は耳を傾けて頂き、今後の糧として頂きたいと思います。
 以下は当日私が述べた挨拶です。


 本日は観光産業都市の創造に向けた説明会を開催しましたところ、多くの若手職員の皆さんに集まって頂き、ありがとうございます。
 御案内のとおり、現在、岡崎市では本市の歴史的文化遺産と乙川・矢作川の河川空間を活かした「観光産業都市・岡崎」としてのまちづくりを図り、モノづくりに並ぶ、もう一つの新しい経済の柱に育て上げるための施策を推進しております。

 私が子供の頃、今から50年ほど前の乙川は釣りやボード遊びが楽しめ、もっと親しみのある川でした。時の移り変わりと共に河川整備が進み、いつしか貸しボート屋は消え、コンクリート製の護岸となり、いつの間にか川は危険な場所として、特に子供にとっては「近づいてはいけない場所」になってしまいました。
 私が県会議員の時には名鉄電車で名古屋と岡崎を行き来していた訳ですが、日中の車窓は乙川の流れと共にお城と川沿いの素晴らしい景色が広がる一方、夜の乙川沿いはライトアップされた岡崎城が浮かび上がるだけで、大変さびしいものがありました。
 私は、この暗闇に包まれた夜の乙川もライトアップされれば、岡崎のイメージや雰囲気はガラリと変わるはずであり、乙川をそうしたかつてのような親しみのある川にしたい、と長らく思っておりました。それがリバーフロント計画のそもそもの発想のもとである訳です。

殿橋と明代橋のライトアップ(2016年7月1日)

 また、この乙川の水辺空間の活用については、私が初めて言い出したものではありません。過去40~50年にわたり、歴代市長、議会関係者は言うに及ばず、商工会議所や各地の商店会、諸団体の会合、さらに井戸端会議のお母さん達も含め市民の間で議論されてきた重要課題でありました。
 しかしこれまでは他の政策が優先されることが多く、国や県との政策調整、予算の問題などからなかなか実施までたどりつくことができませんでした。
 そこでこの度、国の方針や市政の状況、市民の皆様の協力といった要素が揃ったことにより、乙川周辺地区の新たなまちづくりが動き出した訳であります。私はこのリバーフロント計画を天命と受け止め、事業推進に全力を尽くす覚悟です。

 これまでにも個別の対処療法的な中心市街地の活性化策はありましたが、今回のように、
・「乙川の水辺空間の活用」
・「東岡崎駅の再開発」
・「中心市街地の空き店舗の活用」
・「岡崎公園や市内の歴史遺産の活用」

 といった様々な問題を総合的かつ、民間の皆様と共に対処していく計画は初の試みであります。そして、こうしたそれぞれの事業は総合的に行わなければ効果もないと考えています。

岡崎市・東岡崎駅前

(東岡崎駅前の再開発区域)

 昨年3月、これまでの私共の取り組みが評価され、リバーフロント地区の整備においては国の「かわまちづくり」事業の認定を頂きました。現在、多くの補助金を得て近年稀にみる好条件のもとで事業が進んでおります。今時、総事業の半分近くを国庫補助で行っている事業は他ではほとんど例がありません。
 またこの5月には、国の「歴史まちづくり」の事業認定を受けることができました。この二つの事業認定を受けたのは愛知県では岡崎市だけであり、全国でも稀なことであります。
 さらに先般、優れたまちづくりに取り組む地区に贈られる「まち交大賞」のうち、「まちづくりシナリオ賞」の受賞が決定し、7月5日には東京の授賞式に行ってまいります。今や本市のまちづくりは国のお墨付きを頂くとともに、全国から注目を浴びる事業となりました。
 こうした第三者の目による評価のおかげによって、「乙川リバーフロント計画」が決して私の思い付きで始めた事業ではないことがお分かり頂けると思います。
 そして、このような認定や受賞は単なる栄誉というだけではなく、今後の国との交渉、特に補助金を申請する際の絶好の交渉材料となる訳でありますし、県からの協力を得るための大きな力となります。若い職員の皆さんには、省庁の実施要綱や法律の条文には書かれていない、そうした効用をしっかり覚えておいて頂きたいと思います。

