2019年7月 7日 (日)

中学生国際交流から誕生した外交官

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 6月3日(月)朝、6月議会開会までのわずかな時間であったが、現在、ノルウェーの日本大使館に勤務されている岡崎生まれの山森健成(たけなり)外交官が来訪された。
 山森さんは平成元年(1989年)生まれの30歳で、岩津中学校、岡崎西高校の出身である。中学時代に本市の行っている国際交流事業のスウェーデン・ウッデバラ市訪問団の一員として参加されたことが切っ掛けとなり(平成16年、2004年)、外国、とりわけスウェーデンに大きな関心を抱くことになったそうである。
 ウッデバラ訪問の後、ストックホルムのスウェーデン外務省を訪れた折に外交官から懇切丁寧な説明を受け、さらに北欧諸国への関心とあこがれを深めると共に、外交官という仕事に強い興味を覚えるようになったとのことである。そこまではよくある話であるが、山森さんは北欧への興味をその後も強く持ち続け、大阪大学外国語学部に進学し、スウェーデン語を専攻し、今日に至っているのである。

 岡崎市では毎年、ウッデバラ市、ニューポートビーチ市(米国)、メルボルン郊外のウィトルシー市(オーストラリア)等へ中学生訪問団の派遣事業を行っている。

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(岡崎市中学生派遣団合同結団式、2017年5月16日)

 派遣団の結成壮行会の折には「皆さんの先輩の中には、この訪問が切っ掛けとなり、外交官として活躍している人がいる」とつねづね伝えており、この度山森さんに「あなたは派遣中学生の希望の星ですよ」とお話した次第である。
 若い感受性の豊かな時期に異なった文化、社会、生の外国語に触れることによって、個人の才能の芽が開花することもあり、本市が長年継続しているこうした事業は岡崎の人材育成に大きな力となっていると思うものである。

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2019年7月 2日 (火)

岡崎市制施行103周年記念式・市長式辞

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 市制施行103周年記念式を市民会館あおいホールにて挙行しました。岡崎市のホームページに掲載した市長式辞をブログでも御紹介いたします。

 市制施行103周年記念式・市長式辞 (令和元年7月1日)


 皆様こんにちは。市長の内田康宏です。
 本日は、岡崎市制施行103周年の記念式を挙行いたしましたところ、ご来賓の皆様をはじめ、各界各層からご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。

 本市は、大正5年7月1日に、県下では3番目、全国では67番目に市制を施行してから着実に発展を遂げ、本日103周年を迎えることができました。市制施行当時約3万8千人であった人口は順調に増加し、現在では、10倍の38万8千人を超える中核市へと発展をとげており、全国に58ある中核市の中でも有数の健全財政を維持する都市となっております。また昨年末には、地域経済や住民生活を支える拠点として国が新たに設けました「中枢中核都市」にも選定されております。これもひとえに、先人のたゆまぬ努力と、市議会をはじめ、市民の皆様方の格別なるご理解とご協力の賜物であると心より感謝を申し上げる次第であります。

 はじめに、5月1日に天皇陛下が御即位され、新しい「令和」の御代の幕開けを迎えました。
 天皇皇后両陛下におかれましては、初めての地方公務として全国的にも注目を集める中、6月2日には高隆寺町の愛知県三河青い鳥医療療育センターをご視察され、私も、施設内を同行させていただき、直接、陛下とお言葉を交わしました。本市を目的地としたご来訪としては昭和21年の戦災地ご巡幸以来72年ぶりのことであり、沿道には、市内外から多くの方々が集まり、この記念すべき行幸啓を温かく、そして盛大にお迎えすることができました。
 本市にとりましてこの上ない喜びであり、誠に光栄でありまして、新しい「令和」の表紙を飾る素晴らしい出来事になりました。
 また先日、本市出身の中嶋一貴選手が、世界三大自動車レースの一つと称される「ルマン24時間耐久レース」を連覇され、そして日本人初の「WEC世界耐久選手権」の年間チャンピオンになられましたことにお祝いを申し上げます。

中嶋一貴さん

 昨年のレースで初優勝を飾り、市民栄誉賞をお贈りした際の、「優勝し続けるために、さらなる高みを目指し、成長したい」との言葉どおりの結果に感服いたしました。
 これからも市民に明るい希望と勇気を届けていただくことを期待しております。
 なお、7月9日には凱旋報告のため市役所を訪れていただけます。
 さらには、三菱自動車岡崎硬式野球部が、「第90回都市対抗野球大会」への出場を決められましたことにお祝いを申し上げます。社会人野球の最高峰として歴史と伝統を誇る都市対抗野球大会へは、2年ぶり11回目の出場と伺いました。岡崎市の代表として、持てる力を十分に発揮し、ぜひ優勝旗を勝ち取ってきていただきたいと願っております。初戦の7月15日には、私も東京ドームへ応援にかけつけたいと思います。

さて、私が市政を担当させていただきまして、これで2期6年8ケ月が経ちました。
 その間、皆様方をはじめ、本当に多くの方々のご理解とご協力のおかげで、各事業を順調に進めることができ、当初の公約の9割方が完成に向かっております。
 そこで、市民の皆様と市制施行103周年を祝うこの機会に、直近の事業、そして今後の事業の一端をご報告申し上げます。
 この度の天皇陛下ご即位に伴う大嘗祭は、11月に行われますが、大正天皇御即位の大嘗祭の折に、本市の六ツ美地区が悠紀斎田に、香川県綾川町が主基斎田に選ばれたことをきっかけとして、6月2日に綾川町と「斎田ゆかりの地交流提携」を締結いたしました。
 両斎田は地元の皆様の熱意と努力により保存・伝承されている文化財であります。今後も地域が協力して斎田を末永く引き継いでいただくとともに、提携を契機に様々な交流活動が生まれ広がっていくことを期待しております。
 また、都市交流としましては、本市と沖縄県石垣市が親善都市の提携をしてから、2月で50周年という大きな節目を迎えました。4月には、新たな時代にも幅広い交流を続け、さらに友好・親善を深めることを確認する「親善都市提携50周年記念宣言」に署名いたしました。今後は市民ツアーを実施して、市民が主体となった交流事業を進めてまいります。

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 また例年開催しております「石垣市の観光と物産展」は、記念の年として、7月13日、14日におかざき農遊館において、石垣市観光大使である具志堅用高氏をお招きして、盛大に開催いたします。

 次に、昨年度から進めてまいりました全小中学校へのエアコン整備事業については、すでに試行運転を始めておりますが、本日より本格的に運転を行います。個々の教室の状況に合わせて、エアコンの設置場所や台数を工夫したことに加えて、運転効率を高めるため、各教室に遮熱カーテンもあわせて設置しております。
 子ども達にはもう暑い思いはさせない、という考えで進めてきましたが、夏を前に全小中学校にエアコンが設置できたことは素晴らしいことであり、これからは、快適な環境の中で、次代を担う岡崎の子ども達に、のびのびと学習活動や学校生活を送っていただきたいと思っております。

 次に地域医療体制の充実についてであります。愛知県がんセンター愛知病院の経営移管を受け、4月から岡崎市立愛知病院として岡崎市民病院とともに本市で2つの病院を運営しております。現在の状況は、一部の診療科を除いてがん診療の機能を岡崎市民病院に移行するとともに、岡崎市民病院で症状の落ち着いた患者さんは徐々に愛知病院に移っていただいており、緩和医療を行っています。
 また、南部地域で建設が進む「藤田医科大学岡崎医療センター」につきましては、来年4月の開院まで一年を切りました。既に現地では、地上8階建ての病院本体が立ち上がり、その堂々たる外観は今後の南部地域の発展を大いに期待させてくれるものであります。
 このように、市民病院と市立愛知病院の機能分化の推進や、藤田医科大学岡崎医療センターを始めとした市内の病院・診療所との連携を深め、多様な疾患に適切に対応することで、市民の皆様が、この住み慣れた岡崎の地で、いつまでも健康で安心して暮らせるよう、医療体制を整えてまいります。

 次に、乙川リバーフロント地区整備事業でありますが、この3月に人道橋の名称が「桜城橋」に、橋から籠田公園に向かう通りの愛称が「天下の道」と正式に決まりました。桜城橋につきましては、桜の開花時期となる来年3月22日の完成を目指し引き続き整備を進めてまいります。
 また天下の道には、岡崎の石工職人の技術を存分に発揮いただいた徳川四天王の石像も配置いたします。この石像はそれぞれの武将が持つ歴史的エピソードを再現したものであり、完成後にはスマートフォンなどをかざすと4、5か国語の多言語の案内が聞けるようにしてまいります。

