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2015年9月 6日 (日)

乙川リバーフロント計画、岡崎デザインシャレット

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 また「カタカナ文字ばっかり使って、一体どこの国か!」と年輩の方からお叱りを受けそうなタイトルである。
 国の事業認定も受け、国庫補助も満額回答を頂き、順調に進んできた乙川リバーフロント計画も、いよいよこの秋から本格的に具体的な工事に着工する。
 これまでは、各分野の代表で構成された専門家集団である岡崎活性化本部の智恵と力をお借りしながら事業を展開してきたが、岡崎のまちづくりをもう一段階すすめていくために、今までとは違った視点、新しいセンスを求めてみたいと考えた。
 そこでこの度、現役の大学生を中心にして、「街路整備」と「新ホテル計画」というテーマについてそれぞれプロジェクト・チームを作ってもらい、具体的なプラン(模型作成)を基に議論を深めることとなった。これは欧米の建築業界で行われているシステムであり、先般「乙川リバーフロント地区まちづくりデザインキックオフフォーラム」のコーディネーターを務めて頂いた東洋大学の藤村龍至先生の主導により日本でも始められているものである。表題の「岡崎デザインシャレット」は、8月2日から9日まで8日間にわたって東岡崎駅の岡ビル百貨店3階で開催された。

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 テーマをしぼり、誰にも目で見て理解できる模型を実際に作って話をすることで内容がただちに具体化し、議論も空論となりづらい。
 かねがね子供達の発想がバカにならないということを、小・中学生との対話を通じて理解しているつもりの私である。これまで、すでに一般市民や子供達からはポスター、作文、アイデアコンテストなどによって多くの御意見を頂いているところである。今回は大学生であり専門的な基礎知識十分な建築家の卵達(失礼!)の知恵と力をお借りしようというのである。

 当初、地元の大学生を中心にと考えていたところ、東京、千葉、静岡、京都の大学生までが参加してくれる多彩な顔ぶれによるものとなった。8月7日(金)に行われた「第2回パブリックミーティング」に出席した私であるが、学生さん達の斬新なアイデアと真剣さに圧倒される思いであった。
 それぞれのプロジェクト・チームの内容は以下の図表のとおりであり、また併せて投票結果も提示しておく。

プロジェクトA : 中央緑道再生計画

A-1 緑道ミュージアム

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初期案: コの字型の壁
最終案: 円形の壁とゾーンごとの利用イメージの提示
特徴: 360度四天王像が見える
A-2 町家緑道

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初期案: ウッドデッキと芝
最終案: 日常時、イベント時、災害時の利用イメージの提示
特徴: 人道橋と籠田公園を素材でつなぐ
A-3 参道緑道

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初期案: 一本の軸線
最終案: 日常時の神聖なイメージとイベント時の縁日感の演出
特徴: 四天王像の設置向き

プロジェクトB : 太陽の城跡地計画

B-1 容積:400%

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問題解決と特徴 (タワー): 岡崎一高いタワー
問題解決と特徴 (基盤):
大きさを活かす機能、コンベンションホール、高い位置のテラス
B-2 容積:300%

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問題解決と特徴 (タワー): 隣地タワーとリズムを合わせて配置
問題解決と特徴 (基盤):
階段状のテラスで囲まれたシンボル性の高いコンベンションホール
B-3 容積:200%

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問題解決と特徴 (タワー): 眺望を優先して再配置
問題解決と特徴 (基盤):
コンベンションホールと川へ直接アクセスできる低層部を
多様なテラスでつなぐ

参加学生

名古屋工業大学 8名
豊橋技術科学大学 3名+2名(運営)
静岡文化芸術大学 3名
名城大学 3名
椙山女学園大学 2名
名古屋大学 2名
名古屋市立大学 1名
芝浦工業大学 2名
京都大学 1名
女子美術大学 1名
千葉大学 1名+1名(運営)
立命館大学 1名
名古屋学院大学 2名(運営)
愛知淑徳大学 1名(運営)

投票結果

意見交換会 意見交換会 最終講評会
来場者
投票
来場者
投票
来場者
投票
専門家
採点
内藤氏
採点
A-1 緑道ミュージアム 6 10 11 73 8
A-2 町家緑道 17 23 30 93 10
A-3 参道緑道 3 10 9 65 4
B-1 容積:400% 3 11 6 66 6
B-2 容積:300% 12 18 22 82 5
B-3 容積:200% 11 14 22 98 10

 会場におみえになった来場者、そして専門家による判定はこのようになったが、それぞれにすばらしいアイデアのひらめきがあり、そうしたものを今後の他の施策の中でもぜひ活かしていきたいと考えている。
 そして今回の試みの成果として一番意義があったと思われることは、若い力と才能の発見である。今回デザインシャレットに参加してくれた学生達は皆、手弁当で交通費や宿泊料も自前による参加であった。単なる一地方都市の活性化計画に対し、全国から34名もの有志の学生が参加し、これだけの成果を短期間で出してくれたのである。
 個々のチームの発想は、景観との調和や風の流れまで考えるという、現実的な建築様式を踏まえながらもユニークで夢のあるアイデアばかりであった。いずれも役所的定型の発想を超える興味深いものばかりであった。夢と若さを失った人達には、とてもこれほどのアイデアは思い浮かばないだろう。
 また、私達のような行政側の立場で選択をすると、どうしても現実的な予算規模、民間業者の事業能力を想定した上での無難な案を選んでしまいがちである。しかしもし今回提案されているようなプランにチャレンジする民間事業者が現れれば、岡崎の中心市街地における今後のビル建築の様式、ひいては将来のまちの景観まで一変するかもしれないと考えている。

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 現在本市としては、太陽の城・跡地利用について、具体的にいくつかのホテル業者と話し合いを続けているところであるが、残念ながら今のところ合意するまでには至っていない。そこで、もしデザインシャレットで打ち出されたようなプランに賛同してくれるならば、私は外資系の事業者でも構わないと思っている。近年中国からの訪問客も増加しているだけに、香港、台湾、シンガポールなどの財閥系のホテルでも構わないと思っている。もし必要ならば私が現地に飛んで行き、岡崎のPRに出向いてもいいと考えている。どなたか御紹介頂ければ大歓迎であります。
 いずれにしても、今回デザインシャレットで若者達から提案されたプランは、それほどまでに将来に対する期待感を感じさせてくれるものであったことを最後に申し添えておきたい。

(* 9月1日から30日まで市役所・東庁舎1階ロビーで再展示しております。ぜひ一度御覧下さい。)

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