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2015年3月 1日 (日)

滝山寺鬼まつり (2015年)

滝山寺鬼まつり(2015年2月21日)

 2月21日(土)、今年も鬼まつりにお誘いを頂き、滝山寺を訪れた。
 すっかり岡崎の冬まつりの顔となった感のある滝山寺の鬼まつりではあるが、県の無形民俗文化財としてその名は知っていても、実際に現地で火まつりを見たことはないという人が多いのもこのお祭りである。

 私は高校の同級生が滝町に住んでいたため、昔から何度も見る機会があった。だが今でも見たことがない人が多いのは、滝山寺というお寺が岡崎北部の狭隘(きょうあい)な道路に面した山の上にあることから、よそから見に行くことがなかなか大変であるという理由による。(現在は、下の県営グラウンドの駐車場から送迎バスが出ているため少しは良くなっている。)
 しかも急斜面の石段を登って境内にたどりついても、山上のお寺であるため十分なスペースがなく、見学ができるのは立ち見の人も含めて1000人くらいということになる。火まつりのクライマックスは夜の8時頃となるのだが、儀式の進行上、演舞やナギナタの舞いなどが1時間近く続き、風のある日や雪の降った年には、きちんとした防寒対策と忍耐が必要となる。(幸い今年は暖かかった。)
 要領の良い人はクライマックスのところだけ見て帰ってゆくが、それではただ遠くから眺めただけであり、ベストポジションからは見ることはできない。良い写真を撮りたい人は早く行って場所をとった方がいいだろう。

滝山寺鬼まつり(2015年2月21日)

滝山寺鬼まつり(2015年2月21日)

 鬼まつりは、火のついた2~3メートルの大タイマツを白装束の30人ほどの地元の人達がかつぎ、冠面者3人と共に寺の回廊を3~4回まわる。時間にして15分ほどのことであるが、古い木造の寺であるため、火事とならないように午前中から本堂の外から中まで、床から水が染み出るほどの水をまいて防火対策をしている。
 鬼の面は一つ7~8kgのかぶり面である。本物は宝物殿に安置されており、実際に使用するのはレプリカであるそうだ。現存しているのは祖父面、祖母面、孫面の三つであり、かつては父面、母面もあったそうである。

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 毎年面をかぶる人は、地元関係者の中から選任されることになっているが、直前の一週間は精進禁欲生活(肉食はダメ)が要求され、なり手探しに毎たび苦労するそうである。父面と母面がなくなったことも、このしきたりに由来するという。かつて、昔からのしきたりを守らずに面を付けた山伏(やまぶし)が、顔から面がはずれなくなって死んだためと言われている。孫面だけは少し小ぶりで付け面となっているが、他はかぶり面となっており、装着するとほとんど前が見えないそうでこのため介添人が要ることとなる。熱気によるかぶり面の空気圧の変化のため、ときに面がはずれなくなるということはあり得るかもしれない。
 当日も3人の冠面者が大小のたいまつと共にかつがれるように回廊を回っていたが、体験者の話では、煙と熱気で呼吸をするのも大変だそうである。本堂のまわりに立つ人々の頭上には、大量の火の粉や燃えカスが降り注ぐため、ときおり悲鳴のような歓声も上がっていた。

 滝山寺は天武天皇の時代(673年?)に役小角(えんのおづぬ)という行者により建立されたことがはじまりで、1300年以上の歴史を持つ。鬼まつりは800年ほど前に源頼朝が天下泰平、五穀豊穣を祈願したことをきっかけに始められたと言われている。
 この滝山寺の入口には、国の重要文化財の指定である三門があり、そこには運慶作と言われる一対の仁王像が立っている。

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 また、宝物殿にも貴重な文物が多くあり、ことに源頼朝との縁により作られたという木造の観音菩薩立像はX線撮影の結果、伝承通り体内に頼朝のものと思われる歯とあごひげが確認されており、これも国の重要文化財となっている。

岡崎市立常磐中学校の生徒の皆さん

 常磐中学校では毎年2月になると、生徒が土鈴を作って販売する伝統がある。本堂の下の販売所で皆さんと記念写真を撮った。
 滝山寺には、日光、久能山(くのうざん)に続く第三の東照宮と言われる滝山東照宮があり、今後〝観光岡崎〟を展開して行く上で、北部地区における大樹寺、岩津天満宮等に並ぶ目玉として滝山寺にある数々の歴史的遺産をアピールしてゆきたいと考えている。

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滝山寺三門・落慶法要(2012年5月3日)

(2012年5月3日、滝山寺三門で行われた落慶法要。私も県議として出席しました。昨年刊行された鈴木智彦さんの写真集『瀧山寺 鬼まつり』より。)

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