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 そして、籠田公園の再整備ですが、7月26日に完成の運びとなりました。新たに日よけや屋根を持つ休憩施設を設け、天候などを気にせず気持ちよく過ごせる空間となり、ステージも一新されることから、夏祭りやジャズストリートなども今年からは雰囲気が変わってまいります。
 今回のリバーフロント計画ですが、ただ形を作って終わりではなく、そこに出来上がった空間を活用していかにまちのにぎわいを生み出すかということが大切であり、そうした意味ではこれからが本番だと思っております。

 次に、中枢中核都市の玄関口として50年に一度の大改修を行っております、東岡崎駅周辺地区では、駅北口のペデストリアンデッキの橋桁がすべて設置され、全体像が現れてきました。そのデッキの中央広場上には、多くの法人・個人の皆様の浄財・御寄附によって設置を進めてまいりました「若き日の家康公」の騎馬像が、いよいよその姿を我々の前に現わすことになります。
 この像の制作を手掛けていただいておりますのは、日本のブロンズ像制作の第一人者であり、日展の副理事長でもある神戸峰男先生であります。
 騎馬像は、駅のホームや名鉄の車窓などからも眺めることができ、その高さは台座を含めると9.5メートルにもおよび、まさに日本一の高さと威容を誇る本市の新たなシンボルが誕生いたします。11月2日にペデストリアンデッキの渡り初めと合わせて完成披露式典を執り行いますので、是非ご期待ください。

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 また、家康公像の東側に位置します民間事業者が行います複合商業施設の北東街区では、現在までに建物がほぼ完成しておりまして、オープンに向けてテナントの内装工事などを行っております。
 また、先日施設名称が「オト リバーサイドテラス」に決定されまして、ロゴマークや今後のオープン予定も発表されました。既に駐輪場が先行して6月1日からオープンし、9月8日にホテル、9月中旬からショップやレストランが順次オープンし、11月2日にはグランドオープンのイベントも予定しておりますので、ぜひご期待ください。

 また、先月には太陽の城跡地で整備を検討しておりますコンベンション施設に関しまして、実施方針を公表させていただき、QURUWA戦略の拠点施設として、基本コンセプトを「まち・ひと・かわを結ぶ交流拠点」としています。
 中心市街地でありながら歴史資産や自然環境が豊富な立地を活かして、岡崎ならではの独自性を持った施設を民間事業者のノウハウを活用した公民連携事業として推進してまいります。
 今まで市内や西三河地域では開催することが叶わなかった1,000人規模の会議や式典、レセプションなどが開催できるコンベンション施設とそれに併設されます「上質なおもてなし」を提供するホテルの整備を2023年の春の開業に向け、秋には民間事業者の募集を行ってまいります。

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 次に東公園でありますが、現在市内の篤志家の方からのご寄附により、恐竜広場南側の多目的広場に、児童遊具の設置工事を進めております。
 これは、北欧風の木製遊具でありまして、小さなお子様から小学生まで楽しんでいただけるものを選び、13基を設置するものであります。また、遊具周辺には植栽も行い、暑い時には木陰で涼んでいただけるような計画としております。
 8月26日のオープンを予定しておりまして、これで、東公園には、「動物」「恐竜」「遊具」という三つの子どもの遊びゾーンが完成し、しかも全て無料で楽しんでいただけます。是非、多くの方にご来園いただきたいと思っております。

 次に安全なまちづくりにつきまして、これまで本市では、各学区のみなさまの防犯カメラの設置に補助してまいりましたが、設置のための初期費用や、設置後の維持管理費等のご負担がかさむこともあり、全市的な広がりが進んでおりませんでした。
 一方、昨年、本市は侵入盗の発生件数が県内でワースト1位となっており、市民アンケートでも、防犯カメラの設置を望む市民の声が約90%となっているとともに、岡崎市総代会連絡協議会からも、市による防犯体制の一層の強化のご要望をいただきました。
 こうした状況の中で、市民が日常的に安全・安心を感じることができるよう、防犯カメラをまずは1,000台を目標に、市が直接、設置してまいりたいと考えております。
 岡崎警察署や総代会連絡協議会と連携しながら、犯罪多発地域や、子ども達の安全確保のため通学路に重点的に設置することによって、市民が安全で安心して暮らせるまちの実現に向け、より一層力を入れていきたいと考えております。

 次に、中山間地の活性化につきましては、市域の60%を占める森林資源をいかに活用していくかが、大きな課題の一つとなっております。
 この4月から国の「森林経営管理制度」が始まっており、適切に経営や管理が行われていない森林について、市が主体となって、林業経営の効率化及び森林管理の適正化を図ってまいります。
 まず、森林所有者と林業経営者をつなぐシステム構築に向け、市内の森林の資源解析を行い、森林経営管理の実施方針を策定し、行政として森林の適切な管理と林業の支援に努めてまいります。
 同時に、地域商社の設立をめざした施策を展開し、木材の新たな商品の開発、販売、販路開拓を一貫して行う「6次産業化」の推進を図るなかで、木材利用促進に期待するとともに、将来的には、中山間地を活用した市民も楽しめる山間リゾートを整備したいと考えています。なぜならば都市生活者に森林に囲まれた、山間地での生活の良さを味わっていただくことにより、人口減対策、雇用機会の創出につなげたいと思うからです。

 次に、世界ラリー選手権、通称WRCについてであります。
 WRCという競技は、本場ヨーロッパではF1と並んだ人気のあるモータースポーツで、現在、2020年の日本開催にむけた招致活動に対し、本市も協力しているところであります。
 このWRCに先立ちまして、今年の11月にテストイベントが愛知県、岐阜県の2県をまたがるコースで開催することが決まりました。
 本市で走ることは決定されましたが、コースの詳細はこれからということですので、岡崎市を世界に発信できる絶好の機会ととらえ、本市のPRと多くの市民が観戦できるよう招致委員会に働きかけしてまいります。

 そして6月1日には、スポーツに関連した、大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。来年4月6日から7日にかけて行われる東京2020オリンピックの聖火リレーのルートの一部に、本市が選ばれたことが公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から公表されました。世界的なスポーツの祭典であるオリンピックの聖火リレーが本市を通過するのは、昭和39年以来56年ぶりとなります。今回は、名所旧跡を世界に届けるのにふさわしい、映えるポイントとして、岡崎城周辺が選ばれております。具体的なルートや内容は、今後決まっていきますが、岡崎城付近をスタートして、桜城橋をゴールとする、桜の季節に、岡崎市をPRするのにふさわしいルートになるようですのでご期待ください。

 この他に各地で進めている多くの事業も順調に進んでおり、これから数年の内に全市的に手がけた事業が次々と実現を迎え、近い将来、間違いなく、本市の景観や人の流れも大きく変わってまいります。このように多くの事業を展開していく究極の目的は、岡崎市民、ことに子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築きあげることであります。その目的のため、各議員の皆様や職員と共に、全力で取り組んでいるところでありますので、今後も引き続き、市民の皆様方のお力添えをお願い申し上げます。

 さて、本日は、それぞれの分野でこれまで本市の発展に多大な貢献をされました皆様の表彰をさせていただきます。
 表彰の栄に浴されます皆様には、心からお祝いを申し上げますとともに、感謝の意を表する次第であります。どうか今後とも健康にご留意いただき、なお一層、本市の発展にご尽力、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 終わりに、市民各位並びに本日ご参会の皆様の、ご健勝ご多幸を心より祈念申し上げまして、式辞といたします。

令和元年7月1日
岡崎市長  内田 康宏

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2019年6月27日 (木)

即位後、初の天皇皇后両陛下の地方行幸啓

天皇皇后両陛下

(「市政だより おかざき」令和元年7月1号より)

 6月1日(土)、天皇皇后両陛下が令和時代初の地方行幸啓(ぎょうこうけい)として、愛知県におみえになった。これは翌2日に行われる「第70回全国植樹祭」の式典へ出席されるためで、初日にはあま市七宝焼アートヴィレッジを、2日目には岡崎市にある愛知県三河青い鳥医療療育センターを訪問された。
 これまで、天皇陛下が岡崎市におみえになったことは、明治天皇が4回、大正天皇が皇太子時代に1回、昭和天皇が2回と記録に残っている。 (下記参照)

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 昭和54年の「第30回全国植樹祭」の際に「お召し列車」が岡崎駅に停車した折に、奉送迎が行われたそうだが、本市を目的地とした来訪は、昭和21年の戦災地・御巡幸以来72年振りのこととなる。