 3月下旬、殿橋のライトアップの点灯式が行われました。詳しい事業の内容については後ほど各部長から説明がありますが、私達がスイッチを押した瞬間に、近くのマンションの上から「お母さん見て、スゴイよ、スゴイよ」という子供達の歓声が上がり、その声を聞いた時には、この事業を続けてきたことを本当に良かったと思いました。
 さらに、ニューグランドホテルでの会合の後に乙川沿いを歩いていると見知らぬ人から突然「岡崎をキレイにしてくれてありがとう」と声を掛けられることもあり、そうした時にも大変うれしく思うものであります。
 また、最近では若者だけでなく、高齢者のカップルが川沿いを歩いている姿も増えておりますし、ゴールデンウィークに開催されました「こどもまつり」などの折には水辺で語らう母子の微笑ましい姿がいくつも見られるなど、すでに多くの方々の憩いの場となっております。

第43回岡崎こどもまつり(2016年4月30日)

岡崎市の桜まつり

 私の目指すリバーフロント計画というのは、単に観光事業を考えるだけでなく、そうした、かつて私達の生活の中に普通にあった潤いの時、幸せの空間を再現することでもあります。この計画は単に、公共事業によって橋を造り河川整備をするというだけのハード整備のものではありません。「それを使ってどう賑わいを創出するか」というソフト面を重視したものであり、そうしたソフト事業を民間の皆様にお任せすることで、まず民間の皆様に大いに儲けて頂き、その結果として行政には税としての収益があるといった、あくまでも民が主体のまちづくりにシフトさせることも目的の一つであります。
 こうした事業の目的や私の思いについては、市長就任以来30回を超える市民対話集会や、300回近い講演会や各種会合において、さらには私のブログやタウン誌、市政だよりや市のホームページなど、あらゆる媒体を活用して周知を図ってきました。それにもかかわらず、時に、市民の中には「橋のために99億円も使ってけしからん!」とか「そんなお金があったら福祉に使え!」と言われる方がいます。また残念なことに、「市役所の職員がリバーフロント計画の目的や内容を理解しておらず、市民から説明を求められても説明ができない」といったご指摘を頂くことがあります。
 ちなみに、何かと言うとすぐに「そんな金があれば福祉に使え」と言う人達に対しては、目的別の国庫補助は目的外に使うことは法的に許されておらず、目的外で使用した場合には国に返納しなければならないということをキチンと答えてほしいと思います。
 また、岡崎の福祉政策は全国的にも先進的なレベルであり、今回のまちづくりに関する事業は決してそうしたものを犠牲にした政策ではありません。
 仮にも市職員であれば、「自分の仕事には関係ない」、「他の部署の業務だから興味がない」と思って頂いては困ります。これは特定の部署によるひとつの業務ではなく、これからの岡崎のまちづくりの骨格作りのための事業であります。岡崎市全体で推進してゆくものであるからです。
 職員の皆さんには現在の職務にしっかりと取り組んで頂いた上で、今日の説明を理解して頂き、一人一人が岡崎市の広報マンであるという意識を持って、正しい情報を発信して頂きたいと思います。

 私は、岡崎はあと10年もすればヨーロッパの街並みに負けない、独自の景観を有した都市になると思います。そして、これらの事業を通じてこのまちに生まれ育った子供達が、ふるさと岡崎により大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」の実現を目指してまいります。
 その実現のためには職員の皆様の協力が不可欠です。
 どうか皆さんには、これまでのやり方に必ずしもとらわれず、もっと商売っ気のある新たな発想で事業を進めて頂きたいと思います。皆さんの中で、いいアイデアがありましたら、ぜひ私達に教えて頂きたいと思います。これからの行政の主役は皆さんです。
 皆さんの活躍が「夢ある新しい岡崎」の実現につながるものと期待しております。共に新しい岡崎をつくりましょう。よろしくお願いいたします。

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新世紀岡崎飛躍祭・オープニングセレモニー(2016年4月1日)

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