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2015年2月12日 (木)

空から考える岡崎・額田の未来

岡崎市・不法投棄監視スカイパトロール

 快晴の2月4日(水)朝、5人乗りの仏製ヘリコプターに同乗し、額田地区上空から約1時間半パトロールすることとなった。
 この「不法投棄監視スカイパトロール」は平成17年(2005年)から県警と合同で始めた事業であり、平成25年からは岡崎市が単独でヘリを借り上げ、年2回実施しているものである。

 近年、正規のゴミ処分を免れるために、高速道路を使って遠隔地までゴミを運び、人目につきにくい山間地に不法投棄をする事件が増加している。
 昨秋、防災ヘリに同乗して東部山間地域を一回りしたが、時間的制約もあって全域をくまなく見回るという訳にはいかなかった。今回は市の廃棄物対策課の事業として不法投棄発見がその主目的ということもあり、地上200~300メートルの高さから東部・額田の山間地を重点的に見回ることとなった。
 不法投棄を行う者は、道路側からは目の届きにくい所を選んでゴミを捨てることが多く、路上巡回による監視だけではなかなか悪事を発見することはできない。上空から見渡せば、山間の谷底に投棄されたものまで見つけることができる。
 今回私もカメラを持参し同乗、それらしきものをいくつか撮影したが、不法なものであるか否かの判定は担当者に任せることとなる。

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 来年は市制施行100周年を迎えることとなるが、同時に額田町との合併10周年の年でもある(旧額田町は2006年1月1日に岡崎市に編入された)。合併により岡崎は市域の6割を山間地が占めることとなり、こうした中山間地の新たな活用方法が模索されている。ことに新東名の開通と岡崎東インターチェンジの完成により、東部地区の再開発のみならず、岡崎市全体の活性化をも期する都市計画の再考が望まれている。
 つまり、ヘリに同乗を希望した私には、額田・東部・北部の中山間地を三次元的に俯瞰することによる「新たなアイデアの模索」、「有効利用可能な場所の発見」という、別の側面の目的もあったのである。
 岡崎市全体の人口は、平成42、43年までは増える見通しであるが、すでに額田をはじめとした中山間地の皆さんからは人口減少と少子高齢化を心配する声を聞かされており、そのための対応策が求められているのである。私達は案外、身近にある有用なものの価値に無頓着なものである。例えば私が市長就任以来すすめてきている河川空間を活かしたまちづくりや、岡崎独自の歴史資産を活用した観光産業の振興なども、対象があまりに身近にあり見慣れたものであるため、その本当の価値を正しく認識してこなかったのである。

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 額田地域においても、独自の美しい自然景観というものがありながら、外から来た人に改めて指摘されるまでそのことに気がつかない。
 私達は日頃ゆったりとした余暇生活を望み、軽井沢や蓼科高原に憧れはしても、なかなか毎年1週間~10日というまとまった休みをとって骨休みに行くことはできない。
 ところがもし近くに、山間リゾートがあれば一般の市民でも手軽にそうしたやすらぎを得ることができるようになる。もし額田地域で川沿いの適地に民間主導のリゾート開発ができれば、片道40~50分でリゾート気分が味わえることになるのである。
 ゴルフ場のように会員制のシステムをとり、年会費も頂き、利用の度、手頃な料金で市民に利用してもらう。会員でない人でも紹介により別料金で利用してもらえるようにすればいい。これからの時代、犬や猫も同伴できる施設が必要となるだろう。
 年に1~2度、そうした機会が持てれば、奥さんの御機嫌も良くなりそうである。かりに御主人に急用ができても、その距離ならお父さんだけ1時間ドライブすれば用は足り、済めばまたすぐ戻ることもでき、家族は予定通りリラックスできる。
 自分で別荘を持てば高くつくし、管理も大変であるが、共同施設ならばその心配もない。施設管理を地元で行えば、額田に新たな雇用も生まれる。人の出入りが増えればコンビニくらいできるようにもなる(注1)。施設を利用したお客さんから「山の生活もなかなか良いネ」というファンが出てくれば「将来、家は額田に造ろう」という気にもなるかもしれない。随分まだるっこしいが、これくらいの手順を踏まなければ、都市生活の便利さに染まった人間は中山間地に居を持とうとはしないだろう。

 すでに県がすすめている「空き家対策」(注2)の必要性を言われる方もあるが、そのためにはまず他人(よそ者)に家を貸したがらないという現実を直視する必要がある。またどこでも地元の先住者は新参者に対し、地場の慣習、ルールの遵守を求めるものであるが、町内会や消防団活動はもちろん、隣組的人間関係にも都会育ちの新人類はなじまないものである。この問題は単なるシステム改正だけでは解決はしない。
 そもそも外に出た地元の子供達ですら山に帰ってこないのである。現実にある負の要素(?)をしっかりと認識して対応策を考えない限り、宅地を造ったところでおいそれと人口が増えることはないであろう。
 大体ウチの猫ですら、一度外に出る自由を味わってからは、エサ時か気の向いた時にしか家には戻ってこないのである。
 空から額田山間部の川沿いの空間を物色しながら、そんなことを考えている私であった。

岡崎市東公園(ヘリコプターより)

(注1) その後、平成27年(2015年)7月4日に額田地域初のコンビニエンスストアが市内牧平町にオープンしました。

(注2) 岡崎市においては、市議会が平成25年11月~平成26年11月の間、「空き家等対策検討特別委員会」を設置し、調査と研究を行いました。

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