第70回全国植樹祭
 初日の夜、名古屋市内のホテルで全国植樹祭のレセプションが行われ、県下の各自治体の長はじめ、国・県会の議員、経済界及び各界の代表者が招かれ500名ほどの参加者によりにぎやかな祝宴が開催された。
 県会議長、知事の挨拶に続き、天皇陛下からもお言葉を頂いた。数日前に即位後初の国賓として米国トランプ大統領夫妻のおもてなしを行われたばかりで、両陛下におかれては大変お疲れである中、会場では笑顔を絶やさず一人一人にていねいに対応をされていた。その姿を間近に拝見し、皇族の方々の公務というものが尋常でないことがよく分かった。
 帰り際、夜間にもかかわらず、ホテルの周辺には天皇御来訪を歓迎する数百人の皆さんがちょうちんを片手に整然と並んでいた。改めて、この国における天皇陛下の存在感の大きさを認識した次第である。

 翌2日、早朝に岡崎を発った私達は尾張旭市の愛知県森林公園に向かった。10時から始まる植樹祭のため、前日同様の厳重なチェックを受けて森林公園内の会場に入り、それぞれ決められた行程を行うこととなった。
 私達地方自治体の長は、陛下の主賓席のステージの左側の木造の建屋に案内された。あいにく、つくりが平坦で、しかもスシづめ状態のため会場の様子は前の人の頭に隠れてさっぱり見えなかった。おまけに用意されていたテレビも逆光で役に立たず、アナウンスの音声に耳をそば立てて推移を察するのみであった。それでも陛下の「健全な森を次世代のためにつくっていくことは、私達に課せられた大切な使命であります」というお言葉は私達の耳にもしっかりと届いた。
 記念植樹は両陛下はじめ、関係者の手により、会場の前面においてスギやシデコブシなど6種類の苗木が植えられた。

第70回全国植樹祭

第70回全国植樹祭

 「広場の真ん中に、近接した間隔で木を植えて後で困らないのだろうか?」と思い、尋ねてみたところ、「式典として植えられた苗木はポットに入ったまま埋設されており、後に掘り返され、適地に移し替えられる」とのことであった。本来「記念植樹」というものは本人が手ずから植えたものであるから意味があるのであって、移植したら記念植樹とは言えないのではないかと思ったが、最近は儀式として行うだけで、他でもこうした仕様になっているということである。

愛知県三河青い鳥医療療育センター
 その後、両陛下は近くの会場で昼食をとられ、岡崎へと向かわれた。私達は高隆寺町の三河青い鳥医療療育センターで両陛下をお出迎えするべく一足早く岡崎に戻った。
 当初岡崎へはおしのびでおみえになるという話であったが、両陛下がみえるということで、警察や担当部局の職員が経路や会場の事前調査に動いたこともあって、いつしか地元の人達の知る所となり、正式に公表される前から市役所や後援会事務所へ両陛下のおみえになる時間や経路についての問い合わせ電話が相次いだようである。
 さすが警備については半端ではなく、東京から随行の皇宮警察(こうぐうけいさつ)はじめ、警視庁のSP、県警、岡崎署の警察官あげての水も漏らさぬ警戒態勢であった。そこまで気がつかなかったが、当日は県警のヘリコプターも出動したそうである。

 先導者、先行の白バイ隊、両陛下の乗車に加え数台の護衛車両が警護のため随従してきた。両陛下の到着前に着いた先行車両からは私服護衛官達が周辺と施設内に分散し、再度、それぞれの持ち場を確認していた。建物内の経路も、通路の交差点には必ず誰かが立つ念の入れようであった。

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 ほどなく到着された両陛下は、玄関先に立つ私達一人一人に声を掛けて入場され、エレベーターに乗られた。20分の休憩の後に、再び1階に降りておみえになったのであるが、部屋に入る度ごと、出る度ごと、エレベーターに乗られるごとに無線で連絡が入る。まるで決められたレールの上を走る列車の運行のような行程であった。
 そのようながんじがらめの状況下(?)にありながら、両陛下の行動は実に細やかな配慮に満ちたものであり、一人一人の入所者の手を握りながら、同じ高さの目線に立ち、相手に合った話題を選ばれてお話をされてみえた。途中、随従の方達が帰りの時間の心配をされてみえたが、お二人は全く手抜きのない応対を続けてみえた。これでは私達の選挙運動よりも余程ていねいで、心のこもった応対ぶりであり、反省させられること大であった。

 玄関でのお見送りの際、「余計なことを話さないように」と注意を受けていたため、〝岡崎の令和・桜バッジ〟も用意はしていたが、お渡しできなかった。帰りに献上する資料も各市パンフレット1冊と決められていたそうである。
 ところが、帰りがけに天皇陛下の方から、現在岡崎市に在住の共通の知人についてのお話があった。そのため、私のみしばらく会話をする機会を得たため、それを見ていた人達から「何を話していたのか?」と何度も質問されたのであるが、特段たいしたことはお話していない。
 できればその際に、当日六ツ美で行われていた、大正天皇の大嘗祭における悠紀斎田の104周年のお田植えまつりについてお話すればよかったのであるが、あまりに不意の出来事であり、つい話しそびれてしまい残念であった。
 その後、特別仕立ての御料車(トヨタ・センチュリー)に乗車され、お帰りになられた。自動車に詳しい太田市議会議長は「あの車はすべて手造りの特別車で、防弾ガラスなど様々な安全対策が施されており、1台1億円くらいする」と言っていたが、当然のことであろう。

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 車体の前後左右には直径10センチほどの菊の御紋が取り付けられており、ナンバープレートは無く、代わりに白地に青い字で「皇」の字と、下に「8」の数字が記されたエンブレムが付けられていた。
 それにしても毎度、このように神経をすり減らす訪問を繰り返される皇族の方々には改めて深い敬意を抱いた次第であった。

 当日は特別な動員などしていないにもかかわらず、沿道には当初見込みの
3,000人を大幅に上回る23,000人ほどが歓迎の列を成し、市民の有志から無償で15,000本あまりの国旗が提供された。市民の皆さんが自発的に、盛大かつ温かく両陛下をお迎え頂いたことに私からも御礼申し上げます。

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2019年6月24日 (月)

令和元年6月議会 その3(一般質問答弁後編、閉会挨拶)

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 6月定例会一般質問の市長答弁の後編と閉会挨拶です。後編では、野本篤議員、小木曽智洋議員にお答えしています。


野本篤議員(自民清風会) 6月5日(水)

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――次世代情報化社会について伺います。今後も、新技術の導入を積極的に検討していくためには、新技術を有する民間事業者との連携や、先進自治体との情報交換、広域的な自治体連携などが必要だと思いますが、広域的な取り組みや今後の様々な連携体制について本市のお考えをお聞かせください。

○市長 人工知能を始めとする科学技術の進化は目覚ましく、それらを的確に行政サービスに取り入れることで、市民の便利性は大いに向上すると考えております。
 また本市は、近隣自治体の経済や生活を支え、東京圏への人口流出を抑止する「地域の中心的役割」を期待され、昨年12月に内閣府から中核中枢都市の指定を受けたわけであります。こうしたことから、新技術を積極的に導入して、広域的な事業活動を進めることも本市が担うべき役割であると考えております。
 その一つとしまして、災害リスクを人工知能で分析し、対策の必要な箇所を提案する取り組みを豊田市や安城市、幸田町など、周辺自治体に加え、名古屋大学とも連携して取り組んでいるところです。
 また、平成26年に設立しました岡崎スマートコミュニティ推進協議会では37の民間事業者や学識者と活発な議論を交わしております。
 先日、記者会見で述べました、愛知県で初となる地域電力小売会社の設立を目指すことや既に運用が始まっておりますサイクルシェアは、この協議会の発案が具体化されたものでありまして、次世代情報化社会を迎えるにあたり、新技術の導入についても様々な提案をいただくなど、非常に頼もしく感じているところです。

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 全国的な連携体制では、静岡市、熊本市などの中核中枢都市をはじめ、官民合わせて52団体が所属する研究会におきまして、本市は事務局として中心的役割を務めております。研究会では、新技術が社会をどのように変革させていくか、その中で官民連携により何ができるかなどについて毎月情報交換を行っております。
 国との関係も積極的に進めておりまして、国土交通省のスマートシティ推進パートナー制度に参画することで先進事例の共有や財源等について、重点的に支援を受けられる体制を構築してまいります。
 以上、申し上げました、連携体制を十分に活かしつつ、今後も積極的に新技術の導入を進めてまいりたいと考えております。私から以上であります。


小木曽智洋議員(自民清風会) 6月6日(木)

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――安全安心なまちづくりについて伺います。市として防犯カメラの普及をさらに推進する考えがあるかお聞かせください。

○市長 防犯カメラは、地域の防犯力強化に繋がるものと認識されており、昨年度、第5次岡崎市防犯活動行動計画の策定のために実施した「防犯に関するアンケート」に回答した市民のうち、およそ9割が防犯カメラの設置を希望しております。
 安全なまちづくりへのニーズは高いものがあり、岡崎市総代会連絡協議会を始め、様々な団体からも防犯体制強化のご要望をいただいているところであります。
 防犯カメラについては、これまでも企業や公共施設に設置されたカメラを活用するほか、設置を希望する学区には補助金を交付するなど普及促進に努めてまいりました。
 今年度からは新たに、市が主体となり、多発する犯罪に対し機動的に設置場所を変えることができる「簡易設置型防犯カメラ」の設置を進めているところであります。

 昨年夏の猛暑を受け、本市では西三河各市にさきがけて小中学校へのエアコン設置を進めておりますが、児童生徒の安全は最も大切な課題の一つだと思っております。昨今の子どもを巻き添えにした犯罪事例を考えたとき、いっそう重大な問題として受け止めております。
 子どもの登下校を始め、市民の生命財産を守っていけるよう、今後なるべく早い時期に市の直営により防犯カメラをたくさん設置できるよう検討してまいりたいと考えております。
 世界一の防犯カメラの設置都市であるイギリスのロンドンにおいても、当初はプライバシー問題が議論となりましたが、相次ぐテロ犯罪、都市犯罪に対する絶大な効果から現在の姿になったと聞いております。本市においても、できるだけ効果的で抑止力のある防犯カメラの設置を目指す心づもりであります。私からは以上であります。


市長閉会挨拶 6月21日(金)
 閉会にあたりまして、私からもご挨拶を申し上げます。
 このたびの6月定例市議会にご提案をいたしました議案につきましては、慎重なご審議を賜り、ご議決をいただきまして誠にありがとうございました。決定されました議案の執行にあたりましては、厳正・公正な執行に努めてまいる所存であります。また、長年、市議会議員として市政の発展にご尽力をいただいたご功績によりまして、全国市議会議長会、東海市議会議長会の表彰を受けられました皆様方に対しまして謹んでお祝いを申し上げます。
 さて、今月は天皇皇后両陛下の歴史的なご訪問という大変光栄な出来事から始まり、同日には香川県綾川町と「斎田ゆかりの地交流提携」を締結しました。

 そして、新たにスポーツに関する大きなニュースが立て続けに入って参りました。
 一つ目は、三菱自動車岡崎硬式野球部が「第90回都市対抗野球大会」への2年ぶり11回目の出場を決められたことであります。
 もう一つは、本市出身の中嶋一貴選手が、世界三大自動車レースの一つ「ルマン24時間耐久レース」を連覇し、日本人で初となる「世界耐久選手権」の年間チャンピオンとなったことであります。
 令和の時代となり、本市にとって素晴らしいスタートを切ることができ、私自身大変うれしく思うとともに、身の引き締まる思いがいたします。新たな時代を迎え、多くの公約・事業が完成に向かって進んでおります。引き続き次の100年を見据え、さらなる魅力あるまちづくりに邁進してまいる覚悟であります。

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(岡崎市立小中学校空調設備整備事業)

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(同上)

 間もなく暑さの厳しい夏を迎えます。ご心配をおかけしました、小中学校のエアコンにつきましては、おかげさまで本日をもってすべての学校に設置が完了いたします。
 議員各位におかれましては、今後ともますますご自愛の上、市政進展のためにご尽力をいただきますようお願いを申し上げ、閉会の挨拶させていただきます。ありがとうございました。


令和元年6月議会 その1(市長提案説明) (2019.06.13)

令和元年6月議会 その2(一般質問答弁前編) (2019.06.18)

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『リバ!』2019年7月号

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内田康宏事務所からお知らせです。『リバ!』2019年7月号が発行されました。
市長のコラムは「連合愛知三河中地域協議会における市政報告」です。

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2019年6月18日 (火)

令和元年6月議会 その2(一般質問答弁前編)

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 6月定例会一般質問の市長答弁を2回に分けて掲載します。前編では、磯部亮次議員、野島さつき議員にお答えしています。


磯部亮次議員(自民清風会) 6月3日(月)

磯部亮次議員

――スポーツ振興政策について伺います。モンゴル国代表チームが事前キャンプを本市で開催することが決まりましたが、キャンプを通して、モンゴル国とどのような関係性を構築していくのかお聞かせください。

○市長 本年4月26付で、本市は、中国に続きモンゴル国のホストタウンとしても登録されました。昨年の4月に、モンゴルアーチェリー協会のツァガン会長が本市を訪れてくださり、キャンプ実施の覚書を締結して以来、着々と準備を進め、この2月に第一回目のキャンプを有意義に実施できたことも、今回の登録を大きく後押ししてくれたものと思います。
 今後は、来年のオリンピック競技大会に向け、キャンプ期間中の選手同士の交流のほか、市民との交流促進、モンゴル国を知るための理解講座を開催し、市全体でのおもてなしの機運を盛り上げてまいります。
 私自身もこの7月に、ツァガン会長の度重なる要請を受けて、モンゴル国を訪問する予定です。日本の大相撲におけるモンゴル人の活躍もあり、モンゴル国は親日家が多いと聞いており、大変楽しみにしています。
 また、偶然にも、本市と友好都市である呼和浩特(フフホト)市とモンゴル国の首都ウランバートル市は友好都市という親しい間柄であります。こういった優位性を活かした両市との交流にも可能性があり、手始めに両市を訪問する市民ツアー等を企画できればと思います。
 オリンピック後も引き続きアジア大会に向けて選手と市民の交流を継続するほか、本市とモンゴル国との交流の手法を研究してまいりたいと考えております。そもそも、アーチェリーのキャンプ地としての打診を受けた折に、先方から「スポーツ交流にとどまらず、将来的に文化、経済交流も考えてゆきたい」というお話も頂いております。
 これまでチンギス・ハンと徳川家康の共通性を指摘されることもよくあります。
 こちらも、アーチェリーといったスポーツを軸とした青少年交流や日本語教育を通じた人的交流に加え、呼和浩特市を含めた草原や乗馬などのモンゴル文化の研究、さらには企業交流など、今後どのような形の交流ができるのか、その可能性を検討していきたいと思っています。私からは以上であります。


野島さつき議員(公明党) 6月4日(火)

野島さつき議員

――女性活躍の推進について伺います。今年度、岡崎市が女性活躍推進の実現に向けて、テレワーク推進に力を注ぐとのことですが、どのような取り組みをしていくのか教えてください。

○市長 今年度は従来からの取り組みに加え、女性の就労支援としてテレワークの推進に力を入れていきます。
 本市の女性就業率は、全国平均と比べて低く、その中でも20歳代から30歳代の労働力が特に低くなっています。これは議員のご指摘のとおり、多くの女性が20歳代後半から30歳代にかけて、結婚や出産により仕事を中断し、その後子育てを終えて再び仕事に就くという行動によるものと言われています。特に本市にこの傾向が強いのは、ものづくり産業が堅調で、他地域に比べて共働きが少ないという経済的な豊かさが一因でもあり、必ずしも負の側面ばかりではないと思っております。
 ただし、将来的な労働人口の減少について、早い段階から対応するために働きやすい職場環境の実現に取り組む必要もあります。

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(東海愛知新聞、2019年6月7日)

 テレワークは、職場に出勤しなくても、インターネットなどのICT、いわゆる情報通信技術を活用し、時間や場所の制約がなく仕事ができる、柔軟な働き方の一つであります。
 働くことが難しくなった時期に、働き続けるための選択肢の一つとしての可能性を秘めており、実際、民間の先行事例では離職率の低下や新規採用者数の増加という好ましい傾向が伺えますので、導入の有効性が大きいものと思われます。

Empowered JAPAN in Okazaki

 このテレワーク推進のキックオフとなるイベントですが、東海地方では初となる「エンパワード・ジャパン・イン・オカザキ」を7月12日にりぶらホールで開催します。これは、「いつでもどこでも、誰でも、働き、学べる世の中へ」をコンセプトに、日本マイクロソフト社が事務局を務めるエンパワードジャパン実行委員会との共同開催によるものです。
 内容としては、60代からパソコンを始め、80代でアプリを開発し、年齢にかかわらずパソコンに取り組めることを証明された若宮正子さんの基調講演のほか、テレワークを通じた街づくりについてパネルディスカッションなども行います。私もパネリストとして参加し、今年度進めるテレワーク推進事業を周知するほか、本市の取り組みをPRし、相乗効果を図ってまいります。
 このように、女性が職業生活において、その能力を十分に発揮しながら活躍できる社会の実現に向けて、さまざまな事業を推進してまいりますので、関心のある方にはぜひご参加をいただきたいと思います。私からは以上であります。


令和元年6月議会 その1(市長提案説明) (2019.06.13)

令和元年6月議会 その3(一般質問答弁後編) (2019.06.24)

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2019年6月13日 (木)

令和元年6月議会 その1(市長提案説明)

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 市議会6月定例会がただいま、6月3日(月)~21日(金)の日程で開催されています。
 初日に申し上げた所信の一端ならびに提案した議案の大要について、御報告申し上げます。


はじめに
 天皇陛下におかれましては、5月1日のご即位以来、初めての地方公務として、全国的にも注目を集めている中、昨日、高隆寺町の愛知県三河青い鳥医療療育センターをご視察になられました。
 天皇陛下が本市をご来訪された記録としては、昭和 54 年、「第 30 回全国植樹祭」の際に、「お召し列車」が岡崎駅に停車された際の奉送迎が最も新しく、本市を目的地としたご来訪としては、昭和 21 年の戦災地ご巡幸以来 72 年振りのことで、本市にとりまして、この上ない喜びであり、誠に光栄であります。

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(高隆寺町にある愛知県三河青い鳥医療療育センター)

 沿道には多くの市民が集まり、この記念すべき行幸啓を盛大にお迎えすることができました。私自身、新時代「令和」の幕開けに、市政の舵取りを任せていただくことに、大きな喜びとやりがいを感じ、決意を新たにしているところであります。
 皇位継承に伴う重要祭祀である大嘗祭は、11 月に行われますが、大正天皇ご即位の際には、大嘗祭の中心儀式「大嘗宮の儀」で、神々に供える米の産地として、六ツ美地区が悠紀地方の斎田に選定されました。同じく主基地方は、香川県綾川町の斎田が選定されており、昨日、綾川町と「斎田ゆかりの地・交流提携」を締結いたしました。調印は、今後の民間交流の旗振り役となる、双方の組織代表者の立会のもとで行い、議員の皆様ほか多くの来賓の方々にも見守っていただきました。
 これまで 100 年以上にわたり、本市で斎田が大切に引き継がれておりますことを市民の皆様に再認識していただき、地域による文化財の保存・伝承活動が末永く継承されるとともに、斎田を通じた交流が一層活発化することを期待しております。
 また、都市交流としては、本市と沖縄県石垣市が親善都市の提携をしてから、50 周年という大きな節目を迎えました。4月6日には、両市の市長、市議会議長により、新たな時代にも幅広い交流を続け、さらに友好・親善を深めることを確認する「親善都市提携 50 周年記念宣言」に署名いたしました。
 提携当時の昭和 44 年の沖縄は、米軍統治下にあり、提携文書には「沖縄の祖国早期復帰を念願して親善都市の提携を宣言する」と謳われております。
 大変貴重な提携の意義を、この機会に市民の皆様にお伝えできるよう、記念事業として、8月 30 日まで市役所東庁舎ロビーで石垣展を開催し、情報発信をしております。今後は市民ツアーを実施して、市民が主体となった交流事業を進めてまいります。

2020年東京オリンピック・パラリンピック、世界ラリー選手権
 6月1日には、スポーツに関連した、大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。来年4月6日から7日にかけて愛知県で行われる東京 2020 オリンピックの聖火リレーのコースの一部に、本市が選ばれたことが公益財団法人・東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会から公表されました。
 世界的なスポーツの祭典であるオリンピックの聖火リレーは、昭和 39 年以来となりますので、本市としましては、またとないチャンスとして積極的にコース誘致に手を挙げてきました。コースの詳細については、これから決まっていきますが、岡崎城付近をスタートして、桜城橋がゴールという、桜の季節に、岡崎市をPRするのにふさわしいコースになるようです。

 更に、本市が誘致を図っている国際スポーツ大会の一つに世界ラリー選手権、通称 WRCがあります。
 この競技について、ご存知の方も見えると思いますが、市販車を改造した車両で行うタイムアタックレースで、本場ヨーロッパでは F1と並んだ、人気のあるモータースポーツであります。現在、令和2年の日本開催にむけて招致活動を行っている「世界ラリー選手権日本ラウンド招致準備委員会」に対しまして、本市も協力しているところであります。
 この WRC に先立ちまして、今年の 11 月に、PR 及び実効性や安全性を確認するためのテストイベントが、愛知県と岐阜県をまたがるコースで開催することが決まりました。
 本市で走ることは決定されましたが、コースの詳細は、これからということなので、岡崎市を世界に発信できる絶好の機会ととらえ、本市の PR と多くの市民が観戦できるよう招致委員会に働きかけしてまいります。

岡崎市立愛知病院、藤田医科大学岡崎医療センター
 愛知県がんセンター愛知病院の岡崎市への経営移管につきましては、覚書を交わしてから1年という短期間で、愛知病院の開設準備、市民病院との診療機能の再編について準備を進め、この4月1日から岡崎市立・愛知病院を開院することができました。

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 また、4月から、市民病院が「地域がん診療・連携拠点病院」として厚生労働大臣から指定されました。これは、質の高いがん医療が受けられるよう、がんの診療機能など一定の要件を満たす病院を、県の推薦により厚生労働大臣が指定するものです。この度の経営移管に伴い、最終的には、愛知病院の全てのがん医療を市民病院に集約する予定であり、今年度は、市民病院のがん医療の充実を図るため、PET-CT検査装置の導入準備を進めております。
 今後は、この地域における、がん診療の中核を、市民病院が担うことになりますので、引き続き、がん診療機能の充実に向けた取組みを進めてまいります。また、本市では、急な病気やケガに対応するための救急医療体制の充実も図っております。
 24 時間 365 日いつでも対応可能な2次救急・医療機関として、来年4月に開院予定の藤田医科大学岡崎医療センターの開設に向けた支援を行うとともに、現在、救急対応していただいている1次から3次の救急医療機関と藤田医科大学・岡崎医療センターが連携して、より良い救急医療の提供ができるよう協議を重ねております。
 救急医療についての情報発信手段を見直し、4月から市政だよりに2次救急医療・当番病院の実施日の掲載や、ツイッターでの救急医療情報の提供を開始いたしました。ツイッターのフォロワー数は、開始後約1か月で 200 人を超え、多くの市民が必要としていることを改めて実感しております。救急医療体制の充実とあわせて、今後も多角的な視点からの情報発信に努めてまいります。

小中学校のエアコン整備事業、おかざきかき氷街道
 暑さ厳しい夏の足音が近づいておりますが、小中学校のエアコン整備事業について、進捗状況を報告いたします。
 昨年度から進めてまいりました全小中学校 67 校、1,790 教室へのエアコン設置工事は順調に進み、先月より順次、試運転を始めております。個々の教室の状況に合わせて、エアコンの設置場所や台数を工夫したことに加えて、運転効率を高めるため、各教室に遮熱カーテンもあわせて設置しております。子どもたちに、もう暑い思いはさせない、という思いで進めてきましたが、夏前にエアコンの設置が完了、運転開始となることを、大変うれしく思っております。快適な環境の中で、次代を担う岡崎の子どもたちに、のびのびと学習活動や学校生活を送っていただきたいと思っております。

おかざきかき氷街道

 暑さを吹き飛ばす取組みとしては、「おかざきかき氷街道」を昨年度から始めております。
 愛知県から「いいともあいち食の街道」の認定を受けており、額田の天然水を氷にし、山や里の恵みをふんだんに使ったシロップ「まるっとぬかた」のおいしさで、観光情報誌等への掲載も相まって、市内外から多くの方にお越しいただいております。「おかざきかき氷街道」は、山村活性化対策の一環として行っておりますが、その他にも、木材、薬草、自然薯、鮎など、地元の皆様が中心となって地域資源を発掘し、それらを活用した地域の振興に取り組まれており、本市としても支援しているところであります。
 また、この春から、岡崎公園内の売店「おかざき屋」と道の駅・藤川宿に、額田の特産品コーナーを設置しており、額田地域の魅力が都市部の皆様に伝わり、交流もさらに促進するよう取り組んでまいります。

岡崎市の人口
 さて、この3月に、次期総合計画策定の基礎となる市の将来人口について、2015 年の国勢調査の最新の数値を用い、2050 年までの推計を公表いたしました。この結果、総人口は当面緩やかに増加し、2035 年に約 39 万 5 千人とピークを迎え、その後は緩やかな減少局面に入るものの、2050 年においても、約 38 万 8 千人と、現在と同程度の人口が維持できるものと見込んでおります。年齢階層別の推計につきましては、「0歳から 14 歳の年少人口」と「15 歳から 64 歳の生産年齢人口」は緩やかに減少し、「65 歳以上の高齢者人口」は徐々に増加していくとの結果が出ております。
 これらの推計から、本市は今後 30 年間で、総人口は維持しつつも若年世代が減少し、高齢化の進展が着実に進んでいくことが分かりました。
 本市としては、これからも「50万都市・岡崎」を念頭にまちづくりを考えてゆく心づもりでありますが、今後は、将来的に人口減少局面に入っていくことを踏まえ、中枢中核都市として広域的な視点も加えた、まちづくりを進めていくことや、高齢者の健康寿命を延伸し、元気な高齢者が社会で活躍できるような、まちづくりを進めるとともに、市政運営においては、市民サービスの向上と行政の効率化を図るため、ICT、情報通信技術を活用した施策を推進することが必要であると考えております。

条例議案、補正予算議案
 それでは、本議会に提案をいたしております、議案について説明をさせていただきます。
 条例議案は、全て改正条例でありまして、地方税法等の一部改正に伴い、関連する規定を整備する「岡崎市市税条例等の一部改正」、介護保険法施行令の一部改正に伴い、所得の少ない第1号被保険者の介護保険料率の減額について定める、「岡崎市介護保険条例の一部改正」など8件を提案させていただいております。
 その他議案といたしましては、中央緑道等整備工事に関する「工事請負の契約」、災害対応特殊屈折はしご付消防ポンプ自動車に関する「物品の取得」など、7件を提案させていただいております。
 次に、補正予算議案でありますが、一般会計は5億 5,457 万1千円の増額、特別会計は3億 757 万6千円の減額補正をお願いしております。
 総務費では、寄附金をいただいたことに伴う、防犯カメラ・設置工事・請負費などの計上、民生費では、幼児教育・保育の無償化に伴う、子ども子育て・支援システム改修委託料などの計上、岡崎地区に保育所を新設するための土地購入費の計上、教育費では、幼稚園に通う低所得者等の副食費を補てんするための子育て支援施設等利用給付費の増額などをお願いしております。
 債務負担行為につきましては、コンベンション施設整備の事業者を募集するにあたり、先行して用地を確保する必要がありますので、債務負担行為の追加をお願いしております。
 続きまして、特別会計でありますが、阿知和地区工業団地造成事業特別会計では、一部の地権者への2回目の支払いが次年度以降になるため、土地購入費の減額、及び、用地取得に要する経費につきまして、債務負担行為の設定をお願いしております。
 以上が、今議会に提案をいたしました議案の大要であります。

乙川リバーフロント地区の整備
 最後になりますが、乙川リバーフロント地区についてであります。多くの皆様のご理解とご協力で事業を進めてきましたが、ようやく目に見える形が整ってまいりました。

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 中枢中核都市の玄関口として 50 年に一度の大改修を行っております、東岡崎駅周辺では、「オト リバーサイドテラス」という名称に決まった、北東街区・複合商業施設において、6月1日に駐輪場が先行オープンいたしました。今後は、8月1日に駐車場・原付駐車場、9月8日にホテル、9月中旬からショップやレストランが順次オープンし、11 月2日にはグランドオープンのイベントも予定されております。
 同じ日、11 月 2 日には、いよいよ若き徳川家康公の騎馬像のお披露目も行われます。家康公像は、駅のホームや名鉄の車窓などからも眺めることができ、間違いなく本市の新たなシンボルになると確信しております。是非ご期待ください。
 駅前広場では、本日午前9時から、新たに東口一般車ロータリーが供用開始し、現在の駅前北口ロータリーと合わせてご利用いただけるようになりました。

 また、東岡崎駅周辺は、JR岡崎駅周辺とともに4月に施行された、「岡崎市生活環境の美化の推進に関する条例」により、10 月から路上喫煙禁止区域に指定し、歩きたばこなどのないきれいで快適なまちづくりも合わせて推進してまいります。環境配慮に関して付け加えますと、本日から、ごみや資源の分別方法の検索や、ごみの収集日をお知らせする機能などを搭載した、「ごみ分別促進アプリ」の配信を開始しております。このアプリを、スマートフォンなどにダウンロードしていただくことで、ごみ収集カレンダーなどを、お手元で手軽に確認することができます。多言語に対応しておりますので、多くの市民にご活用いただけたらと思っております。

 そして、この4月には、太陽の城跡地で整備を検討しております、コンベンション施設の基本計画を公表させていただきました。

コンベンション施設整備基本計画

 計画では、施設の基本コンセプトを「まち・ひと・かわ を結ぶ 交流拠点」として、QURUWA 戦略における公民連携による、まちづくりの拠点施設という位置づけを明確にしています。また、各界から大変強い要望があります、1,000 人の方が会議・式典やレセプション・懇親会を開催できるホールを核とするコンベンション施設とそれに併設されます「上質なおもてなし」を提供するホテルなどの必要性や、施設の規模等を整理しております。
 コンベンション施設とホテルの整備は、令和5年の春の開業に向け、今年度の秋には民間事業者の募集を行います。
 この拠点施設をきっかけとしまして、QURUWA 戦略で掲げます、「公民連携まちづくり」を更に進めるとともに、MICE の取組みも推進し、観光産業都市岡崎の実現につなげてまいります。
 これらの施策は、単に観光客を増やしたいということだけでなく、「市民が楽しく・快適に暮らすことができる街にしていきたい」という想いが根底にあります。他所から岡崎に来てもらうには、そもそも岡崎市民自身が「面白い!」と思える街でなければ誰も来ないと思っております。まだ道半ばでありますが、引き続き皆様と力を合わせてこの目的のために更に岡崎市を盛り上げてまいりたいと考えております。
 以上、ご説明を申し上げますとともに、提出をいたしております、諸議案につきまして、よろしくご審議の上、ご議決を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終えさせていただきます。ありがとうございました


令和元年6月議会 その2(一般質問答弁前編) (2019.06.18)

令和元年6月議会 その3(一般質問答弁後編) (2019.06.24)

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2019年6月 9日 (日)

連合愛知三河中地域協議会における市政報告

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 6月3日(月)、日頃、市政運営に大きな御理解と御協力を頂いている「連合愛知三河中地域協議会」の幹部、代表者の皆様方と市政についての対話集会を行いました。
 当日は市政報告の後、各出席者からまちづくり、防災、道路建設、渋滞問題、公共交通等について中身のある意見交換の場をもつことができ、感謝申し上げます。
 以下は当日の市政報告の内容です。


 皆様、こんばんは。市長の内田康宏です。
 皆様方におかれましては、市政運営に対しまして格別のご理解とご協力をいただいておりますことに改めて感謝申し上げます。また、このたびは私の市政報告の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 このように自ら市民の皆さんのところに出向き、直接語りかけるというのは、顔の見える民主主義を標榜しております私独自の政治手法でありまして、市長就任以来、これまでに市民対話集会をはじめ、各種講演会や政策説明会として繰り返してまいりました。

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 昨年からは高等学校でも行い、時には小中学校に出向くなど、様々な機会を捉えてこれまで360回以上にわたり、映像と共にこうした市政についてお話をさせて頂いております。今回もそうした1回であります。
 本日は最新の内容となっておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 さて、私が市政を担当させていただきまして、これで7年目を迎えております。
 これまで皆様方をはじめ、多くの方々のご理解とご協力のおかげで各事業を順調に進めることができました。物事が達成されるには、天の時、地の利、人の和が必要であると言われますが、まさにこうしたものを得て、当初の公約の9割方が完成に向かっていることを感謝しております。
 また、幸いなことに、現在、岡崎市を含むこの地域の産業構造は堅調であります。日本中の多くの地方都市が人口の減少と財政難で四苦八苦している中、愛知県の工業製品出荷額は46兆8,000億円と、全国で断突の1位であります。それも、ここ40年ほど連続して1位であります。
 しかも、2位の神奈川県が17兆9,000億円、3位の大阪府が16兆8,000億円である中、驚くことに、岡崎市と豊田市と安城市の3市だけで19兆円を超えております。
 まさにこの地域は日本の産業の中枢を担っており、「ものづくり」によって豊かな地域が支えられていることがわかります。トヨタ自動車の豊田章男社長自らが、これからの産業構造の変化を予言してみえますので、油断はできませんが、まだしばらくは現在の「ものづくり」の体制は続くと考えております。

 本市の経済の柱であります「ものづくり」にはこれからも変わらぬ支援を続けてまいりますが、岡崎市におきましては、これに加えてもう一つの経済の柱として、本市独自の美しい自然と歴史的な文化資産を活かした、「観光産業」の育成が重要であると考えております。
 殊に観光産業は観光に従事している方だけではなく、印刷や食べ物など他の分野への波及効果も大きいものであり、その進展に力を込めております。
 そのための第一歩となるのが現在進めております、乙川リバーフロント地区の整備であります。事業を始めて以来、皆様方をはじめ多くの方々のご理解とご協力のもと着実に整備が進み、今や乙川河畔が生まれ変わりつつあります。

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 この春には、人道橋の名称と、橋から籠田公園に向かう通りの愛称が正式に決まりました。
 橋は「桜城橋(さくらのしろばし)」と名付けられ、通りは、「天下の道」となりました。これは共に市内の中学生から提案頂いた名前であります。今回、市民の皆様をはじめ全国から応募いただいた4000件もの名前を、夏の生徒市議会からの提案を採用して、市内の中学生に選考していただき、選ばれた各5つの名称を、ふたたび市民の皆様の最終投票により決定したものであります。

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 現在、各施設の整備がいよいよ大詰めを迎えているわけでありますが、残念ながら未だに橋に100億もかかると誤解されている方がお見えになります。先日、偶然乗ったタクシーの運転手さんから「どうして橋に100億もかけるんですか」と言われガックリきてしまいました。これは一部の政党が意図的に流したデマ情報の影響であります。
 実際には東岡崎駅前のペデストリアンデッキや乙川河川緑地、籠田公園、中央緑道など中心市街地の整備の事業の総額が99億7千万円であります。しかもこの半分近くが国の特別交付金によって事業が進んでおり、この点が我々の努力の成果であると思っております。
時に、特別待遇と言われますが、今年度も交付金は満額回答をいただいており、この事業全体の有用性がしっかりと国から認められている結果であると思っております。
 橋自体は約22億円でありまして、これも決して安い金額ではありませんが、ただ渡るだけの橋ではなく、このエリアに新たな賑わいを生む拠点の一つにしたいと考えております。橋の表面や手すりなどに岡崎産のヒノキを使用した木装の橋として仕上げてまいります。
 また、橋の上には電源設備を設けるほか、民間の方からの要望に応え、屋根を取り付けられるような整備をしてまいりたいと考えております。こうすることで、橋の上でカフェや物品の販売など、天候を気にせずにできるようになります。すでに農協さんなどに、地元産野菜や果物の販売などをお願いしていることころであります。

 また、桜城橋から籠田公園の整備ではすべての世代が楽しくすごせる公園環境をつくり出すとともに、安心してその場所を歩いていただき、休憩やくつろげる場所を提供していきたいと考えております。併せて、イベントなど様々な用途に使えるよう電源設備や水道を整備するほか、欧米の公園のようにキッチンカーの乗り入れもできるようにしてまいります。

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 さらに通り沿いには岡崎の石工職人の腕と力を存分に発揮していただいた徳川四天王の石像も配置してまいります。この石像は、それぞれの武将が持つ歴史的エピソードを再現したものであり、完成後にはスマートフォンなどをかざすと4,5か国語の多言語の案内が聞けるようにしたいと考えております。
 この石像はすでに完成しており、緑道の完成に応じて設置する予定です。
 これらの整備については、決してこのエリアだけが良くなればいいというものではなく、有効なものは市内に250ほどある公園整備等で、地元の意向もふまえながらそれぞれの地域に合った形で取り入れていきたいと考えております。

 先日、籠田公園の工事の進捗を見てまいりましたが、木装風のひさしが多く設けられ、温かみのあるLED照明も設置されていました。この照明は家の中でくつろげる程度の明るさとのことで、本なども十分読めそうなほど明るいものとなっていました。他の町で同様のものを作ったところ、夜は受験生が集まっているそうです。

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 併せて、暑い日に子供が遊べるような噴水も設置してまいります。この写真は私がフランスで見たものであり、市街地の一角に設けられていたものです。この噴水周辺には柔らかいゴムチップを敷き詰め、登って遊べる丘も設けます。
 手前のテーブルや椅子から子供の遊ぶ姿を見ていられますし、一日中、快適に公園をご利用いただけるようになるものと期待しております。そして、この公園の整備には額田の木材も使うことで、山林の整備につなげていきたいと考えております。山林の整備は防災にもつながりますし、豊かな海をつくることにもなります。
 今回のリバーフロント計画は、ただ形を作って終わりではなく、出来上がった空間をいかに活用してまちのにぎわいを生み出すかということが一番のポイントであると考えております。そうした意味で、これからが本番だと思っております。

 ただ今、リバーフロント地区内の豊富な公共空間を活用してエリアの活性化を目指す公民連携プロジェクト「QURUWA戦略」に取り組んでいるところであります。これは、名鉄東岡崎駅を出発点として、桜城橋、籠田公園、りぶら、岡崎城、乙川河川敷までをめぐる動線がアルファベットのQの字になること、そして、この動線が岡崎城の外周、すなわち総曲輪に重なることからこれらをかけて「QURUWA(くるわ)」と名付けたものであります。

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 現在、このエリア内では、公共空間を利用したさまざまなプログラムを実施いたしまして回遊性など検証する社会実験や、乙川の豊かな水辺空間で楽しみ、新たな賑わいの創出を目指した「おとがワンダーランド」などが実施されております。
 さらに、乙川に直径約8cmのLEDボールを流し川面を青く染める中部地区最大級の光の祭典「岡崎泰平の祈り」などの事業を官と民で連携して取り組み、これまで4年間、まちの賑わいを生み出す活動に取り組んできたところであります。
 中には、泰平の祈りが縁結びの機会となり、「結婚できました」とお礼を言われることもありました。殊に、泰平の祈りは毎年大変な人出であり、今年からより多くの来場者にゆっくり楽しんでいただけるよう、実施エリアを拡大する予定であります。
 本当は吹矢橋からと言いたいところですが、本年は明代橋から桜城橋、殿橋をくぐるようにしてまいります。ちょうど今までの倍の長さとなり、より多くの方に楽しんで頂けるものと思います。

 さらに今年度からは、「コンベンション施設・整備業務」として、「太陽の城跡地」を有効活用し、公民連携によるコンベンション施設の整備や、ハイクラスの民間ホテルの誘致を進めるにあたり、この秋より事業者の募集を行ってまいります。
 これまで商工会議所はじめ、ロータリークラブやライオンズクラブ、医師会の皆様など本当に多くの方から、「岡崎で大きな会議や式典ができない」「大事なお客さんを招待できない」との声をいただいてきましたが、この施設ができることで、そうした要望にもお応えできるものと思っております。
 また、乙川リバーフロント地区の西側に隣接する、名鉄線路下流のテニスコート、ローラースケート場を再整備し、加えて、多目的広場、駐車場などの整備に取り掛かってまいります。これをすべて臨時駐車場として使うと、約400台の車が止められるようになり、桜まつりの渋滞緩和や乙川河畔のさらなる利用促進につながるものと期待しております。市内には多くの民間駐車場がありますが、臨時駐車場として大型イベント時のみの使用ですので競合の可能性は避けられるものと思います。また、駐車場の総合的管理とパネル表示による利便性の向上を考えています。

 次に東岡崎駅周辺の整備についてであります。
 駅の北側では、この秋からお使いいただけるよう中央デッキの工事が進められております。このデッキの上には、市民の皆様方からのご寄付を頂いた1億円を超える浄財を得て、「若き日の家康公」のブロンズ製の騎馬像がお目見えします。

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 この像を手掛けていただいているのは、日本のブロンズ像制作の第一人者であり、日展の審査員でもある神戸峰男先生であります。
 この像は台座も含めて高さ9.5mという日本一の高さと威容をほこる騎馬像となります。完成後は、駅のホームや名鉄電車の窓からも見ることができ、間違いなく岡崎の新たなシンボルになると思っております。
 さらに、このデッキの先では、乙川河畔という絶好のロケーションを活かした9階建ての新しいホテルや岡崎にはこれまでなかったようなおしゃれなカフェやレストランが入った施設「オト リバーサイドテラス」の工事が着々と進んでおります。この名称ですが、乙川の「乙」とJAZZの街に響く楽器の「音」に由来するとのことであります。

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 この新たな商業施設は、今月より駐輪場がオープンしたのを皮切りに、9月には立体駐車場やホテル、一部店舗が順次開業し、11月2日にグランドオープンを迎えます。これら店舗は、夜間まで営業しているということで、私も楽しみにしております。
 先日、国のお役人を案内して現地視察してまいりましたが、像を背景に乙川の流れと岡崎城、夕陽を臨む風景は、一幅の絵のようでした。このエリアは今後、さらに快適で魅力的な駅前空間として大きく変わってまいりますので、大いにご期待ください。

 そして、本市の観光の起点となります岡崎公園でありますが、これからは家康公生誕の城にふさわしい史跡として再整備をしてまいります。
 特に、公園内にある戦国期から江戸時代にかけて整備された堀や石垣は、専門家が見ても歴史的価値の高いものであり、岡崎城の最大の売り物であると思っております。ただ今、可能な限り当時の様子が分かるような城跡整備を進めているところであり、その第一歩として、これまで菅生川端石垣をはじめ、岡崎公園とその周辺で発掘調査を実施してまいりました。

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 昨年9月には、天守台石垣の発掘調査で、徳川の家紋である三つ葉葵の金箔瓦が発見されました。これは名古屋城に続き全国で2例目であり、岡崎城と徳川家の強い関りを示す大変貴重な歴史的資料であるとのことであります。現物を見ると、「よく判ったな」と思うほど微妙なものであり、目利きの学芸員のお手柄であります。
 また名古屋城と同様に、岡崎城についても遠からず、延命か建て替えか、はたまた木造か鉄筋かという問題に直面する時がまいります。旧家の多い本市であります。倉庫やお蔵の中からこれはと思う資料などを見つけられましたら、ぜひ、その情報を市までお寄せください。

 また、岡崎市にはお城以外にも徳川家ゆかりの寺社仏閣をはじめ、歴史ある建造物が数多くあります。市民の方にもあまり知られていませんが、国の文化財指定の施設だけで13あります。なんとこれは名古屋と同数です。
 これら施設、とりわけ宗教関係の建物に対して、行政では文化財に指定されてないと保存・修理などの手助けをすることが難しい状況にあります。さらに、特定の宗教法人に対する支援であると、議会からも反対の声も聞かれます。この課題に対応するため、今後、民間と協力して支援する組織・財団を立ち上げるなど、何らかの形で支援できる仕組み作りを検討してまいります。
 そのような中、滝山寺の隣にある日吉山王社(ひよしさんのうしゃ)の修復において、地元や民間企業の皆様がNPO法人を立ち上げ、修繕費を募っているとのことであります。民間からこのような動きがあることを大変心強く感じているところであります。

 そして、これらの事業以外にも、岡崎市内各地において多くの事業が動き出しております。
 まず、市の北部では、愛知県から移管を受けた、旧 県営グラウンド、龍北総合運動場の整備がはじまりました。今回の整備では、1,000人収容のスタンドを持ち、最大で5,000人が入ることのできる第3種公認の陸上競技場を整備することをはじめ、本市初となる人工芝をはったサッカー・ラグビー場や硬式野球のできる野球場を設けるなど、これまで以上に使いやすい施設としてまいります。

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 来年、2020年7月に全面供用開始予定ですので、ご期待ください。また、かつてあった流水プールのように、親子で一日楽しめ、フード・コートをもつ大型プール、できれば砂浜やヤシの木、夜間照明を持つ施設を民活により実現したいものと考えております。

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 商工会議所はじめ、各民間事業者からの強いご要望を多くいただいております、新たな工業団地、阿知和地区工業団地を2024年度の完成を目指して整備してまいります。
 併せて、東名高速道路の阿知和地区へのスマートインターチェンジの開設に向け、着々と準備を進めているところであります。先日も国へスマートインターチェンジの開設に向けた要望会に行ってきたところであります。さらに、個別の企業による移転計画にもなるべく柔軟な対応をとってゆきたいと考えます。

 そして、南部地域におきましては、本市の南の玄関口でありますJR岡崎駅前の再開発事業が進んでおります。
 駅の東口では、昨年、新たな顔となる商業施設「ララシャンス岡崎」がオープンし、駅前の「出会いの杜公園」も整備されました。この公園は、イベントなどで利用できる電源設備を設けており、地元の協議会の方々を中心に定期的なマーケットが開催されるほか、夏祭りをはじめ各種イベントが実施されております。
 この秋には駅と公園をつなぐペデストリアンデッキも完成するほか、駅の西口においてもこれから整備に取り掛かってまいります。

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 また、市民待望の藤田学園の新大学病院につきましては、24時間365日の救急医療に対応し、市民病院の2/3の規模となる、22の診療科と400床の病床を持つ総合病院が来年、2020年4月の開院を目指して整備が進められております。藤田学園としても三河地域への初の進出であり、エース級の医師と新型の手術支援ロボット「ダビンチ」をはじめとした最新の医療設備を投入するという、大変強い意気込みで取り組んでいただいております。
 高齢化の時代を迎え、循環器系の疾患が増えています。脳や心臓の病気の発症に対しては、時間との戦いになります。そうした意味でも南部にとって大きな安心となると考えられます。

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 また、この大学病院の隣接地には、藤田学園監修の健康器具を備えた周遊コースをもった、駅南中央公園を整備してまいります。この公園は非常時には、ヘリコプターも発着場所としても利用できるものであります。
 さらに、スーパーやホームセンターなど各種商業施設の進出も決まり、岡崎警察署もこのエリアへの移転に向けて動き出しております。
 この事業は市民はもちろんのこと、周辺地域からの期待も高く、本市といたしましても、接続道路や環境整備に力を入れているところであります。

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 これからこの周辺はさらに大きく変わってまいります。まちづくりの専門家からは、行政の大切な役割として「まちが変わってゆく」という空気をつくることと言われています。それができれば、あとは民の力で自然に進展してゆくということです。今まさに南部がそのサイクルにあると思っております。
 また、新病院の誕生により、これまで以上に高度医療に特化できるようになる市民病院につきましては、愛知病院との合併によりさらに進んだ病院となるよう、PET-CT検査機の導入などの施設整備を行ってまいります。

 次に矢作地区におきましては、矢作川右岸南北道路をはじめとしたいくつかの道路計画を進めてまいります。南北道路につきましては、昨年度に引き続き用地の取得などの調査を進めていくほか、一部区間では工事に取り掛かってまいります。
 また、JR西岡崎駅においてエレベーターを設けるなどのバリアフリー化の推進を支援しているほか、現在検討を進めている2つの新学校給食センターのうち、1棟を矢作に作る方向で担当部局と調整しております。
 そして、本宿駅周辺では民間事業者によるアウトレットモールの進出計画が進展しています。先般、地元の方々を中心に周辺の区画整理を進める団体が建ち上がりました。数年のうちに、アウトレットモールも工事に入りますし、周辺の区画整理も始まる予定です。この事業が実現すれば、2000人規模の雇用が見込まれており、東部だけでなく、額田を含む広い地域の活性化に対して大きなインパクトがあることから、本市としても地元の方と協力しながら、積極的に事業の推進に努めてまいります。

 また、市域の6割を中山間地とする本市では、東部から額田地域を中心とした中山間地域の活用についても検討を進めてまいります。市街地からほど近くにある豊かな自然を活用した、民間資本による同一市内で完結できる中山間リゾートができないものかと考えているところであります。人口減少対策として、まず、山の生活を味わい楽しんでもらえるためのものであります。

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 また、この4月より、国の「森林経営管理制度」が始まりました。本市におきましても、まずは本市の森林の状態を改めて確認するための実態調査を行ってまいります。その結果を踏まえて、行政として森林の適切な管理と林業の支援に努めてまいりたいと考えております。

 これらあらたな事業を着実に進めるためには、まず、組織の活性化をはかる必要があります。これまで取り組んできた組織改正に加えて、若手職員の活用や女性職員の幹部登用に力を入れているところであります。
 殊に、女性は決定した方針を生真面目に遂行しようとする点を評価しております。今年度の管理職に占める女性職員の比率は女性部長2名、女性課長12名をはじめ全体として27.8%となり、これは県下でもトップクラスであると自負しております。
 今後も引き続き、女性の活躍できる環境作りを率先して進めていきます。
 さらに、昨年夏の猛暑を受け、本市では西三河各市に先駆けて小中学校へのエアコン設置を進めてまいりました。この6月末までに全小中学校への設置してまいります。本事業が遅滞なく実現できましたのも、他の事業が順調に進み、国庫補助による財政的な余裕ができたからでもあります。
 これに加えまして、昨今問題になっている先生の働き方改革にも取り組むことで、子供たちにとっても、先生にとっても快適で効率的な学習環境が提供できるよう努めてまいります。

 いよいよ「令和」という新たな時代が始まりました。岡崎市におきましても、本日ご紹介した施策を着実に進めることで、この1~2年でさらに大きく変わってまいります。
 こうした政策の究極の目的は、いつも口癖のように申しておりますが、岡崎の市民、殊に子ども達が自らのふるさとに対し、これまで以上に大きな愛情と誇りを持てる、そんな「夢ある新しい岡崎」を築き上げることであります。
 引き続き次の100年を見据え、福祉や医療、防災や教育といった基本施策の充実はもちろんのこと、さらなる魅力あるまちづくりに邁進してまいる覚悟です。一部政党は、あたかも私が福祉や教育をないがしろにして、多くの事業を推進しているようなことを言いますが、岡崎の福祉や教育は、全国でも上位にあることを報告しておきます。
 今後とも皆様方のお力添えをお願い申し上げまして、私の話を終了したします。ご静聴ありがとうございました。

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2019年5月22日 (水)

『リバ!』2019年6月号

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内田康宏事務所から『リバ!』2019年6月号発行のお知らせです。
市長のコラムは「オス猫出産騒動顚末記」です。

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2019年5月 8日 (水)

「市政報告」2019年5月版です

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 後援会や各種団体の会合でお配りしている「市政報告」の最新版をホームページに掲載しました。令和元年5月時点における市政報告です。よろしくお願い申し上げます。

 市政報告(2019年5月) | 岡崎市長 内田康宏のホームページ

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